民進党・岡田代表特別インタビュー 党名、ダブル選、山尾氏“疑惑”を語る(夕刊フジ連載「ズバリ直球」の特別インタビュー 2016/5/7)
民進党の結党から1週間以上が過ぎた。「自由」「共生」「未来への責任」という旗を掲げ、政権を担うことのできる新たな政党を目指すという。民進党の岡田克也代表が夕刊フジ連載「ズバリ直球」の特別インタビューに応じた。
--手応えはどうか
「先週末、長野と北海道に入った。長野は、23年前に私が自民党を離党したときのリーダーで、『政界の師』である羽田孜元首相のおひざ元だ。夏の参院選長野選挙区に、民進党から出馬する元TBSキャスターの杉尾秀哉氏と3カ所で街頭演説を行い、『政権交代のある政治をつくる最後のチャンスだ』と訴えた。各約300人が集まっていただき、熱気にあふれていた。北海道では、農業や漁業の盛んな地域を回ったが『アベノミクスの恩恵は感じない。民進党に頑張ってほしい』という切実な声を聞いた。手応え十分だ」
--安倍晋三首相率いる自民党との違いは何か
「民進党も経済成長は大切だと考える。だが、それをどう配分するかが、より重要だ。所得の下がった中間層の厚みを取り戻し、本当に貧困に苦しんでいる人々の底上げをする。そういう格差是正、富の再配分を主張している。再分配があって初めて、持続的な経済成長も可能になる」
「戦後70年積み上げてきた憲法の平和主義をしっかりと守っていく。私は『憲法』と『安全保障』について現実主義者だ。その私から見ても、安倍首相は危ない。平和主義も立憲主義も理解しているとは思えない。ここは歴史の分岐点だ。選択を誤ってはならない。憲法違反の安保関連法は廃止を目指していく」
--新執行部の雰囲気は
「新たに江田憲司氏(元維新の党代表)を代表代行、山尾志桜里氏を政調会長にした。今までも一体感は強かったが、さらに活気が出てきた。『夏の参院選で結果を出そう』と盛り上がっている」
--党名の反応は
「支持者の方々には『国民とともに進む』という党名を好意的に受け入れてもらった。今後、多くの方々に名前を覚えてもらうことが大切だ。(世論調査の低い数字は)まだ、名前が浸透していないからではないか。十分に挽回可能だ」
--24日投開票で、衆院京都3区、北海道5区補選がある
「京都の泉健太候補(衆院近畿比例)も、北海道の池田真紀候補も、国民目線のいい人材で、やる気満々だ。しっかりと結果を出したい」
--夏の参院選、衆参同日選への意気込みを
「参院選まで全力で戦う。安倍首相がダブル選に打って出るなら、正々堂々受けて立つ」
「ただ、一昨年11月に衆院解散した際、安倍首相は『2017年4月の消費税引き上げは確実に実施する。再延期することはない』と明言した。消費増税の先送りと、来年4月の実施はセットの公約だった。増税再延期となれば重大な公約違反であり、首相辞任に値する。増税できる状況をつくると約束しながら、選挙後の昨年1年間、経済政策をおろそかにして、安保法制に熱中していた罪は大きい」
--山尾政調会長に「ガソリン代疑惑」などが浮上した
「一部週刊誌が報じたものだが、山尾氏が事実関係を調査している。4年前の話だが、速やかに調査結果を公表すると聞いている。しっかり説明すると確信している」