民主党代表選挙立候補届出後・会見要旨
- 代表選届出一人で次期代表内定、ご努力・ご支援いただいた皆さんに厚く御礼
- これからの2年間は日本政治史で特筆すべきものになる、緊張感を持って頑張る
- 民主党が政権を担うに足る政党だと認めてもらう、そのための党改革が必要
- 政策についても、信頼されるしっかりとした政権政策を形作っていく
- 一番大事なのは政治への信頼、信頼のないところにリーダーシップは生まれぬ
- 唯一・最大の責任:2年間で政権交代を実現あるいはいつでも可能な政党に
- これから2週間時間をかけて「なるほど」と思われるしっかりとした党人事を実現
■代表選届出を終えて
【岡田】それでは、先ほど4時に立候補の届出の締切りが行われ、届出たのは私一人だということで、事実上、次期代表に内定いたしました。
正式には、9月13日の党大会での承認を経て、ということになりますが、改めて内定をしたということで、この記者会見を開催させていただきました。
まず、私から、この間大変ご努力をいただいた党所属国会議員の皆さん、そして民主党支持者の皆さん、あるいは多くの期待の声を送っていただいた国民の皆さんに対して、厚く御礼申し上げたいと思います。
これからの民主党の2年間というのは、日本の政治史の中で特筆すべき非常に重要な2年間だと思っています。その2年間を、歴史に残る2年間にしたいという思いの中で、緊張感を持ってしっかり頑張っていきたいと考えているところです。
具体的なことは、正式に党代表に選任されたうえで申し上げるべきことだと思いますが、1つはやはり、民主党が国民の皆さんから、政権を担う政党として、そ れに足る政党であるということを認めていただく、認識していただく。そのための、さらなる改革が必要だと思っています。
幹事長時代から、いろいろな改革を進めてきましたが、「透明性」をキーワードに、さらに国民から信頼される民主党を目指して、しっかりとした改革を進めていきたいと考えています。
2番目は政策の問題です。政策についても、一応の私の政策の方向性をこの代表選挙に当たって出させていただきましたが、国民から信頼される政党であるための政策、しっかりとした政権政策をこれから形作っていきたいと思っています。
私が今回まとめたものは、私がほとんど一人でまとめたものです。これから、まず内外の有識者の皆さんに議論に加わっていただいて、より中身を充実したものにし、そして党の中でも議論を行って、しっかりとした政権政策として練り上げていきたいと思っています。
安全保障政策を始め、党の中でさらに議論が必要なものもあります。そういったことについても、党の機関の中で、議論をしっかりとしていきたいと考えているところです。
私は、その中でも述べていますが、一番大事なことはやはり、政治への信頼だと思います。日本の政治で最も不足しているもの、欠如しているものは、国民が政 治、あるいは政党や政治家を信頼していないということだと思います。信頼のないところにリーダーシップは生まれません。
そういう意味で、民主党が政党としても、あるいは民主党が掲げる政策としても、あるいは政権を取ったときの政権運営についても、国民の皆さんからしっかり信頼していただける、そういう政党に、この2年間に育て上げることが最大の責任だと思います。
もちろんこの間、出来得れば解散・総選挙に追い込んで、2年間で政権交代をさせるということですが、仮にそういった総選挙がない場合においても、次なる総 選挙で確実に政権交代できるだけの民主党に形作っていくことが、私のこの2年間での最大にして唯一の責任だと思っています。
しっかり気を引き締めて頑張っていきたいと思っていますので、どうよろしくお願い申し上げたいと思います。
<質疑応答>
人事方針
【記者】人事についてお伺いしたいんですが、参院選で躍進したことを理由に、党内では三役留任というような見方も出てるんですが、岡田さんはどのような方針なんでしょうか。
【岡田】党大会は13日ですから、それまではまだ時間もあります。今、人事について具体的に申し上げることは何もありません。
これから2週間、時間をかけて素晴らしいといいますか、民主党が政権を取ったときに「なるほど」と思われるだけのしっかりとした人事を、これから実現していきたいと考えているところです。
安全保障政策をめぐる小沢氏との確執
【記者】先 ほど政策のことで、安全保障政策については党内でも、というお話がありましたが、具体的には小沢一郎さんとの間の話ではないかなと推察するんですが、小沢 さんとの間柄および小沢さんの安全保障政策と岡田さんの安全保障政策との間には火種を抱えたままではないかという指摘もあるようですが、どうお考えです か。
【岡田】考え方は、10年後の姿というのは完全に一致していますし、それから具体的中身もほとんど違わないと思います。
問題はやはり、どういう論理立てで考えていくかということであって、そのことについて、これから党の中で、広く議論をしていくということが必要だと思います。
代表選挙に当たってお示しした考え方にありますように、これから党の中で、『次の内閣』を中心に議論を進めて、そして集団安全保障基本法案にまとめて、次の通常国会に提出する。そういった前提で、これから議論していきたいと考えています。
挙党態勢の成否
【記者】岡田さんは代表選に当たって、挙党態勢ということをかなりおっしゃっていたと思うんですが、推薦人には小沢一郎さんなり鳩山元代表なりが入っていないんですが、その辺りはどのようにお考えになっていますか。
【岡田】挙党態勢というのは、要するに全党を挙げて「岡田を次の代表に」という形をつくるということでした。その目的は達成できたと思っています。
小沢氏への推薦依頼/民主党支持率低下の要因
【記者】今 の質問に関連するんですが、岡田さんは直接、小沢さんに推薦人になってくれと依頼されたのかどうかというのが1点。それから、弊社の世論調査によれば、参 院選直後の調査では30%近い政党支持率だったんですが、最近の調査では22%に落ちてるんですが、この原因をどのようにお考えでしょうか。
【岡田】支持率が多少落ちたという調査もあります。そうじゃない調査もあります。
これは、いろいろな見方があると思いますが、これから13日に新しい執行部が出来れば、その下でしっかりとした党運営、政策そういったものを示していくということが求められているんだと思います。
この間、やや内向きと言いますか、代表選挙を実質的にそれに向けての党の中でのいろいろな話題が紙面を飾りがちだったことも事実で、そういうこともあるいは影響しているかもしれません。これから大いに、外に向けて発信していきたいと思います。
それから、最初の質問については、具体的なことはあまり私から申し上げるべきではないと思っています。
党組織改革への着手
【記者】党改革を選挙公約として掲げられましたが、その中で、13日に正式に代表になられたら、政権戦略委員会の設置など組織改革に直ちに手を付けるおつもりなのかどうかということをお伺いしたいんですが。
【岡田】これから、党の役員会や常任幹事会で議論が必要だと思いますが、私は出来るものはこの2週間でまとめて、党大会に党規約改正案として提出したいと考えています。いくつか、そういうものがあると思います。