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2016.02.12|記者会見

岡田克也代表定例記者会見(2月12日)

岡田克也代表記者会見
2016年2月12日(金)15時03分~15時39分
編集・発行/民主党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=cNfc8oES9Mk
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■冒頭発言
○衆議院選挙制度改革・定数削減の自民党案について
○株価の大幅続落・円急騰について
○自民党・宮崎衆議院議員の辞任に伴う京都3区補欠選挙について
■質疑
○衆議院選挙制度改革・定数削減について
○株価の大幅続落・円急騰について
○衆議院補欠選挙・参議院選挙の対応について
○「安保法制廃止法案」及び「領域警備法案」等の国会提出について
○消費税増税と軽減税率について
○放送局の電波停止に言及した高市総務大臣発言について
○与野党党首会談を開かない安倍総理の姿勢について
○野党の協力・結集をめぐる議論について
○東日本大震災の被災地視察について
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岡田克也代表記者会見
2016年2月12日(金)15時03分~15時39分

■冒頭発言

○衆議院選挙制度改革・定数削減の自民党案について

【代表】
私からは冒頭3点。
第1点は選挙制度改革。本当に怒り心頭、ひどい話だ。
私は与党幹事長の時からこの選挙制度の問題に関わってきた。そう
いう中で(安倍)総理の発案もあって、第三者機関に委ねると。その結
果は尊重すると、(安倍)総理は一貫して言い通してきた。先般の予算
委員会でも(安倍)総理の一連の発言を質しましたが、1年前の施政方
針演説では、議場の国会議員に「皆さん、やりましょう」と呼びかけた。
にもかかわらず、実際に調査会(衆議院議長の諮問機関「衆議院選
挙制度に関する調査会」)の答申が出たら、それを勝手に解釈して、最
も重要な部分である「アダムズ方式を導入して都道府県への基数配分
をやめる」という、そこを全く横に置いて、単に(一票の格差が)2倍以内
なら良しと。これなら細田(自民党党選挙制度改革問題統括本部長)さ
んが従来から言っていた自民党案と全く変わらない。定数削減もやるか
やらないかはっきりしませんが、いずれにしても次の(大規模)国勢調査
を踏まえてとなると2020年以降になり、その時は(安倍)総理はいない。
(野田佳彦前総理との)党首討論での約束はどうなったのかということも
あわせて申し上げたい。
こんなことをやっているから政治が国民に信頼されない、そのことを総
理はよく考えるべきだと思います。これは自分たち国会議員のことで、国
会議員が覚悟を決めればできること。それをいろいろ理屈をつけて先送
りして、結局、総理が言ったことと真逆のことが今行われている。国民か
ら(見て)どう映っているかということを、安倍総理はしっかり考えるべきだ。
まさしく政治不信につながっていることだと思います。
公明党も、そして我々も、維新の党も、基本的に「答申を尊重する」とい
うことで歩調を合わせている。あとは総理の覚悟が問われているだけだと
いうことを、よく自覚してもらいたい。ここで対応しないということは、(安倍
総理がいろいろな場面でいろいろな発言をしても、全て同じようなことで、
最後は自分の都合でねじ曲げてしまうと、そういうふうに受け取られても
仕方がないと思います。

○株価の大幅続落・円急騰について

【代表】
2番目に、最近の株価あるいは為替の動きです。非常に激しい動きで、
決して望ましいことではありません。株価も急激に落ち過ぎていますし、為
替も非常に不安定です。
ただ、一言申し上げておきたいのは、従来の株価の動き、例えば2万円
を超えた時の官房長官の発言など、「アベノミクスの実績を反映したもの
だ」とか、そういった発言もあった。もしそういう論をとるのであれば、今の
株価の状況というのは、アベノミクスが機能していない、アベノミクスが破
綻したことを示していると、こう言われても仕方がない。
ただ、私は従来から為替、株価も為替の影響が非常に大きいと思いま
すが、為替の問題も、これは一国だけではどうしようもない部分があると
いうことを申し上げてまいりました。「民主党政権の時に円高だった」と言
って安倍総理はよく批判をされますが、その一つの要因は、やはりヨーロ
ッパの経済危機、そういう中で円が買われたということがあった。ですか
ら、一国の経済政策だけ、例えば金融政策だけで、どんなに極端な政策
をとったとしても、為替レートがそれだけで決まるということはもちろんあ
り得ない。株価も同じであります。
そういう観点からすると、私は今の株価あるいは為替だから、それだけ
でアベノミクスが全くだめだという論をとるつもりはありません。論理一貫
性も大事ですから。しかし、今までの安倍総理や、官房長官の発言、そ
れとの整合性というのは、彼らにその説明責任がある。
もう一つ、「底上げ論」というのが一時ありました。税収が「上振れ」では
なくて「底上げ」ならば、1兆円の軽減税率の財源として当てにできるかの
ような議論がありましたが、そういうものは全部ぶっ飛んでしまったという
ことは申し上げておきたい。

○自民党・宮崎衆議院議員の辞任に伴う京都3区補欠選挙について

【代表】
宮崎議員の辞任については、特に私からコメントすることはありません。
どうしてこういう人が衆議院議員でいたのかということは非常に残念ですが、
これまた大きな政治不信につながるということだと思います。そういう意味
で、こういった候補者を擁立してきた自民党の責任は重い。
辞任されるということになれば、補選になります。我々は当然のことなが
ら、候補者を立ててしっかりと戦っていきたいと思います。泉健太衆議院
議員も「覚悟はある」と言っておられます。これから記者会見の予定もあ
るということなので、それを見守りたいと思いますが、我々としてはもちろ
ん、泉さんが覚悟を決め、そしてもちろん支持者の理解も得ることが前提
になりますが、泉さんを立てて戦うということは当然です。後は彼の最終
的な決断を党としては待つということになると思います。

■質疑

○衆議院選挙制度改革・定数削減について

【司会・辻元清美役員室長】
では選挙制度改革からお願いします。いかがでしょうか。(質問の挙手
なし)
よろしいですか?

【代表】
これは一国の総理大臣のうそと言われても仕方がないような話だと思い
ます。

○株価の大幅続落・円急騰について

【NHK・花岡記者】
株価の値動きが激しいが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)
の投資比率、国内株式の比率を上げていて、国民の中にはGPIFの運用
でどれぐらい損を出しているのかということが関心事だと思う。こうした点に
ついて国会で質していく、もしくは比率を下げていくべきだという質問をして
いく考えはあるか。

【代表】
私というより党として、従来からGPIFが株に対する投資の割合を高めて
きたことに対しては、何度か取り上げてきております。GPIFのガバナンス
の問題もあわせて、本来、株にこれだけ投資をしているというのは国際的
にも異例だと思いますので、そのことについてしっかりと、もう一回議論して
いかなければならないと思います。

【日本経済新聞・宮坂記者】
日銀の黒田総裁は今日の衆議院財金委員会にも出て、この市場変動に
ついて、日銀のマイナス金利(政策)が影響したわけではないという見解を
示している。それと、今後の金融政策について、必要ならば追加の金融緩
和ということもちゅうちょなくやるという趣旨のことを発言しているが、このあ
たりについて代表の受け止めを伺いたい。

【代表】
マイナス金利が効いたのか効かなかったのかというのは、これは立証の
しようがありません。もちろん、マイナス金利を決断した日銀としては、もし
マイナス金利がなかったらもっとひどいことになっていたという説明も可能
です。そこは実際のところはわからない。
ただ、言えることは、そこからさらに過激なマイナス金利の適用の幅を広
げるとか、いろいろなこともあり得ると黒田(日銀総裁)さんは言わざるを
得ないのだと思いますが、金融政策に多くを依存することの危うさというこ
とは、これは間違いなく言えることだと思います。今回のこの激しい値動き
も、もちろん国内の金融政策だけではありません、先ほど申し上げたいろ
いろな要因が重なっているので一概には言えませんが、金融政策万能の
ような、一時は「お金の供給量を増やせば、物価は自然に上がるんだ」み
たいな、(安倍)総理もそういう発言をされたことが当初のころありましたが、
そういう過信は非常に問題だということを表しているのだと思います。「(デ
フレは)貨幣現象だ」と(安倍)総理は一時言っていた。

【フリーランス・上出記者】
マイナス金利政策の発表のタイミングについて、1月29日だが、その前
に甘利さんが辞任会見をやっている。政治部の記者の話では、この日程
について、影響を受けないようにバランスをとっていると、ちゃんと計算し
てその日程を設定したと。逆になっていたらえらい影響になっていたという
話を、もっぱら聞くが、ちょっと立証の難しい問題ではあるが、そのあたり
岡田代表としてはどう捉えているか。

【代表】
こういうことはあまり想像で物を言わないほうがいいと思います。日銀の
決定、これは日が決まっているわけでありますので、甘利さんの記者会見
をその手前に設定するというのは、それはあったかもしれませんが、証拠
がありませんので、これ以上のことはコメントしないほうがいいと思います。

【フリーランス・宮崎記者】
長期金利について伺いたい。昨日が0.005%で、それが今0.065%
ということで、1日で数字は10倍ぐらいになっている。昨日との割合で言え
ば百数十%上がっている。この極めて超低金利の中で、この長期金利の
揺れに関して、代表の感想を伺いたい。

【代表】
これは専門家の分析を待たないと、簡単には言えないと思います。私も
そこまで知見はありません。

【「FACTA」・宮嶋記者】
国際金融マーケットが鳴動しているので株価・為替について短期的にど
うだということではないという話だったと思うが、結局、アベノミクスの挫折、
その破綻のメルクマールというのは、個人消費や、法人税は下げたが賃
上げはしないとか、より国民に密接に出てくると思う。岡田代表は何をもっ
て国民向けに「アベノミクスが破綻した」と、どういう影響というところも含め
てお考えになるのか伺いたい。

【代表】
これは政権側のロジックですが、アベノミクスによって円安・株高が実現
した、その結果が国民全体の所得を増やし、景気の循環を回すことにつな
がっている、こういうことだと思う。その最初のところの「アベノミクスによっ
て円安・株高が実現した」というところが、もう機能しなくなっているというこ
とですから、そういう意味では「アベノミクスは破綻した」と言えると私は思
います。

【フリーランス・堀田記者】
岡田さんは東大法学部を出てから経産省(通産省)に勤めた。そしてお
やじさんがスーパーマーケットでやっていた。そのころは「重厚長大」で、い
ろいろと日本もよい方向に行っていたが、リーマンショックやら何やらでだ
めになって。今、株価が下がっているという話だが、日本は爛熟期を過ぎ
たと私は思うが、岡田さんが冷静な目で見て、これからの発展はあると思
うか。

【代表】
それは「発展」の定義にもよると思います。「重厚長大」と言われましたが、
私、通産省の時に、「基礎素材型産業から加工組立型産業」「高付加価値
化」「知識集約」とか、そういう議論をしていたことをよく記憶しているのです
が、やはり産業構造というのは時代の変化とともに変わっていくものだと思
います。電気とか自動車が製造業の中ではリーディング産業だった。今で
もそうだと思いますが、それがこれからどうなるのか。あるいはそれに代わ
るような新しいものが、航空・宇宙とか、そういうものが製造業の中で出てく
るのか。もう一つは、やはり製造業の時代から3次産業、あるいは農業、そ
ういったところがそれに代わるものとしてどのくらい出てくるのかということだ
と思います。

○衆議院補欠選挙・参議院選挙の対応について

【日本経済新聞・宮坂記者】
京都が、この宮崎議員の辞任に伴って補選となると、すぐに辞職というこ
とになれば、北海道5区補選と同日の投開票になると思う。同日で二つの補
選が行われることになると見込まれることについて、その影響についてはい
かがお考えか。

【代表】
いろいろな影響はあると思いますが、大きな影響があるというふうに現時
点では思っておりません。

【日本テレビ・古谷記者】
二つ補選が重なるとなると、参議院選挙の前に、これは前哨戦になるので
はないかという声も上がってくると思うが、そういう意味で言うと、この補選を
どのように捉えているか。

【代表】
もともと北海道の補選自身が、参議院選挙に非常に大きな影響を及ぼす、
そういう選挙だと考えておりましたので、一つが二つになったということです。

【毎日新聞・田所記者】
京都については、前回の衆院選で言えばおおさか維新や共産など野党が
候補を立てる可能性があると思うが、野党共闘を民主党として呼びかけたり
調整することになるか。

【代表】
まだまだこれからですので、候補者が確定して、泉健太さんの可能性が高
いが、まだご本人、「覚悟はある」とは言われていますが、決まったわけでは
ないので。京都府連からも何も上がってきていない。そういう段階で野党共闘
のことを言うのは早いと思います。

【テレビ朝日・河村記者】
泉さんから「覚悟はある」というお話は、代表が直接本人と話をされて、まだ
決定ではないかもしれないが、意思確認など何か話をされた上でその言葉を
いただいたのか。
今回の件で、泉さんと代表が直接話は既にされているか。

【代表】
私はしておりません。

【フリーランス・上出記者】
補選とも関係するが、参院選も含めて(衆参)同時選になるかもしれないとい
う中で、最近、共産党が柔軟になってきていると日経新聞なども書いている。
共闘に向けて、民主党の候補を支持することもあり得るという一部報道もある。
そういう中で、京都・北海道の補選も含めて、国民の期待に応える、盛り上げ
るというか、元気にするというか、特に安保法制に反対した人たちには大きな
期待があると思うが、岡田さんがどのようなメッセージを出して、国民に「こう
いう形で行くんだ」と言っていくのか伺いたい。

【代表】
どこかの新聞が報じていることをもとに私がコメントすることは避けたいと思
います。現時点で、特に共産党がこちらに何かおっしゃっているということでは
ないと私は理解していまいす。

【「FACTA」・宮嶋記者】
昨日、参議院の熊本選挙区の関係で、市民連合と野党5党の調印書ができ
たと。代表は党大会で「総がかり」というキーワードをおっしゃって、正直言って
維新との云々よりこういう「総がかり」のほうが勝利戦略に近いのではないかと
私は思っているが、何とかして1人区で勝つということについて、この熊本の評
価、やはり野党第1党は民主党だが、どういう考えなのか伺いたい。

【代表】
熊本で一つの形ができたことは高く評価できることだと思います。ただ、それ
ぞれの都道府県ごとに、あるいは候補者ごとに考えもあります。状況も違いま
す。したがっていろいろなバリエーションはあっていいと考えています。その選
挙区でどういう形が最も、自民党あるいは与党に対して対抗できる形なのか
ということをそれぞれ追求していくということだと思っています。我々、野党第1
党として、そういった候補者、あるいは候補者を擁立したそういった市民団体
としっかり連携をして、最善の形ができるようにこれからも努力していきたいと
思っています。

【日本経済新聞・宮坂記者】
熊本に関しては、まだ民主党本部としては機関決定を何ら下していないと思
うが、これについて推薦を出したりとか、そういうことについてどのように進めた
いとお考えか。

【代表】
県連から上がってくれば、推薦を出さないという判断はないと思います。当然
のことながら、推薦することになるだろう。これは常任幹事会の決定ですので、
私が勝手に決められませんが、そういうふうに思っています。

【IWJ・ぎぎ記者】
野党共闘の関連で質問したいが、生活の党の小沢代表が、今度の参院選
で選挙区によって野党の協力体制がバラバラだと野党は結果を出せない、負
けるとおっしゃって、そうならないために野党5党の代表者がもうそろそろ腹を
割って話すべきなのではないかと。その呼びかけに岡田代表は応える気はあ
るか伺いたい。

【代表】
正式に党対党の関係で呼びかけがあったわけではない。いろいろ、それぞ
れの選挙区ごとに話し合いは行われていますので、一つ一つそういったことを
解決していくということだと思います。もちろん選挙の責任者が一堂に会して
議論するような場もあっていいかもしれません。

【TBS・松本記者】
野党共闘について、先ほど都道府県ごとに事情が違うので柔軟にということ
だったが、共産党との共闘をめぐっては、もしかすると京都3区と北海道5区で
は見え方が違うことになってくる可能性もあるかと思う。そのあたりも含めて柔
軟に対応していくということか。

【代表】
それぞれの選挙区の状況が違いますので、それを踏まえながら最善の道
を選び取っていきたいと思います。

○「安保法制廃止法案」及び「領域警備法案」等の国会提出について

【フリーランス・宮崎記者】
安保法廃止法案について伺いたい。具体的にいつ、どの委員会で審議を
してもらいたいとお考えか。

【代表】
どの委員会というのは、これから法案を提出した後の話です。そういった場
をもう一回きちんと作って議論するというのも一つの考え方だと思いますし、
まずは衆参の予算委員会という場があります。そういうところで、まず行って
いく。その上で春以降どうするかというのはそれからの話だと思います。

○消費税増税と軽減税率について

【フリーランス・宮崎記者】
来週の火曜日から税制改正法案が審議入りする。軽減税率に関して民主
党は反対とずっと言っているが、軽減税率に反対というのは正直どういう意味
なのか、来年10%に必ず引き上げるべきだということが前提で軽減税率に反
対だとおっしゃっているのか、あらためて説明をいただきたい。

【代表】
これは10%に引き上げるという話と軽減税率の話は直接リンクしているわ
けではありません。(政府・与党の)軽減税率より我々は対案(給付付き税額
控除の導入等に関する法律案)を既に国会に提出することを決めた(2月9日
の次の内閣で了承)。給付付き税額控除のほうが望ましいと判断している。
なぜ軽減税率に反対しているのかということは、この前も私、予算委員会で
やりましたので、あえて繰り返す必要はないと思いますが、高所得の人にも
その恩恵が行く。したがって、1兆円という大きな予算が必要になる。給付付
き税額控除であれば、本当に困っているところに限定して、より少ない金額
で手当てができる。
もう一つは、1兆円というその財源。それについて、「何も決めていない」と
いう答えしか返ってこない。本来であれば軽減税率とセットでその財源をど
うするかということをきちんと説明するのが正直な、普通の政治ではないか。
それを参議院選挙が終わるまでは言わない、来年まで言わないと。いい話
だけして、そして当然裏腹の関係にある負担の話をしないというのは真っ当
な政治ではないと申し上げている。

【フリーランス・宮崎記者】
10%への引き上げは、もう時期はそのままやるべきだと、民主党として
は考えているということか。

【代表】
これは今、予算委員会でさまざま議論しているところです。軽減税率の
問題も一つだし、それから(引き上げには)基本的に三つの前提というの
がある。国会議員の数を減らす、これは党首討論で約束されたことです。
あとは法律に書いてあるのは行革。そして社会保障の充実。そういった
ことがどれだけ満たされているのかということは、しっかり議論する必要
がある。そういったことが全く満たされていないということであれば、法律
違反ということにもなります。しっかり議論していきたい。

○放送局の電波停止に言及した高市総務大臣発言について

【朝日新聞・村松記者】
先日、高市総務大臣が、政治的公平性に反する放送を繰り返した放送
事業者に電波停止を命じる可能性に言及した。メディアを萎縮させかね
ないという指摘もあるが、代表のご見解があれば伺いたい。

【代表】
そういうことを総務大臣がこういう時期に言うのか、という問題だと思い
ます。折しも「NEWS23」の岸井さんの発言について、1面広告で何人
かの方々がそれを批判したということがあったばかりです。あるいは自
民党が、いろいろ番組の責任者を呼んで、注文をつけたりもしている。
そういう状況の中で、あの総務大臣の発言は非常に誤解を招く発言だ
ったと私は思います。あるいは、「誤解を招く」ではなくて、そういう特定
の意図があってやっておられるのかもしれませんが。

【フリーランス・上出記者】
高市大臣の今日の会見で、私は「新聞各社それぞれ主張を持って一
貫してやっているが、そういうのは偏向報道に当たるのか」と質問した。
結局はっきり言わなかったが、「法的な規範だ」ということを強調され、
それは民主党時代から一緒なんだと何回も言い、国会でも言っている。
民主党の時もそういうふうに言っていたと。メディアにとっては重要な問
題なので、徹底的にやってほしい。民主党のことが口実に使われてい
ることについての反論があったら、それも含めて今後の追及の仕方に
ついて伺いたい。

【代表】
民主党の時代に、当時の副大臣の発言だったと思うのですが、それ
に見方によっては類似しているような発言があったのかもしれません。
しかし、高市さんは大臣、現職の大臣です。「過去に他党がこういうこと
を言っていた」というのは全く説明になっていない。ご自身がどういうふ
うに考えておられるかを明確に述べられるべきだと思います。

○与野党党首会談を開かない安倍総理の姿勢について

【NHK・花岡記者】
予算委員会で総理は、与野党の党首会談がまだ一度も開かれてい
ないことについて、「今まで機会がなかったので、残念だ。機会があれ
ば、忌憚のない意見交換をしたい」という発言があった。まだ、岡田代
表になって、また安倍総理になって、与野党の党首会談が一度も開か
れていないと思うが、この点について代表はどうお考えか。

【代表】
(安倍)総理の基本的な姿勢を示しています。「野党の意見を聞かな
い」「国会で一定時間を費やせば何をやってもいい」、それが安倍総理
の考え方だと思います。
(安倍)総理がアメリカに行かれる前に、(米国)議会で演説される前
に、当然党首会談を開くべきだったと私は思います。全くそういうことも
なく、アメリカに行っていきなりアメリカの議会でいろいろとお話しになっ
た。私に言わせれば、必要以上に大きな妥協をして、総理自ら退路を
断ったのかもしれませんが、日本の議会でお互いに話し合って歩み寄
るという余地を断ち切ってしまったと思う。(安倍)総理にとって、アメリ
カの議会のほうが日本の議会よりも、そしてアメリカのほうが日本の野
党よりも大事、そういった基本的姿勢があります。
だから、そこが変わらないと、形式だけ言われても、そのことを真に
受けるわけにはいかない。

○野党の協力・結集をめぐる議論について

【毎日新聞・田所記者】
民主・維新の合流について、維新の参院議員からは、解党というよ
りも解党“的”出直し、新党という雰囲気を出してほしいという発言が
出ている。今日の小野政調会長の会見でも「(解党)的出直し」という
言い方をしていた。以前、岡田代表は、仮に合流できる場合には党
名変更もという趣旨の発言があった。仮に合流できる場合には非常
に大きな変更をして、新党色を出すということについてどうお考えか
伺いたい。

【代表】
私は党名の話に具体的に言及したことはないと思う。検討項目とし
て挙げたことはあっても。そのことはまず申し上げておきたい。
維新と民主の間で、具体的には松野代表との間でいろいろな話は
しておりますが、そのプロセスを私は言うつもりはありません。決まっ
たところでお話ししたい。

○東日本大震災の被災地視察について

【「FACTA」・宮嶋記者】
今日は2月12日で、3月11日まで1ヵ月。その後の5年ということ
だが、代表ご自身、あるいは辻元さんとか、土日に民主党で東北3
県、福島に行ったりする考えがあるか伺いたい。

【代表】
もう5年たったのかと、そういう思いですが、私も代表質問の時に
申し上げたが、(安倍)総理が施政方針演説の中でいい話ばかり、
明るい話ばかり言われました。それは一つずつ取れば事実だと思
います。ただ、やはり我々は、いまだに仮設で不便な暮らしをして
おられる方々や、あるいは家族バラバラに生活しておられる方や、
あるいは子どもの健康を気遣っておられるお母さん達や、そういう
人達の気持ちにしっかり寄り添っていかなければならないと思って
います。
被災地を訪れることについては、具体的に今、計画があるわけ
ではありません。ぜひ機会を見てと前から思っているのですが、と
りあえずこの2月、3月、週末は予定がほぼ埋まっておりますので、
残念ながら直ちに行くことにはなりませんが、機会を見てぜひ行き
たいと思っています。




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