岡田克也代表定例記者会見(4月10日)
岡田克也代表記者会見
2015年4月10日(金)15時02分~15時43分2015
編集・発行/民主党役員室(項目ごとに編集しました)
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
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■冒頭発言
〇統一地方自治体選挙について
〇「党改革創生300日プラン」について(配布資料添付)
〇日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直しについて
〇天皇、皇后両陛下のパラオ訪問について
■質疑
〇「党改革創生300日プラン」について
〇日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直しについて
〇天皇、皇后両陛下のパラオ訪問について
〇統一地方自治体選挙について
〇前半国会の総括と後半国会の重要テーマについて
〇日経平均株価一時2万円について
〇政治資金規正法改正案について
〇三重県のサミット誘致について
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■冒頭発言
〇統一地方自治体選挙について
【代表】
私から冒頭何点か。
まず統一地方自治体選挙ですが、(前半戦は)残すところ今日・明日と
なりました。残された2日間、候補者はもとより、党本部としても最後まで
気を緩めず、全力で活動していきたい。
特に対立構図になっている北海道知事選挙・札幌市長選挙・大分県知
事選挙については、いずれも非常に厳しい戦いですが、全力で取り組ん
でいきたいと思います。
〇「党改革創生300日プラン」について(配布資料添付)
【代表】
お手元に資料をお配りさせていただきましたが、「党改革創生300日プ
ラン」について。
まず「党改革創生300日プランチーム」の構成、私ももちろんできるだ
け出たいと考えておりますが、蓮舫代表代行をヘッドに、古本伸一郎前
組織委員長、武正公一現組織委員長、馬淵澄夫前選挙対策委員長、
小川勝也現選挙対策委員長代理と、組織・選挙の経験者をメンバーに
したチーム編成をいたしました。
何を検討するかということはここに書いてありますが、大きく言って地
方組織の問題と代表選挙制度の見直しであります。
実はこの創生本部(党改革創生実行本部)でありますが、「300日プラ
ンチーム」以外に、既に全体を見る体制としての本部組織があり、本部
長は私でありますが、本部長代理に蓮舫代表代行、事務総長に枝野幸
男幹事長、基本的にはこの3者を役員とする組織があって、その下に現
時点ではこの「300日プランチーム」、それから「企画チーム」が、ぶら下
がっています。企画チームについては、既に何度も議論がなされており、
「300日プランチーム」については先般1回目の会議を行ったところです。
「300日プランチーム」につきましては、先ほど申し上げましたが、日程
も、9月の全国幹事長会議を一つの目安にして、地方組織の強化につい
て、ここに示したような全体の工程の中で議論を進めていこうと考えてお
ります。まずは調査を実施するところから始め、それがある程度めどがつ
いたところで代表選挙制度の見直しと、7月頃から本格的に議論を開始
していく。この二つの大きな問題を「300日プラン」という形でこのチーム
で議論してまいります。
なお、これ以外にも重要な党改革についての課題はあります。必要に
応じて、「企画チーム」「300日プランチーム」以外のチーム編成も行い
ながら、党再生に資する議論を行っていきたいと考えているところでござ
います。
〇日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直しについて
【代表】
次に、ガイドラインですが、私は党首討論を4月中に何とか行い、総理
が訪米される前に、少なくとも国会で、党首討論で大枠の議論を行いた
いと思っておりましたが、それがなされないままに訪米され、そこでいろ
いろなことが合意されるというのは極めて問題があると考えております。
国会での説明もない、国民に対する説明もないまま、そして法案の提
出もなされないまま、日米間の首脳会議で約束することになりかねない
わけで、防衛大臣の言葉を借りれば、「これは非常に大きな転換だ。日
米同盟を大幅に変えるものだ」という趣旨のことを言っておられるわけ
ですが、そういうものが全く国民不在・国会不在の中で行われることは
極めて問題がある。それはシビリアンコントロールという点も含めて、非
常に問題があると考えております。
〇天皇、皇后両陛下のパラオ訪問について
【代表】
最後に、天皇、皇后両陛下がパラオを訪問されました。そこでのご発
言など、あるいはそこでの活動などを拝見いたしますと、やはり平和に
対する強い思いがうかがわれます。さきの戦争の悲劇を二度と繰り返
してはいけないという両陛下のお気持ちが伝わってまいります。そうい
ったお気持ちを十分感じつつ、これからのさまざまな議論を行っていか
なければならないと、改めて感じています。
■質疑
〇「党改革創生300日プラン」について
【時事通信・高尾記者】
「党改革300日プラン」と代表選の公約では書いていたが、今回「党
改革創生300プラン」と、「創生」が入った。これは何か理由があるのか。
【代表】
別に意味はありません。党改革創生会議の報告書をもとに、その実
現を図るためのプラン、「300日プラン」を作って順次実現します、と申
し上げてきましたので、意味するところは同じです。全く変わっておりま
せん。
【時事通信・高尾記者】
これを見る限りだと、「地方組織強化」と「代表選挙制度見直し」、これ
が二つの柱になるという理解でよろしいか。
【代表】
既に企画チームでさまざまな議論もしております。そこは分担しながら、
大きなタマとして、横断的な問題は企画チームで議論していきますが、
具体的なテーマとしては「地方組織」と「代表選挙」が創生会議の報告
の主な内容だったと理解しておりますので、それの専門的議論をする
場を作ったということです。
【毎日新聞・田所記者】
「党員・サポーター登録システムの見直し」というのは、これは党員・サ
ポーターを増やすという観点で、例えば費用負担を減らすとか、どういっ
た方向性の見直しなのか。
また代表選での「党員・サポーター及び地方議員の代表選挙における
配分ポイントの見直し」というのは党員・サポーターの割合を増やそうと
いう問題意識なのか伺いたい。
【代表】
それはまさしくこれから話し合われることです。国会議員の数も随分減
りましたので、別の観点からの議論もあるかとは思いますが、地方議員
の配分ポイントをどうするか、党員・サポーターをどうするかということに
ついて、何が最適かという観点で議論をしたいと思います。方向性を今、
私が言うべきではないと思います。
それから登録システムについて、これは公正な選挙がなされるために
も非常に重要なことであります。今の制度で何か具体的問題があるとい
うことではないのですが、問題がないかどうかもきちんと見ていかなけれ
ばならない。より安定的な制度にしたほうがいいのではないかという議
論は当然ある。
【朝日新聞・渡辺記者】
創生会議の報告書で、「地方に根差した政党に生まれ変わる必要があ
る」というメッセージが出されていた。党の体質として地方に根差せなかっ
たのはなぜだとお考えか。
【代表】
一つは、この党員・サポーターが安定的なものではないことがあると思
います。毎年毎年変わる、そのたびに、うちの事務所を見ても1300人く
らい集めるのですが、一生懸命にお願いする。もう少し安定的に、継続し
て帰属意識を持って党員・サポーターになっていただく方をつくるために、
情報提供とか日頃のケアも大事です。そういう仕組みが十分にできてい
ないかもしれません。そういうものがあれば、もう少し地域に根づいたも
のになるだろうと思います。
それから我々民主党の活動のモデルというのは、一番わかりやすいの
は駅前でマイクを持って街頭演説をしているというモデルですが、それは
もうほとんど通用しなくなっている。今やどの党も同じことをやる、自民党
も含めてやるようになってきて、差別化できなくなっている。やはりもう少し、
一方通行ではなく、街頭演説というのはコミュニケーションではなくて「放
送」だと思います。一方的に情報を発信している。そうではなくて、コミュニ
ケーションしながらやっていくというやり方をもっと入れないといけないの
ではないかと思っています。
私も座談会を去年1年間で200回くらいやりましたが、それもかなり大
変ですが、そういうことをほとんどやっていない人も、バッジを付けている
方の中でもいらっしゃいます。もちろんそれは地域性もありますので、大
都会と地方ではまた違いますが、やはり党組織であっても、あるいは個
人後援会であっても、しっかりとしたコミュニケーションをとれるような仕組
みを作らないと、「風」に影響を受けてしまうことも一つの大きな問題だと
思います。地方議員の方々との連携プレーも重要です。うまく連携がとれ
ていない総支部もあります。
そういったことを一つ一つきちんと解決していかないと、地域に根差した
政党にはなかなかなれないのではないかと思います。
【NHK・花岡記者】
先日の両院議員懇談会で、古本先生から、代表選挙の決選投票に党員
・サポーターが関与できるシステムについて考えてほしいという話があった。
また、予備選挙の導入というのが船橋洋一さん(党改革創生会議議長)の
報告書の中にも入っていたと思うが、決選投票や予備選挙についての改
革、変更していくお考えはあるか。
【代表】
その中身について議論しなければいけないと思います。決選投票で党員
・サポーターというのは、技術的にそれが可能なのかという問題はあります。
決選投票で改めて何十万の人に投票してもらうというのは普通に考えると
難しいですが、そういうことが技術的な可能性も含めてあり得るのかどうか
検討してみたらいいと思います。
党員・サポーターの選挙結果をまず公表した上で国会議員が投票すると
いうことに前回なりましたが、ある程度、党員・サポーターの意向が、より反
映されやすい仕組みですよね、それを伏せておいて先に国会議員投票を
やってその上で合算するよりは。いろいろな工夫の仕方があるのかなと思
います。予備選挙も、これは報告書の中の一つの大きなご指摘であります
ので、どういうやり方が可能なのかも含めて、しっかりと議論すべき点だと
思っています。
【共同通信・高尾記者】
党革創生会議の報告書は、安倍政権との対峙の仕方、要するに野党で
あるべきだということと、統一地方選における女性候補を増やそうという、
この二つも入っていたが、これは企画チームで既に検討されているから、
今回の「300日プラン」チームで検討するわけではないという理解でよろし
いか。
【代表】
女性候補については、男女共同参画本部で議論がなされ、資金支援など
既にこの統一地方選挙にいろいろな具体策を講じました。これから参議院
選挙、衆議院選挙もあります、統一地方自治体選挙も被災地はこれからあ
りますので、なお追加的に議論していくことになると思います。議論する場は
男女共同参画本部、ここで行うということです。
【読売新聞・前田記者】
今回出された「300日プラン」は党改革創生会議の報告書の内容を議論
するということだと思うが、代表は以前テレビ番組で「自分の関心はもう少し
広いところに移りつつある」ということをおっしゃった。それはおそらく長い期
間での党再生のビジョンだと思うが、そういうことの検討はどこの組織体で
やっているのか。なおかつ、どういったことを議論して、どういう方向性を考
えているのか伺いたい。
【代表】
私の頭の中にはいろいろアイデアはあります。ですから具体化したものか
ら、まず党の執行部の中で議論いただいて、党改革創生実行本部の役員に
下ろして、必要があればチームを新たに編成してやっていくことになるのだろ
うと思います。
例えば党の会計監査。これなども、わが党は地方の総支部も含めて監査
法人の監査を10年間やってきているが、より効果的な監査のやり方がない
のかということを、監査法人から報告を受けたいと思っています。
そういうことを一つ一つやりながら、これは選挙に強くなるというだけではな
くて、党の透明性とか説明責任とか、そういう観点も含めて、さまざまな党改
革を進めていきたいと思います。ですから今回の組織は非常に柔軟な組織
にしてあり、チーム編成をして物事を進めていく。党の組織も事務局体制も、
いろいろなことを議論して、必要があればしっかりと改革していかなければな
らないと思います。
もう一つ、今、役員室長にお願いしているのは外からのクレーム。これにつ
いて、わが党としても当然対応しているわけですが、その対応体制を、ある程
度納得のいく答えができる体制を作れないか、そういうことも今、検討を少し
お願いしています。
私の今までのいろいろな問題意識をそれぞれのところで検討してもらって、
必要があれば改革していくことになります。
【読売新聞・前田記者】
何年後とか、そういうスパンが具体的にあれば伺いたい。
【代表】
期間を切るわけではありませんが、この年内が一つの区切りでしょう。そうい
う意味では「300日」ではないですか。
【共同通信・高尾記者】
この「300日」は、そもそもどこを起点にして300日が始まったという理解を
すればよろしいか。
【代表】
これから300日です。
【共同通信・高尾記者】
今日からという理解で。
【代表】
年内ということですね。
【共同通信・高尾記者】
「300日プラン」と言った時に、最初に想定したのは、現状こういう問題が
あって、それに対する処方箋があって、最終的にはこういう理想形があると
いう一連のパッケージとして出てくるのかとイメージしていたが、検討事項と
工程表だけだったのは腑に落ちない部分がある。そのあたりは中でどうい
う検討をされたのか。
【代表】
既に企画チームではかなりのことはやっています。ただ、地方組織の問題と
代表選挙は一つの大きな塊なので、これについてきちんとスケジュールを立
て、検討していこうと、この「300日プラン」にしたわけです
〇日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の見直しについて
【フリーランス・宮崎記者】
一昨日、カーター米国国防長官と総理や防衛大臣が会い、27日と思われ
るガイドラインの署名に関して、やや前のめりと感じるような発言をカーター
長官はされた。その中で、「周辺事態」の「周辺」というのはもう日本列島周
辺ではないことは大体わかっているところだが、総理はホルムズ海峡の話
もしていたが、カーター長官から「南シナ海」という地理的概念が出た。南シ
ナ海では中国とベトナムの海軍がきょうにも武力衝突が起きてもおかしくな
い地域だし、またマラッカ海峡もある。そういったところで今回のカーター長
官の来日と、27日に向けてのお考えを伺いたい。
【代表】
具体的なことを言うのは適切ではないと思います。
ただ、「憲法解釈を閣議決定で変えるのはおかしい」という我々の指摘に
対して、安倍総理は「いや、ちゃんと法案を出して国会で議論するのだから
」とお答えになったはずです。ところが、その国会に法案を出して議論する
前に、その憲法解釈の変更を前提にしたガイドラインをアメリカと合意しよ
うとしている。つまり国会での法案議論に先立ってアメリカとの間で憲法解
釈の変更を合意しようとするというのは、私はこれまた立憲国家としては絶
対にやってはならない、あってはならないことだと思います。そういうことが
問題だと思っておられないのだとすれば、私はその感覚こそが非常に大き
な問題だと思うのです。
前回のガイドラインの時は、法改正を伴ったわけですが、憲法解釈の変
更までは入っていない。今回は、前回のガイドラインの時とは中身が、質が
全く違います。信じがたいようなルール無視、そう言われても仕方がないと
思います。国会では一言も説明していません。
【フリーランス・宮崎記者】
訪米前にQT(党首討論)はないが、党首会談をする考えはあるか。
【代表】
党首会談で何か説明されても、それに対して議論する場が確保されなけ
れば、単なるアリバイづくりになってしまいますが、しかし、やらないよりは
マシだとは思います。
党首会談というのも安倍総理になってから、私は記憶にないですが、少
なくとも私が代表になってからは全くないわけです。民主党政権の時は結
構やっていました、いろいろなことで野党の協力を求めると。そういう姿勢
がみじんもないのが今の安倍政権で、私はもう少し丁寧にやられたほうが
いいのではないかと思います。
【フリーランス・宮崎記者】
党首会談を申し込む可能性はあるか。
【代表】
基本的にはそれは官邸の側が打診してくるのが普通だと思います。
少なくとも、総理ご自身が記者会見を開いて、訪米するまでにガイドライ
ンの中身について説明する、党首会談を開いて各党党首にも説明するこ
とをやらないで、中身がどこかのメディアを通じて報道されたりするのでし
ょうが、正式には政府が何も言わないままアメリカに行っていきなりサイン
する、ということがあっては絶対にならないと私は思います。
〇天皇、皇后両陛下のパラオ訪問について
【「FACTA」・宮嶋記者】
両陛下の平和への思い、その姿に感銘されたという点で伺いたい。つま
るところ世界から現政権が歴史修正主義者と見られている。これは予算
委員会でも細野豪志政策調査会長が批判していたが、今の安倍政権と平
和を願う天皇陛下のお姿と、これについて岡田さんはどんな思いがあるか。
微妙な話だが伺いたい。
【代表】
天皇、皇后両陛下の今回のパラオご訪問を安倍政権の姿勢と比較して
物を言うのは、私は避けるべきだと思います。陛下もそういうことでパラオ
に行かれたわけではないと思いますし、非常に微妙な問題ですので、コメ
ントは差し控えたいと思います。
〇統一地方自治体選挙について
【読売新聞・前田記者】
今回、安全保障法制や農協改革、「格差」の問題などが選挙の争点にな
っているかと思う。代表は街頭演説で安全保障に大きく時間を割いたが、
今回、有権者の方がどういった争点で判断して投票してもらいたいとお考え
か。
【代表】
もちろん統一地方自治体選挙、地方選挙ですので、その地方固有の問題
とか、あるいは候補者の今までの実績とか期待感とか人柄とか、そういう要
素が非常に大きいとは思います。ただ、それだけではないですよと。やはり
統一地方自治体選挙の勝敗の結果によっては法案の審議が非常に乱暴に
行われたりする可能性もありますよということを、私は警告といいますか、注
意喚起をしてきたつもりです。
【毎日新聞・田所】
北海道。北海道知事選は、党として力を入れる重点選挙という見方をして
いいか。
【代表】
北海道知事選挙は道連の支持。党本部として推薦はしておりません。ただ、
やはりある意味では自民党の候補者・高橋現知事との対決の構図になって
おりますので、そういう意味では我々は重視しているところであります。
〇前半国会の総括と後半国会の重要テーマについて
【NHK・花岡記者】
予算も昨日成立して、国会は折り返しになる。「政治とカネ」の問題などもあ
ったが、前半国会で感じた手応え、総括と、後半国会は重要法案がめじろ押
しだが、どう安倍政権と対峙していくか伺いたい。
【代表】
我々としては国民の皆さんにわかりやすい国会をと、いろいろな工夫を凝ら
しながら審議してきたつもりです。ただ、安倍総理ご自身は、国民に対して説
明するといった場面は少なかったと思います。民主党に対する批判とかヤジ
とか、全然聞いてもいないことを長々と答えたりと、我々としては非常に、国民
の皆さんに対しては申しわけないと。つまり、理解を深めるやりとりに十分なっ
ていなかったという反省はあります。
その辺をどう工夫を凝らして、例えば安全保障法制、これは戦後の安全保
障政策の大転換、海外で武力行使をしないという、憲法解釈に対する大転換
を含むものでありますので、そういう問題の所在がはっきりわかるような質疑
をどういうふうにしていったらいいかは、よく考えてみたいと思います。
〇日経平均株価一時2万円について
【「FACTA」・宮嶋記者】
予算が通過した途端に日経平均が2万をつけた。政府・日銀主導の、GPIF
主導かどうかはわからないが、お祝い相場のよう感じもする。ミニバブルも結
構だと経済財政担当大臣はおっしゃっているが、代表はこれが実体経済を反
映した株価相場だとごらんになっているか、15年ぶりの、過剰流動性に基づく
株価局地バブルと見るか、この辺の見方を伺いたい。
【代表】
株価の今の水準についてのコメントは、政治家が行うのはなかなか難しいと
思います。ただ、景気の実態は、株価が2倍になるほどよくなっているわけで
はない。もしあるとしたら期待感ということですが、期待感ということになるとこ
れは現実とは離れますので、そういう意味ではバブル的要素も入っているかも
しれません。それは何とも言えません。さらに上がっていくということになると、
やはりカネ余り現象のなせるわざかなとは思います。
〇政治資金規正法改正案について
【朝日新聞・渡辺代表】
今日、民主党の政治資金規正法改正案が提出された。これまでの議論も含
めて、今日、出された案についての代表の評価、所感を伺いたい。
【代表】
わが党としては最善のものを出したと思っています。
【朝日新聞・渡辺記者】
企業・団体献金の全面禁止が盛り込まれなかったが、例えば企業・団体献金
は党として一切受け取りませんと宣言した上で、癒着とは一切関係ないというこ
とを有権者にアピールすることで党の支持、党への支援が増すとか、そういうこ
とは選択肢としては考えなかったか。
【代表】
それが真の解決になるのであれば、選択肢でしょうね。ただ、何度も言ってい
ますように、それは結局パーティー(企業・団体によるパーティー券の購入)に流
れ込むだけ。本当の解決にならないことは、皆さんも含めてわかっている話。そ
れをポピュリズムで「やりました」「やりました」というのは、私は民主党がとるべ
き道ではないと思います。
〇三重県のサミット誘致について
【「FACTA」・宮嶋記者】
岡田代表は志摩観光ホテルに泊まったことがあると思うが、三重県のサミット
(主要国首脳会談)誘致で、外相経験者として、もし三重県でサミットということに
なると、これは適地とごらんになるか。あるいは代表という立場を離れて、三重
県選出の議員として、三重サミットについてどうお考えか。
【代表】
志摩観光ホテル、地元では「しまかん」と言うのですが、今のオールスイートの
新しい建物(「ベイスイート」)には私は行ったことがないのですが、結婚早々に、
古いほう、今は「クラシック」と言っているのですが、そこには泊まったことがあり
ます。
いずれにしても、警護の関係からいうと、周りは海で非常に適地だと思います。
それからホテルとしても、オールスイートの新しい建物を含めて、サミットをするに
十分な施設だと思います。三重県民としては、あそこでサミットができれば名誉な
ことだと思いますが、それ以上言うと代表の立場から少し言い過ぎになるかもし
れませんから、(同じく誘致に名乗りを上げている)軽井沢もいいですよと申し上
げておきたいと思います。