岡田克也代表定例記者会見(9月1日)
岡田克也代表記者会見
2016年9月1日(木)14時02分~14時18分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)
★会見の模様を以下のURLで配信しています。
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■冒頭発言
○台風10号の被害について
○党代表選挙について
○2017年度予算概算要求について
○築地市場移転問題について
■質疑
○党代表選挙について
○社民党・吉田党首の続投について
○衆議院東京10区・福岡6区補欠選挙について
○築地市場移転問題について
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■冒頭発言
○台風10号の被害について
【代表】
台風10号の影響、岩手・北海道中心に甚大なものがあります。党としても枝野幸男幹事長を本部長とする対策本部を立ち上げまして、現地にも山尾志桜里本部長代行、枝野本部長に行っていただくことにしております。しっかり情報収集をして、そして、対応がなされるように、必要があれば政府に対して要望もしていきたいと考えております。
○党代表選挙について
【代表】
第2点は代表選挙ですが、(告示まで)今日一日ありますので、最終的にどうなるかはまだ私のほうは承知しておりませんが、いずれにしても代表選挙が行われることは確実ですから、2人になるか、3人になるかということはともかくとして、しっかりいい議論がなされることを期待したいと思います。
候補者同士が一方的に意見を述べるのでなくて、お互いに双方向で議論する中でいろいろな問題が深まっていくし、そして見ている方にもわかりやすいと思いますので、そういった活発な議論・討論が行われることを期待したいと考えているところであります。
現在までに既に事実上内定している蓮舫さん・前原さん、それぞれ論客ですので、そういった議論が期待できるのではないかと思っております。
○2017年度予算概算要求について
【代表】
3番目に概算要求ですが、昨日、出そろったということであります。
もちろん、これから実際査定という作業がありますので、概算要求だけを見て物事を決めつけるのはよくないと思いますが、非常に膨張型の予算要求になっていると思います。補正予算を一方で用意しながら、さらにまた来年度予算も膨らませるということでは、財政健全化というものが一体どうなってしまうのかということを心配するのは私だけではないと思います。公共事業予算も、補正で上積みをしながらさらに伸ばすと。そして、防衛費も増えるということであります。
やはり大事なことはもちろん「選択と集中」でありまして、つけるべきところはしっかりつけていかなければいけませんが、従来の予算に切り込むということも同時に行っていかないと、これは増えるばかりであります。そういう意味で非常に気になる中身がそろっていると思っております。
例えば外務省の大使館や総領事館を今度たくさん増やすというようなこともその一つでありまして、もちろん必要なところにはつけていけばいいわけですが、他方で、我々民主党政権の時には、先進国の総領事館をなるべくコンパクト化し、あるいは数を減らして、それを財源にして必要な新興国あるいはアフリカなどの大使館などを増やしていくということをいたしました。
それから人員も、外交官にとっても住みやすいということもあると思いますが、従来の慣行から先進国に人がどうしても厚くなっている。それを全体の経済構造も変わってきているわけなので、新興国が伸びている、あるいはアフリカも発展してきているという中で、いわゆるOECDに加盟しているような国の人員を削って、それをそういった新興国や途上国に振り向けていくことを意識して、あの時、たしか200人移動させるということもやっていたわけですが、はたしてそういうことがなされているのかどうか。単に増やすだけならば誰でもできるわけであります。しかも予算は膨張していくわけですから。そういったことがどこまでなされているのか、非常に気になるところであります。
そういう中で、「2020年・PB(プライマリーバランス)黒字化」という旗は降ろしていないということですが、そのためのしっかりとした努力がどこまでなされているか、非常に心配しています。
○築地市場移転問題について
【代表】
最後に、築地の問題。小池知事が移転延期を表明されました。
私は、選挙で約束されたことだし、移転延期の判断は正しい判断だと思っております。ただ同時に、迅速に結論を出していくことも重要です。
小池知事は延期の理由を三つ挙げておられる。一つは、安全性の問題。これは極めて重要でありますので、しっかり安全性を確認するということは重要だと思います。しかし、調査結果を全部待ってというよりは、調査を早めることも可能だと思われますので、迅速に調査結果を出して、安全を確認できるのであれば、それはいつまでもサスペンドしておくといいますか、移転の延期をしておくということではないと思います。
あと情報公開の話や予算の膨張の話を挙げておられます。いずれも非常に重要な問題であるということは知事の言われるとおり。私も同じ問題意識です。ただ、これは、だから移転を遅らせるという理由にはならないわけで、並行してしっかりやっていけばいいわけですから、そこはメリハリをつけて、遅らせるデメリットもあるわけなので、そこのバランス
はよく考えて、しっかりと迅速に進めていただきたいと思っています。
■質疑
○党代表選挙について
【東京新聞・我那覇記者】
明日告示され、その後、15日の投開票日まで全国でいろいろ遊説等が予定されていると思うが、これを通じて、代表選の有権者に加えて国民に対して、どういう効果というか、何を訴えていくことを期待されるか、あらためて考えをお聞きしたい。
【代表】
私は当事者ではありませんのであまり申し上げることはないのですが、しっかりと政策論、党の中で違う意見があるのは当然だと思いますが、そういったことをしっかりと政策論を行って、最終的にはそれは選ばれた代表の考え方に合わせていくと。そのための代表選挙でもあると思います。いわば代表選挙を通じて、党員・サポーターのお墨つきを得るということになるのだと思います。
【東京新聞・我那覇記者】
一般の国民に対しては、例えば「こういうふうに党をアピールする機会にしてほしい」とか、そういうような考えはあるか。
【代表】
結果的にそういうことにはなると思います。
【毎日新聞・野口記者】
代表選の討論会の最初を大阪で行うが、大阪はなかなか民進党が伸びないところで、今回の参院選でも候補者が敗れたところだ。大阪を代表選の最初の討論会に選んだ狙いと、今後、大阪での民進党の立て直しをどういうふうにやっていくべきとお考えか伺いたい。
【代表】
最初のご質問は、それは私が何か関与したことではありませんので、代表選挙管理委員会でお決めになったことですから、私がコメントすることはありません。
大阪の立て直しというのは非常に重要なことで、(司会の)辻元清美さんもおられますが、地方議員も含めて極めて少なくなっているし、大阪で民進党の位置づけというのは、支持率・得票率で言いますと、おおさか維新があって、日本維新の会ですか、今は。そして自民があって、公明があって、共産があって、その次、という位置づけですから、これは相当抜本的に考えていかなくてはならない。新しい執行部の大きな課題だと思っています。
【読売新聞・中田記者】
民進党の代表選が明日告示されるが、1年半、代表としてどのような思いで党を運営されてきたかということと、新しい代表に、それを踏まえてどのように党を変えていってほしいと考えるか伺いたい。
【代表】
これから代表選が行われるので、あまり私が注文をつけるようなことになってもいけないと思います。私の記者会見はまだあります。今日が最後ではありませんので、今日はあまり触れないほうがいいと思っています。
○社民党・吉田党首の続投について
【朝日新聞・中崎記者】
社民党の件で伺いたい。今日、社民党の常任幹事会があって、吉田党首、先般の参院選で落選されたが、引き続きという慰留の声が強く、そのような結論に至ったようだ。それについて、野党共闘等、足並みそろえてやってきた方だと思うが、政党は違うが代表の受け止めがあれば伺いたい。
【代表】
吉田さんはこの間一緒に、連絡を緊密にとりながらやってきた同志ですので、吉田さんが引き続き社民党の代表を続けていただけるということは、私は個人的には非常にうれしく思っていますし、民進党にとっても非常にいいことだと思います。
非常に厳しい選挙結果にはなりましたが、ぜひ社民党の先頭に立って頑張っていただきたいと思います。
○衆議院東京10区・福岡6区補欠選挙について
【NHK・花岡記者】
新執行部になって初めての国政選挙になるこの二つの補欠選挙、新執行部ではあるが、民進党にとっての位置づけについて代表がどう考えるか。あと、共産党は補欠選挙についても候補者の調整というか、共産党の候補者を立てないことについても検討している発言を小池副委員長がされた。その補欠選挙についても、参院選と同じく野党共闘の枠組みということについてどうお考えか、伺いたい。
【代表】
補欠選挙、極めて重要だと思っています。ただし、新しい執行部がスタートして1ヵ月ちょっとで投票日を迎えるということですので、そういう意味ではこれは新たな執行部の問題である以上に現執行部の問題だと思っています。したがって、私、今後、来週も福岡に入る予定にしておりますが、しっかり、できるだけのことはやっていこうと。それから態勢もしっかりつくって今進めているところです。若干遅れぎみなのが気がかりで、一生懸命お尻を叩いているところです。
2番目の、他の野党との協力関係の話、特に共産党との関係の話は、これはおそらく代表選においても議論があるところかもしれません。したがって、あまり今の執行部で決め切るのは適切ではないと思います。意見交換等は、共産党はじめ他の野党とするにしても、どういう形で、今、候補者を共産党は出しておられるわけですが、これをどうするのかというようなことは、これは新しい執行部の仕事になるのだろうと。今、我々が勝手に決めるわけにはいかない問題だと思っています。
○築地市場移転問題について
【「FACTA」・宮嶋記者】
築地の話は、小池さん、あるいは鹿児島の新知事もあるが、民意を受けたということもあるが、ある種の劇場型のリスクというか、かなり極端なことを、何か新しいことをやらなくてはいけないような状況に政治家が追い込まれているようなところもあるように思うが、そういうところをどうご覧になるか。
【代表】
都民の関心ということから見ても安全の問題は重要ですから、やはりそこはきちっとクリアしてスタートしたほうがいいと私は思います。そういう意味で、全部の調査が出るまで待たなければいけないのかどうか、もっと調査を早めることはできないのかという、そういう問題は当然あるとは思うのですが、「都民の台所」といわれる築地、あるいはその後継の場をつくるわけですから、そこはちゃんとやるというのは、そこは小池知事の判断というのは間違っていないと私は思っています。ただ、それがどんどんどんどん長引いてしまうということになると、デメリットが大きくなってきてしまうということだと思います。