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3/8 外務委員会(北朝鮮の非核化)

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<質問要旨>

○ 北朝鮮の非核化
 Ⅰ 米朝首脳会談の評価
 Ⅱ CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)
 Ⅲ CVIDと経済制裁
 Ⅳ 日本外交の役割

( 答弁要求 外務大臣 )

     ――――◇―――――

○岡田委員 立憲民主党・無所属フォーラムの岡田克也です。
 きょうは、北朝鮮の問題を中心に議論したいというふうに考えております。かなり丁寧に事前通告してありますので、生産的な議論ができればというふうに思っています。
 まず、第二回の米朝首脳会談がまとまらないまま終わりました。その際の安倍総理の、トランプ大統領との電話会談の結果なんですが、我が国は全面的に支持するという言葉が出てまいりました。私は少し驚いたんですが、注意深く読むと、トランプ大統領の決断を我が国は全面的に支持すると。そのトランプ大統領の決断は何かというと、朝鮮半島の非核化を実現するとの強い決意のもとに、安易な譲歩を行うことなく、同時に、建設的な議論も継続し、北朝鮮の具体的な行動を促していくというトランプ大統領の決断、これを我が国は全面的に支持するということであります。
 その限りにおいては、これは私も異論がないわけですけれども、議論が継続したことも、そして安易に妥協しなかったことも正しい判断だというふうに思います。
 ただ、問われているのは、やはり、米朝首脳会談が結論が出ないまま終わったことについて日本政府としてどう考えているかということが問われているわけで、それを勝手に限定して、トランプ大統領の決断に限定して、それについて全面的に支持するというのは、私はちゃんと答えていることになっていないんじゃないかと思うんですね。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、この、米朝首脳会談は開催されたけれども合意に至らずに終わってしまったことについて、日本政府としてどう考えておられるんですか。

○河野国務大臣 非核化の合意がなされずに終わったというのは、それは非常に国際社会全体として残念だと言わざるを得ないと思いますが、中身は、トランプ大統領の決断が正しいと思っております。
 というのは、核、生物化学兵器を含む大量破壊兵器のCVID、あるいは全ての射程のミサイル、これを放棄させる、そして制裁を解除して北朝鮮に対する経済支援という、それが国際社会のいわばコンセンサスというふうに考えておりますが、残念ながら、北朝鮮はその非核化あるいはミサイルの放棄ということに対する態度を明確にしなかった。それである以上、トランプ大統領としては席を立たざるを得なかったんだろうと思います。
 ただ、今回、ベトナムを会談場所にしたのは、少なくとも、いまだ共産党が一党支配をしているベトナムという国で、なおかつアメリカとベトナム戦争を戦ったベトナムという国が、ある面、正しい決断をすれば、経済を外国に対して開放し、経済発展が実現しつつあるという現実を金正恩委員長に自分の目で見てもらう、そういう狙いについては、実際、金正恩委員長がベトナムまで来て、実際にごらんになったわけですから、そこについて言えば、さまざま考えるところがきっとあるんだろうというふうに思います。
 そういう意味で、合意がなされなかったのは大変残念ではありますが、合意に至る中で、日米で、さまざまなレベルでやりとりをする中で、今回の会談に対する見通しというものも我々は共有をしておりました。そういう中で、今回は非核化で合意をする見通しは非常に小さいということもわかっておりましたので、そういう意味では残念ではありますが、このプロセスの次に期待をし、このプロセスを後押しをしていきたいというふうに考えております。

○岡田委員 まとまらずに残念であったということがまずあって、その上で、しかし、そういう状況の中で、トランプ大統領の決断については全面的に支持しますというふうに言わないと、その前段の部分が、どこに遠慮しているのかわからないんですが、ないわけですね。これだと、日本政府として会談をどう考えているのかということについて世界に発信できていない、あるいは誤解して伝わっているということだと思います。
 かつて、アメリカ政府のNPRについて、河野大臣が高く評価するというふうに言われました。よくよく見てみると、それは、日本に対する抑止力を重要視しているということについて高く評価しているということだとわかるわけですけれども、しかし、NPRそのもの全体について高く評価しているというふうに受け取られかねない、そういう誤解を招きやすい表現だったと思うんですね。
 まず、NPR全体についてどう考えるのか、私はかなり辛口に言うべきだったと思いますが、その上で、日本に対する抑止力を維持しているところは評価すると言うならまだわかるわけですね。その前段がないものだから、無条件に高く評価したり、あるいは全面的に支持するというふうに国際的に受け取られかねない。それは日本政府にとってもあるいは日本外交にとっても決してプラスにならないというふうに私は考えるんですが、いかがですか。

○河野国務大臣 御指摘の点はわかるんですが、北朝鮮の核、ミサイルの脅威というものがかなり深刻な状況の中で日本の力点はどこにあるかといえば、やはり、アメリカの抑止力がきちんと同盟国をカバーをするというところに日本として力点を置かなければいけない状況であったというふうに考えております。
 今回のことも、メディアがどういう情報をベースにしているのかわかりませんが、さまざまな、スモールディールの可能性みたいなことの報道が、これは日米だけでなくいろいろなところの報道が出されている中で、そういうこともなくトランプ大統領が席を立ったというところがやはり大きな力点だったんだろうと思います。
 もちろん、全く非核化の合意がなかったのは残念だというのは、それはもう大前提ではありますけれども、そこでトランプ大統領がきちんと決断をされたということについて焦点が当たっている中で決断を評価するというのは、その時々のどこに力点が置かれているかということを考えれば、そういう発言があっても、世の中が誤解をするというよりは、日本がそれをきちんと支持しているんだというところが今回は重要だったということになるのではないかと思います。

○岡田委員 わかりやすく言うと、安易な妥協をトランプ大統領がしなくて本当によかったということだと思うんですね。
 これはやはり、しかし、首脳会談がまず設定されて、もちろん実務者あるいは外相間でいろいろな議論をされたと思いますけれども、そういう積み上げの上に首脳会談がなされたのかどうか。私はかなり危うかったというふうに思うんですね。だから、こういうやり方をまた続けるわけには私はいかないんだと思うんです。
 したがって、やはり実務者あるいは外相間でのきちんとした積み上げの議論がまず関係国であって、それを踏まえて、米朝間で実務者あるいは外交責任者の協議があって、その上での首脳会談という、普通はそういうふうにやると思うんですが、そういうやり方をしないと危ういよということは、私は米国政府にしっかりと日本の政府の意思として伝えるべきだと思うんですが、いかがですか。

○河野国務大臣 普通はそういうふうにやるんだろうというのはもうよく御存じだと思いますが、今回、事前に日米の間でやりとりをしている中で、北朝鮮の実務者がどこまで権限を与えられていたのかというと、協議をまとめられるほどの権限が果たしてあったのかどうかというところがあるんだろうと思います。ああいう体制ですから、下から積み上げられるだけの用意が北朝鮮の体制に一つはあったかどうかということは、なかなか難しいところもあったんだろうと思います。
 ただ、そういう中で、実務者協議が調わないから首脳会談をやらないというと、恐らく、なかなか北朝鮮を交渉の場に引きずり出すということにつながらない。だから、ある程度先は見えているんだけれども、首脳同士が会うというのがやはり大事だという部分もこの米朝会談の中ではあるんだろうというふうに思いますし、シンガポールのときとは違って、今回はかなり実務者同士でまずまとめられるものはまとめようという努力があったと思います、一回目に比べると。しかし、残念ながら、その努力が、さまざまな理由で合意に至らなかった。
 じゃ、やらないかというと、それよりは、やはりベトナムまで金正恩委員長に来てもらって、自分の目でベトナムの経済の発展ぶりを見てもらうというところ、さらに、トップの決断というのが非常に重要な体制ですから、そこでトップがどのような決断をするか、そこに若干の可能性がある、そういうことであったんだろうと思いますが、残念ながらそのトップの決断に至らなかったということであったと思います。

○岡田委員 最初に大臣が言われた、実務者と金正恩委員長との間がうまくつながっていなかった可能性があるということですが、同じことは米国側についても言えるんだと私は思うんですね。果たしてトランプ大統領がCVIDということについてどう考えているのかということに私は少し心配をしているわけです。
 終わった後のトランプ大統領の記者会見で、トランプ大統領は、北朝鮮側は我々が望んでいた非核化の大部分を行う用意があったというふうに言っているんですね、大部分があったと。しかし、我々が承知している北朝鮮側の提案というのは、寧辺核施設の廃棄、範囲はどの程度かというのはよくわかりませんが、仮に寧辺全体だとしても、それが大部分だというふうにトランプ大統領が受け取っているとすると、かなり認識が間違っているんじゃないかと思うんですが、いかがですか。

○河野国務大臣 トランプ大統領のCVIDという考え方と我々とそんなに差があるとは思っておりませんし、それは、日米でいろいろ詰めている中で、日米、言っていることはほとんど同じであると思っております。
 トランプさんがツイートでいろいろなことをおっしゃったり、記者会見でいろいろなことをおっしゃったりというのはございますが、それは、御本人の性格上、いろいろ揺れがあるんだろうと思います。
 寧辺について言えば、それは、あくまでも非核化の中の一部分だけという認識は、トランプ大統領を含め、アメリカ全体と日本とそこは共有をしておりましたので、そこについて差があるということにはならないと思います。
 また、トランプさんが、対外発信の中で一生懸命、金正恩委員長を持ち上げて次へつなげようとしている。北朝鮮側も、トランプ大統領御本人は批判をしないということをやって、次に糸をつなげていこうという努力はありますから、そこは、それでまた次に向けてしっかりと努力を国際社会としても続けていかなければいかぬと思います。

○岡田委員 トランプ大統領が本当に完璧なCVIDを追求しているかどうかということ、私は疑問を持っているわけですが、もう一つ、この首脳会談後の記者会見の中でトランプ大統領は、記者が、全面的な制裁解除の条件として今もCVIDを求めているのかというふうに問うたのに対して、交渉の中身になるので話したくない、しかし、北朝鮮には多くを放棄することを求めているという答えを返しているわけですね。
 まず、ここで明確に、全面的な制裁解除の条件としてCVIDを求めているという答えがなぜ返ってこなかったのか。それから、多くを放棄するというのは完全な放棄ではない、トランプ大統領はそういうふうに考えているのではないかと思われるわけですが、そこは大丈夫なんですか。

○河野国務大臣 アメリカ側が求めているものは大量破壊兵器並びにミサイルのCVIDであるというのは、これは日米間で完全に共有をしております。
 トランプ大統領の対外的な情報発信が多少揺れがありますけれども、何がアメリカの方針であるのかというのは、これは大統領を含め、CVIDであるということは日米で共有をしておりますし、日本側は割と厳格に言葉を使いますけれども、アメリカ側はいろいろな言い方があって、かつてポンペオ国務長官が何項目と言ったときに、何項目というのは何が入るんだ、いや、それはざっくりとした数字だから全部入るんだというようなやりとりをしたことがありますけれども、そこは、対外的に、厳格にきちんと言っているわけではありませんけれども、求めているものがCVIDであるということは日米間で確認をしております。

○岡田委員 問題は、トランプ大統領がきちっと認識しているかどうか、それから、金正恩委員長との会談で正確に言っているかということですね。そこが非常に不安が残るということです。
 そもそも、CVIDというときに、私は、きちんとCVIDを追求するということであれば、まず、あらゆる核関連施設についてリストを提出させる、そしてそれを客観的に検証する、その上で廃棄についてのロードマップを作成する、そういう手順が必要不可欠だというふうに考えているんですが、そういう話というのはこの米朝首脳間で議論になったんでしょうか。リスト化とかロードマップとか検証とか、そういう言葉が全く出てこないように思うんですが。

○河野国務大臣 少なくとも実務者協議の中でそういう議論が行われております。しかし、実務者協議でそれがまとまっていないというのが現実的にあるのもそれは事実でございます。

○岡田委員 ここの基本がしっかりしていないと、例えば、あらゆる射程のミサイルとかあらゆる大量破壊兵器といったところで、全体像が明らかにならなければ、それはあらゆるかどうかもわからないわけですから、やはり全体のリスト化、そしてその検証という、ここのハードルを越えられるかどうかというのが、私、最も大事なところだと思うんですね。
 かつての六者会合でも、そこがうまくいかずに最終的には流れてしまったというふうに認識をしているわけですが、そこのところについて米朝間できちんと合意ができる見通しというのは、河野大臣はどういうふうに考えておられるんですか。

○河野国務大臣 少なくとも、その合意がなければ経済制裁あるいは経済支援という道を踏み出せないわけですから、国際社会としてはしっかりと同じ方向を向いてやっていくということが大事なんだろうと思います。

○岡田委員 ロードマップ作成に当たって、経済制裁以外に、例えば戦争の終結宣言とか事務所を設置するとか、あるいは外交関係を正常化するとか、いろいろなメニューが、経済制裁以外のメニューがあるというふうに考えるわけですけれども、最終的には、この経済制裁の解除というのは、非核化が全てなされてから安保理に基づく経済制裁の解除がなされるべきだというふうにお考えか、それとも、経済制裁の部分的な解除というのは非核化のプロセスにおいてあり得るというふうに大臣は考えておられるのか、どちらでしょうか。

○河野国務大臣 基本的には、非核化が終わってから経済制裁を解除しますということではありますが、例えば、その非核化といったときに、核関連施設を含むわけでございます。そうすると、例えば、原子炉の解体から更地にするまでというのはかなり長い年月がかかる。そうすると、どの時点でこれは後戻りができなくなったのか。それは、例えば原子炉の中にコンクリを流し込んでしまって、これはもう後戻りがその時点でできないよねというのか、あるいは、完全に更地になって、その時点でいうのか。
 そこはいろいろな考え方はあるんだろうと思いますが、基本的に、部分的にやるのではなくて、きちんと非核化がなされて制裁が解除されるというのが国際社会の一致した考え方というふうに考えております。

○岡田委員 私は、前回の首脳会談を見ていて、部分部分のディールになってしまうんじゃないかということを非常に恐れるわけですね。
 一部の制裁解除と一部の核の廃棄ということで、例えば寧辺を廃棄するからここまで制裁解除をする、そういう流れの中で議論が行われていたのではないかというふうにも思うわけですが、そういうことはあり得ないというふうに断言できますか。

○河野国務大臣 少なくとも、ここまでの中で、部分的な制裁解除というのは日米の間ではないということで、ずっとこの首脳会談に向けてやってまいりました。

○岡田委員 実務者あるいは外相間ではそういう話だと思いますが、果たしてトランプ大統領がそういう考え方で首脳会議に挑んだのかどうか、その後のいろいろな発言を見ているとかなり疑問もありますので、そういったことについては、しっかりと日米間でそういうことのないように、たがをはめていくということが非常に大事ではないかというふうに思います。
 それから、そういう中で、いろいろな国がいろいろなことを言っている。経済制裁の緩和についても、ロシアとか中国は言っているわけですね。それから、韓国は、明確には言っていないけれども、南北交流の一環としての開城工業団地の事業再開やあるいは金剛山の観光事業については、これをカードとして使うということは発言している。
 こういう中で、果たして、各国が歩調をとって、今大臣がおっしゃったようなことで進んでいくのかどうかというのは、相当私は心配が残るというふうに思うんです。
 そのためにも、かつての六カ国協議の中の北朝鮮を除いた五カ国のしっかりとした連携というのが私は非常に重要になるというふうに考えるんですが、しかも、その中で日本外交がどういう役割を果たしていくかということが非常に重要だと思うんですが、大臣の御見解を聞きたいと思います。

○河野国務大臣 六カ国協議の五カ国の枠組みがいいかどうかというのは、これはさまざまな議論があると思いますが、日本として、この北朝鮮の問題に関しては、安保理決議に基づいて国際社会が一致した対応がとれるようにしっかりと努力をするのが日本の役割というふうに考えておりますので、これは累次、さまざま、外相会合あるいはさまざまな場面で、日本としてしっかりと安保理決議をバックアップするよう努力をしてまいりましたし、今後ともしっかりそれを続けていきたいというふうに思っております。

○岡田委員 米朝首脳会談は非常に注目を集めましたが、実は日本も当事者中の当事者、核、ミサイルの脅威に最もさらされている国であり、かつ拉致問題もあるということです。
 六者協議をやっているときはもう少し日本は主体的にかかわっていたと思いますが、今は米朝首脳会談というものがあるものですから、なかなか日本の外交として主体的にかかわることができないでいるんじゃないかというふうに思うわけですけれども、まずはそういった近隣の国々とうまく調整する、その役割を果たしていくということからスタートするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○河野国務大臣 外交をやっているときに、外から見える外交と、外には見えない外交と、両方あるんだろうというふうに思っております。
 恐らく今の北朝鮮の立場は、核の問題については、これはもうアメリカとやるんだという立場ですから、日本の役割としては、さまざまな国際社会を一致団結させる、あるいは、核兵器そのものはP5がやることですが、核関連施設について、ゴーサインが出たときにどのように査察をするのか、あるいはどのような手順でやるのかというのは、これは日米間あるいはIAEAの中でさまざまな準備をしてきております。
 それは、決して外に華々しく見えるものではありませんけれども、青信号が出たときにきちんとスタートができるように準備をするという中では非常に大事なことだと思っておりますので、今、日本の外交として大事なのは、この米朝のプロセスをしっかりと後押しをしていくことであり、国際社会も、アメリカの後ろにさまざまな形で日本がいるというのは多くの国が認識をしてくれているわけでございますから、日本が別に前面に出ることなくとも、この米朝プロセスを前に進めて、北朝鮮の核あるいはミサイルを放棄させるということが実現できるように努力をしてまいりたいというふうに思っております。

○岡田委員 そのためにも、やはり現在の日韓関係、もちろんいろいろな理由はあるし、日本の言い分はあるわけですけれども、しかし、日本の安全保障にかかわる北朝鮮の核、ミサイルの問題あるいは拉致の問題を解決していくために、いろいろなものを乗り越えて、やはり日韓関係、その信頼関係を築いていかなきゃいけないというふうに思います。
 現状は非常に残念な状況、もちろん韓国側の対応に非常に問題があることは事実だと思いますが、そういうものを乗り越えて、日韓関係、信頼関係を築いていく、そういうお気持ちはありますか。

○河野国務大臣 予算委員会などで累次申し上げたわけでございますが、今、日韓の人の交流は昨年一千万人を双方向で超えました。昨年、インバウンドで日本に三千万人の方が来ていただいておりますが、国別に見れば韓国がトップでございます。また、日本から韓国を訪れる方も、昨年一年間で二五%、対前年比でふえておりますので、国民同士の交流という意味では、日韓は実はいい方向に向かっているわけでございます。
 さまざまな出来事がございますが、一番のネックになっているのは、旧朝鮮半島出身労働者に関する大法院判決、これが日韓の両国関係の法的基盤を損ないかねないという、これが一番の問題でございまして、これをしっかりと韓国側に対応していただかなければなりません。そこについては、累次の外相会合の中でさまざま話をしておりますし、日韓議連の額賀会長にも韓国を訪問をしていただいて、先方とさまざま意見交換をしていただくなど、外交努力を続けてきているところでございます。
 日韓関係は、安全保障の面でも経済面でも非常に重要な二カ国の関係でございますので、この厳しい状況をしっかり乗り越えて、またいずれ未来志向の日韓関係を議論する、そういう場面に戻していきたいというふうに思っております。

○岡田委員 もうこれで終わりますけれども、北朝鮮の問題にやはり日本が主体的にかかわっていく状況をつくっていかないと、かつてのKEDOのときのように、決まるのは米朝間で決まって、請求書だけが回ってくるということにもなりかねないし、トランプ大統領の発言を見ていると、相当大きな請求書が回ってくることにもなりかねない。
 ぜひ、ここは日本外交の踏ん張りどころだと思いますから、頑張っていただきたいと思います。
 終わります。




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