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2011.02.21|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(2月21日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年2月21日(月)16時05分~16時37分
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110221okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○本日の役員会について
○経団連と自由民主党との懇談会について
○パンダの来日について

■質疑
○パンダの来日について
○経団連と自由民主党との懇談会について
○予算案と予算関連法案の審議について
○日ロ関係について
○本日の役員会について
○統一地方選について
○原口前総務相の寄稿について
○世論調査の結果について
○国会改革について
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■冒頭発言

○本日の役員会について

【幹事長】まず、本日の役員会についてですが、特段、報告する案件はございませ
ん。

○経団連と自由民主党との懇談会について

【幹事長】今日、午前中に経団連と自由民主党との懇談会が開かれたと承知しており
ます。報道によりますと、米倉(弘昌経団連)会長から「予算案や予算関連法案をま
ず国会をしっかり通すべきである」というお話があったのに対して、谷垣総裁からは
「予算・税制関連法案については賛成できる状況にはない」と。それから税・社会保
障の一体改革については解散の後であると、こういうお話があったと承知しておりま
す。
従来のご主張を繰り返されたと受け止めておりますが、ただ、予算にしても、それ
から予算関連法案、特に特例公債法などは、マーケットやあるいは国民生活に大変大
きな影響を及ぼしかねないもので、ぜひ財務大臣経験者でもある谷垣総裁には、そう
いったことについて、国民の視点でしっかりと考えていただきたいと改めて申し上げ
ておきたいと思います。
「解散した後で税・社会保障一体改革を議論しよう」というのも、この前の党首討
論のとおりではありますが、やはり国民の視点から見れば、解散しなければ議論でき
ないというのは結局議論を拒否しているのと同じです。われわれも案をまとめるべく
今作業をしておりますので、その時点でしっかりとした、意味のある議論をしたいと
考えております。
2005年にはわれわれ野党でしたが、野党からむしろ呼びかけてそういった与野党
協議の場をつくったわけであります。もう少し国民の視点に立っていろいろなことを
お考えいただければ大変ありがたいなと思っております。

○パンダの来日について

【幹事長】ちょっと話題は変わりますが、今晩パンダが上野動物園にやってくるとい
うことでありまして、名前は間もなく発表になるということです。初代パンダは「ラ
ンラン」と「カンカン」ですが、なかなかいい名前ではないかと思っています。新し
いパンダの名前がどうなるかはちょっとわかりませんが、ぜひ国民から親しみやすい
名前をつけていただければ、大変うれしく思っております。

■質疑

○パンダの来日について

【フジテレビ・橋本記者】日中関係について、昨年はちょっと難しくなった時期も
あったと思う。パンダが日本にやってくることを皮切りに、今後の日中関係に期待す
ることを伺いたい。

【幹事長】初めて上野公園にパンダが来たときのことを私も覚えておりますが、19
72年ですから、まだ私も10代だったわけです。1953年生まれですから19
歳。あのときは本当に大きな行列ができました。今もパンダに対する子どもたちの思
いは変わらないと思います。動物というのは、そういったいろいろな国と国との間の
難しい問題を超えるすばらしいコミュニケーションのきっかけになるわけで、今回の
ことがさらに日中関係の距離が近くなるきっかけになればいいなと思っております。

【テレビ朝日・平元記者】今回、無償ではなく年間95万ドル、約8000万円近い
お金をかけてのレンタルだが、この金額についてと、無償ではないことについてどの
ようにお考えか。

【幹事長】当時(1972年)と比べるとパンダの数もだいぶ減っておりますので、
むやみやたらに外に出せないということはあるのだと思います。あとは、これは上野
動物園というか東京都が判断のうえで決めたことでありまして、私は日本の子どもた
ちから見れば大きな夢を与えることだと思います。
夢だけではなくて、きちんとソロバンもはじいて東京都は決められたと思います。

○経団連と自由民主党との懇談会について

【朝日新聞・南記者】かつて自民党の有力支援団体だった経団連が、予算関連法案と
予算案の成立について自民党にかなり強い働きかけをされたと思うが、これが今後の
与野党間の協議に与える影響は、幹事長としてどのようにお考えか。

【幹事長】それはわかりません。わかりませんが、経済界としては当然の懸念あるい
は関心を伝えたということだと思います。これは経団連にとどまらず、国民の立場か
ら見ても、様々な予算関連法案が通らないことは非常に大きな影響を及ぼし得るもの
でありますので、そういったことについて真剣に受け止めていただきたいという、そ
ういう国民の声を代弁して言われたと思います。

【読売新聞・中島記者】経団連に限らず、今後、予算と予算関連法案が通らないこと
への懸念が強まっていると思うが、その際に批判が野党のほうに行くとお考えになる
か。

【幹事長】それはわかりません。ただ、この前も読売新聞社のシンポジウムで申し上
げたのですが、例えば特例公債法案について、今の財政の状況、赤字国債の発行の大
半は、これは自民党、あるいは自民党・公明党がお出しになったもので、われわれこ
の2年間については責任をもちろん負っておりますので、逃げるつもりはありませ
ん。しかし、これは民主党のせいだけではない。やっぱり責任を共有していただかな
くてはならないと思います。そういうことも考え合わせて、ぜひ賢明な判断をしてい
ただきたいと思います。
どちらが与党になっても、政権政党になっても、この財政の現状は放置できないわ
けで、しかも収入がないことになりますと、様々な悪影響がある。地方だってそうで
すし、社会保障についても予算案は通って予算になっても実際にお金はついてこない
ことになりかねませんので、そのことによって多くの人が影響を受けるということは
ぜひ真剣に受け止めていただきたいと思っています。

○予算案と予算関連法案の審議について

【朝日新聞・南記者】予算関連法案の関係で、アメリカのクリントン政権のときに二
大政党が対立して一時的に連邦政府が機能停止になった状況を描いたルービン元財務
長官の回顧録が、政界でもかなりはやり始めている。当時の状況と、今ねじれ国会で
日本でも民主党と自民党が対立する格好で、特例公債法案などに影響が出かねない状
況の共通点と、その過去の事象から得られる教訓みたいな部分を幹事長としてどのよ
うにお考えか。

【幹事長】大事なのはやはり国民視点ということだと思います。キングリッチ(米国
下院)議長とクリントン大統領の間で今の日本と同様の状況になって、結局、行政府
は窓口を閉める、そして公務員は自宅待機となったわけですね。それからマーケット
の反応とか、国債の格付けの検討を始めたことをきっかけに、やはりこれは野党で
あった共和党の議員からも異論が出て、結局決着がついたというか、あまりむちゃな
ことはすべきではないという声が共和党の中にも広がったと理解しています。できれ
ば、そういうぎりぎりの状況になる前に、お互いしっかりと議論を与野党で行って乗
り越えたいと、そう思います。
谷垣総裁には期待しております。財務大臣として今までそういったマーケットの怖
さについては十分認識のおありの方だと思っておりますので。

【ブルームバーグ・廣川記者】今、格付けの話をされたが、もし公債特例法案が年度
内に成立しないことになれば、日本国債の格付けにも影響が出ると幹事長はお思い
か。さらなる引き下げ等、影響が出ると思われるか。

【幹事長】私が申し上げたのは、アメリカの例を申し上げたわけです。日本の場合に
どうなるかということは、現時点で私は知り得る立場にはありません。しかし、そう
いう影響が及ばないように、われわれは努力しなければならないということを申し上
げたわけです。
それからマーケットだけではなくて、地方も社会保障も、お金が出ないということ
になれば、これは甚大な影響が出るわけです。子ども手当について、実際に子どもさ
んを抱えたご家庭に現金給付がされないことは、ぎりぎりでやっておられる皆さんが
多いわけですから、大変なことだと思うんですね。そのお金をどこかで借金するのか
と、そういうことになりかねないわけであります。やはりそういったところの痛みを
十分にわかって、どうすべきかを議論しなければならないと思います。
年金やその他の社会保障制度についても同じであります。地方もお金が行かないこ
とになりますと、窓口である市町村や県は資金繰りをどういうふうにして手当てして
いくのかという問題になるわけです。かなり重要な問題だということを、まず野党の
皆さんにも理解していただきたいと思います。

【NHK・広内記者】公債特例法案の関係だが、玄葉大臣は「6月ごろまでは対応は
可能だ」というような言い方を昨日の討論番組でされているが、幹事長はこの認識に
ついてどのように思われるか。

【幹事長】ぎりぎりの資金繰りとして何とかしのげる、という意味で政調会長はおっ
しゃったと思いますが、それに対して、例えばマーケットがどう反応するかというの
は別の話であります。それから6月以降どうなるのかという問題もあるわけですか
ら、やはり基本的に年度内にきちんと成立させることが必要であり、基本的なことだ
と思っています。そのことについて野党の皆さんの協力をぜひいただきたいと考えて
おります。

【NHK・広内記者】予算関連で、昨日、幹事長も講演でおっしゃっていたが、再可
決について社民党も反対する姿勢を強めていて、かつ民主党内でも16人が会派離脱
届を出した中で、再可決については幹事長どのようにお考えか。

【幹事長】予算関連法案と言ってもいろいろありますし、現時点で先のことまであま
り議論しないほうがいいと。そもそも「3分の2」を使うことは最後の手段であっ
て、3分の2を使った瞬間に、他の野党は今以上にかたい態度になることは当然予想
されるわけで、でき得ればそれは衆参それぞれ可決していくのが基本である。しか
し、最後の手段としての3分の2も、当然準備しておくということだと思います。そ
こはわれわれ一貫してそう考えているところです。

○日ロ関係について

【FRIDAY・岩崎記者】外交についてお尋ねしたい。パンダがいないロシアだが、土曜
日に総理が専門家を集めて会合を開かれたと思うが、現状でブレイクスルーというか
光明、パンダのような話の窓口になるような何か、現状どうなっているかお尋ねした
い。

【幹事長】私は政府の人間ではありませんので、政府の中でどういう検討が行われて
いるかは知り得る立場にありません。ただ、やはり北方領土の問題について、しっか
りとこれを解決して、日ロ間、経済的には非常に日本の技術力とか資本力はロシア側
に求められていると思いますので、そういった本格的な経済的な関係をつくっていく
ためにも、北方領土の問題について解決されることが望まれると考えております。

○本日の役員会について

【毎日新聞・野口記者】今日の役員会だが、会派離脱表明をした16人についての議
論や、明日の小沢元代表の倫理委員会について、どのようなやりとりがあったのか。

【幹事長】会派離脱届を持ってこられた、もちろん受理はしておりませんが、16人
の方々の件は、私から経過を報告しました。もちろんそれを受理するつもりは全くな
いと。同じ党に属しながら党議拘束を受けないことはあり得ないことであると申し上
げました。特に意見はありませんでした。
そうは言っても、まだ当選回数の浅い先生方が多いわけで、どういうことで今回の
行動に出られたのか、そのことについてコミュニケーションはしっかりとっていきた
いと、そう申し上げたところです。特に意見はありませんでした。
小沢元代表の件については、明日午前中に倫理委員会に来てお話しになると聞いて
いると。そのことを踏まえて、午後に倫理委員会が開催されることを申し上げまし
た。倫理委員会で何らかの結論が出れば、常任幹事会の議題になることもあり得るわ
けですが、それは倫理委員会がどういうことになるかわかりませんので、現時点では
正式な議題にはなっていないということです。そういうことを説明申し上げました。
意見は特にありませんでした。

【日経新聞・恩地記者】今日の役員会の中で、最近、党内に総理の退陣を求める声と
か、菅さんのままでは統一地方選が戦えないといったような声も散見されるが、この
点について意見交換なりはあったか。

【幹事長】これは私のほうから役員会のメンバーの皆さんに、ここは本当に大事なと
ころだと。そしてわれわれが、どちらを応援したかは別にして、菅総理を代表選挙で
選んだわけですから、その菅総理を支え切るという、そういう決意を持ってしっかり
対応していただきたいということを申し上げました。これは党所属の議員に対しても
同様のことは申し上げたいと思います。右往左往している姿が、国民から見て民主党
に対する信頼感を損なっているということです。

○統一地方選について

【朝日新聞・山田記者】44道府県議選の擁立状況だが、空白区の解消を掲げる中
で、650人弱の公認にとどまっている状況について、どういうふうにごらんになっ
ているかということと、告示まで時間がない中で、なお候補擁立の努力を続けるお考
えはあるか。

【幹事長】いつかここで申し上げたと思いますが、今や候補を新たに擁立しても、も
う時間がほとんどありませんので、それよりは、今擁立している候補者をしっかりと
当選させることに重点は移りつつあるということです。
空白区があるのは残念なことであります。党本部としては、そういったことのない
ようにお願いしてきました。ただ、最終的には県連なり総支部で決めることでありま
すので、いろんな事情があって空白区が生じているということだと思います。そこは
まだ地方における民主党の力不足。4年後にさらに強固な基盤ができるように、さら
に努力を続けていきたいと思います。

【朝日新聞・山田記者】知事選だが、首長選ということで当然ながら相乗り禁止の原
則を貫かれるかと思うが、今のところ民主・自民の対立構図が確定しているのは北海
道だけで、あと三重・東京以外の10県については、事実上の相乗りか、もしくは候
補を探したけれども擁立が難しい、となっている。そのあたりの状況についてはどの
ようにごらんになっているか。

【幹事長】なるべくそれは対立の構図というか、きちんと有権者に選択肢を示してと
いうことはお願いしてきました。ただ、個々の決定について党本部が介入できるわけ
では必ずしもありません。県連の判断で行ってきたということです。福岡などは、私
はむしろ自民党が最後に乗っかってきたと思うわけですが、そういうことも含めて、
いろいろな事情がありますから、一概には言えないと思います。

○原口前総務相の寄稿について

【読売新聞・中島記者】前総務大臣の原口さんが月刊誌に、政権交代の原点に回帰す
るグループを民主党A、首相を支える勢力は民主党Bで、分党したほうがいい、とい
う考え方を出されている。こうした声が党内に出ていることについて、どうお考え
か。

【幹事長】私はまだその文章を読んでおりません。報道でしか知りません。ただ、昨
日あたりの原口さんの発言を見ていますと、またちょっとニュアンスが違うようにも
思いますし、私も状況をまだよく把握できていないということです。

○世論調査の結果について

【朝日新聞・南記者】週末の報道各社の世論調査で、菅内閣の支持率が20%を割り
込むような状況になってきているが、この状況に対する受け止めと、菅総理に早期退
陣してほしいという声も国民の中にある程度あるという状況について、どのように受
け止めておいでか。

【幹事長】国民の皆さんから見て非常にわかりにくいというか、そういうところがあ
るのだと思います。私は小渕政権を思ってしまうわけですが、ねじれということの現
実が、なかなか国民の皆さんに理解されていない。いろいろなことをやろうとして
も、衆(議院)はよくても参(議院)で否決されてしまう中で、やはり政権としての
物事を決める力がどうしても削がれているということです。そういう中で、そのこと
をご理解いただきながら、しっかりと前進していかなければいけないと思います。
マニフェストも、それが100%できればいいのですが、いろいろな事情はありま
すが、そのことの一つとして、やはりねじれということもあります。つまり、他の野
党がおよそ賛成しないことについて、民主党だけでは実現できないわけで、そういう
意味でもマニフェストの一部の手直しは、これはやむを得ざることとして必要になっ
てくるわけで、そういったことについても丁寧に説明していく必要があると思いま
す。

【日経新聞・恩地記者】今「ねじれで政権の物事を決める力が削がれている」とおっ
しゃったが、野党は衆議院解散を求めていて、最近、総理は解散についても前と比べ
て若干含みのある言い方をしているように思える。幹事長として、衆議院解散が選択
肢として現時点で視野にあるかどうか。

【幹事長】答えは簡単で、決めるのは総理ですから。これは総理の専権ですので、幹
事長であっても、この解散の問題について何か決定する権限があるわけではありませ
ん。総理が、いろいろなことをお考えになりながら発言されているということであり
ますので、それ以上に私、特に申し上げることはありません。
それから「野党が解散を」というお話でしたが、野党の中にもいろいろな意見があ
りますので、「解散を、解散を」と連呼している代表もおられますが、そうではない
党もあるということです。

【朝日新聞・南記者】世論調査で支持率が低迷している中で、今週は党首討論も予定
されているが、新たに反転攻勢策として、改革案とか、反転攻勢をかけていくような
お考えは現在浮かんでいるのか。

【幹事長】内閣としてやるべきことははっきりしているわけです。もちろんマニフェ
ストを実現していくことが一つあります。これは予算の中に反映されていると。そし
てそれ以外に「平成の開国」と、そして税・社会保障制度の一体改革ということです
から、そのことをきちんと繰り返し説明していくことが私は最も大事なことだと思い
ます。なぜ「平成の開国」なのかとか、そういうことについて、まだ十分に国民の皆
さんの中に理解が行き渡っているとは必ずしも思えないわけで、党首討論の場などを
積極的に活用しながら、そういったことを総理が訴えていかれることは非常に大事な
ことだと思います。

○国会改革について

【読売新聞・中島記者】今日の衆議院予算委員会で菅総理が、一院制を含めた国会の
あり方について、政治臨調のような仕組みを考えてもいいという発言をされたが、国
会改革で党もかかわってくると思うが、何か具体的な動きがあるのか。

【幹事長】まだ党の政治改革推進本部では、一院制の議論というのは特にしておりま
せん。しているのは、参議院の選挙制度をどうするか。そのことが当然、衆議院にも
影響を及ぼしますので、衆議院の選挙制度について、何か変える必要があるのかない
のか。もちろん定数是正については40程度と80、参議院・衆議院それぞれマニ
フェストでお約束しているわけで、そのことはちゃんとやらなくてはいけないという
前提の中で議論しているということです。
それから比例の(定数)引き下げが多くなればなるほど、過半数を単独の党がとる
ことは非常に難しくなってくるので、衆参で考え方が異なるねじれがより起こりやす
くなるということで、両院協議会のあり方などもあわせて議論していかなければいけ
ないと、そういう問題だと思います。
ぜひ野党の皆さんにも、与党・野党が入れかわることは今後も当然のように起こる
わけですから、国会の意思というものをどうやってまとめていくのかと。そういう仕
組みづくりについても真剣に、ともに議論していただきたいと思います。そうでない
と何も決まらない国会ということになって、国民が政治そのものから離れてしまう
と、そういうことになりかねないと思っています。

【テレビ朝日・平元記者】定数削減についてはちゃんとやらないといけないという前
提で議論しているとおっしゃったが、現在、議論の状況がどうなっているのか、スケ
ジュール感も含めて教えていただけないか。

【幹事長】定数是正については、わが党の意見ははっきり決まっております。先ほど
言ったとおりです。ですから、それについて何かつけ加えるものはありません。
ただ、野党との話し合いとなりますと、選挙制度も含めた議論になりがちで、そう
いう意味での議論を、まずは参議院からですが、衆議院も含めて行っていかなければ
ならない、そういう場面が来るのだろうと思っております。
われわれの、(衆議院の)比例において80減らすということを法案にして出すとい
うのは、これは簡単なことですが、問題はそれでは済まないわけでありますので、も
う少し小選挙区のほうも減らすべきだとか、いろいろな議論は出てき得るわけです。
そういうことは今後の課題、予算・予算関連法案のその先にあるものとして、私はこ
の衆参の選挙制度を含む政治改革の問題を議論しなければならないと。もちろんわれ
われは衆議院については今の制度を前提にして比例を減らすと、小選挙区のウエート
をより高めることを申し上げているわけですが、しかし他党の中には違う意見もあり
ますから、そういうことについても胸襟を開いて議論していかなければいけないと、
そう思っています。
それからもう一つ、言い忘れましたが、今日の役員会で歳費の1割削減については
先般政調でも承認されましたので、国対を通じて法案を出すと。ただし、その出し方
については、他党も前国会で同じような考え方を示しておられましたので、わが党単
独で出すのか、それとも協議して出すのか、いずれにしても速やかに実現できるよう
に持っていきたいと、そのことを役員会で報告したところです。

【テレビ朝日・平元記者】定数削減についてはマニフェストに書かれていることをか
なり重要視されているようだが、マニフェストの夏までにかけての見直しの中には、
この定数削減は含まれないと考えていいのか。見直さずに堅持する方向か。

【幹事長】(削減の)数を減らすつもりは全くありません。

【読売新聞・中島記者】総理が今日の予算委員会でおっしゃった臨調のような考え方
は、具体化しているものではなくて、党と相談しているものではなくて、総理の現状
の考え方をおっしゃったものなのか。

【幹事長】たぶん質問そのものが想定外の質問だったのではないかと思いますが、こ
れから総理とお会いしたときに、総理のお考えもよく承って、党としてどう対応する
かを議論したいと思います。




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