1票格差「違憲状態」―立法府として恥ずべき、さらなる取組みを
先般(11月20日)最高裁判所で、昨年12月の総選挙の1票の格差についての判決が出ました。
各高裁では、「違憲」「違憲状態」あるいは「違憲・無効」という判決が出ていましたが、最高裁の判決では「違憲状態」という判断が下されました。
「違憲」判決が出るという見方が多かった中での「違憲状態」ということなので、ホッとしたという声も聞かれます。しかし、もちろんそれは間違いであって、「違憲状態」と最高裁に突きつけられること自身が立法府としては非常に恥ずべきことであると、真剣に受け止めなければならないと思います。
先般決めた、5つの小選挙区を減らして295にすることで、選挙区間の1票の価値の違いを最大2倍以内に抑えるといういまの制度について、これで次の選挙まで大丈夫だ、という見方が一部で示されています。
自民党は、この「0増5減」でこれ以上小選挙区を減らしたり、あるいは1票の価値をより平等にすることは必要ない、と言っています。しかし、最高裁の判決は、各都道府県に1議席ずつ割り振る1人別枠方式について、「最終的に解決されているとはいえない」と明確に述べています。
そして、国会においては、「今後も、選挙制度の整備に向けた取組が着実に続けられていく必要がある」と言っています。つまり、1票の価値をより平等にすることに向けて、さらなる努力が必要であると主張しているわけです。
以上を受けて、今日(22日)、自民、公明、民主3党の幹事長・選挙制度改革実務者会談が行われ、小選挙区比例代表並立制の当面の維持と、議席数を減らすことについて、入口で合意する各党に対して、協議に参加してもらうよう、週明けに呼びかけるということが確認されました。
自民党との考え方の違いはまだ大きいですが、他党にも入ってもらい、さらにしっかりと議論を前に進めていきたいと思います。
私の主張は、小選挙区の1票の格差をより是正し、かつ数も減らす。そして、それに応じて比例も減らすというものです。
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