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2011.04.18|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(4月18日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年4月18日(月)16時01分~16時23分
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110418okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○第1次補正予算案について

■質疑
○補正予算案・復興基本法について
○ガソリン税トリガー条項凍結について
○復興実施本部について
○原子力政策の見直しについて
○過去の原発防災訓練について
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■冒頭発言

○第1次補正予算案について

【幹事長】今週は、第1次補正予算について野党の皆さんともしっかり議論して煮詰めなければいけない大事な1週間であると考えております。
政調会長ベースで先ほど国民新党と会談して、与党間では平成23年度補正予算案について合意がなされました。その中で、仮設住宅の建設、瓦れきの処理など当初のわれわれの案に、野党あるいは与党のご意見、例えば学校の耐震化でありますとか、あるいは中小企業金融でありますとか、かなりご意見を入れた上乗せをさせていただいて、国民新党との間で合意をさせていただきました。これから国会が、参議院予算委員会が終わったところで、自民党及び公明党に対しても同様のご提案をさせていただき、ぜひご理解ご賛同をいただきたいと考えているところであります。
 全体の日程からいいますと、昨日もテレビで申し上げましたように、しっかりとゴールデン・ウイークに入るまでに国会に提出して、もちろん相手のあることとはいえ、われわれの希望としては、必要があればゴールデン・ウイークの間も議論を行って、一刻も早く第1次補正予算を成立させたいと考えているところであります。
 あわせて、復興基本法をめぐる議論も、これから野党の皆さんともスタートしなければならないと考えております。もちろん現地はまだまだ厳しい状況にありますが、とにかく早く予算を成立させ、そして復興に向けての議論もスタートさせる、そういう非常に重要な時期にあると考えております。

■質疑

○補正予算案・復興基本法について

【NHK・広内記者】復興基本法は、内閣でまとめたうえで与野党でも議論していくことになるのか。

【幹事長】内閣でまとめるということにすべきなのか、あるいは与野党でまず議論を先行させるべきか、これは特に決めておりません。野党のほうで具体的なご主張もおありのようですから、そういうものをしっかり承って、どういう進め方が一番いいかを決めていきたいと思います。

【産経新聞・宮下記者】第1次補正予算もすぐ始めるということだが、基本法のスケジュール感、補正後に与野党間となるのか、どのような見通しを立てておられるのか。

【幹事長】議論は並行して進めたいと思います。

【朝日新聞・南記者】1次補正に関して、自民・公明との合意はどの段階までにはしたいと幹事長はお考えか。

【幹事長】できれば今日と考えています。全体のタイミングがあります。国会に予算案を提出しなければならない、そのための計数作業とか印刷ということを考えると、やはり今日ぐらいがギリギリではないかと考えております。

【TBS・細谷記者】幹事長肝いりと言ってはなんだが、ODA予算の削減は国民新党との間では500億にすることが決まったが、幹事長はこの点についてはどのようにお考えか。

【幹事長】私は、今回1次補正、それから2次補正も含めますと、全面的な予算の見直し作業は不可欠であると考えております。今回の1次では間に合わないものについても、子ども手当についてどうするのか、あるいは高速道路の見直しを、従来から行ってきたものをもう一度しっかりと議論し直す必要もあります。公務員の人件費も議論しなければなりません。そういった一つひとつの項目、あるいは特別会計の剰余金とか、そういうものについての議論も必要だと思います。
 そういうものをきちんと議論する前提として、まずODAも聖域ではないということで、1000億円の削減を主張させていただきました。もちろん、予算で1000億削ったからといって、日本のODAの規模そのものが2割減るわけではありません。円借款なども大きな額がありますので、私は2割は可能だと思っておりますが、ただ、いろいろなご意見が党の内外から出て、今回は(削減額を1000億円の)半分にしたということであります。ほっとした気持ちと、残念な気持ちと、両方あります。

【日経新聞・恩地記者】今、2次補正に向けた話にも触れられたが、今日の役員会では、例えば政府のほうでは「復興税」といった話も出ているが、そういった意見交換はなされたのか。

【幹事長】役員会では特に出ておりません。役員会はそういう政策論を議論する場では必ずしもないこともあると思います。
 ただ、昨日も少しテレビ等でも申し上げましたし、これから野党の皆さんには申し上げようと思っておりますが、やはり既存歳出の削減だけでは2次補正以降対応できないということで、「復興再生債」、これは仮称ですが、こういうものを発行すると。国債ですね。これは従来の国債とは区別して管理する、そして償還財源を担保することについて、野党の皆さんに今日ご提案しようと考えております。具体的に財源確保をどうするかについてはかなりの議論が必要ですから、2次補正の編成までの間に与野党で議論していくことになりますが、基本的考え方として、通常の国債と分けて考えることと、将来の償還財源についてきちっと担保を確保するという考え方で野党の皆さんには提案したいと考えています。

【共同通信・中久木記者】償還財源だが、昨日、幹事長はテレビで「税を考えている」とおっしゃっていたが、この税の中身についても野党に考え方を提示するお考えか。

【幹事長】まず、償還財源は税以外のものはないと思うんですね。それ以外のものは、もちろん国有財産の売却とかはあるかもしれませんが、かなり規模の大きいものになると思いますので基本は税と。
 しかしその中身についてはこれから議論することで、タイミングと規模と、どのような税でやるかについては、これからの議論です。

【朝日新聞・南記者】復興再生債について野党に提案するということだが、これは党内での決定はどこの段階でなされたか。

【幹事長】役員会で、確認いたしました。

【朝日新聞・記者】きょうの役員会で。

【幹事長】はい。

○ガソリン税トリガー条項凍結について

【読売新聞・石川記者】ガソリン税のトリガー条項について、今日、玄葉光一郎国家戦略担当大臣、野田佳彦財務大臣、与謝野馨経済財政担当大臣で凍結案を決定されたが、税制改正PTでは維持することを1週間ほど前に決めていたと思う。この3大臣でこうした決定をしたことと、この内容と、この決定過程についてどうお考えか。

【幹事長】きょうの決定は、政調会長である玄葉大臣と関係2大臣でなされたものだと考えます。いろいろな議論はあると思いますが、最終的に非常に野党サイドからの厳しい要求もあって、これを受けざるを得なかったと。そういうふうに私は理解しております。

【TBS・細谷記者】トリガー条項の凍結に関してはかなり反対する意見が党内からも出ていると思うが、今後補正の採決にそういった理由で反対する議員が出てくるとお考えか。

【幹事長】基本的にそういうふうには考えておりません。もちろんこれは補正そのものではありませんし、そういう意味でもこれが補正に関係するとは考えておりません。

○復興実施本部について

【産経新聞・宮下記者】先日幹事長はテレビ等で、実施本部については「法的に位置づけて権限を付与する」旨のご発言があったかと思うが、これは復興基本法で位置づけるというお考えなのか。また一部では、閣議決定で設置という話もあるが、この辺はどうなっているのか。

【幹事長】復興本部の中身にもよると思います。私の理解では、基本法の中身として先般の復興構想会議、そして復興構想会議の提言を受けて実施をする復興実施本部、そういったものが基本法の中身であると理解しております。
 実施本部をどういう構成でやるかについては、従来、普通ですと閣僚がそのメンバーになるわけですが、今回、各党の代表を入れるという亀井先生のご提案もあって、亀井先生が各党の意見を聞いておられる段階であります。その状況を踏まえて、各党の代表を入れることも視野に置きながら、並行して検討を進めているということです。

【テレビ朝日・平元記者】復興実施本部が仮にできたとしたら、震災以降、既に政府の中には多くの対策本部等が設けられている。この数があまりにも多いのではないかという指摘が昨今なされている。数が多いことについて幹事長はどのようにお考えか。

【幹事長】これは復興実施本部とは直接関係することではありません。復興に関しては、今何も本部はないわけであります。そういう意味では仕分けはなされていると思います。

○原子力政策の見直しについて

【朝日新聞・南記者】今日の参議院予算委員会で菅総理が、原子力政策について従来の先入観を排して、いったん白紙に戻って根本から検証する必要がある、という形で見直しに言及されたが、党としての議論は今後どのように進められていくお考えか。

【幹事長】まだ具体的には。今日総理がそういうご発言があったばかりですから、具体的なことは考えられておりません。早急に、総理のそういうご発言を受けて党としての検討体制を考えなければいけないと思います。

【朝日新聞・南記者】これから原発頼みがなかなか難しくなることが予想される中で、新エネルギーを支援していく意味で、例えば2次補正の段階でそうしたものに対する研究などに対して増額していくような考えは、民主党としておありか。

【幹事長】そういうこともこれから議論しなければなりません。私の個人的感想を申し上げるべきではないと思います。
 ただ、固定価格買取制度は、われわれは法案を提出して、早期にそれを確立すると確認しておりますので、そういったことは急ぐべきだと考えております。固定価格買取制度が導入されれば、風力や太陽光など自然エネルギーの導入は進むはずで、風力発電なども、建設するのに実際にそう時間がかかるわけではありません。既に、特に東北エリアでは今まで希望者がたくさんいる中で、抽選で絞ってきたという流れもあります。そういったところについて、固定価格買取制度を入れることで、今までとはかなり違うペースで導入が進むのではないかと期待しているところです。

○過去の原発防災訓練について

【朝日新聞・南記者】今日の参議院予算委員会で自民党の脇(雅史)委員とのやりとりの中で菅総理が、昨年10月に行われた原子力の(防災)訓練について、あまり記憶にないという答弁をされた。そこでは、まさに今回の原発事故のような放射性物質が出ていくことも想定したような訓練をしていた。それについてあまり記憶にないという答弁をされたことについて、幹事長としてはどのように受け止められているか。

【幹事長】私自身も申し訳ないのですが、あまり記憶にないんです。当時、去年10月であれば私は外務大臣だったと思いますが……。あ、10月は違うんですね。もう幹事長ですね。申し訳ないですけれども、私自身も記憶にありません。




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