夕刊フジコラム「ズバリ直球」10年2月18日号
バンクーバー五輪が盛り上がっている。スピードスケートの男子500メートルで、長島圭一郎選手が銀メダル、加藤条治選手が銅メダルを獲得した。私もスポーツニュースで見たが、世界のトッププレーヤーによる4年に一度の真剣勝負はすごかった。素晴らしかった。その集中力には目を見張るものがあった。
フリースタイルスキー、女子モーグルの上村愛子選手は残念だった。マスコミの熱狂的な取材攻勢にさらされ、大変だったと思う。表彰台までわずか0・75ポイント。ただ、4大会連続の入賞は立派だ。
上村選手をはじめ、競技が終わった選手には「お疲れさま」「感動をありがとう」と言いたい。そして、これから頂点を目指す選手には「ベストを尽くして頑張って」と伝えたい。
さて、通常国会は今年度予算案審議が佳境を迎えている。
政権交代後、初めての予算案審議だけに気合も入るが、さすがに朝9時から夕方5時まで閣僚席に座っていると腰が痛くなり、疲れもたまる。突然、野党から思わぬ質問が飛んでくることもあり、緊張感の切れない日々が続いている。
こういう時こそ、私は気分転換をする時間を大切にしている。
週2回のジム通いは、20年ぐらい続けている。特に50歳を超えてから熱心になった。ランニングマシンで5キロほど走る。以前は英会話を聴きながらだったが、最近、日曜午後なら「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京系)を観ながら走っている。あれは楽しい番組だ。
その後、トレーニングマシンで筋トレをしたり、ストレッチ、ゴルフの練習…。2、3時間、仕事を忘れて没頭する。定期的に体を動かし、汗をかくことは、体力維持や疲労回復によく、時差ボケ対策にもなる。
読書も大好きだ。
歴史物から政治物まで、いろいろな種類を読む。一度に4、5冊を併読するタイプで、休日などは寝室のベッドで横になって読んでいる。最近では、日本在住40年というアフガニスタン出身の医師、レシャード・カレッド氏が書いた『知ってほしいアフガニスタン』が良かった。ご本人に会ったときにいただいた本だが、祖国再生を願う若者の熱い思いが伝わってきた。
仕事もスポーツも、緊張感と集中力がなくては、いい結果や成績を出すことはできない。といって、人間には集中できる時間は限られている。やはり、オンとオフを上手に切り替え、心や体を休ませることが重要だろう。「明日も頑張ろう」という意欲を生むためにも、みなさんも気分転換の時間を大切にしてほしい。
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