ヒラリー氏が米大統領選に出馬表明 女性初の「快挙」成し遂げてほしい夕刊フジコラム「ズバリ直球」15年4月17日)
統一地方選の前半戦(12日投開票)が終わった。有権者のみなさん、候補者や支援者の方々には、心からのお礼とともに、「お疲れさまでした」と申し上げたい。
10道県知事選のうち、事実上の与野党対決となった北海道、大分県知事選では勝利できず、残念だった。ただ、一部新聞の「自民党10勝」という報道は納得できない。神奈川県の黒岩祐治知事など、与野党相乗り候補が多かったからだ。
5政令市長選のうち、与野党対決となった札幌市長選では、民主党系候補が14万票の大差で勝利することができた。
道府県議選では、公認・推薦候補が317議席から305議席、政令市議選では、公認・推薦候補が147議席から131議席と若干マイナスとなった。ただ、大阪府議選では1議席、大阪市議選ではゼロ議席となるなど、極めて厳しかった。今後、さらなる党勢の立て直しに全力を挙げたいが、全体として政権交代後の党勢低落傾向は、ほぼ下げ止まったのではないか。
これから、政令指定都市をのぞく、市長選と市議選、東京都の区長選と区議選、町村長選と町村議選の後半戦(26日投開票)が始まる。有権者の政治不信、くらしの不安や不満は高まっている。来年夏の参院選、次の衆院選も見据えながら、頑張っていきたい。
さて、米民主党のヒラリー・クリントン前国務長官が12日、インターネットで2016年の次期大統領選への出馬を表明した。ヒラリー氏は動画で「普通の米国人はチャンピオン(擁護者)を必要としている。私は擁護者になりたい」と訴えていたが、いよいよ本命登場と感じた。
私は外相時代、ヒラリー国務長官と6回会談した。なかなかのタフネゴシエーター(=手ごわい交渉相手)だったが、会談後はお互いの家族や子供のことなど、個人的な話をして親近感を持った。
昨年秋、クリントン元米大統領とヒラリー氏の愛娘、チェルシーさんが長女を出産したというニュースが届いた。ヒラリー氏も「孫が生まれた。うれしい」と喜んでいたそうだが、小さなころから「大統領の娘」として注目されてきたチェルシーさんが、幸せな結婚をして、母となったことに、私もうれしかった。
日本の選挙もそうだが、長丁場の大統領選を戦い抜くには、家族の理解と協力がどうしても必要だ。国務長官時代の「私用メールアドレス」問題が追及されているが、どうか家族とともに幾多のハードルを乗り越え、女性初の米大統領を目指して頑張ってほしい。 (民主党代表)