岡田克也代表定例記者会見(8月7日)⇒https://www.youtube.com/watch?v=YA12Lnh4cvw
岡田克也代表記者会見
2015年8月7日(金)15時01分~15時34分
編集・発行/民主党役員室(項目ごとに編集しました)
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
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■冒頭発言
〇新国立競技場建設問題について
〇戦後70年談話の有識者懇談会報告書について
〇広島・長崎への原爆投下70年にあたって
■質疑
〇戦後70年談話の有識者懇談会報告書について
〇平和記念式典・総理の非核三原則不言及について
〇《安保法制》「反対」世論の高まりについて
〇新ポスター「権力の暴走を許さない。その先頭に立つ。」について
〇《安保法制》「反対」世論の高まりについて
〇東北被災地での地方選挙について
〇《安保法制》自衛隊による核兵器の輸送について
〇《安保法制》自民党作成動画のパロディ版について
〇《安保法制》修正協議の余地について
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■冒頭発言
〇新国立競技場建設問題について
【代表】
私から、冒頭3点申し上げます。
第1点は、今日の予算委員会、階猛さん、小川淳也さん、玉木雄一郎
さん、山井和則さん、それぞれいい質問をしていただきました。
その中で、非常に気になったのは、玉木議員の新国立競技場問題に
対する総理の答弁です。なにか「民主党が決めたから、民主党に責任
がある」ような言い方をされた、安倍総理のよくあるパターンですが、非
常に残念だし、情けないと申し上げたい。
これが決まったのは平成24年11月15日、翌日が衆議院解散。もち
ろん我々、このデザインに決めたということ、そのことに全く責任がない
と言うつもりはありません。
しかし、それから2年半あった、このデザインを実際に実現していく中
で、突然膨れ上がった、またもう一回下げたというようなことを繰り返し
た。もっと早く対応していれば、こういった混乱はなかったと思います。
あるいは、この過程の中でどうしてもおさまらないということであれば、
早くデザインを変えるという選択肢もあった。そういったことを全部排除
して、「最初に決めたのが民主党だから民主党に責任がある」というよ
うな、日本国総理大臣として情けない言葉はもう言わないでもらいたい
と、私は耳を塞ぐ思いで、「情けない」という思いで聞いておりました。
〇戦後70年談話の有識者懇談会報告書について
【代表】
2番目に70年談話。昨日、有識者懇談会が報告書を発表いたしまし
た。
もちろん、この報告書と、予想される総理の70年談話は別物。有識
者がまとめたものが今回の懇談会の結果だと思います。安全保障法制
の時も有識者懇談会で一定の結論が出て、そこでは例えば集団的自衛
権はフルスペックの集団的自衛権を認めるべきだという提案だったが、
総理はそれをとらず、限定した集団的自衛権となった。
いずれにしても、この有識者懇談会の報告書がそのまま総理の70年
談話になるわけではないのだろうと。これを一つの手がかり、参考にしな
がら、総理にはよくお考えいただくことになるのだろうと思います。
しかし、総理にぜひ参考にしていただきたいのは、いろいろな箇所があ
るのですが、侵略についての認識も総理は一時期、「学者の中にはいろ
いろな意見もある」ということも言われていましたが、そういう意見は注に
落とされて、侵略を正面から認める結果になりました。ここは総理には、
これは議論の最も焦点だったところなので、その結論はきちんと受け止
めていただきたいと思います。
もう一つ私が注目したいのは占領期の問題で、前期・後期に分けて、
その前半について総理は非常に問題だったと。その象徴が憲法ですが、
「GHQの素人が8日間で作り上げたシロモノである」と。そして人によっ
てはこの占領期の前半が日本を弱体化するためのいろいろなことがな
された期間であったと。総理もそれに近いことをかつては言っておられ
た。しかし、この報告書では、この時期の米国の占領政策は「全体とし
ては日本に対して寛大であり、日本人にとっても有益な部分が大きかっ
た」「日本国憲法に対しても国民からの支持は強かった」。それから、こ
れは私も同感ですが、別にアメリカが民主主義を導入したのではなくて、
「日本国民が米国の力をかりて取り戻したものである」ということで高く
評価しております。この辺の認識は、今まで我々が承知している総理
の認識とはかなり違うものだと思いますが、しっかり受け止めて、そして
70年談話にその考え方は反映させていただきたいと思います。
あと、どういう表現をとるか、どういう言葉遣いをするかというのは最終
的には総理がお決めになることで、私からすれば、作る以上、歴代の総
理あるいは内閣・政府が積み上げてきたその努力を無にするようなもの
は絶対に許せないと申し上げている。具体的にどういう表現をするかは
総理が、マイナスにならない表現というのはどういうものかということを十
分お考えになるべきだと考えます。私としては、できたものを見てもう一
度しっかりとコメントしたいと考えております。
ただ、国会でも何回も議論しましたが、歴代談話を「全体として」踏襲し
ますとか引き継ぎますとか、この「全体として」というのは国会でもたびた
び問題になりました。非常にあいまいな表現で、「全体を」と言う人もいま
すが、「全体として」と「全体を」は全く意味が違います。この「全体として」
という表現は、私は避けるべきだと。引き継ぐなら、引き継ぐということを
ストレートに言われるべきだと思います。
〇広島・長崎への原爆投下70年にあたって
【代表】
最後に、被爆70年ということで私も広島の平和記念式典に出席いた
ました。広島でも申し上げましたが、ホテルで水道の栓をひねったところ、
水がほとばしるように出てまいりまして、その時ふと私が思ったのは、7
0年前に「水をください」と言って亡くなった多くの被爆者たちのことです。
私、あまりこういうことをふと思うことはないのですが、やはりあの戦争
でお亡くなりになった、特に被爆でお亡くなりになった多くの方々が、「7
0年たって、ここは日本にとって本当に大事なところだから、野党第一党
の代表として力を尽くせ」と言われているように思いました。改めて安全
保障法制、そして核のない世界を目指した努力をしっかり続けていきた
いと思います。
先般、談話も出しました。その中で二つのことを具体的には申し上げ
ていて、一つは「北東アジア非核兵器地帯構想」、この実現に向けての
努力。もう一つは世界のリーダー、特にオバマ大統領に被爆地を訪問
していただいて被爆者と対話をしていただくということです。今日の報道
を見ますと、ホワイトハウスでもそういった質問が出て、その可能性は
排除しないと報道官は言われたと聞いていますが、これは広島や長崎、
あるいは野党・与党もないわけですから、しっかり協力して、そういう一つ
のムーブメント、運動をこれから動かしていきたいと思います。
■質疑
〇戦後70年談話の有識者懇談会報告書について
【NHK・花岡記者】
確かに総理の談話と報告書は別物だが、報告書単体として見た時に
「侵略」などの言葉が盛り込まれている。報告書全体の代表の評価を伺
いたい。
【代表】
かなりよくできていると思います。ただ、例えば憲法の平和主義という
ものが、日米同盟と並んで戦後70年の平和に大きな役割を果たしたと、
これは私、党首討論でも申し上げているが、日米同盟の強調に終わって
いて、憲法の平和主義の果たした役割については触れられていないとか、
幾つか気になる表現はあります。ただ、全体として見るとバランスのとれ
た提言であると思います。
【NHK・花岡記者】
この中の記述で、先日代表が訪問した韓国についての記述で、朴槿恵
(パク・クネ)大統領が「日本と理性的につき合うことに意義を見出してい
ない」というかなり強い表現があって、この表現に対して韓国政府が「日
韓の関係改善に役立つものではない」と反発している。ここの点について
はどのようにごらんになっているか。
【代表】
個々の表現のニュアンスをいい、悪いと言うつもりはありません。韓国
政府には、これは安倍総理ご自身の談話ではなくて有識者懇談会の議
論の結果でありますので、そのことにあまりこだわらず、神経質にならず
に、少し大きく見ていただきたいなと思います。もちろん安倍総理の閣議
決定された談話というのは全く別の意味を持ちますので、それとは分けて
考えていただいたほうがいいのではないかと思います。
〇平和記念式典・総理の非核三原則不言及について
【共同通信・光山記者】
昨日の広島での総理あいさつで、歴代総理があいさつの際に言及して
きた非核三原則については触れずに終わった。その指摘を受けて総理は、
次の長崎では言及するという話があるが、昨日触れなかったことについて
どういったお考えをお持ちか。
【代表】
今日も国会で小川さんが質していました。なぜ触れなかったのかと首を
かしげますが、長崎では触れるということも言っておられるので、あまり具
体的にそのことに批判的コメントをしようとは思いません。もう少し注意深
く丁寧にスタッフの作った原稿をチェックされるべきだったのではないかと
思います。
【フリーランス・安積記者】
総理の大おじに当たる佐藤栄作元総理がノーベル平和賞を受賞した一
つの要素として非核三原則があったと記憶している。佐藤元総理と岸信
介元総理は兄弟で、そういう一家の名誉のことについてあえて述べない
ことについてはどうお考えか。
【代表】
あまり関係ない、そこまで言うとちょっとうがち過ぎではないかと思います。
それから佐藤首相、私の本にも書いておきましたが、二原則だったのが
やりとりの中で三原則になった話や、それから沖縄は確かに一旦は核は
なくなるのですが、緊急事態の時にはいつでも、単なる持ち込みではなく
て基地の中に継続的に保有することも認めるという密約があったことも明
らかになっています。ですから佐藤首相が厳格に非核三原則を実施され
ていたかどうかということについては、いろいろな議論があると思います。
〇《安保法制》「反対」世論の高まりについて
【IWJ・ぎぎ記者】
今日、小川議員も国会で追及されていたが、国会前で若者たちを代表
とする多くの市民が安保法制に反対の声を上げている中、与党議員の中
から「『戦争に行きたくない』という理由で反対するのは利己的であるとか、
また地方議員からも「デモに行く若者たちは雇う価値がない」といった発言
が出ていることについてご意見を伺いたい。2012年、(原発)再稼働反対
のデモが高まった時に民主党は話し合いの席を持たれたが、そのことと比
較しながらご意見をいただきたい。
【代表】
再稼働の時には確かに、デモに参加しておられる方々と当時の野田佳彦
総理が時間をつくってお話を聞くことはありました。そういうやり方をするか
どうかというのは、その時々の政権の判断ですので、安倍政権がそうすべ
きだと言うつもりは私はありません。それはそれぞれの政権の判断の問題
だと思います。
ただ、自民党の議員などから漏れてくる今おっしゃったような表現は、コメ
ントすることすら情けないと思います。本当にそんなことを言う議員が存在
するのだ、という驚き、それが私のコメントです。
〇新ポスター「権力の暴走を許さない。その先頭に立つ。」について
【「FACTA」・宮嶋記者】
「権力の暴走を許さない。」というスローガンが今ここで出てきたのは、やは
り国会は多勢に無勢だから大衆運動・市民運動の先頭に立つようなことをや
っていくという意味なのか。「権力の暴走を許さない。」という中身、具体的に
何を代表はお考えなのか伺いたい。
【代表】
非常に一般的なものではありますが、例えば立憲主義を否定しかねない
ような、歴代内閣が「憲法違反」と言ってきた集団的自衛権の行使を、部分
的とはいえ、さしたる議論もないまま、説明もないままに解釈を変えてしまう。
これは憲法やその解釈が権力を縛っているのですから、それを自ら解き放
ってしまっている。そういうことは許されないということです。
安全保障法制に限らずその他の問題でも、国会での強行採決とか数を
頼んでいろいろ強引なやり方、おごり、そういうものが見られる。そのことに
対して、国会の中ではもちろん我々頑張りますが、国民的にも危機感を持
って対抗していこうということを呼びかける、そういうポスターです。民主党は
その先頭に立つということを申し上げている。
【「FACTA」・宮嶋記者】
権力の暴走は、数ということで考えれば暴走なのかどうかわからないが、
今日小川さんが国会でおっしゃっていた「白紙撤回か、国民に信を問え」と
いう、この(スローガンの)次に来るのはそういうような言葉になるのか。そ
ういうことがこれからの民主党の主たる主張になっていくのかどうか伺いた
い。
【代表】
我々は安全保障法制については撤回、要するに自ら廃案、衆議院で可
決されていますから、廃案ということしかない。それ以上のことは、「解散を
求める」とかそういうことを言えるのは民主党の中では私だけです。私は、
言う時には覚悟を持って言う。今はその時期だと判断していないということ
は申し上げておきます。
【「FACTA」・宮嶋記者】
いずれ言うのですね。
【代表】
そんなことを今申し上げるつもりはありません。
〇《安保法制》「反対」世論の高まりについて
【フリーランス・堀田記者】
この前、学者と学生たちの集会の後でデモがあって請願を受けたが、岡田
さんと枝野幸男さんと辻元清美さんのいる前で、多くの方たちが「おまえたち
がしっかりしないからだめなんだよ」と言っていた。どのように受け止めたか。
【代表】
そういうご批判があれば、それは真摯に受け止めなければいけません。
〇東北被災地での地方選挙について
【フリーランス・堀田記者】
「権力の暴走を許さない。」ということだが、結局、自民党に勝つには選挙し
かないが、岩手県知事選がなくなった。次に何を目標にやられるか。
【代表】
基本的には国会の中での論戦、言論の府ですから、我々国会議員は言論
で戦う。しかし、それでは数も足りませんので、あわせて、国民の皆さんにも
本気になっていただきたいと申し上げている。かなりの方がそういう気持ちで
今動いていただいていると思います。
選挙ということで言えば、先般仙台の市議選がありましたが、東北被災3県
の選挙はさまざまありますので、そこをしっかり戦っていくということだと思い
ます。岩手の知事選も、候補者が出ないということでは必ずしもないので、我
々としては全力を挙げて達増拓也候補をしっかりと応援していくことに尽きる
と思います。
【フリーランス・堀田記者】
この前、仙台市議選が行われた。民主党も少し頑張った。共産党がすごく頑
張った。自民党も数が増えた。しかし投票率がいかんせん30%半ばだ。これ
について伺いたい。
【代表】
やはり候補者の数が足らないということもあると思います。我々も、もう少し
立てる余地はあったと思います。ただ、今回の結果を見ると、五つの選挙区
の中で共産党がトップを取ったところが三つ。民主党が一つ。それから民主
が推薦している候補者が一つ、無所属の電力総連の候補者です。ということ
で、共産と民主が分け合ったということだと思います。共産党が1位を取った
ところで民主党が2位、3位につけている選挙区もありました。自民党は非常
に下位で当選している人が多い、そういう意味では我々にとっては、候補者
は全員当選している、いい結果が久しぶりに出たなとは受け止めています。
【フリーランス・堀田記者】
投票率の低さについては。
【代表】
投票率の低さは、候補者の数も少なかったかもしれませんし、残念なことだ
と思います。上げていく努力は必要ですね。
〇《安保法制》自衛隊による核兵器の輸送について
【共同通信・光山記者】
一昨日の中谷防衛大臣の、核兵器の輸送が法文上排除されないという一
連の発言に関して、今日の衆院予算委員会で総理がこの一連のやりとりに
ついて「机上の空論だ」という発言をされた。昨日、広島で代表から、法文で
(核兵器の輸送を)排除できるようにすべきだという話もあったが、改めてこ
のことについて伺いたい。
【代表】
「机上の空論」ということの意味がよくわからないのですが、輸送といった
って別に手にもって輸送するわけではなくて、核弾頭だって自衛隊が船ある
いはその他の手段を使って輸送することは論理的にはあり得る。それを「机
上の空論」と言って片づけてしまうのは間違いです。論理的にあり得ることで
あれば、そしてそういう議論も出てきたわけですから、「非核三原則があるか
らやらない」というのは全く論理になっていない。やはり法文上、明確にする
ことは必要だと思います。
〇《安保法制》自民党作成動画のパロディ版について
【フリーランス・安積記者】
話題になっている「あかりちゃん」の動画はごらんになったか。
【代表】
僕はテレビで見ました。
【フリーランス・安積記者】
感想を伺いたい。
【代表】
どっちが説得力があるかということ。私は、後から作られた、自民党版でな
い吹きかえ版のほうが説得力があるし、その広報効果というか、我々は国会
でいろいろ議論していて、「それは個別的自衛権で対応できるし、個別的自
衛権の話でしょう」と言うより、ああいうふうに言われたほうがわかりやすい。
そういう意味では参考にしなければいけないと思います。
【フリーランス・安積記者】
そうすると、ああいう動画を民主党も作っていきたいとお考えか。
【代表】
具体的な計画はまだ聞いておりません。それも一つの考え方かもしれません。
あれで思い出したのは、安倍さんが大沼議員と対談形式でやりましたよね、
採決の前後に、シリーズで。それに対抗して、私と広報委員長で一回、6分バ
ージョンでやったのですが、他の「5min.民主」と同じ扱いでしかなく、ちょっと
工夫してもらったほうがよかったと思います。
【林久美子広報委員長】
しっかりとPRに努めて、また第2弾もやりますので、よろしくお願いします。
【代表】
そういうこともあって、今度のホームページには代表の特別のスペースが作
られたということです。
【林久美子広報委員長】
インタビュー動画を定期的に撮って流すようにしていますので、ご覧ください。
【フリーランス・安積記者】
動画での拡散は、民主党のホームページに行くというよりも、YOUTUBEに
どれだけコピーされてアップされているかということだと思う。違法コピーとか
権利という次元ではなく。やはりコピーされるかどうかということが、人気があ
るというか関心を持たれる一つのバロメーターだと思うが、コピーされるような
内容の動画を作っていきたいとお考えか。
【代表】
自民党の動画が人気があるからああいう形になったのかというと、必ずしも
そうではないと思う。吹きかえ版が非常にできがよかったので、結果的に自民
党の動画も見られているということだと思います。やはり中身は大事です、い
いものを出していくということだと思います。
【フリーランス・安積記者】
「いいもの」というのは、どういうものか。どうも代表が思われている「いいも
の」、国民に対するアピールがあるような内容と、実際に国民がアピールを感
じる、「受け」を感じるところとズレがあるのではないかと感じるが。
【代表】
「より、いいもの」を作ってもらいたいと思います。
〇《安保法制》修正協議の余地について
【「FACTA」・宮嶋記者】
国会はまだ1ヵ月以上あるが、いわゆる撤回を求めるわけだが、来週以降、
維新がおそらく対案を出してくる。すると安保・外交・対外政策を含めたら「よ
りまし」論みたいなこともあり得るのではないか。それは立憲主義云々という
ことを抜きにして。もともと岡田さんは「よりまし」なものという考えが、集団的
自衛権についてもそう考えておられたと思う。国会末までとにかく撤回論一本
で、「よりまし」な何か合意形成を考える余地はないのか伺いたい。
【代表】
集団的自衛権以外のところは、もし束ねではなくて個々に法案が出されて
いれば議論の余地はあったと思う。PKO法や周辺事態法、その他の法案も
含めて、それは議論の余地はあった。しかし、残念ながら束ねられています。
根幹である集団的自衛権の部分には我々は賛成できません。反対ですし、
議論して妥協案ができるというものではありません。したがって、残念ながら
他のところも、対案を我々が国会に出すか出さないか決めておりませんが、
仮に出したところで、それは修正案ではないですから、協議して合意に達す
るとか、そういう性格のものではない。束ねを解いてバラバラにされれば、そ
ういう余地は出てくるということです。
集団的自衛権の行使については、私は今回の安倍さんのやり方も含めて、
それから説明の仕方、どう考えてもこれは憲法に抵触する、反すると言わざ
るを得ないと思います。