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2010.06.09|記者会見

外務大臣会見記録(平成22年6月9日)

外務大臣会見記録(平成22年6月9日(水曜日)0時11分~ 於:本省会見室)

○冒頭発言
(1)大臣再任挨拶
○外務大臣再任
○米軍再編問題
○日米同盟の深化
○政務人事
○内政(菅新内閣の発足)
○いわゆる「密約」問題に関する調査

冒頭発言
(1)大臣再任挨拶

【岡田大臣】外務大臣に再任されました。これからもよろしくお願い申し上げます。
 今までの9か月近くを振り返りまして、いろいろなことにチャレンジをしてまいりましたが、必ずしもまだ、それが十分成果を出すというには至っていない問題がたくさんございます。そういう中で、今まである意味では種をまいてきたことを、これから結実させて、日本外交をしっかりと前に進めるための機会をいただいたと考えております。今まで行ってきたこと、例えば最初の記者会見のときにお約束をした密約の問題、或いはそれに端を発した文書の管理・公開の原則を定めたこと、そして、今、記者会見のオープン化、或いは普天間問題については、さまざま反省すべき点もありますが、日米合意というところに至ったことなど、具体的な成果と言えるものもあるというように思いますけれども、まだまだ成し遂げなければならないことはたくさんあると思います。
 日米関係について言えば、同盟の深化、そして同時に普天間の問題について、沖縄の皆さんのご理解をいただきながら、しっかりと前に進めること、そういったことについて、これから取り組んでいかなければなりません。
 東アジア共同体構想という大きな将来の構想に基づいて、中国、韓国、或いはASEANといった国々との関係を更に深めていくということも非常に重要なことであります。
 マクロで言えば、グローバルな問題で言えば、核の軍縮・不拡散、そして地球温暖化、それからアフリカを中心とする貧困の問題、そういった問題についても、それぞれ私(大臣)なりにかなり手がけてきたつもりではありますが、よりそういった問題もしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
 いずれにしても、最初に大臣になりましたときに申し上げた国民の理解と、そして支持がなければ、外交というのは前に進まない。その思いをしっかり踏まえながら、現場主義とか、或いは物事をしっかり根本に立ち返って考えていく、そして前に進めるという基本的姿勢をこれからもしっかりと貫いていきたいと考えているところであります。

外務大臣再任
【NHK 禰津記者】去年の9月の就任会見のときには、これから100日間で取り組んでいく課題、また、300日間で取り組んでいく課題として、具体的な目標、あと日にちを設定して仰っていましたけれども、今回、改めて就任となりまして、その辺、どのように考えているのかお伺いできますでしょうか。

【大臣】100日というのは、年内というイメージだったのです。そして、300日というのは、参議院選挙までということであります。これから参議院選挙までというと、会期延長がどうなるかということにも絡みますが、そう時間はありません。しかし、当面特に力を入れなければいけないことというのは、3つくらいあると思います。1つは、やはりイランの核開発をめぐる問題。2番目が、北朝鮮による韓国船に対する攻撃、撃沈、これに対する国際社会における対応。3番目が、普天間の問題について、8月末という期限が切られて、専門家による検討を行うことになっております。そういったことが当面、全力を挙げなければいけない問題であると思います。もう少し中長期的には、先ほどさまざま申し上げたとおりでございます。

米軍再編問題
【共同通信 西野記者】今、3つ挙げられたことで普天間の方なのですけれども、専門家の検討については、これは外務省も具体的に関わっていくことになるのでしょうか。それから、また少しずれるのですけれども、沖縄の理解を求めるということについても、外務省が主体的に何か取り組んでいくことがあるのでしょうか。

【大臣】いずれも政府を挙げて取り組んでいかなければいけない問題であります。その中でも、やはり防衛省、外務省、そして前原大臣のところ、沖縄担当のところといった関係閣僚が中心となって、或いは官邸とチームを組んでしっかりと取り組んでいかなければいけないと思います。
 具体的にどういうチームを、どのようにつくるかということについては、これから早急に検討していかなければいけないと考えております。

【日経新聞 山内記者】先ほど、大臣は冒頭で、普天間問題に関して、さまざま判定する線があると仰いましたが、これについて、具体的に教えていただきたいのと、これから8月末に向けて、更には2+2に向けて進めていくということもありますが、この反省点をどう活かしていくかを教えてください。

【大臣】最大の反省は、やはり沖縄の皆さんの理解を得るには至っていないということであります。もう少し違ったやり方があったかもしれないというようには思います。本質的には非常に難しい問題であるということは事実ですけれども。ですから、この日米合意、そこには沖縄の負担軽減策もかなり盛り込んでありますし、この合意というものをきちんと説明していく中で理解を求めていくということが、今、非常に重要だと思っております。

【朝日新聞 鵜飼記者】米国のホワイトハウスのNECのベーダー上級アジア部長が米国での講演で、「鳩山政権の間、どこと話をしていいのかよくわからなかった。それがはっきりしてきたのが、4月、5月になってからだった」というようなことを仰っていたのですけれども、大臣としても、そういった政府内の混乱というのには同意されるのでしょうか。そして、新しい体制づくりというところでは、そういった反省というのは活かされてくるのでしょうか。

【大臣】どこと話していいかわからなかったというのは、どういうことで言っているかわかりませんが、基本的には外交ルートということで、そこは国務省と外務省のルート、より具体的に言えば、私(大臣)とルース駐日大使でいろいろ話し合ってまいりましたので、率直に言って、言っている意味がよくわかりません。

【毎日新聞 吉永記者】新政権が発足しても、沖縄の思いというか、厳しい姿勢というのは全く変わってないように思いますが、その点で、例えば8月末に向けてということで、日米合意について何らかの修正を沖縄の思いをもっと盛り込むとか、負担軽減をもっと盛り込むとか、そういう意味で修正しようという選択肢はあり得るのかどうかというのをお聞きしたいのですが。

【大臣】御存じのように8月末というのは、それは技術的な検討のタイミングでありますので、それまでに沖縄の合意を求めなければならないというものではありません。もちろん、それは沖縄の理解を求めなければいけないというものではありません。しかし、それは日々理解を求める努力はしていかなければならないと思います。8月末までにその理解を得なければ、それ以上前に進まないということでは必ずしもないということであります。いずれにしても、そういう技術的検討を踏まえて、やがて全体像が定まってくるわけですから、それに当たっては沖縄の理解を求めるための努力を更に行わなければならないと思っております。

【琉球新報 滝本記者】普天間の件に関して、本日の閣議の中で、或いはその後で、総理からチームづくり、どういう形になるかは別にして、総理から何らかの指示が大臣の方におありでしたでしょうか。

【大臣】まだそこまで具体的な話にはなっておりません。

【NHK 別府記者】フォローアップがあると思いますが、まず1段目が、8月末までの候補位置を決定する中では、沖縄の意見とか沖縄の希望も反映されて8月末を目指すということなんでしょうか。それともそれは日米間でやることなんでしょうか。

【大臣】沖縄の声もできるだけ反映したいと思いますが、恐らくその段階で、そういった辺野古周辺につくるということを前提に、こういったことがよりいいとか、そういう議論にはなかなかなりにくいと率直に私(大臣)は思います。今の沖縄の現状を見るとですね。ですから、技術的にこういうことが可能であるということを日米間で導き出すというのが8月末までのやるべきことだと思っています。その中には、もちろん、最終的には沖縄の理解が得やすいということも念頭に置きながら技術的検討を進めていくことになると思います。

【NHK 別府記者】そうなりますと、この話では、最終的にビットを持つのは沖縄になるということなのでしょうか。受け入れる、受け入れないの最終的な基準になるのは、沖縄が理解を得るかどうか。日米で詰めた上で沖縄が理解するかどうかという部分に集約されてくるということなのでしょうか。

【大臣】沖縄の理解は得なければなりません。しかし、同時にこれは放置しておけば、現在の現状が残るわけでありますので、そういう中でどうやって折り合いを付けていくのかと。同時に日本の国民の安全を守るための米軍基地の存在というのは必要であるという前提に立って、どう折り合いを付けていくのかという問題であります。

【朝日新聞 鶴岡記者】8月末までの検討の後には、次回の2+2までの確認という期限を設定していますけれども、次回2+2までには沖縄の同意を得るおつもりでしょうか。

【大臣】私(大臣)は同意を得るという表現は使っておりませんので、それは御質問者のお考えだと思いますけれども、沖縄の理解を得る努力というものは必要であると思います。

【毎日新聞 吉永記者】沖縄の負担軽減策で日米合意に盛り込まれているところですけれども、例えば緑の同盟というところに関して、大枠はできているけれどもまだ詰まってないようなところがあるようにも思いますけれども、その辺の詰めはいつまでにやるおつもりなのでしょうか。例えば沖縄の理解を得るため、2+2までにするのか。もしくはその後にも検討していくことになるのでしょうか。

【大臣】並行して進めていきます。

【琉球新報 滝本記者】先ほど、沖縄の理解、或いは同意を得るという言葉の使い分けがいろいろありましたけれども、その同意を得るという表現を使っていないけれども、理解を得る努力は必要だと仰られたのですが、大臣の仰る「同意を得る」ということと、「理解を得る」というのはどういうことを指してらっしゃるのですか。

【大臣】私(大臣)は「同意を得る」という表現は使ってこなかったつもりです。「同意を得る」というと、だれがということになります。つまり、県民の同意というかなりかちっとした言葉ですと、議会の(同意)なのか、或いは県なのか、市なのか、そういう話になるわけで、私(大臣)はそこは全体として理解を得るという中で、沖縄の皆さん全体として受け入れるという状況をつくり出していくということが必要だということを申し上げているわけであります。それ以上の具体的なことは、今こうだというように決めることはできないし、まさしく沖縄の皆さんがこれでやむを得ないと思っていただける状況をつくり出すことが重要だということであります。それ以上のことを申し上げるつもりはありません。

【週刊朝日 川村記者】先般の普天間の移設の件で、日米共同声明の中には、「地元の合意」ということが要件に入っていたのですが、日本で見ている限り「辺野古崎周辺の地元の合意」というのはなかなか得られそうにないというように見えるのですが、その辺りは米国側にどう説明をされて、説明をされているのであれば日米共同声明自体が矛盾しているように見えるのですが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。

【大臣】日米合意というのは、どのような表現でしょうか。

【週刊朝日 川村記者】日米共同声明の中に、「地元の合意」というのがありますよね。地元の合意というのは、辺野古崎周辺の地元の合意だと思います。辺野古崎周辺と書いている訳ですから、辺野古先周辺の地元の方との合意というのが日本で見ている限り得られそうもない訳ですが、その辺りは米国サイドにどのように説明なさって、これから、どのように運ぼうとお考えになっているか教えて下さい。

【大臣】「地元の合意」という意味が「辺野古崎の周辺の方の合意」ということだと決めつけるのは、いかがと私(大臣)は思います。

【週刊朝日 川村記者】けれども、地域の名前を書いてありますが。

【大臣】沖縄全体のこともあり得る訳ですから、よく文章を読んでいただきたいと思います。沖縄の現状というのは、私(大臣)から縷々説明しておりますし、もちろん、米国は十分に分かった上で、しかし、その理解を得るための努力を共にするということで、あの合意はでき上がっている訳です。

【フリーランス 岩上氏】先程、大臣は「同意という言葉は、使わないように注意をしている。その同意の代わりに沖縄全体として、やむを得ないと思う状況を作り出す」というお言葉を使われて仰られました。これは聞きようによっては、本当に抵抗も疲れ果てて、くたくたになるまで粘りに粘って沖縄県民に承諾とか同意とか合意というものではなく、諦念というところまで追い込むと、まるでそのようにも聞こえます。
少しきつい言い方を申し上げているかも知れませんが、沖縄県民との間で、果たして本当に合意とか和解とか理解とかいうものが成り立たない時はどうするのだろうというのが一番の国民の関心事でありまして、沖縄県民の関心事でもありまして、その時であっても、ある意味政府の意志というのを押しつけるということなのか、それとも、どうしようもない時には改めて考え直すということまで含まれているのか、この辺りもう一回お聞きさせていただきたいと思います。

【大臣】これは沖縄県民の皆さんにとって、喜んでということでは決してない問題です。そういう意味で粘り強く理解を求めていかなければならないということです。しかし、沖縄が受け入れ難いというときには前に進めなくなります。前に進めないということは、現在の状況が固定化されるということでもあり、日本自身の国民の生命、安全というものが非常に危ない状況にもなりうるということです。そういったことを全体的に判断しながら、理解を得るための努力をしなければならないということであります。

【フリーランス 岩上氏】現状が固定化されるかもしれないというのは、悪い言い方をすれば少し脅しのようにも聞こえます。後段の方の理由として、日本の安全が脅かされる、つまり米軍に依存していないと日本の安全は脅かされるというこのくだり、これは前内閣の時にも度々質問させていただきましたけれども、今の内閣になって、改めてご質問させていただきたいのですが、米軍が全て退いてしまうという訳ではなく、もしかしたら抑止力というものに一部不足がでるかもしれない、その分を日本自身の自らの手で自主防衛というものを強化していくという方向は、改めてこの政権で考えられないのか、鳩山前総理はお辞めになるときに「自らは日本自身が守るべきだ」ということを訴えるようにしてお辞めになりました。こういった点をもう一度検討するお考えはないのかとお聞きしたいと思います。

【大臣】鳩山前総理が言われたのは、かなり先の話として、そういうものを理想として目指したいということを言われた訳で、現実にそれが直ちにできるという趣旨では言われておりません。もちろん、海兵隊に代わるものを日本自身が自ら身につけるべきだという議論も論理としては成り立ち得ると思いますが、それだけのものを持とうとすれば、憲法九条との関係もあり、憲法を変えないで、それだけの攻撃力を持つということは私(大臣)は非常に困難なことであると思っております。

日米同盟の深化
【北海道新聞 島田記者】先程の会見でも、総理からの宿題で日米同盟の深化というお話があったと思うのですが、現在、実務者中心に議論を進めているかと思うのですが、現在の進捗状況等について教えていただけますでしょうか。

【大臣】中身について、途中の段階でお話しすることはありません。ただ、どこかで少し、政治レベルで議論しなければならないと思っております。いろいろな事情を考えると参議院選挙の後になるのかなと思っております。

政務人事
【朝日新聞 鵜飼記者】福山副大臣が官房副長官に抜擢されましたが、副大臣人事、或いは政務官人事というのは、何か考えていらっしゃるのでしょうか。

【大臣】外務副大臣と官房副長官で抜擢と言われると、少し私(大臣)は抵抗感がありますが、もちろん、副長官というのは重要な役割でありますので、私(大臣)は喜んで彼を送り出した訳であります。後任については、内定しておりますが、今の段階で申し上げる必要はないと思います。

内政(菅新内閣の発足)
【ニコニコ動画 七尾記者】本日、官邸会見で、菅総理が自らの内閣を高杉晋作に倣って「奇兵隊内閣」と形容されました。岡田大臣から見て、新内閣の雰囲気というのは、一言で言って、どのような感じでしょうか。

【大臣】かなりの人が留任しましたので、そういう意味では、一遍に変わったという感じはありませんが、若い元気のいい人たちが加わったことによって、より活力のある内閣になったと思います。

【共同通信 西野記者】菅政権と民主党のガバナンスのあり方について、普天間の問題もあったりしたので、敢えてご質問します。今回、政調が復活して、尚且つ、閣僚も玄葉さんが兼任するということになりました。一方で、国家戦略担当相もいれば、官房長官もいるということです。政策調整について、どのような過程で進めるのか、道筋がはっきりしない場合には、ばらばらな発言が出て混乱するということも予想されると思います。この8か月間を反省して、今後、どのような形で政策調整がなされるべきかということについて、民主党のリーダーの一人として、ご所見をお聞かせ下さい。

【大臣】政調会長は党における政策の取りまとめ役ということでありますので、それを閣僚が兼任するということで、党と内閣の一体性を持たせるということであります。そのことが何か混乱を招くとか、そういうことはないと思います。そもそも、そういった形で政策責任者が内閣に入るということは、もともと我々が想定していたことでありまして、そのことがようやく実現したと思っております。内閣の調整を官房長官と国家戦略担当大臣と、どういう役割分担をしていくのかというのは、これからよく内閣の中で議論されていくことだろうと思います。私(大臣)自身、その議論に今参加している訳でありませんので、あまり憶測でものを言わない方がいいと思います。この話というのは、省は官房長官、そして政策調整は別途戦略大臣がやるという考え方と、官房長官の下で個々の具体的な政策調整は、官房長官の指示の下で戦略担当大臣がやるという考え方と、2つある訳です。今回の場合、今までの(政策調整は)どちらかというと、戦略調整は戦略担当大臣に一元化されていたと、現実にどこまでできたかはいろいろな議論があると思いますが、戦略担当大臣がやっていたという形から、戦略担当大臣が官房長官の指示の下で調整をすると、場合によっては、官房長官自ら調整をすると、そういう形にシフトしたのだと私(大臣)自身は受け止めています。

【読売新聞 村尾記者】普天間問題に関しても、党の政調が何らかの形で関与することは今後、あり得るのでしょうか。

【大臣】普天間の問題も、当然、党内の議論というものはあって然るべきだと思います。今までもなかった訳ではありませんけれども、政策会議などでも議論が出なかった訳ではございません。当然、いろいろな議論があり得ると思います。ただ、内閣として日米合意というのは、もう閣議決定しておりますので、もちろんその前提の下で、いろいろな議論というのは、当然、耳を傾けるべきだと思います。

【フリーランス 横田氏】政調の復活のところでお伺いしたいのですが、前政権の政調のところですが、政策会議で話し合われた内容というのが全く表に出なかったということで、全く表に出ないという批判が出ていたと思うのですが、新しい政調ということを昨日の幹事長会見でも、いろいろと仰っていますが、新しい政調ではその部分はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。その辺りをお聞きしたいのですが。

【大臣】それを、私(大臣)は承知しておりません。政調会長の下で検討されることだと思います。

【読売新聞 蒔田記者】菅首相が代表選の前の会見で、小沢前幹事長について、「しばらく静かにしていただきたい」という趣旨の発言をされて、本日の会見でも、同様の趣旨のことを仰っていたのですが、大臣も菅内閣の一員として小沢氏との距離感とか協力体制について、どのようにお考えになるかということと、関連して、小沢氏について野党が証人喚問を求めて、改めて今日も要求しているのですが、それに関してはどのように対応すべきとお考えでしょうか。

【大臣】まず、菅総理は「静かにしてもらいたい」と言いましたでしょうか。私(大臣)はあまり記憶にないのですが。何れにしても、幹事長を退かれた訳であります、今、何らかの役に就いておられない訳で、そういう意味で鳩山総理の言われたことについて、今それが、そういう形で実現しているということです。「静かにする」という意味が「発言するな」とか、そういう意味だとは私(大臣)は思っていない訳で、今まさしく役職に就いていないということで、実現していると思っております。先程の官邸での記者会見でも申し上げましたが、今後、国会との関係で、小沢さんがどう対応するかということは、ご本人が決める問題だと思います。党の重要な役職に就いておられれば、それは党としても無関心ではいられないと思いますし、内閣の役職についていれば内閣としても無関心ではいられないと思います。今はそういうことではありません。

いわゆる「密約」問題に関する調査
【琉球新報 滝本記者】密約の問題について、お話を聞かせていただきたいのですが、前回の文書欠落の報告書にもありましたが、外務省での情報公開請求に対する請求訴訟の判決が出まして、その判決に対しての外務省の見解として、大臣は「外務省でこれだけ精査して探したのだけれど、それがなかったということが、判決にどれだけ反映されているのか見えない」というような形での不満と言いましょうか、私はそう感じました。振り返りますと、裁判の時は弁論が終わったときに、さらにその後、法廷戦術上、口頭弁論の再開ということの申し立てが可能であり、外務省の方から提起できたはずで、それをしなかった外務省の方の責ということに帰すべき話ではないかと思うので、それについて判決が触れていなかったことを、判決を批判するということは筋違いではないかと思うのですが、そのことについてどのようにお考えでしょうか。

【大臣】そういったことは、裁判で争って参ります。




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