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2012.02.24|記者会見

副総理としての定例記者会見(平成24年2月24日)

岡田副総理記者会見要旨 平成24年2月24日
(平成24年2月24日(金) 15:02~15:40  於:合同庁舎4号館4階408会議室)

1.発言要旨

 私から冒頭2件。
 まず歳入庁の「作業チーム」の立ち上げについてです。
 歳入庁に関する検討については、一体改革大綱において、「歳入庁の創設による、税と社会保険料を徴収する体制の構築について直ちに本格的な作業に着手する。」というふうにされているところであります。今回の一体改革大綱の閣議決定を受けて、本日関係5大臣会合のもとに長浜副長官を座長とする作業チームをスタートさせ、検討作業を本格化させたところであります。
 歳入庁については、私が中心になって検討を進めてまいりますが、まずは作業チームにおいて実務的に詰めるべく、検討課題について精力的に御議論いただくことになっております。なお、来週に関係の5大臣会合を開催いたしまして、歳入庁の検討すべき事項について議論をしたいというふうに考えております。
 2番目は、お手元に資料も配布をさせていただいておりますが、エネルギー分野における規制・制度改革の取りまとめに向けた協力要請に関する問題であります。
 今朝の閣僚懇におきまして、私のほうから、現在、エネルギー分野に関して行政刷新会議の下の規制・制度改革に関する分科会で取り組んでおり、後で申し上げますが、その中身について、是非、関係閣僚にも御協力をいただきたいというふうに申し上げたところであります。
 昨日、実は関係4閣僚には、それぞれ電話で今日の発言の趣旨を御説明したところでありますが、各閣僚からは、勿論快諾いただくとともに、むしろ積極的にそういうことをやらなければいけないというふうに思っているというふうに仰っていただいた閣僚もおり、私は3月末に向けてこの規制改革、自然エネルギーに関する規制改革の大きな進展が期待できるというふうに思っているところでございます。いずれにしても、必要に応じて私自身も各大臣と直接お話をして、是非前に進めたいというふうに思っております。
 今日は、そのうちの顕著なる絵を二つ持ってまいりましたが、まず「太陽光発電に係る工場立地法上の取扱いの見直し」ということでございます。
 今の工場立地法では、緑地を整備しなければならないということになっております。この表にありますように、太陽光発電設備等の生産施設を設置する場合に25%以上を緑地にしなければいけないということになっておりますが、売電ということになれば、この生産施設に位置付けられ、自家消費ということになれば、扱いは異なるということでございます。
 それから、そういうことによって、既存の工場の屋根貸しなどについても問題が発生するということでありまして、この辺をどう整理するかと。そもそも、こういった発電することそのものが生産活動なのかどうかということも議論としてはあるかと思いますが、そこまでいかなくても、もっといろいろな負担なく、こういった太陽光発電施設などが設置できるように、現在の規制を改めなければいけないというふうに考えております。
 それから、裏のほうは「小水力発電に係る河川法上の許可手続の簡素化」ということであります。大きなダムとか大規模な水力発電と同じ許可手続が、小水力発電についても必要になるということでございます。
 法の趣旨からいっても、水利用について、同じ発電といっても影響の程度は全く異なるわけでありますので、そういった水力発電などとは、大規模な水力発電とは違う扱いができてくるはずだというふうに考えております。
 その他、自然エネルギーを導入するに当たっての様々な規制について、それを改革し、勿論それなりの理由があるから規制がある訳でありますが、自然エネルギーを推進するという立場から規制改革を行って、その導入が進むように、いろんなバリアを取り払いたいというふうに考えているところでございます。
 自然エネルギーについてはこれらの規制改革と固定価格買取制度が車の両輪となって導入が劇的に進むということを期待しているところでございます。
 私からは以上です。


2.質疑応答
(問)毎日新聞、赤間です。
 本日設置した作業チームなのですが、メンバーはどういう方で、結論としてはいつ頃をめどに結論を出す予定でいるのか教えてください。
(答)メンバーは、先程言いましたように長浜さんが座長ということで、内閣府の政務官、大串さん、それから総務大臣政務官の福田さん、財務大臣政務官の三谷さん、それから厚生労働大臣政務官の藤田一枝さん、という合計5名でございます。
 いつまでにというのは、これはかなり大きな議論が必要で、まだ具体的なスケジュールについては話し合っておりません。それも5大臣会合で議論することになるかと思います。
 ただ、私からは消費税法案の議論が本格化するまでに、一定のイメージは、一つに絞らなくてもいいので、いくつかのイメージは作ってもらいたいと。詳細な制度設計とか、そういうことは別にして、何らかの説明は求められると思うので、それに併せて作業はお願いしたいというふうに言ったところです。

(問)補足でもう一点なのですが、これはあくまで設置に向けた作業ではなくて、設置するかどうかも含めた検討になるのでしょうか。
(答)歳入庁ですか。

(問)歳入庁です。
(答)歳入庁を設けるかどうかということも、検討課題です。
 つまり、それはまず設けるべきだという結論先にありきではなくて、いろいろな課題について、歳入庁を設けること、歳入庁を設けるというのは歳入庁の中身にもよるのですけれども、どういうものを設ければ、どういった効果が期待できるかということをきちんと議論しようということです。そういう意味ではニュートラルです。

(問)朝日新聞の伊藤と申します。
 新しい年金制度が始まった場合に、歳入庁の役割というのも結構仕事の内容も変わると思うのですけれども、新しい年金制度の姿がまだどうなるか分からない中で、こういう議論を始めるということについては、どういうふうにお考えでしょうか。
(答)ですから、走りながらということになると思いますね。ですから、ファクターとしてはマイナンバー制度、それから新しい年金制度、そして給付付税額控除と、そういった役割が、そういう新しいファクターがありますので、そういったことを念頭に置きながら、どういう組織が最も効率的かということを考えていかなければいけないということです。

(問)場合によっては、新しい年金制度にならなくても現行の制度でも、この歳入庁というのは必要だというふうにお考えでしょうか。
(答)いや、そういうことも含めて、きちんと議論をする必要があるということです。

(問)読売新聞の足利と申します。
 今、一定のイメージを一つに絞らなくてもいいので作ってもらいたいということでしたけれども、歳入庁を設置するかどうかは、これはニュートラルに考えるということですが、このイメージというのはどういうような形で示されることを念頭に置いていらっしゃるのでしょうか。
(答)それは、その法案審議の頃にならないと、現時点では申し上げられません。

(問)それは、場合によっては歳入庁を設置する場合はこういうイメージが考えられるというような形で、条件付の形で提示するようなこともあるということでしょうか。
(答)いろんなことはこれから議論することなので、あまり仮定で議論しないほうがいいと思います。仮定で議論すると、また「断念」とか「作る」とか、いろいろ報道されますので、そこは全部ニュートラルです。

(問)東京新聞の生島と言いますけれども、野党時代に歳入庁設置法案を民主党は出されていると思うのですけれども、基本的には、それを下敷きにして考えていくということでよろしいのでしょうか。
(答)マイナンバーとか新しい要素もありますから、そういうものも含めて考えていくということです。
 野党時代とは持っている情報が違いますから、必ずしもそれに固執する必要はないと思います。

(問)あと関連してなのですけれども、基本的なことですけれども、作業チームというのは、例えば何をやるかということで、諸外国には歳入庁とか、それに類する組織というのはありますけれども、そういったものの事例を研究したいということが、まず主にやられるということですか。
(答)そういうことも含めて検討するということです。

(問)朝日新聞の野上です。
 歳入庁は、政府の組織と党のほうの検討の組織と、どういった役割分担といいますか、すみ分けのイメージでしょうか。
(答)当面は、それぞれ検討していくことになると思います。我々が党の検討に対して、いろいろ注文を付けるということは別にありませんし、党は党で御検討いただくと。どこかで摺合せが必要になりますね。

(問)共同通信の蒔田ですけれども、ちょっと確認なのですけれども、今日は岡田副総理もその会合に出られて、当初言ったイメージを、詳細でなくてもいいので作ってほしいということを直接指示されたという、そういう……。
(答)そういうことも申し上げました。

(問)他には今日はどんな……。
(答)中身は言わないことになっております。

(問)朝日新聞の三輪です。
 規制・制度については、そうすると3月末までにまとめたいということなのですけれども、今やっている分科会の議論を3月までに、自然エネルギーだけは少なくともまとめて出すということ、それは3月までに閣議決定を目指すということですか。
(答)これは行政刷新会議を経て、その上の閣議決定ということになると思います。何とか3月末をめどに、そこまでいきたいというふうに考えています。

(問)さらに3月末までには政務折衝も終えて、それぞれの省庁の了解を得たものを3月の頃に出したい、末の頃に出したいということですか。
(答)現時点ではそう思っております。

(問)項目数としては何項目ぐらい、規制・制度の緩和だったり。
(答)今、百何十あるのですけれども、勿論それの中で事務的に折衝して済むものもありますが、そうでないものが出てきますので、中塚副大臣にまずやってもらって、残されたものについては、私から各大臣にというふうに思っております。それがどのぐらい残るか、大臣レベル、副大臣レベルでどのぐらいのものが残るかというのは、これはやってみないと分かりません。ただ、あまり事務方で断念するということではなくて、政務レベルでしっかりと議論したいというふうに思います。
 今回、なるほどなと思ったのは、例えば環境省は、もちろん環境保護、自然保護ということで一方で規制が必要だという、そういう立場はありますが、他方で自然エネルギーを推進するという立場もあるわけで、ある意味で省内の議論も必要になってくるわけですね。また、自然エネルギーを推進するという、そういう方向性がある中で省内でもいろいろなことを整理していただけるのではないかと。勿論、自然保護はどうでもいいということではありませんが、その合理的な線が省内の議論でも、ある程度引いていただけるのではないかというふうに思っておりますが、我々としては自然エネルギーを推進するという立場で、更にそれを後押ししていきたいと思います。
 ただ、経産省も従来の自然エネルギーに対するやや冷たい態度、と私は思っているのですが、とは大分変わってきてますので、そういう意味ではいろいろな検討をしていただけるのではないかというふうに思っております。大臣は、そういう意欲を両大臣はお持ちだと思っています。

(問)今日の閣僚懇での発言ということだったのですけれども、このタイミングでそういうことを突然、突然ということはないのでしょうけれども、仰られたのが少し唐突な感じがしたのですね。というのは、分科会ではずっと議論はしてきたのでしょうけれども、このタイミングで何か他の大臣に指示を出すなどというスケジュールは今まで出てきてなかったわけで、副総理としてどうしてこのタイミングで、いろいろな状況を見ながらお考えになったのかと思いますが。
(答)規制改革も非常に重要なテーマですけれども、やや下火になっているというか、少なくとも政務レベルでよく認識をしていただきたいということで、個々に言えば非常に熱心な大臣が多いわけですから、そのことは各役所の中で浸透すれば、事務的な交渉というのも前に進み易くなるということです。
 それから、規制改革、この自然エネルギーというのは非常に分かりやすいテーマなのですが、ここできちんと成果を出して、その他のテーマについても、いろいろ閣議決定を今までもやってきましたが、なかなか前に進んでないものも多くありますので、そういうものを順次取り上げて、しっかりとやっていきたいというふうに考えています。その第1弾という位置付けです、自然エネルギーは。

(問)東京新聞の生島です。
 すみません、確認なのですけれども、3月末というその日程というのは、消費税の法案提出というのが念頭にあるということなのでしょうか。
(答)関係ありません。

(問)日経新聞の山内です。
 閣議後のぶら下がりのときには、重要なテーマは自ずと決まっているというようなことを仰っておりましたが、これ以外に御紹介いただければと思います。
(答)これ以外にも、幾つもテーマはあるわけですけれども、例えば、地熱発電の問題、なかなかいろいろ難しい問題がこれはいろいろありますけれども、地熱発電を推進するために、今までの環境保護という観点で関わっていた規制と、どういうふうに合理的な線引きをするかという問題もあります。
 それから、再生可能エネルギーと送配電網の関係、その情報がどのぐらい使えるかという情報が予め示されていないと、例えば太陽光発電を作るとしても、発電されたものが送電できるかどうかということが情報としては非常に重要になるのですね。それも予めきちんと示されるような仕組みを作るというのも一つであります。

(問)この自然エネルギーに関する規制緩和というのは、東日本大震災の復興特区の法案を作る際にも、これは議論になっていて、各省庁抵抗というか、実を結ばなかったテーマが今いろいろずらずら並んでいると思うのですが、東日本大震災の直後でもできなかったことを今回なし遂げるために、一番何が必要だと思われますか。
(答)私は規制というのは、何のためにその規制があるのかということに立ち戻って判断していけば、おのずと答えは出てくるというふうに思っています。
 先程の工場立地法の規制も、何故こういう緑地の25%以上緑地を作らなければいけないという規制が入っているかといえば、それは工場がいろいろ当時は大気汚染とか、そういったこともあって、それをある程度和らげるという、そういったこともあったと思うのです。
 ところが、太陽光発電というのは別に何か排気ガスを出すわけではありませんので、むしろ環境にとってプラスのそういう存在ですから、本来であれば、こういうものまで工場立地法の対象にするのかなという気すら、私にはするわけであります。
 いずれにしろ、一遍にそこまでいかなくても、何のために今の規制があるのかということに立ち返って検討していけば、私は合理的な答えというのは出てくるだろうというふうに思っています。
 あとはそれぞれ担当の方は、既存のものを守ろうということになりますから、政治的なリーダーシップというのは非常に重要ではないか、そういうこともあって、今回4大臣にお願いしたところです。

(問)産経新聞の桑原です。
 午前中聞きそびれた質問ですけれども、昨日、前原政調会長が産経新聞の前原さんのことを「言うだけ番長」と言っていることに関して、抗議の意味で記者会見から出るようにと言われて閉め出されてしまったのですけれども、岡田副総理は記者会見のオープン化を積極的に進めているなど、いろいろそういう立場をとられていると思いますけれども、今回の前原さんの対応について、どのように思われているか、聞かせてください。
(答)それぞれ政治家が自らの判断と責任でいろいろな発言をされるわけですから、それを一々コメントすることは、私はいたしません。

(問)そういうことですけれども、率直に個人としてどう思われますでしょうか。
(答)今申し上げたとおりです。

(問)フリーランスの安積です。
 関連してその件について質問です。
 岡田副総理については、私は外相会見から参加させていただいているのですけれども、外相会見のときも、パーティ券が1枚いくらだったのかとか、何枚売ったのかとか、いろいろちょっとお聞きしたことがございまして、結構答えてくださって、答えにくいような感じだったのですけれども、そういうふうな質問をするような、質問によって、もしかしたら私はあのときにほぼ次から来てはいけないような感じの通達が来るのかなとは思ったのですけれども、あのときはどういうふうにお考えだったのでしょうか、というか副総理としては会見で排除するというような可能性はおありになるのでしょうか。
(答)私はオープン化というふうに言っておりますので、基本的にそういう考え方で進めたいと思います。それ以上のことは申し上げないほうがいいと思います。いろいろと答えにくい質問も安積さんにはしていただいていますが、いい質問もいただいてますので、全体では相殺されているのではないかと思います。

(問)フリーの中島です。
 以前、特別会計についてお尋ねしたのですけれども、自動車安全特別会計のことです。
 一般会計のほうから特別会計のお金を借り入れていて、この十数年来一銭も返していないと、毎年6億円ずつ非常に低利ですけれども、利息もつく形でやっておりまして、そういったような母屋が借りている借金については、どのように処理すべきだというふうにお考えでしょうか。
(答)一般論としてお答えすると、それはそのときにどういう約束でそういう資金の移動が行われたかということに関わる問題だと思います。個別のことは、私はあまりこういうところで言わないほうがいいというふうに思っておりますので、それはまさしく財務省と国土交通省の間で解決されるべき問題だというふうに思います。

(問)ただ、もう少しだけお聞かせください。
 特別会計改革の中で、母屋が管理するというようなことだったのですけれども、母屋も管理し切れていない状況があるということではないのでしょうか。
(答)ただ、それは両大臣の間で当然議論になり、両省庁の間で議論が今でもあると思うのですね。
 ということは、管理できてないということではないと思います。

(問)朝日新聞の伊藤と申します。
 一体改革のことで確認させていただきたいのですが、社会保障のほうもかなりいくつか法案をこの国会に出すことになっていると思いますけれども、その中の後期高齢者医療制度の見直し、これについていつ頃法案を出せそうなのか、現時点の検討状況を教えてください。
(答)これは厚労大臣が本来答えるべき問題だというふうに思います。厚労省で現在いろいろ検討中だというふうに聞いておりますが、具体的なスケジュールなどは私は現時点では承知しておりません。

(問)その他の社会保障関連の法案で、この通常国会に出すとしているものは、この3月か4月かという時期は別として、この国会には必ずすべて出せるということでよろしいのでしょうか。
(答)個々の法案、日々状況が変わりますので、私が常に状況を把握しているわけではありません。ですから、御質問に答えられるわけではありません。
 ただ、昨日からの報道で、誤解しているなというふうに思うのは、まず法律は一本でないのは、これは当然なのですね。税法とそれぞれの厚労省中心に関係法案というのは沢山あるわけです。子ども・子育てもあれば、年金もあれば、その他の問題もあるわけですから、そこの認識がまずきちんとなされてないと思われる報道もなされていると私は思います。
 それぞれの法案について、どういう順番に出していくかということは、それはそれぞれの検討状況によって異なります。一概に一般的に言えば、予算非関連法案というのは3月13日という一つの基準があって、それを目指して検討を進めているということですが、ものによっては4月になったり、5月になったりというものも当然出てくると、これはいつものとおりであります。
 あるいは一体改革、大綱に書かれたもので今年出てこないものもそれは当然ものによってはあるのだというふうに思います。ですから、消費税関連法案と順番がばらばらだとか、遅れるからといって、一体改革というものが何か問題があるということは全くないので、そこは是非誤解を解いていただきたいというふうに思います。

(問)1点だけ、その御趣旨はよく分かるのですけれども、昨年の一体改革の議論のときには、先に負担増ばかり出るのはよろしくなくて、国民に社会保障の充実、強化含めて理解してもらうために、社会保障改革の話からきちんと詰めていこうということで、民主党は議論されていたというふうに私は認識しているのですが、その際にこの法案がばらばらに出てくるという状況は仕方がないのはよく分かるのですけれども、その状況についてきちんと説明をしないと、国民に理解を得られ難いのかなと思うのですが、一体改革だと言っているのだけれども、法案は別々に出てきて、場合によっては増税の話を先に議論しなければいけないという、そこの説明をきちんとし尽くしているかどうかという点について、ちょっとお考えをお聞かせいただければ。
(答)一体改革というのは、同時に出すことでは勿論ありませんので、そこは私は国民の中にもそんな誤解があるわけではないと思いますよ。この国会の中で、ただし大宗はこの国会の場に出されて、国会の中で議論されるということであります。例外は勿論ありますが、そういう意味で一体改革というふうに申し上げているので、一本の法律だとか、同時期に用意ドンでなければいけないということではないし、そういう誤解が国民の中にあるとしたら、それは伝えられ方にもよりますので、そういう誤解を招かないように、皆さんのほうからも正しく伝えていただければというふうに思います。

(問)読売新聞の足利と申します。
 「明日の安心」対話集会なのですけれども、先週、そして今週と定員割れしている会場がありますけれども、こうした定員割れしている状況について、原因についてどういうふうにお考えなのか。
(答)今週も定員割れはあるのですか。

(問)少なくとも応募受付期間を21日に設定していたのですが、その時点で定員割れした会場が2会場ありまして、応募期間を23日まで急遽延期をするというようなことになっています。
(答)告知の仕方に問題があるのではないかというふうに思います、一つは。なかなか知られていないということですね。あとは私もなるべく100人以上の規模でというふうに思っておりますが、あまり少ないと緊張してということもあるかもしれませんね。十数人で膝を突き合わせてと、やるほうの大臣はいいですけれども、来るのに相当勇気が要りますから、そういうこともあるいはあるのかな、という気がしないわけではありません。

(問)それに関連してなのですけれども、岡田副総理を始め政府の立場としては、国民世論を味方にして、与野党協議に応じない野党に対して抗議を迫っていきたいというようなお考えもあるかと思うのですけれども、こういった現状がどの程度影響を与えるというふうにお考えでしょうか。
(答)しっかりと一歩一歩やっていくということだと思います。ただ、いろいろなやりとりはインターネットなどでもアクセスできるようになっていますので、会場に来られなかった方も御覧いただけると、そういうことも通じて理解が進むことを期待したいというふうに思います。
 前回、長野でやってみて、ちょっと報道を見て残念だったのは、批判続出とか、そういう記事もあったのですけれども、私は全くそういうふうに受け取らなかったし、雰囲気はよかったし、理解は進んだというふうに思うのです。勿論、素晴らしい政治だという人はいませんでしたが、それは当然のことであって、いろいろな議論、疑問が出されたのは当然のこと、それを何か批判だけで終わってしまったかのような、そういうことでは私はなかったと思うので、是非そういったことで、もう少し温かく報道していただければありがたいなとは思います。

(問)NHKの岡崎です。
 民主党の小沢元代表の最近発言がいろいろ報じられていますけれども、毎回勉強会を週に1回100人規模で議員が集められているわけですが、昨日の集会の中では次の選挙で野田総理が消費税を争点に衆院解散に臨むようなことがあれば、国民の生活は混乱に陥ると、つまりどこの政党も過半数を取れないような時代になるという考え方を示していらっしゃって、その前には政権を構築し直すことにも思いを馳せるというような表現を使っていらっしゃいます。
 まず、これは今の執行部に対してどういうメッセージを出されているというふうに受け止めていらっしゃるのかということと、消費税法案も仮に小沢さんたちのグループがみんな結束して行動するということになれば、これは衆議院でもなかなか通すのは難しいという事態になると思うのですけれども、どのように、党内からは野田総理と小沢さん、直接話をすべきだという声も上がってはいるのですけれども、どのように考えていらっしゃいますでしょうか、お願いします。
(答)私は国民に対して、しっかりと説明をしていくということに尽きると思います。

(問)朝日新聞の野上です。先程の法案のお話ですけれども、いろいろ法案がある中で、例えば特別委員会を設置して、定例日に縛られずに審議できるようにするですとか、法案を提出する政府の側の立場として何かお考えのことがあれば、教えてください。
(答)それはこれから国対というか、各党間でいろいろな議論をなされることですので、私があまり思いつきで言わないほうがいい問題だというふうに思います。どういうふうな形にすれば、国民から見て、より理解がされる、審議がなされるのかという、そういう視点で、各党間で協議されることだというふうに思っております。

(問)毎日新聞の野口です。
 話が変わって、東日本大震災に関する会議で議事録が作られていなかった問題なのですけれども、議事の要綱について、2月中をめどに作成するようにという指示をしていたと思いますが、もう2月も間もなく終わりますが、こちらの進捗状況がどうなっているのかというのと、あと作成したものは速やかに公表するものなのでしょうか。
(答)今あの、そういった記録を作成すべきであったにもかかわらず、作成できていなかった組織から、検討委員会の審議会でしたか、御厨先生始め、関係の皆さんがヒアリングをしていただいているところであります。そういうことを受けて、何故こういうことが起こったのかということについては、この委員会の中で検討されるということであります。
 文書、記録の再生ということは、今行っておりますが、まだそれは途中でありますので、そういったものができ上がったところで、最終的にどう取り扱うかということは、判断していきたいというふうに思います。現時点では決まっておりません。

(以上)




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