副総理としての定例記者会見(平成24年2月21日)
岡田副総理記者会見要旨 平成24年2月21日
(平成24年2月21日(火) 16:02~16:35 於:合同庁舎4号館4階408会議室)
1.発言要旨
今日は、私から特にございません。御質問があれば承りたいと思います。
2.質疑応答
(問)NHKの岡崎です。
昨日、自民党の谷垣総裁が講演の中で、消費税の引き上げに関連して、消費税の骨格に関しては、野田さんがぶれずに進めばベクトルは同じ方向だと述べた上で、少なくともこの件に関しては解散して、両方が消費税の引き上げということを掲げて戦えば、どちらが勝つかは別にしても、足を引っ張るのをやめてやっていこうという流れに持っていかないと相当批判されるという趣旨の発言をされています。つまり、次の衆議院選挙で自民・公明両党が消費税の引き上げを公約に掲げて選挙を行った後に成立を図るべきだという考えを示したものですけれども、これについてどういうふうに思われますでしょうか。
(答)谷垣総裁の発言を、詳細に承知しているわけではありません。ただ、そこでなぜ解散かというのは、よく分からないところです。消費税の問題は、最大争点ではないということになりますね。ですから、やはり国民からすれば、同じベクトルなら早く協議して合意してもらいたいというのが、国民の思いではないかというふうに思います。そこで無理やり解散するということは、国民の思いとは違う、かけ離れているというふうに私は受け取っております。
(問)共同通信の蒔田です。
同じく一体改革関連で、国民新党の亀井政調会長が、一体改革の大綱閣議決定について、実現不可能であると。そういう実現不可能なことを閣議決定したのはおかしいということを批判しておりまして、与党内の足並みが乱れているようにも感じますが、このことに関しての御見解と、改革実現に向けた影響についてどのように思われますでしょうか。
(答)今日、既に国会で何度も―たしか2度だと思いますが、自見大臣が答弁しておりますので、それに加えることはございません。影響はないと思います。
(問)朝日新聞の伊藤です。
一体改革の大綱にも入っている新しい年金制度なのですけれども、一応、党のほうで作業チームのようなものをつくって検討を始めるという話が出ておりますけれども、これから来年の法案提出に向けて、どういうように議論を進めていくのが望ましいというふうに岡田さん御自身はお考えでしょうか。
(答)先般、長妻さん初め何人かお見えになって、これから党で議論していきたいという御報告がございました。これは、党のほうでお決めいただくことなので、私はそのことを承ったということです。基本的には、それは党の中で、つまり関係者、あるいは政調、そういったところで具体的な手順について御検討されるというふうに思います。
(問)党のほうがある程度の方向性を出すまでは、政府としてはこの新しい年金制度の姿というのは、特に岡田さんのほうでは何もしないということでよろしいのでしょうか。
(答)これは、一体改革の中には入っておりますけれども、ただ、財源的には別物でありますので、まず党でしっかり御議論いただきたい。そして、各党間の協議もできればやっていただきたいというふうに考えています。
(問)あくまでも2013年に法案を出すというのは、もう変えないでいくということでよろしいのでしょうか。
(答)ええ。それは、もう確認されていることです。
(問)日経新聞の山内です。
最低保障年金についてなのですが、よく一体改革の説明会で一般の方から、生活保護費と年金額のバランスを問う声を聞きました。それで、今後、最低保障年金の額などを議論する際には、生活保護費の額について見直すべきだと考えられていますでしょうか。
(答)生活保護費のほうが多いという議論の中で、もちろん都市部ではそういう逆転現象がないわけではありませんが、これは生活扶助だけではなくて医療費とか、いろいろなことを含めて議論されている場合もありますので、若干誤解もあるということだと思います。
いずれにしても、機能的にはかなり似てまいりますので、そういったことの調整ということは必要になるのだろうと思います。というか、そういった最低保障年金ということがきちんと機能するようになれば、これは少し先なのですが、まだフルに動き出すのは40年先ですが、生活保護とのすみ分けといいますか、場合によっては生活保護を、高齢者については最低保障年金にかなり一本化されるということもあるのではないかというふうに思います。そういうことも、これからの議論です。
(問)そのバランスの議論というのは、来年の法案を提出する際にはどの辺りまで固まっているべきだと考えられますか。
(答)すぐに最低保障年金が満額出されるわけではありませんので、しばらくはそういったことについて、生活保護とのすみ分けみたいなことは依然としてあるのだと思います。最低保障年金がある程度出たときに、生活保護がどうなるのかというような議論は、ある程度必要だとは思います。それから、その最低保障年金とは別に、生活保護についていろいろ議論が出ます。特に、医療扶助などについては、いずれにしてもいろいろ議論は出ておりますので、厚生労働省においても、そういった点も踏まえて御議論いただいていることだというふうに考えております。
(問)毎日新聞の赤間です。
一体改革関連で、税法とは別に、税法に付属した部分で、例えば消費税率を8%にした場合の簡素な給付措置とか住宅の負担軽減措置、そういったいわゆる税法に付随する部分は、3月末の法律提出段階でどの程度まで具体化するお考えなのでしょうか。
(答)消費税法そのものでなければ、それは並行してというものもあると思います。いずれにしろ、全体がパッケージで、これは野党で協議していくべき話でありますので、そういう中で話が詰まっていくということだと思います。
(問)朝日新聞の野上です。
一体改革に関しまして、国会の審議では歳入庁について質問を受けるケースもあると思うのですけれども、答弁としては、つまりメリット・デメリットについて検討していきたいと。あとは、歳入庁の制度設計についても検討していきたいというお話がありますけれども、意味合いとしては、やはり大綱に盛り込んでいる以上、その設置に向けてデメリットをなくす制度設計をしていきたいということなのか、あるいはメリット・デメリットの判断次第では、設置しないという可能性も含めてのフラットな議論をしていくのか、ニュアンスを教えてください。
(答)まず、歳入庁について、設ける方向ではありますが、ただ、素案の段階でもつくると決めたわけではないのです。検討を急ぐというような趣旨で書いてあったということであります。したがって、きちんとメリット・デメリットを議論する中でどうするかということを検討していけばよいと。いずれにしろ、番号制が行き渡った上での話だと私は思いますので、多少時間をかけて、きちんとした議論をすることが重要かなというふうに思っています。
(問)番号制が行き渡った上でということになりますと、時期的にはいつぐらいをめどに検討の結論を出すお考えですか。
(答)結論を出すのは、もっと早くてよいのです。
(問)設置の時期はいかがでしょうか。
(答)いや、ただ、設置するというのは、番号制の時期とある程度関係してきます。今のうちからいろいろな細かいことを決める必要はないので、しっかり議論することが重要だと思います。
(問)東京新聞の生島です。
同じ質問なのですが、歳入庁はマニフェストにも載っていると思うのですけれども、いずれにしても、この任期中につくるかつくらないかという結論については、それは方向性を出すということでよろしいのですか。
(答)任期中といえば、まだ1年以上ありますから、それはさすがに方向性が出ると思います。ただ、つくることを自己目的化するのではなくて、そのことによってどれだけのメリットがあるのか、行政効率が上がるのか、あるいは徴収がより可能になるのかということですから、つくること自身を自己目的化してはいけないというふうに思います。
(問)そういう観点でいえば、例えば歳入庁へ国税と年金機構との合併というのですか、税法と社会保険の関係で、そういう当初のプランがありますけれども、その移行に例えば支障というのか、移行することでデメリットのほうが大きいという判断があった場合というのは、マニフェストには掲げていますけれども、それはおろして、要するに歳入庁をつくらないという選択肢もあり得るということでよろしいのでしょうか。
(答)それに私がフラットに答えると、また皆さんは「歳入庁断念」と書きますから、そういう御質問にはフラットにはお答えしません。しっかり検討したいと思います。
(問)通信文化新報の園田です。
一体改革の話ではないのですが、郵政の法案について、審議入りが山場を迎えていると思うのですけれども、政府側の立場として、審議入りを後押しされるようなお考えというのは全くないのでしょうか。
(答)いや、政府としては、これは早くしっかり議論していただきたいというのが基本的考え方です。それは一貫して変わらないです。
(問)テレビ東京の吉田です。
また歳入庁に戻ってしまうのですけれども、国会答弁でも会見でも、国税のデータと旧社保庁のデータを統合した場合に、どのくらいの徴収漏れがあるのかというものを政府として試算するとおっしゃっていましたけれども、その試算の結果が出るのはいつごろになるのでしょうか。
(答)試算するというのは、具体的にどういうことですか。私はどういうことを言っていますか。
(問)予算委員会で、みんなの党の浅尾政調会長の質問に対して、政府として試算をするとおっしゃっていて、国税のデータと社保庁のデータを統合した場合に、国税のほうが多くの事業所を把握しているということで、社保庁のデータでは徴収し切れていない部分を、国税のデータを使うことで幾ら徴収できるかという質問で、浅尾政調会長などは12兆など、大きい数字をおっしゃっていましたが、それを政府としても試算すると、国会答弁でおっしゃっていましたけれども。
(答)私が申し上げたのは……別にそれを、具体的なデータを合体して、そしてどのぐらいダブりがあるかとか、ないかとか、そういうことを試算するというふうには全く答えておりませんので、それはあなたの誤解です。私が申し上げたのは、浅尾さんの12兆円という試算について、それが果たして合理性がどこまであるのかということについて、こちらもよく検討したいということを申し上げたものであります。その答えは、既に前回の予算委員会における、私のみんなの党に対する質疑の中で、既に出したというふうに私は思っております。
(問)共同通信の蒔田ですけれども、パートとか非正規労働者への厚生年金の適用拡大についてお伺いしたいのですが、今、業界団体とかの反発もあって、なかなか最後の詰めの段階が難航していると思うのです。これは、基本的には3月まで、今年度内に法案は提出するめどかとは思うのですけれども、なかなか難航していることによって、これが先送りになったり、ちょっと消費税との議論もあって、消費税と二つ負担を強いるのはなかなか厳しいという指摘もあるので、これが断念になったり、そういうこともあり得るのでしょうか。
(答)昨日、厚労大臣から、総理と一緒のときに現状説明を受けました。いろいろ、今、関係者とよく話をしているという御説明でしたので、その話を続けてくださいということで終わっております。何か非常に大きな困難があるとか、それで何か問題があるとか、そういうふうには認識しておりません。
(問)副総理の御認識としては、自公政権時代もこれは法案が出て、適用される範囲は数十万人程度だったのですけれども、それは、民主党としてはもっと範囲を拡大するという方向だったと思うのですけれども、自民党が出した数十万人規模程度になるということもあり得るのでしょうか。
(答)いや、これは小宮山大臣のほうで適用拡大について御努力されているわけですから、政府としてはその大臣の御努力を、今、見守っているというか後押ししているというか、そういうポジションです。
(問)朝日新聞の伊藤です。
対話集会なのですけれども、御自身が終えられたのと、ほかの3大臣が行かれたのを総括されて、反省点というか、次回やるときにもう少しこうしたほうがよいのではないかと思われた点がもしあれば、教えていただけますでしょうか。
(答)私以外の3人の大臣のことは、それぞれお聞きいただければよいと思うのですが、基本的には、これはインターネットで見られるような形にしたいというふうに思っております。多くの方に、是非見ていただきたいというふうに思っております。
私自身の長野での会議は、非常に有益であったというふうに思います。メディアによっては、「批判続出」と書かれたメディアもありますが、私はそういうふうには受け取っておりませんし、非常によい議論が行われた、御意見があったというふうに思っております。「政府の案で100%満足です」という方は発言しないわけですから、当然、いろいろな御意見が出るのは当たり前のことでありまして、しかし、絶対に反対という視点からの議論というのは、私はほとんどなかったというふうに思っております。非常に有益でしたので、これからも是非続けていきたいというふうに思っております。
たまたま今週は、私は前から約束がありましたので、県連大会もあるということで三重県に行くことにしておりますので、私の選挙区、それから中川正春さんの選挙区3会場、鈴鹿、四日市、桑名で同様の趣旨の、これは政府主催ではなくて後援会を中心に、それ以外、ホームページなどでも参加をお呼びかけして、3会場で行いたいというふうに思っています。
(問)今は関係する4大臣でやっておられますけれども、政権を上げての課題であれば、ほかの大臣を動員しても数を増やしてやるという方法もあるかと思うのですけれども、そういったことは考えていないのでしょうか。
(答)責任を持つのは4大臣ですから、まずは4大臣で、それは副大臣とか政務官もいるわけで、必要があればそういう方々にも出ていっていただいて、やっていきたいというふうに思っております。
ほかにも、各大臣で是非という方がいらっしゃればお願いしたいと思いますし、それから党のほうでやっている部分については、そういった4大臣以外の大臣も出ていくこともあるのではないかというふうに思っています。
(問)キャリアブレインの佐藤と申します。
長野に行かれた際に、佐久総合病院にも行かれるというお話だったと思うのですが、思っていたような有益な話というのは得られましたでしょうか。
(答)できれば私のホームページを見ていただくと……まだアップされていませんかね。佐久総合病院は非常に有益でした。やはり地域に根差した医療と、その走りのようなところですから、お話も非常に興味深いものがありましたし、これから政府としても、今度の一体改革の中の医療の部分で、地域で医療と介護をやっていくと。そして、訪問看護とか、あるいは在宅医療とか、そういうことをより重視していくという方向性にも合ったもので、私としては大変参考になったところであります。
同時に、佐久総合病院は拠点病院としても非常に機能が充実して、ドクターヘリなどを持って活動しておられますから、すばらしい病院だなというふうに思いました。特に、医療従事者の皆さんが、医師や看護師の皆さんが非常に使命感を持って取り組んでおられるということがよく分かりました。
(問)ありがとうございます。
今回の対話集会は「双方向」というのを強調されていらっしゃったと思うのですけれども、今回の長野に行かれた講演であったりとか、佐久総合病院であったりのお話というものから、政治のほうに取り入れるようなものというのもあるというようなお考えは。
(答)今回、対話集会には十数名の方が御意見をいただいたと思うのですね。私も誠意を持ってお答えしたつもりですが、そういう意味で「双方向」ということです。もちろん、いろいろな方が関心を持っていただいているわけで、その中でまだ我々の、これから税・社会保障一体改革の大綱はありますが、これを具体的に肉づけしていく中でいろんな御意見も取り入れていきたいというふうに考えております。
(問)東京新聞の生島です。
昨日の委員会だったと思うのですけれども、独法の宿舎の見直しについて質問があって、それに対して言及されていらっしゃったと思うのですけれども、改めてその点についてのお考えを伺いたいのと。
あと、これはちょっと基本的なことで申し訳ないのですけれども、独法の宿舎の場合というのは、これは独法にお願いをするということになるのか、政府が主体的にできるのか、そこら辺をちょっと教えてください。
(答)たしか22年ですか、答弁の中でも申し上げたのですが、閣議決定して「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」というものを決めております。その中で宿舎の問題も触れておりますので、これは別に独法や、あるいは所管省にお任せの話ではなくて、内閣としても取り組んできましたし、これからも取り組まなければいけない問題であるというふうに考えております。
私が申し上げたのは、それで平成22年のときに見直しをお願いしたわけですが、それから時間も少したったと。何よりも国家公務員の宿舎について、国の新しい方針を出して大幅に見直すということにしたところであります。そうであれば、その考え方というものは、やはり独法にも適用すべきであるということであります。
例えば、これも国会でも申し上げたのですが、住宅について、生活支援目的のものは認めないということが国家公務員住宅については明記されました。それから、使用料についても、宿舎の建設などの支出を賄えるよう設定すると、これも新しい基準であります。かなり今まで低かったということですから、そういった基準は、少なくとも独法の宿舎についても適用できるわけで、この国家公務員の宿舎の基準を参考にして、近々、独法の宿舎についての基準をつくり、そしてその基準に基づいて各所管大臣を通じて、独法に再度の見直しをお願いしたいということです。
(問)一応確認なのですけれども、見直しのその基準をつくるのは岡田さんのもとでつくられるということでよろしいのですか。
(答)ええ、そうです。基準をつくって行政改革実行本部で確認をしてお願いしたいというふうに思っております。ただ、宿舎を持っている独法は、たしか20ぐらいだったと思いますので、そこにお願いしていくということになります。
(問)共同通信の関といいます。お願いします。
先週の会見で既に発表になっている件で恐縮なのですが、提言型政策仕分けのフォローアップの状況に関してお尋ねなのですけれども、もともとの今回の政策仕分けのテーマというのは、政策をそもそも論から見直すというところで始まっていたかと思うのですが、今回のフォローアップのまず第1弾として公表された分が、今後そもそも論から見直していく、各省が見直していく仕組みになったのかどうかというところを、副総理はどう評価していらっしゃいますでしょうか。
(答)各省庁にそれぞれ出していただきましたので、それを精査して、今度はこちらから球を投げ返す番だというふうに思っております。
(問)すると、今後、必要に応じて行政刷新会議等で各省庁からの意見なり進捗を聞くというお話だと思うのですが、政策を変えていくに当たって肝になる部分、副総理が重視したいと思っていらっしゃる部分、何かあればお願いします。
(答)それは、各省庁がどう取り組んでいるかということが一つありますね。ですから、その趣旨を生かしてきちんと取り組んでおられるところは、別に、こちらが尻をたたく必要はないわけですから、ちょっと疑問がある、進み方が遅いとか、そういうところについては行政刷新会議にお呼びをして、そこで皆さん、その関係閣僚の御説明をお聞きし、意見も申し上げたいというふうに思っております。今そのことについて、ふるい分けを行おうとしているところです。
(問)そういう意味でいくと、行革実行本部の体制ができたことによって、この仕分けのフォローアップが進みやすくなるのかどうかというところについては、どうでしょうか。刷新会議で進めていくということになるわけですけれども、行革推進という立場で新たにできた組織が有効に機能し得るかどうかという点について。
(答)ここは私は刷新会議を使ったほうが、民間の委員もおられますから、流れから言うといいのかなというふうに思っております。ですから、それは使い分け、先程の独法の宿舎のような話は、これは行革実行本部でやっていきたいというふうに思っております。
これから行革実行本部で、幾つか現在温めているテーマがありますので、そういうものを順次取り上げてお願いしていきたいというふうに考えています。
(問)時事通信社の中西です。
独法の宿舎の基準をつくるという話ですけれども、これはいつおつくりになって、いつごろの行革実行本部でお願いするというお考えなのでしょうか。
(答)あまり時間をかけるつもりはありませんので、せいぜい2週間ぐらいかなというふうには思っております。
(問)とすると今月中にはできそうな感じなのでしょうか。
(答)やってみないと分かりませんが、もう国に基準はあるわけですから、そう難しく考える必要はないと思うのですね。
そして、宿舎の必要性から言うと、国家公務員の場合よりも、その必要度は低いというふうに考えておりますので、基準としては国家公務員と同等か、あるいはそれより厳しいものになるということだと思います。
(問)朝日新聞の三輪です。
国家公務員制度改革について1点お伺いしたいのですけれども、共済年金の支給年齢の引き上げに伴ってということなのですけれども、報道でも一部あったのですが、再任用を少し拡充するということがあるのですけれども、具体的な動きがあるのでしょうか。
(答)先程、宿舎を持っている独法は20と申し上げましたが、40の間違いであります。総戸数が2万7,085戸であります。
それから、今の御質問は、定年がというか共済年金の支給年齢が遅れることによって、その間の雇用をどうするかということは、これは公務員についても民間についても同じような問題があるわけで、民間の企業のほうにもいろいろと空白が生じないようにお願いしているところであります。
公務員の場合に雇用を延長するのか、あるいは再任用という形にするのかということは現在検討中です。そう長く時間をかけずに結論を出していかなければいけませんが、有識者の意見も参考にしながら決めていきたいというふうに思っております。
人事院からは、定年延長、そして70%の所得という御意見もいただいておりますが、それも参考にしつつ、しかし、政府や政府の考え方もありますので、よく検討してみたいと思っています。
(問)ということは、定年延長としても、可能性としては今はまだある……
(答)何も結論を出しておりませんので、いろいろな可能性を検討していると、別に定年延長に前向きだとか、そういうふうに受け取られると困るのですが、そこはニュートラルというふうに考えていただきたいと思います。
(問)今の有識者の方に御意見を聞いてというのは、もうそういう場をつくっているということですか。つくる……(答)そういう場も必要だと思っています。
(問)読売新聞の足利と申します。
今日、公明党の山口代表が国家公務員給与の削減の合意を受けて、当面、国会議員も2割歳費削減を目指すべきだというような御発言をされたのですけれども、まずこれに対する受け止めをお願いいたします。
(答)これは、まず政党間で御協議いただくことですよね。私が幹事長のときにも山口委員長の3割削減というのがきっかけになって、結果的には300万ということになったのですけれども、いずれにしても、それは各党間でまず協議されることではないかというふうに思います。
(問)それと関連してなのですけれども、国会議員の歳費削減については、輿石幹事長が優先事項ではないというか、むしろ後ろ向きな考えをお持ちかとは思うのですけれども、政府与党内での調整についてはどういうふうにお考えでしょうか。
(答)幹事長は、別に後ろ向きということではなくて、まずは定数削減だということをおっしゃっているわけで、それ以上のこともそれ以下のことも言っておられないのですね。というふうに私は認識しております。
いずれにしても、これ以上言うと、また御注意をいただくといけませんので、ここは我慢して、まず党の中で各党間で、しっかり御議論いただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。
(問)IWJの平山と申します。副総理、よろしくお願いいたします。
我々は内閣官房長官の会見に入ることができませんので、あえて副総理にお伺いしたいのですけれども、TPPについてお伺いしたいと思います。
TPPについて日米実務者協議が始まるのですが、事務方の代表として外務省から片上慶一内閣官房審議官、経産省から宗像直子内閣官房審議官が派遣されるということです。両者はTPP推進派として知られていると同時に内閣官房付であることから、両者の派遣は内閣官房の意思ではないかと推測されます。
昨年、総理が参加に向けて関係国との間で協議を開始すると会見で述べておりますが、政府の現在の意思として、閣議ではTPPに関してどのような話題が出ており、どのようなコンセンサスがとれているのでしょうか、確認させていただきたいと思います。
(答)それは私に聞かれる話ではないというふうに思います。直接の所掌ではありません。副総理でありますけれども、あまり私の意見を言わないほうがいいと思いますので、それは経産大臣なり、あるいは官房長官にお聞きいただくのが筋かと思います。
(以上)