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2011.02.24|夕刊フジ

夕刊フジコラム「ズバリ直球」11年2月24日号

民主党は22日午後、常任幹事会を開き、政治資金規正法違反罪で強制起訴された小沢一郎元代表に対し、判決確定までの間、「党員資格停止」とする処分を決定した。
 
1月末の強制起訴から3週間。「検察審査会による強制起訴と検察当局による通常の起訴は違う」ことを踏まえたうえで、役員会、常任幹事会、倫理委員会という一連の手続きを経て、今回の処分が決まった。大変な難産だったが、ようやくまとまり、公党としての責任を果たすことができて、ホッとしている。
 
さて、先週、わが党の比例選出衆院議員16人が「会派離脱届」を幹事長室に持ってきた。私が直接会うつもりだったが、党職員に一方的に手渡してすぐ立ち去ってしまった。執行部が届出を受理することはない。仮に、同じ党に所属しながら党議拘束に従わず、予算案や法案に反対するとすれば、そんなことが許されるはずがない。
 
ただ、自分たちがしたことの意味を十分理解していない議員もいるかもしれない。現在、16人とコミュニケーションを取っているところだ。必要なら私もじっくり話し合いたいと思う。
 
やや後ろ向きの話題が続いたが、わが党は17日の政治改革推進本部役員会で「国会議員の歳費を1割削減する法案」を了承した。すでに昨年の推進本部総会で了承していたが、改めて、今国会への法案提出を確認した。
 
民主党は、昨年の参院選マニフェストで、「国家公務員総人件費の2割削減」と「国会議員の定数削減などで国会議員経費の2割削減」を掲げた。ただ、2割削減の達成には少し時間がかかるため、それまでの間、歳費を1割削減することにした。
 
厳しい財政事情の中で、各省庁の歳出削減と、公務員の人件費カットは避けられない。私は昨年来、幹事長として「国会議員が何もしないようでは国民の理解を得られない」と訴えてきたが、党の了承を得られた。今後、賛成してくれる他党にも呼び掛け、法案の成立を目指したい。

最後に、チュニジアやエジプトの政権崩壊の影響を受け、リビアやバーレーンなど中東各国で大規模デモが発生し、多数の犠牲者が出ていることに触れたい。
今回の事態は、国民の不平不満を力で押さえ込んでいる国に綻びが生じた時のもろさを、改めて実感させた。

基本的に、自由や人権が尊重される民主化の流れ自体は望ましいことだ。ただ、その過程で大きな混乱が起きれば、当事国の安定や発展、国民の生命や生活には大きなマイナスになる。最大の石油供給地である中東の混乱は、わが国はじめ世界経済にも計り知れない打撃を与えかねない。国際社会には、細心の注意を払いながら、しっかりと対応することが求められる。




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