オバマ氏の大統領当選――私たちも一歩踏み出す勇気を
オバマさんの大統領当選が決まりました。
私が、オバマさんを初めて近くで見たのは、民主党の代表だった2004年に訪米したとき、ボストンで民主党大会がありました。その民主党大会を傍聴した際に、彼が演説をしました。その時の彼の演説が有名な、「白人のアメリカでもなく、黒人のアメリカでもなく、アメリカは1つだ」という演説です。
私の不十分な英語力では、きちんと理解できたわけではありませんが、彼の演説全体に多くの人が聞き入っていた様子は非常に印象的でした。ただ、将来のホープであるという話はあっても、まさか4年後にアメリカの大統領になると予想した人は、まず少なかったのではないかと思います。
そこにアメリカの素晴らしさ、特にアメリカ国民の「変わろう」という強い意志を感じることができると思います。
過去、ブッシュ大統領の時代は、確かにアメリカは迷走、混迷しました。そういう中で、「変わらなきゃいけない、変えなきゃいけない」という強い国民の皆さんの思いが、ケニア人の父親を持ち、しかも上院議員としては経験がまだ浅いオバマ氏を大統領に押し上げたと思います。変わろうというアメリカの国民の強い意志というものを、そこに感じることができると思います。
ひるがえって、日本はどうか。長い自民党政治の中で、現状では生活は守れないし、次の世代に対して、いまより良い日本、素晴らしい日本を残すことはできない。多くの人は、そのことを自覚しながら、なかなか変われない。政権を変えるという選択肢に届かない。
これは、もちろん私たち民主党の側にも責任はありますが、同時に、有権者の皆さんが、ここで一歩踏み出す勇気を持っていただきたいということを、私は街頭演説で常に述べることにしています。実際に変わろうと思って一歩踏み出さない限りは、実際に変わることはないということを、改めて申し上げておきたいと思います。
オバマさんの大統領当選が決まった折の演説も素晴らしいものでした。その中で私は、特に2つ申し上げておきたいと思います。
1つは、2つの戦争――つまり、アフガンとイラクの戦争を意味していると思いますが――2つの戦争、そして金融。この2つと並んで、オバマさんが挙げたのが地球温暖化だったということです。
それだけ温暖化問題に関しての認識を強く持っているということに、非常に期待もし、そして素晴らしいことだと思いました。
もう1つは、様々な困難はあるけれども、そのときに正直でなければならない、自分は正直であろうと思うと言われたことです。これまた、私自身もいつも頭に置いていることで、有権者、国民の皆さんに対して、リーダーたるもの正直でなければならないということを言われたことは、大統領として素晴らしい一言だと思います。
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