非核議連の広島訪問―核なき世界に向けて、NPDI会合の成功を
少し前になりますが、24日(月)に広島に行ってきました。
民主党の中に、私が会長を務める「核兵器のない世界を目指す議員連盟(民主党非核議連)」というのがあります。その活動の一環として、広島に行きました。
この議連は、与党時代には休止をしていましたが、約10年の歴史があります。
核軍縮・不拡散ということを目の前の問題として取り組み、大きな目標としては核兵器のない世界を実現していくという思いで議連を作り、活動してきました。
与党時代は、それぞれのメンバーの立場があったため、なかなか皆で集まって行動しにくかったですが、今回再起動して広島に行きました。
広島県知事や広島市長にもお会いして、意見交換させていただきました。
この時期に広島に行ったのは、4月に「NPDI(軍縮・不拡散イニシアティブ)広島外相会合」が開かれるからです。NPDIは、私が外務大臣のときに作った、12カ国の外相(当時は10カ国)が核の問題をめぐって議論・提案する会議で、年に1~2回開かれてきました。
いよいよNPDIが広島で開催され、各国の外相が集まって、核の軍縮や不拡散、あるいは、核の役割を減じていくことについて議論するということで、是非それを成功させてもらいたい。被爆の経験がある広島で、その実態を各国の外相に見てもらうということは、大きな発信になるということを、知事や市長にもお伝えさせていただきました。
オバマ米国大統領のプラハ演説以来、核のない世界を目指す様々な活動が盛り上がりましたが、最近少し下火になっているのではないかということを心配しています。
再度、次回(2015年)のNPT(核兵器不拡散条約)に向けて、1つのきっかけになるのではないかということを期待しています。
私が今回いろいろな方々にお会いして一番印象を受けたのが、広島県原爆被害者団体協議会(被団協)の坪井理事長のお話でした。
家族やたくさんの周りの人々を原爆で失い、自らも戦後ずっと病気で苦しめられてきた坪井さん、あるいは被団協の方々にとって、原爆を落としたアメリカ、そういう事態を引き起こす原因を作った日本政府に対して、「アメリカ憎し」や「当時の日本政府憎し」という気持ちは当然あったと思います。
しかし、そういうものを乗り越えて、核のない世界を作る、核軍縮・不拡散を実現するといった活動をするにあたり、どのようにして自らの気持ちを整理し、普遍的な目標に「昇華」していったかということを、坪井さんはさらりとお話しになったわけです。
その間の気持ちの葛藤を考えると、大変な苦しみを乗り越えて現在があるのではないかと、改めて感じた次第です。
また機会を見て、非核議連として長崎も訪問したいと思っています。
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