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2012.04.03|TALK-ABOUT [ブログ]

一体改革法案閣議決定―日本の将来と次の世代のために

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社会保障・税一体改革に関連する法案の閣議決定が行われました。

報道されたように、党の中で長時間かけて議論を行い、そのことに基づいて党で決定をし、そして閣議決定に至ったものです。

決定された中心は、税に関する法案、つまり消費税について、2014年4月に8%に、そして2015年10月に10%に引き上げる。ただし、いろいろな経済状況やその他を総合的に判断して、そしてやむを得ない時には、それ(増税)を先送りすることができる、そういった内容を含むものです。

まだいくつか、例えば、所得の少ない方に対する痛みを和らげるための給付措置でありますとか、議論が残っておりますので、そういうものも併せて検討していくということになりました。

今回決まったのは、この消費税引き上げに関する法案だけではなく、税法全体ですから、所得税の最高税率、相続税の最高税率を5ポイント上げるということも含まれたものになっています。

同時に、別の法律として、子ども・子育て支援法案も閣議決定されました。

いままでの年金・医療・介護の3事業だけではなくて、子ども・子育てを含めた4事業として、これからしっかり推進していこうということで、施設の整備、そして幼稚園・保育園の垣根を取っ払った「総合子ども園」、そのように再構成していくとも含むもので、待機児童の解消を目指して、政策が力強くスタートすることになります。

その他、年金機能強化法案というのも閣議決定いたしました。

これは、年金の最低保障機能を強化するということで、年金額が極めて少ない方のために、年金の多い方から一部税に相当する部分を削り取って、充てさせていただくと。それと消費税の引き上げの一部をそこ(最低保障機能)に入れることで、所得の少ない方が、老後を安心して生活できるようにするというものであります。

残された社会保障関係の法案はまだいくつかありますが、4月初めには、公務員の共済年金とサラリーマンの厚生年金を完全に一つにするという法案も提出されます。

いろいろな舞台装置が整ってまいりました。速やかに審議に入らなければと思っています。

与党の中だけではなくて、野党の皆さんの中にも、「これは早くやったほうがいい」と。消費税の引き上げも含めて待ったなし。日本の財政状況やヨーロッパの経済の状況などを見ると、これ以上、やみくもに借金を増やしていく、国の予算の半分が借金に頼っているという日本の現状、国の経済規模(GDP)の倍の借金を抱えているという日本の現状。そういうものを考えたときに、若い世代に負担を先送りする、「そういう政治はやめるべきだ」と、こういう声は良識の声として強まっていますので、しっかりと国民の皆さんにも更にお訴えさせていただき、野党の皆さんの協力も得て、法律を作り上げていきたいと思います。

いろいろなご批判はあります。さすがに「消費税をずっと上げなくていい」と言う方は、政治家の中には少ないと思いますが、「今はその時期ではない」、「デフレを克服してからだ」と。

しかし、日本はここ20年、物価の下落に悩んでいるわけで、「今はその時期ではない」と言ったら、いったいつがその時期なのか。そして、それまで日本の危機的状況が待ってくれるのかということについて、私はそうではないと、急がなければならない話だと思っております。

所得が少ない方に大きな影響があるという議論もあります。消費税を上げることだけをとらえれば、そういう面があることも否めません。

しかし、上げた消費税を社会保障のために使う。例えば医療や介護は、所得の多い方にも少ない方にも同じようなサービスが給付されるわけで、それ自体が所得再配分機能を持っています。

併せて、所得の少ない方のための対策、例えば年金の少ない方に対する先ほど申し上げたことや、国民健康保険や介護保険などで保険料の負担ができない方々に対する対応もしっかり行うということで、そして先ほどの簡易な給付措置というものを行うことで、所得の少ない方に対しては、かなり力を入れて、そのマイナスが出ないようにしているつもりです。

是非、中身をご覧いただき、日本の将来のために、次の世代のために、そして社会保障制度を持続可能なものにするために、力強く後押しをしていただきたいと思います。

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