沖縄・千葉・三重――新しい農業の姿を現場に見た
先週末、かなりハードスケジュールだったのですが、沖縄と千葉に行ってきました。そして、月曜は私の地元・三重を回りました。
ちょっとスケジュールがキツすぎて、体調が必ずしも十分ではないのですが、それぞれの選挙区で候補者を応援しながら、同時に今回は農業の現場を見る機会がありましたので、そのことについてお話ししたいと思います。
まず沖縄で訪ねたのは、1つは伊江島です。伊江島は那覇からフェリーで1時間近くかけて行きます。そこではサトウキビから砂糖を作っているのですが、それだけではなくて、アルコール、エタノールを取り出し、それを車のガソリンに混ぜて、役所の車などを走らせている実験プラントがあります。
これは1つは、そのサトウキビが普通のサトウキビよりもはるかに株数が多く背が高いもので、そういう意味で収穫量が多い。そしてもう1つは、砂糖の量としては同じくらい取れるのですが、それ以外にエタノールを作ります。そこのところに、アサヒビールの醸造技術を活かして、例えば酵母、糖類からエタノールを作る。そこに非常に効率の高い酵母を使うことで、エタノールのシュリツを上げる。そういったことについて、まだ実験段階ですが、研究を進めているというものです。
砂糖は砂糖として収穫しながら、バイオマスエネルギーとして利用可能なエタノールを効率的に作り出す仕組みで、大変魅力的な実験が行われていると感じました。
そして、その日のうちに飛行機で往復、それぞれ1時間ぐらいかけて、石垣島に行ってきました。
この石垣では、1つは子牛の生産をしています。石垣島で生まれた子牛が全国各地に送られて、それぞれのブランド牛になるということです。しっかりと環境の良いところで、効率的な牛の生産が、もちろん子牛を生み育てるということですが、行われていました。
そしてもう1つは、パパイヤをポットで育てて、そのパパイヤを、もちろん果物としても食べるわけですが、沖縄で広く行われているように野菜として使う。そういったパパイヤを非常に新しい製法で作る。パパイヤは非常に水に弱いし、病気にもかかりやすいのですが、そういうものを克服して、いま実験的な取り組みをしておられる。そういう農家にもお邪魔してきました。
千葉では富里の専業農家の方で、富里はすいかで大変有名な地域ですが、養豚と合わせて西瓜(すいか)を生産しておられる。西瓜が接ぎ木によっていま生産されているというのは初めて知りましたが、丹精込めて西瓜を準備しておられる。この寒い冬の間から生産しておられることが非常に印象的でした。
地元では、大規模にコメ作りはじめ農業に取り組んでおられる農業生産法人の経営者の方にお会してきました。100ヘクタールという非常に大規模なコメ作りにチャレンジしておられ、大きなトラクターが倉庫に並んでいるのが非常に印象的でした。そういった規模の拡大も各地域でそれぞれ進んでいます。
私の地元でも、20年前には兼業農家の方はほとんど自分で機械を持って田んぼをやっておられましたが、いま聞いてみますと、結構広い範囲で、10軒に1軒くらいの方しかもう機械を持っていません。あとの兼業農家の方は、農地を貸して若干の貸料を受け取っておられる。逆に言うと、それだけ規模の拡大が進んでいるという現実があります。
これからの日本の農業の競争力を考えたときに、規模の拡大は1つの大きな方向性だと思います。生産農家の方にも、是非頑張って効率的な農産物の生産に取り組んでいただきたい。若い人が非常に頑張っている姿が印象的でした。
こういった農業の新しい姿について、また全国を回りながら、皆さんにも報告したいと思います。
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