民主党幹事長としての記者会見(2月14日)
岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年2月14日(月)16時33分~18時10分
編集・発行/民主党幹事長室
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
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■冒頭発言
○2010年10-12月期GDP速報値について
○本日の役員会(小沢元代表の件)について
■質疑
○小沢元代表の処分について
○鳩山前首相の「抑止力」発言について
○愛知6区補選の候補者選定について
○マニフェストの検証について
○産経新聞による安全保障アンケート結果(核問題)について
○三重県知事選について
○原口前総務相の「維新の会」発言について
○内閣支持率について
○民主党沖縄県連代表選について
○予算案と関連法案の審議について
○決算の審議について
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■冒頭発言
○2010年10-12月期GDP速報値について
【幹事長】まず第1点は2010年のGDP速報値が出ました。10-12月期のG
DP値が公表されたわけでありますが、マイナス(成長)になったということであり
ます。ただ、このことはある程度想定されたことであって、1-3月期についてはプ
ラス予想ということで、本質的には驚きに値しないことではないかと思っておりま
す。
○本日の役員会(小沢元代表の件)について
【幹事長】次にお手元に資料を配付させていただきましたが、本日の役員会の結果に
ついてご報告したいと思います。ごらんいただければわかりますように、今日、役員
会において、前回私のほうに一任を受けておりましたので、お手元の1枚紙を配付さ
せていただきました。そして私としての考え方を説明させていただきました。
ここでは3つのことをまず言っているわけでありますが、強制起訴の話と、元秘書
3人の逮捕・起訴の話と、そして役員会の決定に基づく政倫審への速やかな出席につ
いて、これに応じられていないこと、この3点を挙げたうえで、これらを踏まえつ
つ、元秘書が逮捕・基礎された公訴事実について小沢議員本人が強制起訴されたこと
は「倫理規範に反する行為」に該当すると判断する。「その上で、検察審査会の議決
にもとづく強制起訴は通常の検察による起訴と異なる点があることを踏まえ、当該事
件の判決が確定するまでの間の『党員資格の停止』処分とすることが適当である」。
こういうものであります。これは一般公務員についての「起訴休職」を類推し、判決
確定までの間、こういった処分を行うということであります。そして「判決結果如何
により、別途処分が検討される場合があることを付記する」と、こういう紙を説明い
たしました。
そのうえで、役員会のメンバーの皆様にご発言をいただきました。当然、反対意見
もありました。しかし多くの方々、全員がご発言になったわけですが、中には「もう
少し厳しい処分をと、個人的には思っている」という意見もありました。しかし、最
終的にこの提案で明日の常任幹事会に発議することについて、了解が得られたもので
あります。
私はこの問題、今日も北辰会の皆さんとか、その他いろいろ、私のところに来られ
ました。先般は岩手県連の皆さんがお見えになったわけですが、それぞれのお話は注
意深く聞かせていただきました。私としては、この問題は民主党が公党としての責任
を果たす、そのことが問われる事案であると思っております。今までの事例と比べ
て、もちろん強制起訴であることとか、ご本人が強く否定しておられることとか、
様々状況は違うわけでありますが、しかし今までの、党で様々議論して常任幹事会で
決定してきた、そういう処分と比べての一貫性といいますか、説明可能な範囲での、
その範囲におさまっていないと、これは公党としての根本を問われかねない、そうい
う問題だと思っております。
そういう中で、大変党にもご功績のある方でありますので、私もつらいところはあ
りますが、公党としての責任を果たすためにこういう提案をさせていただき、役員会
の皆様にご了解いただいたということであります。
明日の常任幹事会でこの問題についてどうするか、ぜひしっかりとしたご議論をい
ただきたい、こう思っているところであります。
■質疑
○小沢元代表の処分について
【毎日新聞・野口記者】小沢元代表の処分について最終的に了解が得られたというこ
とだが、中には反対の方もいたと思う。これはどういった方法で了解を得たのか。
【幹事長】反対の意見を表明された方もいらっしゃいました。しかし、「最終的に決
定したことには従う」ということで、全体の中での、多数決はとっておりませんが、
明らかに意見は多数といいますか、ほぼ集約されましたので、そのことについて特に
ご議論はなかった。最終的に、これで明日常任幹事会にかけることについて、ご異論
はありませんでした。
【朝日新聞・南記者】常任幹事会のメンバーには今日の役員会のメンバーが重なって
いるが、この重なっている方は、今日の役員会の決定に従って、明日の常幹(常任幹
事会)で反対意見を唱えるとか、そういう展開は予想されないのか。
【幹事長】そのことはわかりません。常識的には役員会で発議するわけですから、そ
の役員会の決定に従っていただくのが私の常識ではありますが、それぞれ考え方があ
ります。ちょっと状況はわかりませんので、そういうことが起こり得るかどうかもわ
かりませんので、あまり仮定の議論は控えたいと思います。
【北海道新聞・舟崎記者】今日の役員会で反対論を唱えた方の中で、「このままでい
くと党に亀裂が入って、実際に予算関連法案など3分の2を使うときに支障があるの
ではないか」という意見が出たと聞いている。こうした党内の意見について幹事長は
どのように答えられたのか。
【幹事長】お話しのような意見は、私は出ていなかったと記憶しております。そうい
う亀裂が生じないようにお互い努力しなければいけない、そういうことだったと思っ
ています。
【フリーランス・宮崎記者】先ほどある通信社のメールサービスで、多数決をとっ
て、反対した人が3人いた。民主党・新緑風会(参院)の会長と、(参院)幹事長
と、(参院)国対委員長、実名でその3人が反対して、多数決の結果、役員会で決定
したとあったが、この事実関係はいかがか。
【幹事長】多数決はとっておりません。それぞれの意見を全員が表明されました。そ
のうえで、この案でいかがですかということで、特にご異論はありませんでした。
【読売新聞・中島記者】明日、常幹に発議されて実際に処分が決まるまでの期間はど
れくらいを想定しているか。
【幹事長】なるべく迅速にと思っていますが、それはやる前から一定の想定はできま
せん。もちろん常任幹事会にかかった場合に倫理委員会の意見を聞かなければなりま
せんので、そういうことも含めて、どのぐらいで結論が出るのか。なるべく早くと
思っております。それ以上のことは申し上げられません。
【中日新聞・関口記者】菅総理は、10日の小沢さんと会談した後、記者団に「小沢
さんが裁判に専念するということなので、決着するまで党を離れたらどうか」と述べ
て、自発的な離党を促したと思うが、そうすると倫理規則に定める3つの処分の類型
からすると、真ん中の離党勧告というのがそれとパラレルではないかなという気がす
る。今回の「党員資格停止」とのバランスはどうか。食い違っているようにも思う
が。
【幹事長】自発的に党を離れられることと、処分としての離党勧告とは全く異なるこ
とです。したがって、自発的に党を離れることについて、ご本人がそのつもりがない
と言われたときに党として処分を科した。それが(自発的な)離党よりも軽いという
ことではありません。
【日経新聞・恩地記者】今日の役員会では、総理のほうから何か発言なり指示はあっ
たのか。
【幹事長】一通り全員の発言があった後で、それをまとめる形で総理からご発言があ
りました。
【産経新聞・宮下記者】ただいまの総理の発言、よろしければご紹介いただきたい。
【幹事長】皆さんの意見を聞いてこの幹事長の提案で是とする、という趣旨のことを
言われました。細かい表現は省略したい。そういった中の話を言わないという前提で
すので、省略したいと思います。
いろいろにご質問いただきましたが、私の意図するところ、思っているところは、
要するに「公党としての責任を果たす」、その一点に尽きるわけで、いろいろな思い
は私にもあります。小沢さんとも長いですし、党のために立派に業績を残された、そ
ういう方でありますので、いろんな思いはありますが、幹事長として、公党として、
きちんと国民に対して説明可能な、そういう対応をすると。その一点で私は考えさせ
ていただきました。
【フジテレビ・橋本記者】幹事長は「公党としての責任を果たす」と言われた。今日
の午後、北辰会の方たちが申し入れに来たときに、「挙党一致態勢」を改めて訴えた
というブリーフだった。幹事長としては「挙党一致態勢」よりもまずは「公党として
の責任を果たす」ことが大事だとお考えか。
【幹事長】挙党一致はもちろん必要です。しかし、われわれは政党ですから、まず国
民に対してきちんとわかりやすい対応をする、責任を果たすことがあって初めて、そ
のうえでの挙党一致であって、なにかこういった事案についての結論を先送りした
り、ふたをして、それで「挙党一致」と言うことは私は違うと思う、ということは申
し上げました。
【朝日新聞・南記者】幹事長は、小沢元代表に関しては党に功績があったことを強調
されているが、今回の処分を決定にするにあたって、小沢元代表の功績の部分を一定
程度考慮したということはあるのか。
【幹事長】そういうことについて念頭になかったわけではありません。しかし、きち
んと説明できる範囲にとどめなければいけないと。それを曲げてはいけないと。ルー
ルを曲げることになってはいけないと。そういう範囲の中でギリギリ私なりに考えさ
せていただいたということです。丁寧に物事を進めてきたのもその一環です。
【フリーランス・宮崎記者】岡田幹事長は、違う政党ではあるが、小沢(自民党)幹
事長のもとで衆議院議員に当選された。今回21年たって岡田幹事長のもと、こう
いったことになって、今どのように思われているか。
【幹事長】今日、当選1回の皆さんも来られて私にいろいろと言われました。私も2
0年前、派閥が分かれて、小沢・羽田グループに属して、そして橋本龍太郎さんや野
中広務さん相手に1年生議員ではありましたが丁々発止やりとりをしたことを思い出
しておりました。ぜひ今日来てくださった若い議員の皆さんが、しっかり政治家とし
て成長し、そして有権者の皆さんにも理解されて、ぜひ連続当選を果たしてもらいた
いと、そう思いながら話を聞いておりました。
【NHK・広内記者】確認だが、(配付資料にある)「判決結果如何により、別途処
分が検討される」とは、小沢さんの無罪が確定した場合はこれが自動的になくなっ
て、有罪の場合はまた別途検討する、という趣旨なのか。
【幹事長】そういう趣旨です、はい。
【読売新聞・中島記者】元秘書の方々の裁判は、早ければ今年夏ぐらいにも一審判決
が出るのではないかと言われている。その結果いかんにかかわらず、小沢氏本人の裁
判が確定するまでは資格停止の期間は続くという理解か。
【幹事長】ここに書いてあるとおりです。
【講談社・辻野記者】菅さんは「小沢切り」で人気を取ろうという感じだが、もしこ
れで処分したら、菅さんの支持率が上がると思われるか。
【幹事長】そういう観点は、私は全くありません。したがって質問にはお答えできま
せん。
【読売新聞・中島記者】党員資格停止になった場合、国会の会派も民主党会派から離
れるべきだというお考えか。
【幹事長】2008年9月1日の常任幹事会決定、2008年12月24日の両院議
員総会承認の指針(「党員資格停止期間中の権利制限等の指針」)があります。それ
に基づきますと、国会議員の場合の会派の問題は、会派に委任することになっており
ます。
【朝日新聞・南記者】会派に委任するということで、今回、民主党会派としてはどの
ように対応されるか。
【幹事長】それはまだ決定されておりませんので、今の時点で申し上げることはあり
ません。
そのときの権利義務関係、これは公表されている資料ですが、念のために申し上げ
ておきますと、党費や定常カンパは納入。臨時カンパやパーティー、党内選挙、党役
員、そういったものについては除外とか権利停止とか解任。それから議会について
は、先ほどの会派については、議会の構成については会派に委任。議会の役員につい
ては、新規はだめ。党議拘束はかかる。支部長の資格は停止、その処分が終わったと
ころで支部長への復帰は自動復帰、等々のことが決められているところであります。
公認候補は、「公認」候補者ですからまだ公認しておりませんので言う必要ありませ
んが、公認を取り消さなくてはいけないかどうかについては執行部が判断することに
なっております。
【フリーランス・宮崎記者】小沢さんは岩手県連代表だと思うが、これはどうなる
か。
【幹事長】これはちょっと仮定の話で、決まったうえで申し上げたほうがいいと思い
ます。具体的な話はですね。
○鳩山前首相の「抑止力」発言について
【琉球新報・滝本記者】前首相の鳩山さんがインタビューに答えて、最終的に辺野古
に回帰した理由について「『抑止力』という言葉を使った。これは方便だった」と話
された。つまり後付けの論理で考えてつけられた、と話されている。政権内におられ
た岡田さんとしては、このご発言、あるいは抑止力ということが本来の理由ではな
かったのではないかということについては、いかがか。
【幹事長】私は外務大臣として、抑止力ということは国会で何度も、そのこと(辺野
古への基地移設)が決まる前から説明してまいりました。ただし、質問に対して「海
兵隊が日本にいることは抑止力として重要である」という言い方をしてきたつもりで
あります。沖縄ということは特定せずに言ってまいりました。しかし、現実に沖縄以
外にそれをセットで受け入れるところはない中で、沖縄の皆さんに申し訳ないがお願
いせざるを得ないというのが、私の一貫して述べてきたところであります。
鳩山前総理がどういう意図で言われたのか、必ずしもはっきりいたしませんので、
質問の仕方にもよると思いますし、私から特にコメントすることは控えたいと思いま
す。ただ、これは内閣として、抑止力の観点から海兵隊は必要であると考えてきたも
ので、その趣旨を外れるようなお話を前総理がされるはずはないと、そう思っており
ます。
【琉球新報・滝本記者】鳩山さんにその真意をただすお考えはないか。
【幹事長】私は今、党の立場ですし、特にそういうつもりはありません。ただ、私も
閣僚としてこの問題に必死で取り組んでまいりましたし、前総理とは随時ご相談しな
がら進めてきたと確信をしておりますので、いろいろと昨日お述べになったことは大
変残念に思います。
それ以上のコメントはいたしません。
○愛知6区補選の候補者選定について
【共同通信・中久木記者】愛知6区補選について。今日、幹事長は愛知県連の牧義夫
代表らと会われていたが……。
【幹事長】鈴木(克昌)選対委員長です。
【共同通信・中久木記者】鈴木選対委員長。この愛知6区は擁立に向けてどのような
候補を想定されているのか、進捗状況などを聞かせてもらいたいのと、あと、河村名
古屋市長が「減税日本」からの独自候補の擁立を検討する意向を今日の会見で表明さ
れた。この受け止めをお願いしたい。
【幹事長】まず、わが党の候補者は県連において現在調整中であります。したがっ
て、まだ本部に上がってきていない状況にあります。作業を急いでいただきたいこと
は申し上げたところです。
河村市長がおっしゃっていることは、それは誰が立候補しようと自由ですから、特
にコメントすることはありません。
○マニフェストの検証について
【ニコニコ動画・七尾記者】視聴者の質問を代読いたします。昨年はバレンタイン
デーについて質問したが、今回は違います(笑)。
昨日、仙谷代表代行が徳島市内の講演で、2009年のマニフェストについて
「少々、約束に言い過ぎの部分があったかもしれない」と述べられた。一足先にマニ
フェストを検証されたような感もあるが、代表代行であるだけに言葉は重いと思う。
このご発言に対するご感想と、幹事長自身は率直に、今現在それについてどうお考え
か。
【幹事長】これは、これから検証していくことでありますので、あまり先取りして個
人的な意見を申し上げるべきではないと思います。
ただ、全体の予算、われわれ財源を出す中で、新しい政策に取り組むことを申し上
げてまいりました。それがまだ予定どおりいっていない部分があることも率直に認め
なければいけないと思います。マニフェストも多くのことは達成されているわけです
が、しかし、大きなところでなかなかフルにはまだ達成できていないものが残ってい
ることも事実で、そういうことについて、4年間の任期の中でどこまでできるのかで
きないのか、できないとしたらなぜできないのかということをきちんと検証し、国民
の皆さんに正直にお話をすることが、私は公党として民主党の責任であると考えてお
ります。できるだけマニフェストを実現したいという思いは変わりません。
○産経新聞による安全保障アンケート結果(核問題)について
【産経新聞・宮下記者】沖縄の件と若干関連するかもしれないが、産経新聞でこのた
び、核問題を中心に安全保障のアンケートをとった。その結果を踏まえて、核廃絶等
に取り組んでこられた幹事長にいくつかお聞きしたい。
まず、北東アジアの核兵器をめぐる情勢について、84%の方が「不安を覚えてい
る」。この情勢について、政治が(不安を)払拭していくためにはどういうことが必
要とお考えか。
【幹事長】まず北朝鮮の核の問題をきちんと片づけなければいけない、核を除去しな
ければいけないと思います。同時に、中国に対しても、戦略核については米ロ間で一
定の合意に達したわけで、今後、次にはその他の核保有国も含めた議論、特に戦術核
も含めてそういう議論を行っていく中で、極東、東アジアにおける核の脅威を減らし
ていく、そのことが求められていると思います。
【産経新聞・宮下記者】「非核三原則を堅持すべき」という意見が55%、「日本は
核を持たなくても自国の安全を守れる」と考える人が48%、「アメリカの核抑止が
信頼できる」とされる方が54%で、傾向としては、アメリカとの関係の中で日本は
核保有せずとも自国を守れるという認識が広く一般的なのかなと思うが、一方で「三
原則見直し」が39%、「核なしで日本が守れるとは考えない」が35%、「アメリ
カの核抑止力が信頼できない」とされる方も32%いる。こうした国民の声について
はどのように認識しておられるか。
【幹事長】私は多くの方が、「日本は核を持つ必要がないし、核なくしてアメリカの
抑止力で守られている」と考えていることは、健全なことであると思っております。
核を持つことは様々なマイナスといいますか、そういうことも伴うわけで、そのこ
とも十分認識されなければならない。日本が今、核を持つことは、世界の核の大勢の
中からひとり出ることですから、私は、戦前の国連(国際連盟)脱退よりもさらにき
ついことだと思うわけであります。
そして非核三原則については、私の見解は外務大臣のときに申し上げました。その
考え方と変わっておりません。非核三原則は堅持されるべきであると。ただし、日本
の生存がかかるような、そういう事態になったときに、非核三原則との関係で何か、
特に核持ち込みということについて、それがなければ日本の安全は守れないという事
態が仮にあったとしたら、それはその時の政権がまさしく命運をかけて判断しなけれ
ばならないことである、というのが私の国会答弁です。
【産経新聞・宮下記者】こういった核問題について国会で議論することについて、8
6%の方が賛成されている。国会での議論について、その必要性について、幹事長は
どうお考えになられるか。また、議論される場合、どういった点からの議論が必要と
お考えになられるか。
【幹事長】私が日米密約問題の解明に取り組んだその後、国会においてはずいぶん、
非核三原則との関係で核の問題についてご質問をいただき、答弁したところです。
○三重県知事選について
【伊勢新聞・中森記者】12日に県連と「新政みえ」(県議会民主党系会派)と連合
三重が一致して高橋千秋さんに出馬要請した。その動きについてご見解をお願いした
い。
【幹事長】高橋さんは明確に否定していますし、そういう状態であると私、認識して
おりますので。そういう意味で誰か候補者が決まったわけではありません。したがっ
て、途中の段階ですからコメントは控えたいと思います。ただ、高橋さんからも電話
をいただいて、「自分は出る気はない」と、そういうことは強調しておられました。
○原口前総務相の「維新の会」発言について
【西日本新聞・伊藤記者】原口前総務大臣が昨日、佐賀で、地域主権改革を進める
「佐賀維新の会」という政治団体を結成する考えを表明した。大阪の橋下知事、名古
屋の河村市長にも連携を呼びかけて、「日本維新の会」をつくる考えも同時に示され
た。原口さんは民主党が改革を応援できないことに危機感を持っているとも言ってお
られるが、こうした動きについて、幹事長の受け止めをお願いしたい。
【幹事長】まだよく中身がわかりません。それから、意見があれば党の中でまず述べ
ていただければいいと思います。そういうお話を私、原口さんとはした経験がありま
せんし、党の部門会議その他でそういうご発言があったとは私は承っておりません。
○内閣支持率について
【共同通信・中久木記者】共同通信が先週末に実施した世論調査で、菅内閣の支持率
が19.9%と、20%を割り込んで、菅内閣発足後最低となった。20%を切ると
いわゆる危険水域と言われて、かなり厳しい数字だと思うが、この数字の受け止め
と、前回、改造後にやった世論調査32.2%から急落しているが、その原因につい
てどのように分析されるか。
【幹事長】むしろ教えていただきたいと思います。いろいろなことがあったのかなと
思いますが、予算委員会もなかなか中身のある議論も行われておりますし、まだ民主
党の政策が十分伝わっていないのかなとは思いますが、若干、私としては釈然としな
いところがあります。しっかりとその理由について分析して、国民の期待に応えられ
るように頑張りたいと思っています。
○民主党沖縄県連代表選について
【琉球新報・滝本記者】本日告示された沖縄の民主党県連の代表選があるが、連合沖
縄とかは挙党一致でということで、選挙回避を求める動きもあったが、選挙になって
いるということでかなり二分された状況になっているが、この状況をどのようにごら
んになるか。
【幹事長】それぞれの県連の中でどういう状況でどうなったかということを、いちい
ち幹事長がコメントすべきではないと思います。最終的にはそれは県連の判断の中で
現状があると思いますので、それが望ましくないと言うつもりは全くありません。ま
さしく県連の判断の問題だと思います。
○予算案と関連法案の審議について
【朝日新聞・南記者】先ほど共同通信の世論調査の結果が出たが、20%を割り込む
という内閣支持率の中で、今後、予算の修正協議に与える影響はどのようにお考え
か。
【幹事長】予算の修正を行うかどうかは、これは相手側のある話ですから、別に今決
まっているわけではありません。われわれはその準備はあるということです。した
がって、現実にどこかと予算の修正について協議しているわけではありませんので、
ご質問にお答えするのは困難だと思います。
【日経新聞・恩地記者】税制改正法案について、野党が賛成できる内容に応じて切り
分ける案も浮上している。これは野党側に提示しなければならないと思うが、その作
業に党として着手する時間は迫っているのか。
【幹事長】いろいろな議論がありますが、今おっしゃったような方針を決めているわ
けではありません。したがって現時点でどうこうということはありません。どういう
やり方が一番いいのかについて様々な可能性を検討しているとご理解いただきたいと
思います。
○決算の審議について
【フリーランス・宮崎記者】先ほど3時半ごろ、参議院決算委員会で平成20年度決
算が承認された。また、内閣に対する警告決議案は全会一致で可決された。わが国が
GDP3位に落ちる中で、例えばトヨタ自動車は3月に終わった決算を5月上旬に発
表する。平成20年度決算を、平成23年度予算案を衆議院で審議しているときに
やっているこの国会は、あまりにもスピードが遅いのではないか。
【幹事長】基本的にはそのとおりですね。ですから、もっと迅速に行わなければなら
ないと思います。いろいろな理由もあるんだと思いますが、例えば概算、決算の概算
と言うとちょっとおかしいんですが、細かい数字が必ずしも特定されていなくても、
大勢に影響がないのであれば、その時点で議論することもあってもいいかもしれませ
んし、いろいろな工夫がなされる必要があると思います。
参議院は決算について重視して今日まで取り組んでおられて、そのこと自身は私、
大変意義深いことだと思っておりますので、なるべく政府も努力して早く、決算が出
てきたときにはもう政権がかわっているということでは、それは何となく意味があり
ませんので、早く決算、結果が出せるように努力しなければならないと思っていま
す。