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2011.08.05|TALK-ABOUT [ブログ]

子どもに対する手当-従来の児童手当とは異なる手厚い支援


ようやく、子どもに対する手当の制度について、自民党、公明党との3党による協議が整い、3党の幹事長・政調会長で合意書にサインしました。この件について、今日は少しお話ししたいと思います。

まず、一部のメディアが「児童手当に戻る。子ども手当は廃止する。それは、マニフェストで掲げながら、いわば白旗を揚げたようなものである」というような伝え方をしました。これは全くの間違いであると申し上げたいと思います。

確かに、来年度から「児童手当法」の改正ということになりますが、これは法形式の話です。しかし、中身はいままでの児童手当とは全く違い、単に法形式が児童手当法の改正という形を取るだけで、「白旗を揚げる」ということは間違いだと断言したいと思います。

我々はマニフェストの中で、子ども手当は1人あたり2万6000円ということを掲げて総選挙を戦いました。今回の合意は、基本的には1万円(3歳~12歳、中学生)で、3歳未満と第3子以降の3歳から12歳は1万5000円という内容です。

そういう意味では、様々な事情があって、特に与野党で合意して法律を通すためには、当初の我々が掲げた数字から言うと、小さくなっていることは事実です。

他方で、従来の児童手当は原則5000円(3歳~12歳、中学生への支給なし)ですから、倍増していることも事実です。児童手当の予算総額は約1兆円。我々が今回合意した内容は2.2兆~2.3兆円です。

ですから、基本的にその違いがあり、(3歳~12歳は)5000円から1万円、(3歳未満と3歳~12歳の第3子以降は)1万円から1万5000円に変わったことと、従来の児童手当では給付ゼロだった中学生に対しても、1万円給付することになったことは、全く従来の児童手当とは異なる手厚い支援策になっていることを申し上げたいと思います。

そのうえで、我々は、従来より「控除から手当へ」と言ってきました。年少扶養控除、所得税の控除制度というのは、所得の多い人ほど有利な仕組みになっているので、我々はこれを止めて手当に変えました。

あわせて、所得制限を入れました。これも党内にもいろいろな議論がありました。限られた所得の中で、所得の多い方に我慢していただくことは、私はやむを得ないことだと思っています。

いずれにしても、これで合意がなされました。財源は限られ、一部は震災復興により優先度を置いて使わなければなりません。何よりも、自民党、公明党が反対すると、結局昔の児童手当に戻ってしまいます。そういう状況の中で、ときには耐えがたきを耐えて粘り強く交渉し合意をしたのが、今回の新しい制度です。

もちろん、我々はもっと額が増やせればいいと思っていますが、現状ではやむを得ません。そして、子育て世代に対して、社会全体でこれを支えていくという理念は全く変わらず、民主党としてこれからも「チルドレン・ファースト」で、子育て世代や子どもたちに対して、財源の許す限り、しっかりと支援を行っていくことを改めて申し上げておきたいと思います。

それにしても、メディアが非常に部分的な現象を捉えて、本質を見失うかのような報道がなされるのは残念です。さらに加えれば、民主党の中にも、メディアを真に受けて制度の中身を十分承知しないまま批判をする。そういう傾向は民主党の中にはあることですが、大変残念なことです。

民主党の国会議員が口をそろえて、この制度がいままでと違うこと、素晴らしい制度であることを、しっかり語ってもらいたいと思います。

※「子どもに対する手当の制度のあり方について」3党合意はこちら
http://www.dpj.or.jp/download/4345.pdf

※平成23年10月分から同24年3月分までの「半年間の特別措置法案の骨子」はこちら
http://www.dpj.or.jp/download/4345.pdf

※ブログの動画版はこちら



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