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2002.11.30|その他

定例記者会見録 2002年11月

11月26日

○本日の会見から記者クラブ以外のスポーツ紙、雑誌、外国プレス等に も開放

○野党第一党として早く国民の期待に応えられる存在にならなければい けない

○拉致問題—-戻るかどうかは本人の意思、政府が決めることではない

○政府の方針は一貫していない、交渉のなかで問題解決を図るはずだった

○帰国した5人に囚われるあまり他の被害者の問題がなおざりになって いる

○北川知事の路線をしっかりと継承できる後継者を探さなければいけな い

○北川氏は民主党に近いところにいるが民主党から出る気はないだろう

○選挙から時間が経っていないなかでの代表交代論は慎重であるべき

民主党の現状

【幹事長代理】さて、私からは3点ほど申し上げたいと思っています。

一つは、民主党の現状について、いろいろとご心配もいただいていま す。今日の読売新聞さんの世論調査ですと、10月の4.1%から5.5 %に支持率がやや上がって、少し嬉しい思いもしていますが(笑)、し かし所詮、政権を目指す野党第一党としては全く物足りない数字で、早 く皆さんにご期待いただける存在にならなければいけないと強く感じて います。

先週、両院議員総会をこの場(民主党本部5Fホール)で行いまして、かなりたくさんの方にご意見をいただきました。私は両院総会を やって非常に良かったと思っています。

厳しい意見も出ましたが、もっと厳しい意見が出てもおかしくない現 状ですから、あのくらいのご意見が出たことはむしろ当然と受け止めさ せていただいて、そういうなかで、鳩山代表も正面からお答えしていた と思いますし、当選期別とか地域別とか、いろんなコミュニケーション をしながら、何とかしてこの党を、まあ、今分散のエネルギーがやや働 いていますが—-分散というのは分裂ではもちろんないですよ—-エネ ルギーが外向きになってますが、これを集中に方向転換しなければいけ ない。いつまでも野党第一党がぼやぼやしているのでは、国民の皆さん の期待に応えていないということですので、早くしっかりした状況に 持っていかなければいけないと思っています。

これから、国会終了後ですが、14日に全国幹事長会議、16日に新 人候補者研修会、そして1月18日は党大会です。そういう場で、コ ミュニケーションをさらに密にしながら、とにかく皆が一つの方向に向 かって、つまり、政権を目指す政党をしっかり創り上げていくという努 力をしていかなければいけないと思っています。

私は幹事長代理という執行部の一人です。同時に政権戦略委員会の委員長も務めていますので、この前も少しお話ししましたが、年内の早い 時期、できれば来週に政権戦略委員会第二次答申、つまり党改革のため の答申を代表に出したいと考えています。

先般、常任幹事会の場で、代表ご自身がいくつかの改革の視点につい ておっしゃいました。こちらは代表がおっしゃったわけですから、党と してその実現に向けて進めていかなければいけないわけですが、そう いった政権戦略委員会の答申や代表ご自身がご指摘になった点、これは ダブる部分もありますが、そういうものをしっかり実行していくこと で、民主党の信頼感を高めていくと言う作業が必要だと。これは急がな ければいけないと思っています。

拉致問題

【幹事長代理】それから、2番目は拉致問題についてですが、日曜日に 東大駒場祭に私と自民党の平沢勝栄さんと、無所属の江田憲司さんが招 かれまして、パネルディスカッションのような形で議論したときに、私 の発言が共同通信で配信されまして、若干その点についてご説明をして おかなければいけないと思っています。私の事務所にもいくつか抗議 メールなどが来ていますが、若干誤解があるのではないかと思っていま すので説明しておきたいと思います。

まず、私はその場で、「これは民主党の見解ではなく個人的な見解である」と申し上げました。民主党としては今、議論している最中です。 幹事長代理をやっている以上、全く個人的な意見といってもそれは民主 党の意見として受け止められる部分もあるのかもしれませんが、現時点では私の個人的見解として申し上げました。

それで、中身についてですが、一部誤解がありまして、私が「拉致被害者の5人を北朝鮮に帰せ」と言ったと誤解された方がいたかもしれま せん。私はもちろん、そういうことを申し上げているわけではありませ ん。

私が申し上げているのは、「北朝鮮に帰るか帰らないかは、5人の意思だ」と。で、今5人は「帰らない」と言ってるわけですから、「帰らない」と言っている彼らを無理に帰すことは、もちろんあり得ないわけ です。

しかし、私が問題にしたのは、政府が「5人を帰さない」ということ を決定したことであって、それは誤りであるということを申し上げたわ けです。それは政府が決定すべきことではない、そういう意味で申し上 げました。

駒場祭でも、平沢さんが言われたのは「いや、北朝鮮に対しては強く 強く出るべきだ。そして、最終的には金正日体制が崩壊するまで強行す べきだ」ということを言われました。

これは一つの整合的な考え方だと思います、私自身は賛成しません が、そういう形で強硬路線で突っ張り続けるというのも一つの考え方 で、そういうことであれば、日本に来た5人についても、「帰さない」 と政府が宣言することも、とにかくハード路線で行くというのは、これ はやり方としてはあるかもしれません。もちろん、私はその立場には与 しませんが。

ただ、私が問題にしているのは、政府の方針が一貫していないのでは ないかということです。つまり、基本的に政府は話し合いを通じて、その話し合いのなかで拉致問題を解決していく、あるいは核・ミサイルの 問題を解決していくという路線を取っていたはずです。

だからこそ、小泉総理は平壌に行って、宣言文書にサインまでした。 我々から見ると、もっと拉致問題を解決してからサインすべきだったと 思いますが、話し合い路線にかなり傾斜していたのが小泉総理の態度 だったはずです。

にもかかわらず、5人が日本にお帰りになったあと、政府が「帰さな い」ということを宣言したことで、今交渉が止まっているわけです。

もちろん、これは確率の世界、サイコロを振るような世界ですから、 こちらが強く出ることであちらが折れる可能性がゼロだとは言いませ ん。

しかし、常識的には、政府が「帰さない」と言えば、そこで一旦話し 合いが凍結される可能性は大きいわけで、現にそうなっているわけで す。 それじゃあ何のために小泉さんが平壌に行って宣言にサインしたのか が分からないわけで、政府の方針が一貫していないことは大変問題だと 思います。

それからもう少し言えば、今、官房副長官が拉致問題について全面に 出ておられますが、政府のなかで、この問題について北朝鮮との交渉を 責任を持って行っていくのは一体誰なのかが明確ではありません。

官房副長官がやられるというのも一案かもしれませんが、本来であれ ば、キャビネット・メンバー(閣僚)の外務大臣や官房長官がやられる べきだと思います。

仮に官房副長官がやられるとしても、意思決定が政府のなかできちん とできていればそれはそれでいいと思いますが、必ずしもそういうわけ でもない。先ほど言ったような方針転換がいつの間にかなされ、そして 小泉さんの顔がその間見えないということが問題だと私は思います。

北朝鮮は、金正日総書記がトップダウンで交渉してきましたし、これ からもそうだと思います。そういうなかで、これだけ軸がブレていて、 腰の据わった交渉ができるはずがなかろうという懸念を持っています。

今回の人道問題ということに限っても、5人の日本にお帰りなった皆 さんのことが非常にマスコミでも注目されていますが、交渉が途絶えて しまった今、そのご家族がどうなるかということは現時点では分からな い。

安倍副長官は「5人のご家族が帰るまでは交渉に入らない」というこ とを言っておられるわけですが、そのご家族について、もちろん同じ日本人として皆さんの現状について、私も大変気になるところですし、何とかしたいという気持ちも強いわけですが、しかし5人以外の、死亡したとされる8人の問題もあります。

北朝鮮によれば、全て事故や病気で亡くなっているということです が、私にはそうは思えないわけです。あるいは、8人以外の拉致被害者 も恐らくいらっしゃるでしょう。日本人妻の問題もあります。

同じ人道問題といっても、そういう幅広い視点で議論しなければいけ ないはずが、メディア的には5人に集中してしまっている。そういう状 態が果たしてバランスの取れた状態なのかどうか。個人的見解ですが、 もう少しバランスの取れた見方をしていかなければいけないのではない かと私は思います。

拉致議連の皆さんが拉致された方々についてずっと関心を持って5人 の方が帰ってくるというところまで成果を上げられた、そのことに対し て同じ政治家として大変敬意を表します。

しかし、我々は同じ間違いをしているのではないか。つまり、私も含 めて政治家が拉致問題に十分なる関心を寄せていなかったことは大変反 省されるべきことですが、今は逆に、5人に関心が行きすぎて、その他 の8人の皆さん、あるいはそれ以外の拉致被害者、あるいは日本人妻、 そういう問題に目が行かなくなってるんじゃないかと。

やはりそういう問題全体をバランスよく見ていかなければいけないの ではないかと、個人的にはそう思っています。そういう気持ちがあった ものですから、先の東大駒場祭での発言になったということです。

まあ、そういう発言をすることは今様ではないかもしれません。日本 の一般的な国民世論から見ると、5人の皆さんに大きな関心が行ってま すから誤解を招きやすいかも知れませんが、あえて申し上げました。

北川三重県知事の不出馬宣言

【幹事長代理】それから、三つ目ですが、私の地元の三重県にも関係す ることなんですが、北川正恭知事が次期知事選に出馬しないと明言され ました。

私も3回、次までは出るだろうと予想していましたのでやや意外で、 あとでお電話もいただきましたので、なぜ出ないのかということもお訊 きしたんですが、あまり明確なお答えはいただけませんでした。

もちろん、最終的にはご本人がご決断されることですし、しかもその ご決断が変わることはないと思いますから、今後は是非今までのご経験 を日本の民主主義の発展のために活かしていただきたいとご期待申し上 げたいと思います。

ただ、私としては、同じ三重県人として8年前、とにかくオール与党 体制で知事選挙なしで行こうというなかで、まず私が最初に、「それでは県民に対して選択肢を示すことにならない。だから絶対に選挙をすべ きだ」と申し上げて、当時の新進党を中心に候補者を擁立することを決め、そのうえで北川さんを担いだと。そういう8年前の出来事がありますので、来春にはまた知事選挙になると思いますが、北川路線をしっか りと継承できる後継者をこれから探さなければいけないということで、 ある意味で大変な重みを背負ったなという感じがします。

以上、私から申し上げて、あとは皆さんからご質問をいただければと 思います。

北川知事と民主党

【記者】北川さんの件ですが、国政に対して意欲があると伝えられてい ますが、民主党として北川さんを国政に出したいというようなお気持ち は今あるんでしょうか。

【幹事長代理】まず、党として何か具体的に議論したことはありませ ん。従って、民主党として国政に出したいかどうかということは、今の 段階ではニュートラル。出したいとも出したくないとも言える状況では ないと思います。

【記者】岡田さんとしては?

【幹事長代理】一つは、まずご本人とよく話をしてみないと、どういう 意欲をお持ちなのか分からないですね。「国政」という言葉を果たして 北川さんが使ったのかもどうか分かりません。

論理的には、知事選挙には出ないとしても、他の地方選挙に出ること だってあるわけですよね。市長選挙とかですね、例えば。いや、それは 絶対ないわけじゃないと思いますよ。

しかしまあ、常識的には国政選挙だろうということですが、そこはや はりご本人がどういうお気持ちなのか。しかし、恐らく民主党から出る というお気持ちはないんじゃないかと思っています。「近い」ところに はいるんだろうとは思いますが。

ですから、一度じっくり話をして真意を確認してから申し上げなけれ ばいけないと思っています。

【記者】北川さんが国政に戻られた場合、民主党から出ないとすれば、 民主党へ与える影響というのはどういうものになると?

【幹事長代理】それは出方によるでしょうね。ただ、それ以上は想像の 世界になりますから。新党とか色々言われてますが、具体的にそういう 動きがあるわけではありませんので、それ以上先走りしてお話しすることは控えたいと思います。まず、ご本人のお考えを十分伺いたいと思っ ています。あるいは、まだそこまで考えが行ってないかもしれません ね。

代表交代論

【記者】先ほど「期待される政党に早くならないと行けない」というこ とでしたが、一方で日増しに「鳩山代表は辞めるべきだ」という声も高 まっているように見受けられますが、鳩山交代論があることについて、 岡田さんはどのように考えていらっしゃいますか。

【幹事長代理】まず、「日増しに高まっている」かどうかは、私にはそうは思えませんが、一部にそういう声があることは事実ですね。

ただ、形式論だと受け止められるかもしれませんが、選挙で選ばれた代表が、まだ選挙からそれほど時間が経っていないなかで、「替えるべ きだ」という議論は慎重であるべきだと思っています。

あと、私の立場から言えば、執行部の一員ですから、鳩山さんを支えていく責任があると思っています。

【記者】羽田特別代表が、ご自分も含めて、執行部の責任を明確にすべ きだということで、事実上、鳩山代表に決断を迫ったわけですが、それ に関して岡田さん自身はどのようにお考えでしょうか。

【幹事長代理】私は特別代表とここ数日意見交換をしてませんので、ど ういうご趣旨なのかちょっと確認していません。

従って、あまり確たることは申し上げられませんが、私自身が感じる 責任というのは、私自身が鳩山さんは代表として適任であるということで推薦をした責任、そして、いろんなことがあったにせよ、今現に幹事長代理としてそれを支えている、そういう立場としての責任、それが私の責任だと思っています。

【記者】今現在も、鳩山さんが代表として相応しいと思っていらっしゃ いますか。

【幹事長代理】それは当然です。我々には選んだ責任がありますから。

【記者】万が一、鳩山さんが代表を辞められる場合、誰かが代わりにならなければいけませんが、岡田さんご自身が代表になるというお考えはありませんか。

【幹事長代理】一つの政党の党首について、「万が一」という言葉が付 いているにせよ、「辞められた場合」といった質問にはちょっとお答え できません。

拉致問題と国交正常化交渉

【記者】北朝鮮の問題ですが、5人の家族が帰国するしないにかかわらず、正常化交渉は再開すべきだというお考えでしょうか。

【幹事長代理】正常化交渉の意味なんですよね。それが「国交正常化」 ということだとすれば、それは違うと思います。

これは鳩山代表も平壌宣言が出たときに言われたと思いますが、やは り人道問題、人道問題というのは、拉致問題であり、日本人妻の問題で すね。

そういった問題をきちんと方向付けをして、そして、そのうえで核の 問題、ミサイルの問題、そこに目途が付いたうえでの国交正常化である と。そういうプライオリティをきちんと付けなければいけないと思いま す。

そういう意味で、拉致問題を横に置いて、正常化交渉をしなさいとい う意味で言っているのではありません。

ただ、今の状況は、拉致のなかでも5人の日本に帰ってこられた方、 そしてそのご家族ところで話が止まってしまって、その他の拉致された 方とか、日本人妻とか、そういう問題について議論にすら入れないとい う姿は、私は必ずしも望ましい姿ではないし、同時に、そういう議論を するなかで、次第に前進していくべきところが、今止まってますから、 これではやはり、何のために話し合いを始めたのか。それなら最初から 強硬路線でやるべきだったんじゃないのか。そういう議論が出ても仕方 がないじゃないかと思っているということです。

【記者】関連してなんですが、5人を帰すか帰さないかという問題について、要はこれは国家が関わった犯罪行為であると。つまり、加害者と被害者の関係なんだと。で、自由意思とはいえ、被害者が加害者の元に 帰るということを自分で選択した場合、果たしてそれが本当に適当なのだろうかと。むしろその場合、二度と帰ってこられないんじゃないかという懸念があると思うんですが、その辺りはいかがですか。

【幹事長代理】この議論は少し整理しなければいけないんですが、ま ず、帰るか帰らないかというときに、向こうに戻って永住するという意 味で言ってるのか、それとも一旦帰ってみるということなのか、そこも 必ずしも明確ではないですよね。

私は北朝鮮に永住するという選択肢はないと思うんですよね。ご本人 が強く望まない限り。だって、彼らは日本人なんですから。明確に日本 国民なんですから。日本に住むのは当然のことです。

しかし、一旦帰って家族と面会をして話をするということは、今は彼 らが望んでいるわけでないのでいいんですが、将来望んだときには、そ ういうこともオプションとして残しておくべきだと思います。

それで、一旦帰してしまったらもう戻ってこないかもしれないという 議論はありますが、そこはやはり日本国政府として責任を持って、そう させないだけのきちんとした枠組みを作るということですね。

そして、そういう形で戻ってこないことになれば、まさしく国の主権 が侵害されているということですから、これは日本国政府として全く認 め難いことになるわけで、一旦帰ったら戻ってこなくなるかもしれない という、そういう次元での議論をし出すと、例えば家族はもう永久に 戻ってこないかもしれないとか、いろんな話になってしまって、あまり生産的でないと思うんですね。

そういうことが起こらないようにきちんと枠組みを作って交渉していくことが、政府そして政治の責任ではないかと思います。

記者クラブ制度の是非

【記者】今、EUが日本政府に対して記者クラブ制度の廃止を求めてい ますが、記者クラブ制度に対するご見解をお聞かせください。

【幹事長代理】なかなか難しいご質問ですね。そこはいろんな議論があ るんだろうと思いますが、記者クラブ制度には記者クラブ制度のメリッ トもあると思います。

そこは、あまり杓子定規に考えることではなくて、今回こういう形で やらせていただいたのは、先ほど「試行的にやる」と申し上げたよう に、個人的にはできればオープンにやるべきだと思っていますが、しか しそのマイナスも当然あると思いますから、こういう形でやらせていただいて、問題がなければそのことがより広がっていくということだと思 います。

嫌いな政党

【記者】冒頭で民主党の支持率が若干上がったというお話がありました が、同じ調査の「嫌いな政党」という項目で、民主党は9%で、4月調 査より4ポイントも上がってるんですが、この原因は何だと思われます か。

【幹事長代理】それは調査したほうに聞かないと分からないかもしれま せんねえ(笑)。まあ、今までは拒否度の低い政党だったわけで、それがそういうふうに上がっているということは、我々も反省しなければい けない点もあるということだと思いますね、率直に言って。何か民主党として思い切ったことをやったから反発も出たというよりは、今の党の現状に対するご批判だと、謙虚に受け止めなければいけないと思います。

代表辞任という想定

【記者】言葉尻を捉えるようで恐縮なんですが、先ほど「代表の辞職については慎重であるべきだ」とおっしゃってましたが、そうなる可能性として、それを認めざるを得なくなるような状況も想定されてるんで しょうか。

【幹事長代理】どういう意味?

【記者】代表が交替するというようなことも起こりうるという、そういう可能性として、そうせざるを得ないような状況というのも想定されて いらっしゃるんでしょうか。

【幹事長代理】いえ。私は想定していません。

【記者】その必要はないと?

【幹事長代理】その必要があるとは全く思っていません。

【記者】その場合、「辞めるべきだ」とおっしゃっている方々に対し て、岡田さんが説得をするとかそういう姿もなかなか表には見えてこないんですが。

【幹事長代理】私は執行部の一員ですから、今の執行部を支えていくと いうのが私の基本的な立場です。

党の現状について役員会で議論

【記者】今日の役員会で、党の現状について、別途役員会を設定して話 し合っていくということになったそうですが、「党の現状」というのは 具体的に何について話し合うんでしょうか。

【幹事長代理】私の考えですが、やはり今の党の現状は問題があるわけ ですよね。これだけ低い支持率で、次の選挙で政権を取ると。もちろん 政権を取ること自体に目的があるわけじゃなくて、政権を取って政治を 変えるということが、民主党に課せられた使命ですが、その使命を果た せない状況に今なってるわけですから、その局面を打開しなければいけない。

で、そのためにどういうアクションを取っていくのか。先ほどの党内 改革というのも一つだと思いますが、これは表に目で見えるものではあ りませんので、例えば政策的なもの、あるいは対外的ないろんな活動、 そういうものも含めて、どういうふうにしたら今の低迷した状況を脱す ることができるかということを、やはり真剣に議論しなければいけな い。当然のことだと思うんですが、そのための会議だと考えています。

二世議員立候補制限の意味

【記者】鳩山代表が二世議員の出馬制限について何回か言及されてます が、現在党内でどういう制限をするという話になっているのか、具体的 には政権戦略委員会の第二次答申にも含まれてくるのか、その辺の議論 をちょっと紹介していただければと思いますが。

【幹事長代理】鳩山代表がこの前の常任幹事会で言われたので、具体的 に議論しなければいけないんですが、党内の議論はまだそれ以上煮詰 まっていません。

政権戦略委員会では今日も議論しましたが、これは賛否両論分かれま す。ただ、気を付けなければいけないのは、二世議員が駄目だと言って るわけではないんですね。二世議員が駄目なのではなくて、今の小選挙 区制度の下では、現職議員がリタイアされたときにそのご子息やお嬢さ んが出ることが当選へのより確実な道であるということで、二世議員が 生まれやすい状況があるわけですね。

現に自民党はほとんどそういう感じになっていて、私は思わず笑っ てしましましたが、奥野誠亮さん89歳のあとにご長男58歳が出ると かですね、そういうことも起きてるわけです。

それはやはり、政治を志す人にとっては道を閉ざされることになるわ けですね。お父さんが政治家という状況にない人にとっては。

それから、政党から見れば、いろんな幅広い人材供給源のなかで、優 秀な人材を募ることができなくなる。別に二世に能力がないと言ってる わけではありません。しかし、選択肢が狭まるということは、総体的に はそうなりかねないということなので、やはりそこは、立法化すれば憲 法違反だとか、いろんな議論はあると思いますが、政党として、特に チャレンジャーである民主党として、有為の人材を幅広く募れる形を 取っておくべきだということだと思います。

政権戦略委員会でもそういう方向で議論していまして、多分代表に対 する答申のなかには含まれると思います。その場合には、同じ選挙区で 連続して、例えば何親等以内の人が出ないようにすると。こういうよう なことだと思いますね。

会見開放の感想

【記者】今回、野党記者クラブ以外も参加できる形で会見を開かれたわ けですが、実際にやってみてどのようにお感じなったのか、また以前と 比べてどのように違うのかというようなことがあれば。

【幹事長代理】今まで出てきた質問は、野党クラブの方のご質問がほと んどですから、どこが変わったという感じはまだ受けないんですけれ ど。従来とあまり変わらない感じがしますね。

ただ、これからいろんなご質問が出てくれば、少し視点の違ったご質 問とか意見が出てくるんじゃないかと。そこは期待するとともに、 ちょっと不安も持ちながら、というところですね。正直なところ。

【記者】これからもずっと続けていかれる?

【幹事長代理】ええ。私の定例の記者会見はこういう形でしばらくやら せていただきたいと思います。で、特に問題がない限り、続けさせていただきたいと思っています。

時間が変わったりしたときには通知をしますので、是非ご参加いただ きたいと思います。あまり参加が少ないと、また元に戻せというような ことになるかもしれませんので、宜しくお願いしたいと思います。

【記者】先ほど「記者会見を開放することのマイナス面もあるかもしれない」とおしゃってましたが、具体的には?

【幹事長代理】今まで野党クラブとずっとやってきたわけですから、あ る意味では同質の集団といいますか、一定の枠のなかにあったと思うん ですね。そこに新しい血が入るということですよね。

基本的にそのことはプラスだと思っていますが、しかし野党クラブと いう立場、あるいは記者会という立場から見たときに、それをなるべく 維持したい、あるいは維持してもらいたいというお気持ちのところもあ るのではないかと。それは、逆に言うと、政治家にとっても楽だという 部分もあるんじゃないか。こういうことです。

日朝交渉に対する党見解

【記者】日朝交渉に関してですが、石井一副代表が「5人を一旦北朝鮮 に戻したほうがいい」とおっしゃっている一方で、強硬派の議員もたく さんおられるようですが、党として一つの見解を出される予定はないん でしょうか。

【幹事長代理】これから議論します。今度、拉致被害者支援法案が出ま すので、それを今日、党の関係部門で議論したと思いますが、それを皮 切りに全体の議論をしっかりしようということになっています。

で、私は石井副代表のご発言は承知していませんが、私の意見を言え ば、「帰せ」というのは違うと思います。ご本人たちが戻りたいと言っ たときに戻れるよなオプションを残しておくべきだと。基本的にはご本 人の考えで決めるべき問題で、国が帰るべきだとか帰るべきでないとか決める問題ではないということです。

11月19日

○金曜日の両院総会で補選の総括について議論、できればそこで仕上げ たい

○年内に開催する新人候補者研修会は党幹部との意見交換・交流を中心 に

○党大会では党財政についてきちんと説明したい

○代表選のあり方を検討する機関を設置、まず何を検討するのかを議論 すべき

○権力をチェックするというマスコミの原点に帰って適切な報道をして もらいたい

○一連の党改革は即効性はなくても中長期的視点で重要な問題

○連合とは政策上の違いについて議論はしたが、特に不都合はなかった

○2世議員の制限しなければ政治への人材供給源が細る一方になる

次回以降の会見

【幹事長代理】この前ご連絡したように、次回の記者会見からは、野党 記者クラブ以外にも外国プレス、雑誌、スポーツ紙などの記者さんにま で対象を広げて開催させていただきます。場所も国会内から党本部に移 しますが、時間は午後4時ということで、今のところ変えるつもりはあ りません。

基本的なやり方は、従来と同じように私が若干お話をさせていただい て、あとは質疑を受けるということにしたいと思います。もちろん、皆 さんからも、そして新しいメンバーからも自由に質問していただくとい うことにしたいと思いますので宜しくお願いします。

党務の進捗状況

【幹事長代理】私からは、まず、今日の常任幹事会(常幹)でいろんな ことが決まりましたが、私が関わってきたものが大分形になってきまし た。

今週の金曜日には両院議員総会を開きますので、補欠選挙の総括につ いて、できればそこで仕上げたいと思っています。

今までかなり丁寧にやってきましたが、こういうものはいつまでも引 きずるものではありませんので、今日の常幹で承認された総括文書を全 体討議に付して、大いに議論していただきたいと思っています。

それから、全国幹事長・選対委員長会議が12月14日に開かれま す。これは、代表選挙以降の党の現状についてご心配もありますので、 次回党大会に向けて、これからのことについて我々が何を考えているの かということをきちんとメッセージとしてお送りたいと考えています。

新人候補者支援

【幹事長代理】次に、お約束の新人候補者研修会ですが、選対がお忙し くまだ日程は確定してませんが、年内に必ずやることになっています。 従来のノウハウ伝授的なものだけではなくて、代表・幹事長中心に、党 の幹部と新人との意見交換・交流の機会をメインに据えるつもりです。

新人候補者の皆さんは、私もタイミングを見ていろいろ回っていま す。昨日も札幌に行ってきましたし、明日も神奈川の2人の方を訪問す る予定ですし、今度の土曜日には大阪から岡山にかけて回る予定です。

代表選挙のときに回った人も含めれば、大体それで四国・九州を除い ては一通り回った形になると思うんですが、いろいろお話を聞いている と、当選1〜2回生議員が抱えている不安をより大きくしたような形 で、党の現状について心配をしておられる、そういう意見もありますの で、そういうことをしっかり踏まえながら、これから総選挙に向けてサ ポート体制を作っていかなければいけないと思っています。

党予算・決算

【幹事長代理】それから、定期党大会も、これから実行委員会でいろい ろとご議論いただくんですが、私が提案しているのは、前日の土曜日に 国会議員全員で議論する場を作り、翌日の党大会の午前には、それ以外 の地方代議員、特別代議員会議を開くことにしていますが、形式的な党 大会ではなくて、実質的な議論をそういう場でやっていただくというこ とを考えています。

私のほうは、例えば予算などは今まで財政小委員会という形で、ブ ロック代表の方にしか説明していなかったんですが、47都道府県の代 表が来られているわけですから、そういう広い範囲に来年度予算につい てより丁寧に説明したほうがいいと考えていますし、そのときには、ほ ぼ今年度の決算も出ているわけなんで、正式に収支報告上は9月という ことなんですが、分かっている範囲で、少し細かく党財政の現状、決算 について説明する、そういう説明責任を果たす党であるということを、 この党大会でまず示していきたいと考えています。

代表選のあり方

【幹事長代理】あとは、今日の常幹でも出ました仙谷委員会ですね。つ まり、次回代表選挙に向けての検討、そしてその前提としての前回代表 選挙の検証ということで、いよいよ動き出しますが、私もサポートする ということで委員の1人に名前を連ねていますが、むしろ委員の1人と いうより幹事長代理としてしっかりサポートしていかなければいけない と思っています。

仙谷さんにお願いしているのは、党大会までに、前回の検証は終えま しょうと。いつまでも引きずるんではなくてですね。その検証を踏まえ て、サポーター制度のあり方についての議論になりますので多少時間が かかるかもしれませんが、次回の代表選挙のあり方についてしっかり議 論をして、より良い制度にしていこうとお話をしています。

参院比例区の選挙戦略

【幹事長代理】それから、参議院比例区のあり方については、幹事長を ヘッドにして党内に検討機関を作ることになりましたが、これは年内だ と思うんですね。そんなに長く議論する話じゃありません。遅くとも党 大会までには骨格を作る。

そのポイントは、産別その他の団体、つまり全国的な候補者と地域ブ ロック代表のような候補者、この2つをどういうふうに噛み合わせてい くかという議論です。

昨日も当選3回生の会合のなかで松沢議員から出たと聞いてますが、 地域代表だけにすべきだという議論もあります。その辺をどう考えるの かということを、党としてきちんと整理すべきだということです。

そういうことについて、いろんな問題が動き出しているということを 皆さんにご理解いただければと思っています。

昨日の某紙に「民主党はいろんな問題を先送りしている」と報道され ていましたが、私どもは決してそういうことはありません。むしろ、一 生懸命取り組んでいますし、昨日の報道について言えば、私自身は全く 取材を受けていません。確たる取材をして書いていただきたいという気 持ちが非常に強くあります。

昨今の民主党関連報道

【幹事長代理】それに関連するんですが、今、党が置かれている状況が 若干苦しいんで、そういう目で見てしまうのかもしれませんが、やはり マスコミの方々には、民主党に対してもう少し温かい目で見ていただき たいなという感じがします。

マスコミの役割は何か。やはり権力をチェックすることだということ は言うまでもありません。野党も同じ、そういう意味では同じ土俵に 立っているという面があります。

民主党の現状について、いろんなご批判が出るのはやむを得ない面も あるとは思います。しかし、中にはやや根拠を欠くようなご批判とか、 揶揄するようなご批判も多いんじゃないかと思います。是非、マスコミ の原点に帰った報道を期待したいと思います。

今日も某紙に、無党派層と労組票との関係について私が発言を修正し てこの問題がさたやみになっているという報道がありましたが、その点 については、以前この記者会見の場で説明したはずです。(11月5日 会見参照)

そのときにその新聞社の記者の方がいらっしゃったかどうか分かりま せんが、私が発言を修正したということは全くありません。誤解してる んじゃないかということを、そのとき私は申し上げました。

そこは、そのときの私の会見録などを見ていただければ明確ですの で、「発言を修正した」という言い方は適切ではないと思っています。

政権戦略委員会のスケジューリング

【幹事長代理】それから、今日、政権戦略委員会がありましたので、こ こからは、政権戦略委員長としてブリーフをいたします。 委員会では先週、今週と一通り第2次答申について議論をしてまいり ましたが、第2次答申は年内にするということは、すでにこの場でお話 ししています。ただ、年内と言ってもいろいろありますが、基本的には 国会会期末に出しても、そのあとの取り扱いについて執行部のほうも戸 惑ってしまうと思います。

これは代表に対する答申であって、その答申を受けて、執行部のほう でそのなかからやるべきことを判断して、そして各関係部局に指示をす るという流れですので、そういう意味では、国会開会中にそこまで行け るようにと逆算していきますと、できれば来週中には第2次答申を出し たいと。

遅くとも、その次の週の前半ぐらいには代表に提出したいと思ってま して、少し作業を急ぎたいと思っています。

あと、総論部分については、今週から議論が始まります。これも「先 送りしている」という報道もあるようですが、やはり党としての理念の 問題、基本的な考え方のところは、作文だけなら簡単にできますが、そ れなりに練ったものが必要だと考えます。

出てくるプロセスも大事ですので、これは多少時間がかかってもいい と考えて、そういう意味で総論部分は少し時間をかけるということを以 前にも申し上げたわけです。 そういうことで、第2次答申は年内、第3次答申は年度末ぐらい、そ して総論部分はそれに引き続いてという日程で考えています。

記者会見の対象範囲

【記者】来週以降の記者会見の形はどういった形で?

【幹事長代理】この前にもご説明しましたが、野党記者クラブ以外に も、新聞社ですと社会部や経済部なんかに声をかける予定です。それか らスポーツ紙、週刊誌・雑誌、外国プレスといったところにも声をかけ る予定です。

具体的に何かテーマを決めてやるというのではなくて、今まで定例で 幹事長代理としてやっている会見の対象を、そういう形で広げるという ことです。

それ以外に、例えばフリーライターの方なんかからもご希望があれ ば、事前登録制のような形にしたいと思っています。

長野県は、誰でもホームページを見て出席できるというやり方をして いるとも聞くんですが、そこまでしてしまいますと、会見での関心があ まりに広くなりすぎるという感じもしますので、マスメディアの範囲内 で枠を広げるという考え方です。

党改革の意味

【記者】今日の役員会、常幹で確認された一連の、選挙対策も含めた党 改革の方針ですが、参議院比例区のあり方、衆議院比例単独立候補と いった改革を通じて、具体的にどのような新しい党の姿、国民の期待に 応えられるような新しい党を創ろうとしてるのか、もう一度その全体像 を幹事長代理から分かりやすく説明していただけますか。

【幹事長代理】今やってることは、組織として非常に重要なことです。 政権戦略委員会では、説明責任とか情報開示といったことも検討してい ます。

そういうことは、民主党がこれから政党として国民の皆さんから理解 していただくうえで大事なことだと思いますが、ただ、それをやったか らすぐ国民の皆さんが「なるほど」ということで支持率が上がるという よりも、もう少し中長期的な視点に立ったものだと思います。

実質的は非常に大事だと思いますが、支持率が今すぐ急に上がるとい うことには必ずしもならないと思います。

【記者】衆参の比例区のあり方の見直しなどは、有権者がどのような形 で候補者を選ぶかといったことにも関わると思うんですが、そういった 見直しを通じて民主党が目指す党の姿というのをもうちょっと……

【幹事長代理】そういう関係というより、例えば衆議院比例区の問題で 言えば、すでに1年前に決めた原則ですが、これをきちんと貫徹してい くことで、惜敗率で新人候補者が当選する可能性が大きくなる、つまり 新しい血が入りやすくなるということです。

この前にも申し上げたと思いますが、そういう人が2回目には選挙区 でも勝つということにつながるわけで、そういうことで新しい血が入 る、現職でない人がたくさん当選できる道を開くものです。

対極にあるのが自民党ですよね。中曽根さんとか宮沢さんとか、あま り具体的な名前を挙げちゃいけないのかもしれませんが、比例でずっと 居座っておられると新陳代謝が進みませんよね。「そういう党とは違い ますよ」ということを示すことにはなると思います。

地方選の相乗り

【記者】先日の尼崎市長選で、共産党支持の新人候補者が当選して、与 党3党が推薦した現職が落選しましたが、民主党もこの現職の方を推薦 していました。地方選を見ると、与党と相乗りになっているところがか なりあると思うんですが、そういう地方選の相乗りを見直すということ はあるんでしょうか。

【幹事長代理】尼崎の場合は、党本部とは関係がなかったと思います。 政令指定都市の市長選までじゃないでしょうか、本部が関与するのは。 そういう意味では、兵庫県連の問題だったと思いますが、県連レベルは ともかくとして、我々が党本部として判断するときには、相乗りはなる べく避けるというのは当然だと思います。

ただ、相乗りは全ていけないということも言えないわけで、私の三重 県の例で言えば、相乗りはいけないということで、新進党の時代に北川 正恭さんを担ぎ出しました。自民党・社会党は現職知事の後継者の方を 担いだんですが、新進党は北川さんを担いでやったと。

けれど2回目になると、その北川さんを自民党も推薦するわけです ね。そのときに、自民党が推薦したから我々は推薦をやめるというわけ にはいかないんで、それはケース・バイ・ケースで考えていかなければ いけませんが、基本的にはやはり戦う姿勢、特に現職が代わるときには なるべく新しい人を立てて戦うというのが基本だと思います。

【記者】政令市以外の首長選もケース・バイ・ケースで党本部が絡んで いくということは?

【幹事長代理】実際分からないという部分もあるんですよね。党本部で 把握できる範囲っていうのもあると思うんです。

それからもう1つは県連の自治というか、ある程度のことは任せても らいたいというのもあるもんですから、今のところ、その範囲を拡大す べきだとか、そういう議論にはなっていません。むしろ、そういうこと について、各県連に自覚を持っていただくということではないでしょう か。

代表選の検証の中身

【記者】先ほどの仙谷委員会ですが、具体的に何を、どういうふうに検 証するのか、その辺のイメージは?

【幹事長代理】まさにそのことを、委員会でまず議論すべきなんです ね。「検証」ということの意味をね。

検証という言葉は、伊藤忠治委員長の中央選管委員会の報告のなかに 出てくる言葉なんで、それをどういう方法で、どこまでやるのかという ことを、まず仙谷委員会で議論すべきだということです。

私自身の考え方は委員会のなかで申し上げたいと思いますが、1つだ け言えることは、タイミングとしていつまでも先延ばしするんじゃなくて、そこの部分については、党大会までにきちんと終わっていると。少 なくとも、委員会のメンバーはそのことに納得しているという状況にし ておかなくてはいけないと思っています。

労組との関係

【記者】連合の笹森会長が今日の中央委員会で、民主党支持の見直しに ついて言及されたんですが、それについてはどのように?

【幹事長代理】笹森さんの発言は前後の脈略がよく分かりませんが、連 合との関係については以前この場でも申し上げたように、私自身も政調 会長を2年、代理も含めて4年近く政策の議論をずっとやってきまし た。

もちろん、いつも政策が一致したわけではありません。むしろ経済政 策などは、今も連合は「10兆円の補正予算」を言っておられて、かな り民主党の考え方とは格差があるんですね。そこは、格差をなるべく詰 めたいということで議論してきましたが、やはり政党と労働組合という ことで違いはあるんです。

ただ、そのことは認め合ったうえでやってきてるんで、政調会長とし てやってきて連合との間に不都合があると思ったことはないんです。か なり激しく議論したことはありますが、お互いが、政党と労働組合であ るという前提に立ったうえで、「6〜7割一致すればいいじゃないです か」「違いがあるのは当然ですね」ということを何回も申し上げて、当 時の笹森事務局長や今の草野事務局長と話をしてきたんですね。

ですから、そんなに問題があるとは、私自身は認識していません。選 挙で応援してもらうのは大変ありがたいし、だからといって何か「これ をやれ」と言われたことは基本的にはありません。

全くないとは言いませんが、言われたからといって必ずそれに従わな ければいけないとは私は思っていませんので、できないときには「でき ません」とお答えしてきましたし、そういう関係で私は基本的に問題が あるとは考えていません。

一部に関係見直しとか、いろんな議論がありますが、それは以前にも この場で申し上げたように、何を見直すのか、何が問題だと我々は考え るのかということを、まず党内でしっかり議論すべきだと。

そのうえで連合と話をしないと、非常に議論がすれ違いになってしま うんじゃないかなと。それは非常に不幸なことだと思っています。

今後の党内取りまとめ

【記者】党改革についてですが、今日、代表が常幹で2世議員の立候補 制限など議員に身分に関わる問題についておっしゃいましたが、これは 党内にもいろんな意見があって指導力が問われると思います。これから どうやって党内をまとめていくのか、幹事長代理としてどのように思わ れますか。

【幹事長代理】政権戦略委員会でも議論している話なんですね。二世議 員の話、定年制の話なんかは。

ただ、代表が今日言われましたので、幹事長、幹事長代理としてはご 発言を受けて、少し整理をしたうえで実行に向かって動き出さなければ いけないと思っています。これは幹事長も同じ思いだと思います。

【記者】反対がかなり出てくると思うんですが、どうやってまとめてい きますか。

【幹事長代理】反対は……出てくるかどうかですよね。2世がどの範囲 かってこともあるでしょ?私の認識では、2世議員の禁止っていうの は、まさしく一定の親族関係、典型的には子供ですが、引き続いては同 じ選挙区から出ないということだと思うんですね。

何年か違う人が出たんなら、そこまではなかなか制限できないと思う んですね。で、私はこのことは党として必要なことだと思っています。

これもある新聞で学者の先生が引用しておられて、小選挙区制という のは2世議員が出やすい制度なんだというご発言がありましたが、これ は自民党がよく使う論理です。

しかし、これは全く間違いで、確かに小選挙区はほっとけばそうなる 傾向があるかもしれませんが、そうするかどうかは、まさしく政党の意 思の問題で、民主党としては、ほっとけば世襲化しやすい選挙制度のな かであえてそれを取らないということです。

確かに、選挙だけを考えれば短期的にはいいかもしれませんが、幅広 く人材を登用していくという長い視点で見れば、そこは制限していくと いうのは党の意思だと思います。本当に有能な方であれば、違う選挙区 でも出られるわけですし。

自民党を見ていて「しめしめ」と私が思うのは、そういう意味で、今 の小選挙区制の下で、2世とか、系列の地方議員の方が後継者になって いる姿を見て、この党は将来的に人材供給源が細ってますから、先はな いなと。そこを制限できない限り自民党の将来はないなと。それで「し めしめ」と思っているわけです。

これからそういうような議論をして、制度的に採用していくというこ とです。代表が言われたからといって、議論せずに採用というわけには いきませんので、問題提起をしながら進めていきたいと思っています。 基本的には、関係する部署部署にそういう方向性を示してお願いすると ういうことではないでしょうか。

11月12日

○今後、幹事長代理会見はスポーツ紙や週刊誌にも開放する試み

○それぞれが野党第1党としての存在感を示すことが支持率回復の道

○自分は新人サポート、来年度予算策定、比例区問題等に尽力したい

○資金等で圧倒的に劣勢な新人が自民党現職議員に勝つのは容易ではない

○支持率低下に危機感を持つべき、新人や若手が大変苦労している

○労組との関係—-何が問題なのか党内でまず意思統一すべき

○政権委—-21日と28日に全議員勉強会を開催予定

記者会見のあり方

【幹事長代理】まず、記者会見のあり方についてですが、私なりに従来からいろいろと問題意識があって考えてきましたが、野党記者クラブの 皆さんだけを対象に会見をさせていただくというよりは、形は同じでも、もう少し広げて、党本部で会見をさせていただくことにしたいと思っています。

いろんな準備がありますので、次々回、再来週の11月26日から、スポーツ紙、週刊誌その他雑誌、外国プレスなどの皆さんに対してもご案内をして、出られる人、出たい人には出ていただくという形を取りた いと思っていますので、その旨まずはお伝えしておきたいと思います。

ただ、これは民主党全体がそうするということではなく、そういう考え方を持っていた私が、今後そういう形で記者会見をしていくということでありまして、代表や幹事長、特別代表、政調会長の会見も同じようになるということではありません。

そういう意味では、試行的に私だけがやってみるということで、その後のことは今何かしようという発想はありませんので、その点だけ申し 上げておきたいと思います。

民主党支持率の低迷

【幹事長代理】それから、民主党の支持率が非常に低下しているということで、いろんな数字が出ていますが、私自身も衝撃を受けています。

それを何とかしなければいけないと思うわけですが、一度失った信用を回復するということは容易なことではありませんが、やはりそれぞれの司々でやるべきことをやるということが、まず基本にないといけないと思っています。

今日の役員会でも少し議論が出ましたが、政調、国対、党務それぞれのところで、野党第1党・民主党としての存在感を示していくことがまず大事なことで、あまり奇手といいますか、変わったこと、目を引くようなことをしてもそれが長続きするわけではないと思います。

そういう意味で、私は党務の一端を預かっている幹事長代理ですから党改革、つまり民主党が自民党に代わって政権を担いうる政党であるという信頼感をいかに高めていくかということが非常に大事だと思いますので、そのためのいろんな試みにチャレンジしていきたいと思っています。

新人候補者のサポート

【幹事長代理】先般、政権戦略委員会の答申についても、代表と幹事長 から第1次答申についてはそれぞれ実現するようにということでお話がありました。

第1次答申は主として新人候補者のサポートに関するものですが、それは答申に限ったことではなくて、新人をしっかりとサポートしていく ことは政権を取るための前提条件です。

論理的にも、100人近い新人が新たに当選しない限り第1党にはなれないわけで、その新人の当選に向けて、党があらゆる資源を集中していくことは当然です。そこはもっともっと意識を持ってやっていかなけ ればいけないと思っています。

それから、こういう状況のなかで、新人のなかにはやや元気のなくなっている人もいますので(笑)、しっかり意識付けといいますか、 我々もしっかり頑張っているということを理解していただいて、自らの 活動の励みにしていただければと、そんな気持ちで今一生懸命やらせて いただいているところです。

また、来年1月の党大会に、来年1年間の予算をかけなければいけませんので、これから来年度の予算について、原口総務局長と一緒に関係部局からお話を聞くことにしています。

これなども、基本的にゼロベースで見直していこうと思っています。 今年予算が付いているから来年も当然付けるということではなくて、中 身まで踏み込んでしっかり精査させていただいて、そして効果の薄いものについては、思い切って削減していく。

もちろん、必要なものは予算を付けていきますが、トータルとして新 人サポートにもう少し何とか資金が回らないだろうかという問題意識を 持ってやっていこうと思っています。これはあくまで1つの例ですが、 そういう形での新人サポートの強化。

それから、もう1つは、この党が自民党とは違う政党であるということのために、やはり情報公開とか説明責任を果たすということをしっかりやっていきたいと思っています。

比例区単独立候補を認めない意味

【幹事長代理】その他、これも新人候補者、あるいは当選の少ない、ま だ基盤の固まっていない現職議員に非常に関係することなんですが、例の衆議院比例区の扱いの問題ですね。比例上位、あるいは比例単独とい う方がいらっしゃると、惜敗率で復活当選する方がそれだけ減るわけで す。

いつか私が申し上げたと思いますが、現職の議員というのは、6000万円ぐらいの国費が来るわけですね。それは、秘書3人分の給与が国に見てもらえるわけです。それに、自らの歳費(給与)があります。文書交通通信費があります。立法事務費があります。立法事務費は我が党の場合、党に入りますが、しかしそれだけのお金を得ている現職の、しかも自民党議員。それ以外にも派閥その他から、あるいは自ら集める分もあるでしょう。

そういう現職議員と戦っているのが、我が党の新人候補者であるということをやはり考えなければいけない。それは、戦って勝つというのは 容易なことではありません。これは、この前の常任幹事会でも私は申し上げました。

しかし、それでもチャレンジしてくれる若い方々いるということは、 大変ありがたい、本当にありがたいことですが、彼らにとっては風が吹かない場合には、なかなか1回では相手を倒すことができない。

そうすると、惜敗率で何とか上がって、議員になってバッジを付け て、同じ次元で2回目は戦って相手を完全に叩き潰すと。

こういうことが、我が党が大きくなっていくための基本的なシナリオ だと思うんですね。そういう意味でも、やはり比例区の問題というのはこの党にとって非常に重要な問題だと。

もちろん、他方、現職の比例区選出議員から見れば、やはり自らの政治家としての身分がどうなるかという問題ですから、これも軽々にでき ないことです。そういう意味では、これは誠意を持ってしっかりと対応 していかなければいけない問題です。

ただ、大きな流れで捉えれば、我々はともすれば、現職議員の視点で 物事を考えてしまうんですが、新人候補者の視点でものを見ることの重要性を忘れてはいけないし、それは別に新人のためだけではなくて、党 の未来にとって、政権を取っていくということにとって、必要不可欠なことだと思っています。

新人候補者の苦労

【幹事長代理】もう1つ、民主党のこの低い投票率について、やはり私 ももちろんそうですが、代表や幹事長にも強い危機感を持って日々対応していただきたいと思っています。

今それができていないというつもりで言っているわけではありません。ただ、やはりそういう新人の方や、基盤の固まっていない、当選回数の少ない議員にとっては、街頭で演説してもビラを取ってくれる人が半分になってしまったとか、集会をやっても人が集まらないとか、あるいは抗議の電話がかかってくるとか、せっかく設置した掲示板を外せと言ってくる。

そういった、日々いろんな苦労をしているわけなんで、そういう現実をしっかり頭に入れたうえで、我々は対応していかなければいけないと。そんなふうに思っています。

このことは、代表と幹事長にも、今日ちょっと申し上げておきまし た。

労働組合との関係

【幹事長代理】それから、労働組合との関係について、今だにいろいろ 議論が出るんですが、これは党内で少し考え方を整理したほうがいいんじゃないかと思っています。つまり、「何が問題なのか」ということで すね。

私は基本的に、大きな問題はないという認識に立っているものですか ら、ここのところは少し議論をしてみたいと思っています。

労働組合と政党は基本的に違うわけで、そういう前提に立つことは当然だと思うわけですね。例えば、私が政調会長をやっているときに、大きな政策の1つとして、経済対策、景気対策というものがありました。

今も基本的に変わっていないと思いますが、我々は財政規律や不良債権処理ということにかなり力点を置いて、もちろんセーフティーネットの充実を一方で言いながらも、そういう考え方を貫いてきているわけです。

連合のほうは随分前から、大型補正予算をずっと言い続けてきているわけで、そこはかなり政策が違うわけです。

日々深刻な状況を目の当たりにしておられる連合が、雇用ということに最も重点を置いて、当面の財政問題を横に置いてでも大型の補正予算を組めとおっしゃるのは、それは立場としてよく分かります。

しかし、少なくとも私が政調会長のときは、民主党の政策は違ったわけで、2週間に1回、連合事務局長の草野さんたちと議論してきました が、そこは立場が違うということをお互い認め合ったうえで政策協議をしてきました。

そこにあったのは、やはり政党と労働組合というのは性格が違うので、必ずしも全ての政策が一致する必要はない、そういうことがあって もやむを得ないという認識だったと思うんですね。

そういう意味では、成熟した関係が私はできていたと思っていますの で、労働組合との関係に大きな問題あるとは認識していません。

個別にはいろいろと、もう少し慎重にやっていただきたいなというこ とがあるかもしれませんが、基本的なところで大きな問題があるとは思っていませんので、「いやいや、それは問題があるんだ」という意見が党内にあるのなら、それはよく議論をしてみたいと思います。

党内でそういう共通の認識に立つことがまず重要で、そのうえで、必要があれば連合ともお話をすればいいのではないかと思っています。

政権戦略委員会

【幹事長代理】それから最後に、政権戦略委員長としてのブリーフを簡単にいたしますと、今日は前回まとめた論点について再度議論をしまし た。

1つ「外部有識者を交えて議論すべき論点」ということで、今月の2 1日に毎日新聞の岩見隆夫特別顧問、28日に東大の北岡伸一教授をそ れぞれお招きして、党改革の総論に関する論点について自由にお話して いただくと。これは、党所属議員であれば誰でも参加できるという形に しています。

それからもう1つは、「年内の答申に向けて検討すべき論点」について、そのなかの定年制の問題、それからその論点メモには書いてなかったんですが、先日代表が言及された二世議員の立候補制限の問題、それ から財務・経理改革といったことについて、今日は1時間ほど集中的に 議論しました。

ただ、まだ結論を出したわけではありませんので、中身についてはこの程度にとどめさせていただきたいと思います。

そして、この政権戦略委員会のあり方について、前回の常任幹事会等 でもお話が出ましたが、これは何回も申し上げているように、委員会は代表に対して答申をする諮問機関でありまして、そこで役割は終わるわけです。

もちろん、答申したことについてのモニタリングは必要かもしれませ んが、あとは代表あるいは幹事長が答申を受けて、それをどの程度実行 すべきかという判断をしていただく。そして、具体的にそれぞれの部署 に実行の指示を出す、あるいは担当者とご相談するというのが本来の筋でして、委員会が自ら実行するものではないということです。

記者会見を開放する意味

【記者】記者会見のあり方についてですが、これは党内で諮ったり相談 したりということはされてるんでしょうか。

【幹事長代理】はい。代表と幹事長にはお話ししていますし、関係部局 にはよくご相談したうえでの話です。

【記者】代表、幹事長の反応は?

【幹事長代理】まず私自身の意思もあって、やらせていただきたいとい うことを申し上げて、ご了解いただきました。それ以上の反応は特にな いんですが。

【記者】記者会見を受ける側からすれば、民主党の定例会見というのは 岡田さんの会見だけがオープンになるわけで、そうすると「民主党の顔」みたいな役割にもなろうかと思うんですが、そういう点については どうお考えなんでしょうか。

【幹事長代理】まず、来られるかどうかという問題があると思うんですね。関心がなければ来られない。ですから、呼び掛けをしても、どのぐらい来られるかはよく分かりません。長野の田中知事のように面白いことを言うわけでもありませんし、来る来ないはそれぞれのメディアの判 断ですから。

ただ、私がいろいろと申し上げることが1つの目次みたいになって、 「民主党というのはこういうことを考えてるんだ」ということのきっか けになればいいと思うんです。

それを受けて、いろんなメディアの方が代表や幹事長にインタビュー をする、あるいは個別に取材をするというようなことで、もう少し、スポーツ紙や雑誌といった分野に民主党に関する報道が増えていけばいい と思っています。

【記者】広く対外的にアナウンスするする場合には普通トップが出るわけですが、今回岡田さんがそういった形でやられるのは、今後、代表や 幹事長も同様の運用をするといいますか、その試行ということになるんでしょうか。

【幹事長代理】そこは白紙です。やってみて、どういう反応が来るかということにもよりますし、とにかく、まず私のレベルでやってみるとい うことで、先のことは白紙です。

【記者】岡田さんご自身の見解としては、そういう開かれた会見という 意味で、党全体として最終的にどういった形に持っていくことが望まし いと思っておられるんでしょうか。

【幹事長代理】それは、今私が答えるべきではないと思います。ただ、 私自身がこれからそういう形でやろうと考えたのは、開かれたオープン な場があってもいいと考えたからです。党としての「あるべき論」は現 段階では申し上げられないと思います。

やってみて、それがうまくいかない、例えば従来の野党記者クラブの皆さんから見ると、十分な情報が入ってこなくなったとか、そういうことになったとしたら、それはまたマイナスもあるわけですから、そういうことはこれからやっていくなかで判断していくことではないかと思っています。

【記者】今回の措置は、支持率の低迷と関係があるんでしょうか。

【幹事長代理】それは関係ありません。これは実は政調会長のときから考えていたことなんですが、政調会長がいきなりやるのもどうかという気持ちもありました。

しかし、「代理」という文字が付いているポストならいいんではない かということで、関係方面にいろいろと相談させていただいて、再来週 ということになったわけです。

そういう意味では、もう1カ月ぐらい「やるぞやるぞ」とは言ってたんです。

労組に関する議論の場

【記者】「労働組合との関係について党内で議論したい」ということで すが、どういった場でやられるんですか。

【幹事長代理】基本的には川端組織委員長、池口労働局長が中心になっ て議論すればいいと思います。

私も、そういった議論にはなるべく参加したいと思いますが、事を構 えて議論するというよりも、いろんな方が発言して、実際にどういうと ころに問題があると考えているのかということをよくお聞きするという ことではないでしょうか。

【記者】この前、鳩山さんが連合にご挨拶に行かれたときに、協議機関 を設けて議論したいというご提案をされましたが、その前段階という位 置付けでしょうか。

【幹事長代理】まず、自らが何を言いたいのかということを定義すると いうことですね。そのうえで、必要があれば、連合とのお話と言うこと もあるかもしれませんが、まず自分たちがどういう認識でいるのかとい うことを意思統一しないと、違うイメージでそれぞれが話をしていても 駄目だと思います。

台湾の李登輝前総統へのビザ発給

【記者】台湾の李登輝前総統へのビザ発給に関して今もめているといい ますか、日本政府の判断が割れているわけですが、民主党の前政調会長 として、対中政策に関する党の基本スタンスを教えていただきたいとい うのが1つと、それに関連して、菅前幹事長や仙谷議員がこれから訪台 されて、李登輝を表敬訪問されるということで、党の政策との整合性の 問題もあると思うんですが、それについてお聞かせください。

【幹事長代理】「前政調会長」ということで申し上げるのはおかしいと 思いますので、私の意見ということで申し上げますが、実は今日の役員 会でも台湾に我が党の議員が行くことについて少し議論が出ました。

そこで確認したんですが、「日台友好議員懇談会」という議員連盟が あるんですが、これは党の組織ではありません。たまたま民主党に所属 している有志の議員が作ったもので、党とは関係ありません。そういう 整理です。

ですから、党と関係なく、議員個人の立場で台湾に行かれた方がどう いう発言をされても、それが議員個人としての発言であれば、余程のこ とがない限り(笑)、党が縛るべきではないと思いますね。 ただ、党の主要な役職に就いている人は行かないほうがいいだろう と。今回行かれる方々は、例えば三役の一員であるとか、そういうこと はありませんので、そういう意味では問題がないと判断しています。

それから、李登輝さんが訪日されることについては、海江田政調会長 に、NC(ネクスト・キャビネット)や関係部門でよく議論してみてく ださいと申し上げておきました。その議論を待ちたいと思います。

前回の訪日のときは、李登輝さんの病気療養ということもあって、人道上の問題なので日本に来ることは問題ないと判断しました。これが党の見解でした。

テロ特措法の基本計画に基づく自衛隊派遣延長問題

【記者】テロ対策特措法の基本計画に基づく自衛隊派遣の延長問題なん ですが、これについての民主党の基本的な立場はどういったものなんで しょうか。

【幹事長代理】これも海江田さんに訊いてもらったほうがいいんですよ ね。

【記者】これから広く呼び掛けて記者会見をする、党の顔なんですから。

【幹事長代理】顔じゃないんですけど。モルモットなんですけどね (笑)。

まあ、それはまさしくこれから党内で議論することです。ただ、今日 の役員会でも出ましたが、基本計画の延長は国会への事後報告なんです よね。ですから、それまでに国会で議論する場を用意すべきで、そこで 政府の考え方をきちんと質して、我々の意見もそのとき言うということ だと思います。これは、我が党としてもそういうふうに考えているとい うことです。

特に問題があるのは、イラク攻撃との関係で、それに付随して今回の 派遣延長が位置付けられているとすると—-イラク攻撃自体、国連安保 理決議との関係がどうなるか分かりませんので、現時点では完全に問題 があるかどうか断定できませんが—-やはりプラスアルファの国連決議 がないまま、アメリカの単独攻撃があった場合に、結果を見たらそれに 日本が協力していたということになったとしたら、それはやはり問題があると思います。

そういう意味で、今回の自衛隊の活動の中身ですね、イージス艦派遣 という話は収まったのかもしれませんが、どういうものを派遣して、ど ういう役割を果たすのかというところがポイントだと思います。

比例区単独立候補

【記者】先ほど、衆議院比例区の扱いについて言及されましたが、最近 になって比例区単独立候補にも意味があるんじゃないかと言う方もい らっしゃって、常任幹事会でも議論になっているようなんですが、そう いう風潮についてどのように見ておられますか。

【幹事長代理】常幹でそういうご意見をおっしゃったのは、恐らく1人 だったと思いますが、それは1年前の常幹決定できちんと書いてあるわ けですね。「常幹決定を変えたほうがいい」という意見もありました が、最終的には収まりました。

比例区だけの立候補は認めないということと、候補者調整の結果、前 回は小選挙区から比例区に回った人についても、原則、小選挙区に出て いただくということは常幹決定にちゃんと書いてありますので、そうい う原則に基づいてしっかりやっていくべきだと思います。

【記者】原則、基本方針ということですが、どの程度徹底したほうがい いのか、その辺はいかがですか。

【幹事長代理】前回も不公平感が残ったんですね。例えば、選対委員長 だった松本龍さん(福岡)がよく言ってましたが、九州では単独比例な んかは認めなかったわけですね。 ですから、最初からかなりの苦戦が予想された方でも小選挙区に回して、比例区は同一順位で重複立候補したわけです。その結果落選された 方もいると。

ところが、全体がそうだと思っていたのに、フタを開けてみたら地域ブロックによって大分扱いが違ったと。

そういう話を松本さんはよく 言われるんですね。だから自分としては本当に申し訳ないってね。

やっぱりそこは、公平でなければいけないと思います。それから、先 ほど言った、まだ基盤の固まっていない、当選回数の少ない議員、ある いは新人候補者にとっては、惜敗率で復活当選する可能性があるという ことは、大きな希望になるわけで、やはりそこを重視して、原則を貫い ていくという考え方でないといけないと私は思います。

鞍替え立候補

【記者】それに関連するかどうか、鞍替え立候補の話ですが、この前の 補選では福岡で批判を受けながら鞍替えをして落選をして、大阪では逆 にそういった形を取らなかったけども上手くいかなかったと。今後、具 体化に向けていろんな話も出てくると思いますが、どうあるべきだと思 われますか。

【幹事長代理】これは、これから党内で議論します。ただ、それほど時 間をかけるつもりはありません。来春の補選に向けての準備もあります ので。

この間の補選前の時点での考え方は、選択を当事者に任せたわけで す。役員会でもいろんな議論がありましたので。

私などは、「原則、鞍替えすべきだ」という意見だったんですね。まだ古賀正浩さんがご存命中で、古賀一成さんのことははっきり決まって なかったんですが、仮にそういうことがあれば、是非鞍替えすべきだ と。逆に、出ない方については公認を取り消すべきだということを当時 私は申し上げた記憶があります。

そうでないと、新しい候補者を立ててその人が通った場合、通らなかった場合、いずれも前にその選挙区で復活当選して、補選で鞍替えし なかった人の公認が残っているとすると、逆に言うと、新しい候補者は 立たないですよね。勝っても負けても、次の選挙では公認されないとい うことであれば。

そういうことまで含めて考えたときに、私は原則は鞍替えすべきだと 思いますが、ここは党内にもいろんな意見がありますので、これから議 論をして、あまり時間をかけずに結論を出さなければいけないと思って います。

【記者】「当事者に任せる」というやり方は変えたほうがいいと?

【幹事長代理】最後は身分の問題ですから、ご本人の決断によるべきだ と思いますが、「こうでなければいけない」という言い方はすべきでは ないんじゃないでしょうか。

ただ、鞍替えしなければ次の選挙の公認は白紙に戻すということだ と、これもかなりきついハードルになりますよね。とにかく、どっちに 行っても、これはなかなか厳しい話なんです。

そのなかで、よりよい選択は何かということですから、鞍替えに対する批判もかなりマスコミからいただいてますが、そこまで考えたとき に、本当にどうなのかということを、是非皆さんにも考えていただきた いと思います。

11月5日

○政権委—-総論に関する論点と年内答申に関する論点の2つを公表

○総論については外部有識者を交えて全議員対象に勉強会を開く予定

○短期決戦の補選の場合、個人的支援者が少ない分、浮動票の比重が大 きい

○通常選挙は日々の地道な活動によっていかに支持者を集めるかが重要

○代表選挙の戦い方そのものに問題、鳩山代表だけの責任ではない

○自分たちが選んだ代表の下で精一杯の努力をしているのか自問自答す べき

○補選で勝ったのは総理なのか自民なのか有権者に戸惑いがある

○政府と与党のコップのなかの争いに報道が割かれすぎている

政権戦略委員会

【幹事長代理】まず、今日の政権戦略委員会のご報告をしたいと思いま す。 これまで委員会でいろいろと議論をしてきましたが、少し全体を整理 しまして、「総論として外部有識者を交えて議論すべき論点」と「年内 の答申に向けて検討すべき論点」の2つに整理しました。 実はこれ以外に、来年以降、「中長期的に検討すべき論点」というもの があるわけですが、現段階では出していません。

総論に関する論点メモは、実は最も基本的な問い掛けで、「民主党と いうのは一体何なんだ」ということについて、きちんと位置付けをしよ うというものです。

この部分は、委員会の7名のメンバーだけではなくて、党所属議員全 員に呼び掛けて、勉強会スタイルで何人かの有識者の方に語っていただ こうと思っています。 できれば、来週ぐらいからスタートさせていきたいと思っています。 学者、マスコミ、その他から年内に3〜4人お招きする予定です。 それをこなしたうえで、さらに論点を整理して、年明け以降、きちん とした形にまとめていきたいということです。

それから、もう一つの「年内の答申に向けて検討すべき論点」です が、組織・人事改革、財務・経理改革、選挙戦略という三つの括りで整 理してあります。 組織・人事改革としては、党機構改革、迅速な意思決定と円滑なコ ミュニケーション、定年制の導入といった問題があります。

定年制の導入については、まだ結論として書かれているわけではな く、あくまで論点として書かれているわけで、年齢よりも当選回数で制 限したほうがいいんじゃないかという意見もあります。まだ、定年制を 導入したほうがいいという価値判断をしているわけではありません。

財務・経理改革としては、個々の議員の透明性や説明責任を担保する ための党独自会計基準の策定や外部監査・評価の再検討。それから、党 の歳出構造の見直しといった問題。

そして、選挙戦略については、人材の発掘と確保、候補者選定手続き の明確化、新人候補者の支援強化、当選1〜2回議員の政治基盤の強化 といった問題を提起してあります。

ただ、このなかで、もうすでに幹事長部局で原口総務局長や赤松選対 委員長その他、いろいろ検討してもらってる部分と一部ダブるものも出 てきます。 党のほうですでに前向きに検討してもらっているものは、あえてこち らが答申する必要もないと思いますので、その辺の交通整理をもう少し していきたいと思います。

ただ、あまり党で考えていることと懸け離れたことを政権戦略委員会 が答申しても仕方がありませんし、全くできもしないことを言っても仕 方がありませんので、必要があれば政権戦略委員会に党の関係部局のご 担当者に来ていただいて、コミュニケーションを良くしながら、きちん とやればできるものを答申していくということを考えています。

もちろん、「やればできる」と言うと簡単なように聞こえますが、従 来言われていてもなかなかできなかったことがたくさんあるわけですか ら、それは決してハードルが低いということではないと思います。

組織票と浮動票の位置付け

【幹事長代理】次に、衆参統一補欠選挙の総括についてですが、今日、 その第1ラウンドをやりまして、明日の選対本部では、常任幹事や各地 域担当者などの関係者にも入っていただいて、本格的な議論が始まります。

詳細はそこに譲りたいと思いますので、今日、私があまり詳細にお話 しすべきではないと思います。ただ、一部報道で私が浮動票対策を重視 しているというものがありましたが、ちょっとそれは違うんだろうと思 います。

私が申し上げたのは、補選のような場合です。選挙を動かすには3つ の要素があって、1つはその政治家個人を支持する支持者です。個人後 援会とか、あるいは場合によっては党員といったことにもなるかもしれ ませんが、その政治家固有の支持層です。

もう1つは、労働組合などの団体の支持。そして3つ目が浮動票、と いう3つの要素で私自身の選挙もいつも考えるわけですが、そういうな かで、補選の場合には、候補者固有の票というのは実はほとんど期待で きないわけですね。

補選だと候補者に決まってから短期間で戦うわけで、本人を理解して 「この人だから応援する」という人をつくっていく作業というのがほと んどできないまま本番に突入していくというのが基本的な特徴です。そ うしますと、労組などを始めとする支持団体の部分と浮動票の部分に重 点がいくわけです。

そういう意味で、個人的な支援のウェイトが低い分、浮動票・無党派 層のウェイトが高まるわけで、そういう意味で、補選の場合、無党派層 が重要だということを私は申し上げているわけです。(10月29日定 例記者会見参照) ただ、本来の通常選挙ですと、やはり自らが努力する、日々の地道な 政治活動が最も重要になるわけです。これはもちろん、選挙区によって も違いがあると思いますし、都市部と地方とでは、それなりの差がある とは思います。

しかし、そうは言っても、たとえ大都会であっても、「岡田だから応 援する」とか「岡田を理解し応援する」という、そこがどのくらいしっ かりとあるかということ、どんなに強い逆風が吹いても変わらず支持を していただける、信頼関係ができているということが非常に大事だと思 います。

ですから、通常選挙のときには、そこをきちんとつくっておくという ことが最大のポイントで、そこが軸になって、そこに支持団体が上乗せ されると。

そして、確かに浮動票というのは風によって変わりますが、浮動票を 呼び起こしていくのもそういう活動のなかで掘り起こしていくことにな ると。こういうことだろうと思っています。

組織を重視する人と、無党派層を重視する人ということで、私が無党 派層を重視するというふうに記事には書いてありましたが、それは必ず しも私の考えと違いますので、あえて申し上げました。

臨時国会での民主党の主張

【記者】臨時国会が始まりましたが、今後民主党が国会に臨む姿勢とい うのがなかなか見えてこないんですが、特に経済・金融について、今後 どういうふうに臨時国会のなかで主張を展開していくおつもりなんで しょうか。

【幹事長代理】そこはNC(ネクスト・キャビネット)で議論してる最 中ですので、その結果のご報告が海江田政調会長からあるんじゃないか と思います。

私がそれに替わってお答えするのは、仮に同じ答えであれば意味がな いし、違えば「また党内の意見が違う」ということになりますので、控 えさせていただきたいと思います。

鳩山代表の責任論

【記者】今回の補選の結果を受けて、党内の一部からは「鳩山代表では 総選挙は戦えない」という意見が出てるんですが、そういうなかで、菅 グループ、横路グループ、あるいは保守系グループが活動を再開、本格 化しているわけですが、そういう党内流動化の兆しが見えてきているな かで、そういった一部の議員から出ている「鳩山代表では戦えない」と いう意見に対して、どのような所見をお持ちでしょうか。

【幹事長代理】今のご質問のなかで、まず何々グループという言い方 が、私にはあまりよく分からないものですから、そういうものが果たし て実態としてどのくらいあるのか、私はまだ承知しておりません。

むしろ、そういうカチッとしたものではなくて、そういう時々で集ま ることはあるかもしれませんが、それが何々グループというように色分 けされるようなものだと私は思っていませんし、民主党がそうでないこ とを望みたいと思っています。

それから、「鳩山代表では戦えない」というご意見については、私が 直接そういうことを面と向かって言われたことがないものですから、こ れまたよく分からないんですけれども、それは先の代表選挙の総括をど うするかという問題だと思います。

いろんな要素があったと思いますが、代表選挙が1つのきっかけに なっていることは事実だと私は思います。

しかし、それは代表選挙だからといって、鳩山代表だけの問題ではな くて、代表選挙の戦い方そのものが、党の支持率を上げるより下げる方 向に行った、戦い方全体にかなり問題があったということですね。 これは、プレーヤーは1人だけじゃありませんから。4人いたわけで すから、それが鳩山代表の責任につながるというのは、私にはよく分か りません。

鳩山代表が選ばれたあとのことは、いろんな要素があると思います が、これは選挙の前からあるんですが、「代表を替えないと政権が取れ ない」といった、そういう考え方が底流として流れてますが、そういう 発想が私にはよく分かりません。 我々が選んだ代表ですから、その代表の下で精一杯の努力を本当に1 人ひとりがしてるのかということを自問自答すべきだと思います。

【記者】「代表選の戦い方そのものに問題があった」というのは、どう いうところを指して?

【幹事長代理】4人で議論したわけですよね。それを鳩山さん1人に責 めを帰すべきなのか。全体の代表選挙の仕組みの問題であったり、4人 のプレーヤーの役割の問題であったり、あるいは4人に絞られるまでの 問題であったり、いろんな要素があるわけですから、それを鳩山代表だ けに責任があるというのは分からない、私には。

民主党の支持率

【記者】民主党の支持率が5%前後を低迷するなかで、「与党の5勝1 敗という結果をどう思うか」という世論調査に対して、「良かった」が 41%で「良くなかった」が36%ということで、与党が勝って良かっ たと評価している人がやや多いんですが、それについてどういうふうに 思われますか。

【幹事長代理】有権者も非常に戸惑っていると思うんですよね。つま り、誰が勝ったのか……そう言うと中野幹事長と同じ言い方になってし まうと誤解を招くかもしれませんが、小泉総理が勝ったのか自民党が 勝ったのかということが必ずしも見えない選挙だったということです。

最近のいろんな政策論争もそうですが、政府・与党のなかで分裂して るわけですね。民主党に対して「自民党とどこが違うんですか」という 問いがよく発せられるんですが、そこで言う「自民党」というのは何を 指しているのか。

青木さんや亀井さんや麻生さんを指しているのか、あるいは小泉さん を指しているのか、それによって全然違うわけですから、その辺の政府 ・与党が2つに分かれて議論してる構図が非常に戸惑いを与えている感 じがします。 ですから、私はマスコミの皆さんにも是非お願いしたいんですが、そ ういう状況を報道することにどれだけの意味があるのかと。要はコップ のなかでの争いですよね。

そういうなかで、例えば今回の不良債権処理促進案が政府・与党から 出てきましたが、それと民主党の考え方とを比較すべきであって、それ が出てくるまでの政府・与党内の争いを非常に大きなスペースを割いて 報道することに意味があるのだろうかという感じが、私には非常に強く あります。

これはテレビでもそうです。例えば、竹中さんと自民党の誰かが出て きて議論している。これは、ほとんど意味のないことを報道しているの ではないかと。

国民の皆さんにとっては非常に分かりにくい構図になってるのではな いかなという感じがします。まあ、面白いかもしれませんけどね。 やはり、政党と政党の間、あるいは政府と野党の間の話について、き ちんと伝えていただくのが本来の姿ではないかと思っています。

【記者】民主党の支持率がなかなか上がらないわけはどういうふうなこ とだと……

【幹事長代理】だから、そういうなかで、民主党の報道が減っていると いうのが大きいでしょうね。いいにしろ、悪いにしろ報道されるという ことは支持率と相関関係がかなりありますからね。 それからもう1つは、報道ということは横に置いたとしても、政府と 与党の間で「ああでもない、こうでもない」とやってますから、民主党 が埋没してしまうということですね。

【記者】今の段階では、支持率を上げるために民主党から仕掛けるのは なかなか難しいと?

【幹事長代理】そこは愚直にやっていくしかないでしょうね。もうそろ そろ国民の皆さんも、「いやぁ、小泉さんいろいろ言ってるけど、でき たものの姿を見ると全然違うね」ということは分かりつつあるわけです から。

国会論戦での民主党らしさ

【記者】支持率が低迷するなかで、この臨時国会は経済国会と言われて ますが、民主党らしさを国会のなかで出すにはどうすべきだと思われま すか。

【幹事長代理】国会でしっかりと論戦していくしかないですね。ようや く政府・与党の考え方もまとまってきたわけですから。

ただ、まだはっきりしませんよ。例えば、補正予算などについてね、 どういう考え方なのか分かりません。本当は、そういうことが全部決 まったうえで国会できちんと議論するのが、国民の皆さんには分かりや すいんでしょうけども。

民主党のほうも、考え方を今急いでまとめてるところなので、それを 踏まえて、予算委員会や財務金融委員会などで大いに議論していくとい うことだと思います。




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