トピックス

2015.03.06|記者会見

岡田克也代表定例記者会見(3月6日)

岡田克也代表記者会見

2015年3月6日(金)9時8分~9時32分
編集・発行/民主党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。


■冒頭発言 ○本日より党務・公務に復帰
○補助金受領企業からの献金について
○メルケル首相との会談予定について
■質疑 ○政治資金規正法改正案について
○「18歳選挙権」について
○岡田代表の体調について
○下村文部科学大臣の献金問題について
○政府の文官統制見直し方針について


■冒頭発言

○本日より党務・公務に復帰

【代表】
 今日から党務・公務に復帰することといたしました。最も重要な党大会を欠席し、来賓の方々や地方代議員の皆様に大変ご迷惑をおかけいたしました。この場を借りてお詫びを申し上げます。
 党大会含めて私の不在の間、2人の代表代行、幹事長、その他役員、国会議員の皆さんにお支えいただいたことに改めてお礼を申し上げたいと思います。
 目は2回目の手術をして、経過は順調です。ただ、前回も「経過は順調」と言って、50日たって再発いたしましたので、そういう意味では、より慎重に対応したいと思っています。しばらく眼鏡で対応したほうがいいのかと思っています。
 前回は確か12月26日だったと思いますが手術をし、手術の後、左目にガスを注入して、そのガスの圧力で網膜が剥離しないようにしていたわけです。このやり方だと10日くらいの間にはガスがなくなってしまう。その間、飛行機に乗れないとかあったわけです。今回はガスではなくて、オイルというかシリコンというか、液体状のものが左目に入っております。より安定しているということで、職務復帰も早いということでこちらを採用したわけです。ただし、もう一回このオイルを抜く手術をしなければなりません。それはたぶん連休の前くらいになるのかなと思っているのですが、抜いた後、またしばらく安静にしなければいけないということなので、横着せずに慎重に、あまり無理はせずに、少し余裕を持った日程でやっていきたいと思っております。遠出などは、しばらく控えたい。
 やや見えにくいことはありますが至って元気でありますので、国会で是非いろいろな対応はしたいと思っております。前から言っておりますようにQT(党首討論)を3月中に是非開催していただいて、そこで前回やり残した安全保障法制や戦後70年談話の問題、歴史認識など、しっかり議論したいと思っております。
 何度も言いますが、このQTを定期的にやるということは、国会改革を合意した中で最初に出てくる話であります。他方で、(国会開会中に)海外に総理や閣僚が行かれることについては、こちらは非常に柔軟に対応しております。是非、約束を果たしてもらいたい。これは国会の話ではなくて、党対党の約束です。そしてその党のトップは安倍さんであるということは申し上げておきたいと思います。

○補助金受領企業からの献金について

【代表】
 政治資金規正法の問題ですが、まず私自身の政治資金につきまして、既にホームページ等でお知らせしているところですが、1件、明らかに政治資金規正法に該当する事例が出てまいりました。既に返金を終えておりますが、そういったことになったことは誠に申しわけないことだと思っております。
 その他もう1件は、これは団体を通じたものでありますので、規正法違反とは言えないと考えますが、そういう団体を通じたものについても議論に上っていることに鑑みて、返金したところであります。
 私の場合、政治献金、全体で2000万円台なのですが、それを200社余りの会社からいただいております。1社平均10万円弱ということになります。その200社すべてをチェックすることは非常に困難を伴うわけで、いずれも継続的にいただいていた企業ですが、途中から政府の補助金を受けることになったというケースであります。
 こういったことが再発しないために、やはりいろいろな手当てをしなければいけない。もちろん私のほうも法律の趣旨をしっかり周知徹底して、相手方に理解していただく。相手方にとっては政治資金規正法違反ということに明確になるわけですから、そういったことはやらなければいけないと思っております。
 党としても昨日、政治改革・国会改革推進本部の役員会を開いて、意見交換が行われたと承知しております。今日は維新との二幹二国(2党間の幹事長・国会対策委員長会談)も行われるということであります。
 基本的には、やはり2段階ということを考えざるを得ないのではないかと思っております。つまり、まず企業・団体献金を禁止する、維新が主張しているわけですが、私が2009年に幹事長として取りまとめた時には、企業・団体献金だけではなくてパーティー券も含めて禁止する。そうでないと全部パーティーに逃げてしまう。そういう中でこれをまとめて禁止しないと意味がない。しかし、禁止する際には、やはり個人献金をしやすくする税制上の措置がセットでなければならないという考えで、当時は野田佳彦財務大臣だったのですが、いろいろな話をした記憶がございます。それが望ましい姿と。
 ただ、自民党から見ると、なかなかこれは容易にのめない話であります。そういう意味では、やはり政治資金規正法の不明確なところを明確にする、それを先ずきちんとやる。その上で、先ほど申し上げたようなことで進めていくという2段階に立たないと、結局何も変わらないことになってしまうのではないか、そんなふうに考えます。
 いずれにしても今日の二幹二国を踏まえて、維新ともよく話をしていきたいと思います。江田さんのほうから、トップ同士が会ったらどうか、という話もいただいているようですが、それは二幹二国を踏まえて、必要があれば考えていきたいと思っております。

○メルケル首相との会談予定について

【代表】
 ドイツのアンゲラ・メルケル首相が9日・10日、来日されます。10日の朝に会談を行うことになりました。忙しい中、時間を割いていただくことに感謝をいたします。
 私はメルケル首相とは、外務大臣の時も直接会談をする、あるいは表敬をするという機会はありませんでした。ただ、ドイツと私はご縁が深くて、日独議連のメンバーであるということもあるのですが、お辞めになったクリスティアン・ヴルフ前大統領、ギド・ヴェスターヴェレ前外務大臣とは非常に親しく交流させていただきました。それから今でも、与党の院内総務・ナンバー2であるフォルカー・カウダーさんとは、日本に毎年のようにお見えになりますが、そのたびにお会いしています。ドイツでも2回か3回お会いしていますので、非常に親しくさせていただいている。そういうご縁の中での、今回のメルケル首相との会談、表敬ということになったと思っています。
 ドイツはいろいろな意味で注目すべき国でありますので、経済・財政の問題、あるいは歴史認識といいますか周辺国との和解の問題、そういう問題を中心に率直に意見交換をさせていただきたいと考えているところです。


■質疑

○政治資金規正法改正案について

【フリーランス・宮崎記者】
 政治資金に関する報道があったので伺うが、報道されたものはすべて、岡田さんが2期生として細川政権を支え縁の下で必死にやられた平成6年改正で政治資金収支報告書に記載が必要になったものだ。これは政治資金規正の強化と政党助成法がセットだったので、それは受け継がれる必要があるのではないか。特に岡田さんのように政治資金を厳格にわかりやすく説明責任を果たしてきた方には、今の法律のほうが得することになっていると思う。平成6年改正を守っていきたいという考えが強いのではないかと思うが、いかがお考えか。

【代表】
 平成6年改正の意味ですが、政党(への企業・団体献金)は認める。政党支部に認めることにしたことがどうなのかという議論が確かにありますね。(平成12年改正で)資金管理団体は認めないということ。
 それで今回いろいろな問題が起きて、やはり政党も含めて、あるいは少なくとも政党支部については認めるべきでないのではないか、という話が今出てきているわけです。それに対する私の考え方は先ほどご説明したとおりであります。

【朝日新聞・渡辺記者】
 先ほど、自分の資金は大体200社からいただいているという話があった。改めて、これまで事務所として受け取る際にどういう確認作業をしてこられたのか伺いたい。

【代表】
 明確に文書で、政治資金規正法の趣旨(の周知)を徹底しているということはしておりません。当然、それは出す企業の側がわかっているはずだという前提で、何か補助金を受けるようなことがあれば少なくとも連絡がある、あるいは説明していただけると。ちょっとそこは甘かったなという感はありますね。

【読売新聞・羽尻記者】
 先ほど「2段階でやるべきだ」とおっしゃったが、あくまで最終的な目的としては企業・団体献金をなくしていくべきだということか。

【代表】
 企業・団体献金だけをなくすということは問題の解決にはならない。したがって、そうであればパーティー券も含めて考えなければならないということになります。そうすると非常に大きな影響が出ますので、個人献金がきちんとやりやすい状況を整えることとセットでないと、現実にはそれは実現しないだろう。そのことをセットできちっと考えるべきだということです。

○「18歳選挙権」について

【NHK・花岡記者】
 昨日、選挙権年齢を18歳に引き下げる法案が衆議院に提出されたが、自民党内ではこれも含めて少年法とか民法上の成人年齢の引き下げが活発に議論されている。この問題についての民主党の立ち位置はどういった形になるか。

【代表】
 党の中でいろいろな議論を今、行っているところですので、結論めいたことは控えたいと思います。
 民法上の18歳(成人年齢引き下げ)については、党の中に議論がそんなに多くあるわけではない。むしろ、そうしたほうがいいのではないかという意見が多いと思います。少年法上の扱いについては両論あります。それは少し党の中で議論を整理する必要があると思っています。

【フリーランス・宮崎記者】
 18歳・19歳の法案が昨日出たが、法案の成立がいつになるかということで、来年7月の参議院選挙から18歳・19歳の投票を可能とするには、6月下旬、当初会期内に参議院でも可決・成立しないといけない。野党第一党の党首としての決意というか、思いを伺いたい。

【代表】
 その思いは、たぶん各党変わらないと思います。ですから民主党だけが突出しなくても、そういう方向で議論が進んでいくことを期待しています。

○岡田代表の体調について

【読売新聞・羽尻記者】
 今後の活動の見通しを伺いたい。代表は以前、党幹部が手分けして47都道府県を回っていくとおっしゃったが、この方針に変化はあるか。体調が統一地方選に影響があるかないか、どのようにお考えか。

【代表】
 ずっと3月中の日程は決めていたのですが、3月、遠出は難しいかと。近場はいいと思うのですが。地方に出た時も、朝から晩までというのは少し控えるべきかと思っております。
 それから蓮舫さんあたりからは、もう少し分担をしたほうがいいという、ありがたい提案もいただいていますので、全体を見直して、47都道府県を回ることはやりたいと思っています。
 統一地方自治体選挙の最中に、今までも代表や幹事長が個々の候補者の応援に回ることはあまりなかったと思うのですが、それをどうするかというのはこれからの検討課題。体調と相談しつつ考えていくことになると思います。

【産経新聞・山本記者】
 体調の関係で、今回、年末に手術された後、ハードな日々だったと思うが、無理がたたったから再発したのか、それともそれとは関係なかったのか、活動をマイルドにすれば大丈夫なのか、そのあたりを伺いたい。

【代表】
 僕が「ちょっと日程がハード過ぎましたかね」と言ったのですが、「あまり関係ない」というのがお医者さんのお話で、むしろ数字的には1割くらいは再発するということのようなのですね。ただ、再発したのも、前と同じところが剥離したのではなくて、同じ左目でもちょっと違うところが剥離していますので、よくわかりません。
 ただ、私自身が感じるのは、やはりフラッシュはかなり目に(悪いほうに)きくなという感じはあります。ですから、そういう刺激はなるべく控えて、あまり疲れ過ぎないようにすることで、丁寧にやっていきたいと思っています。「テレビとか新聞も見ちゃいけない」と妻は言うのですが、医者に言わせると「いや、それはあまり関係ない」ということなので、いずれにしろ過度にならないようにはしたいと思います。

○下村文部科学大臣の献金問題について

【読売新聞・羽尻記者】
 下村文部科学大臣の国会での答弁をめぐって、虚偽答弁ではないかという指摘や、大臣の資質について問う声が上がっているが、この問題についてどうごらんになっているか。

【代表】
 今日も国会でわが党からいろいろな質問があると思いますので、私からあまり先取りして言うのはいかがかと思います。ただ、今までの国会の答弁の中で、かなり断言してこられていますので、それと違うことが出てくるということになると、非常に問題があるということだと思います。
 任意団体であって、そこからの資金提供は受けていないと言われています。もちろん任意団体に所属する個々の企業が個人献金や企業・団体献金をすることはあるのだろうと思いますが、任意団体としてそういうことをするということになると、任意団体ですと(献金の)出し手として政治資金収支報告書に書けないわけですから、これは明らかに違法・脱法ということになってきます。その辺の実態がどうなのかというところが一つの論点ではないかと思います。

○政府の文官統制見直し方針について

【フリーランス・宮崎記者】
 先ほどの閣議で防衛省設置法改正案が閣議決定された。幾つか論点はあるが、文官統制、内局(背広組)が自衛官(制服組)より上にあったものが今回改正されて、背広と制服が対等になるが、この法律案に関してお考えを伺いたい。

【代表】
 これから党の中で議論する話ですので、私が結論を先取りして申し上げるのは適切ではないのではないかと思います。いろいろな経緯を考えれば、一つの大きな変化であることは間違いありません。ただ、具体的にそれがどういう影響を及ぼすのか。シビリアンコントロールの本質は、大臣・内閣・国会ということですから、これは、それとはちょっと次元の違う話ですね。しかし関係がないわけではない。そういったことをよく党の中で議論していただく必要があるのではないかと思います。私は、現時点ではニュートラルと申し上げておきたいと思います。




TOP