日銀利上げ――経済・金融の正常化に向けて半歩踏み出した
昨日、日本銀行の金利の引き上げが決定されました。これは独立性を持った日銀が決めるべきことで、あまり政治がとやかく言うべきではないというのが私の持論です。
前回、日銀が1カ月前に同じく金利を上げようとしたときには、政府の側からいろんな異論が出てきました。
私は、自ら法律を作って日銀の独立性を確保した、つまり政治の介入をなくすことが非常に重要であると認識をして法律を変えたにもかかわらず、閣僚の発言が相次いだこと、あるいは与党の幹部の発言が相次いだことは、極めて問題であると思っていました。
今回はそういった雑音はあまりないなかで、日銀が金利引き上げを決定したわけです。
ようやく日本経済も正常化に向かって、金利の面でも、金融の面でも半歩歩み出したのかなという感じがします。
もちろん、現時点においても消費の動向は不透明で、そういう意味で、この金利引き上げによって景気がマイナスの影響を受けることがないのか、そういう懸念は一方であります。
しかし他方で、多くの預金者が事実上のゼロ金利のなかで、金利収入を得ることができない状況が長年続いているわけで、金利あるいは金融政策が正常化に向かって進み出したということは、大きな目で見れば評価できることではないかと、私自身はそう思っています。
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