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都知事選、議会刷新できるのは鳥越氏だけ 演説を一度聞いてほしい(夕刊フジコラム 2016/7/21)

 参院選は、最後まで争点がかみ合わない選挙で残念だった。

 民進党は「憲法9条の改正阻止」を掲げたが、安倍晋三首相は「憲法は争点ではない」といい、選挙期間中、ほぼ言及しなかった。そのせいか、憲法改正勢力が国会発議に必要な3分の2を占めることになった現在になって、有権者から「知らなかった」という声が出ている。

 アベノミクスを支えた「円安株高」は過去のもので、転換点を迎えているのは間違いないが、まだ国民の中に期待感がある。民進党は「公正な分配」「人への投資」などを主張したが、自民党は「1億総活躍」という中身の似た政策を打ち出し、違いを分からなくさせた。

 結果的に、安倍政権の「争点隠し」は成功して、自民党の勝利に繋がったといえる。そこを打ち破れなかったことは、力不足というしかない。

 民進党は、政権時代の参院選(6年前)に比べて11議席減らしたが、大敗とは思っていない。政権転落直後の参院選(3年前)に比べると議席は倍増している。安倍首相が重点区と位置付けて応援に入った10の1人区では「9勝1敗」と圧勝した。もう少し議席を積み上げたかったが、「底を打って、再生途上にある」と受け止めている。

 年内にもあり得る衆院選に向けて、今度こそ結果を出せるよう、全党力を合わせて頑張りたい。

 さて、東京都知事選(31日投開票)が盛り上がっている。

民進党など野党4党は、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)を推薦している。鳥越氏は、参院選の投開票日(10日)に出馬を決意した。翌11日に私が面会して、その覚悟を確認し、他党に呼びかけた。

 街頭演説を聞いてもらえば分かるが、市民の声に耳を傾けて、強い信念で選挙に臨んでいる。自民党都連の問題が指摘されるなか、都議会を本当に刷新できるのは、自民党系の小池百合子元防衛相(64)や、増田寛也元総務相(64)ではなく、鳥越氏しかいないと確信している。

 「高齢」や「健康」を不安視する意見もあるようだが、鳥越氏はがんを克服して、2012年12月のホノルルマラソンも完走している。まったく問題はない。今回の都知事選には、過去最多21人の候補が出馬しているが、鳥越氏以外の候補がそんなことができるだろうか。

 投票まで10日間。ともかく、鳥越氏の話を一度聞いてほしい。きっと、都政を託すにふさわしい候補だと確信していただけると思う。 (民進党代表)




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