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2005.11.30|その他

岡田かつや訪中日記11/15〜11/18

北京(15〜17日)

万里の長城を見学。中国は十数年来ほぼ毎年訪問しているが、実は生まれて初めて。戴秉国中央外事弁公室主任兼外交部副部長、劉淇中央政治局委員兼北京市書記、周強共産主義青年団(共青団)第一書記ら要人と会談。いずれの会談でも私が強調したのは、「日中関係の行き詰まりは、靖国問題など日本側に大きな原因があることは十分承知しているが、政府間だけではなく、国民レベルで対中感情が悪化している現実を直視してもらいたい。そして、中国側にも反日デモなどに対して適切な対応を求める。指導者は時が経てば代わるが、国民は代わらない。両国民の信頼は日中関係の基礎であり、国民感情の改善のために私たち政治家は努力すべき」ということ。靖国問題にはこだわりを見せる中国側からも、この点については共通理解を得られたと思う。

瀋陽・丹東(17〜18日)

瀋陽で故宮と”九・一八”記念館(柳条湖)を見学したあと遼寧大学を訪問し、学生の皆さんと意見交換。自由応募で集まった約20名の学生はすべて女性。議論の9割方は靖国問題など歴史認識に関するもので、日本語を専攻する学生ですら、日中の未来よりも過去の問題に強いこだわりを持っていることを目の当たりし、ややショックを受ける。

李克強遼寧省書記と会談。李氏とは10年来の交流を続けているが、いまや胡錦濤主席の最有力後継者の1人に成長した。今後とも信頼関係を大切にしたいと思う。バスで3時間かけて中朝国境の丹東市へ。国境河川の鴨緑江沿岸を船に乗って視察。川1つを挟んで、目覚ましい発展を遂げて高層ビルの林立する中国沿岸と、一目見て貧しさが実感できる北朝鮮沿岸が対照的。手を伸ばせば届くところに北朝鮮の人々がいて、印象深かった。北朝鮮の人々はどんな思いで中国の発展と豊かさを眺めているのだろうか。




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