産経新聞のインタビューに答えました
―あっせん利得処罰法案の野党案出し直しは
実務的には(民主党案を)詰め、(野党の)政調会長レベルで確認するのは二十日あたり。鳩山代表は与党案には四つの問題点があるといったが、その四つ(を解消する条文)を盛り込む。
―少年法の改正は
世論は厳罰化の方向だが流されすぎてもいけない。専門家の意見を踏まえないと危ない。期限を通常国会までと決めて、しっかり議論すべきだ。
―永住外国人の地方参政権問題は
(民主党が)一致して認める方向で行く。憲法論では最高裁の判例で認められている。一律に外国人として考えるものではない。(韓国や北朝鮮の人には)実績や歴史の流れもある。
―与党は三兆八千億規模の補正予算を組む意向だが
災害対策もあり否定はできない。問題は景気対策として公共事業を補正でやる必要があるのかどうかだ。IT(情報技術)のような新日本経済の構造を変えていくための財源には、公共事業を削り、その剰余金を充てるのが妥当だ。
―周辺事態や国内有事に対する法制、自衛隊の運用などを党としてまとめるべきではないか
基本的人権を制約するのだから、最初に基本法が必要だ。『基本的人権のこの権利は、この事態においては制限できる』などという議論をせずに各論に入るのは問題。憲法議論もあるかもしれないが、次のステップ。まずは基本法と、それを踏まえた非常事態を動かしうる全体の法律体系を作ってからだ。
―教育基本法改正については
基本法を変えたら世の中全部変わるという発想はおかしい。拙速に結論をだすべきではない。
―参院選に向け、民主党らしい政策を打ち出さなくてはいけないが
現役世代、都市部、生活者という三つに重点を置いた政策を打ち出すべきだ。年金世代がどうでもいいというわけではないが、オール・オーバーでは焦点がわかりにくくなる。
―参院選の政策は
当面は臨時国会対応に重点を置いて、十一、十二月ごろから中長期的な政策の検討に入りたい。
―衆院選前には課税最低限の引下げをめぐり鳩山代表と論争したが
増税しないことを強く言いたかった。『課税最低限引き下げ』は増税であり、一貫性に問題があった。政策をまとめるには、トップダウンも必要だが、方向合わせができてから政策を出すべきだ。
―政調会長の任期中に必ずまとめたい政策は
“強い経済と社会的公正の両立”。鳩山さん風に言えば”強い経済とセーフティーネット”だが、それを掘り下げ、共通認識を持てるようにしたい。