副総理としての定例記者会見(平成24年3月16日)
岡田副総理記者会見要旨 平成24年3月16日
(平成24年3月16日(金) 17:38~18:11 於:合同庁舎4号館4階408会議室)
1.発言要旨
私からは、冒頭2点。一つは今晩沖縄に参りますが、「明日の安心」対話集会、那覇で開催をすることにいたしました。3回目ということになりますが、双方向の対話を行っていきたいというふうに考えております。
なお、明日は松山市で川端大臣が開催されるということでございます。
財務大臣、厚生労働大臣については、日程の都合で今回は開催しないということでございます。いずれにしても、早く47都道府県で開催できるように、精力的に対話集会を重ねていきたいと考えております。日程等は既にお手元にお配りされているのではないかと思っております。
もう1点は、以前この場でも申し上げましたが、新聞、雑誌、定期刊行物等の購入の見直しについてであります。
現在、各府省にお願いしております新聞、雑誌、定期刊行物等の購入の見直しについて、昨日時点でのまず内閣府の見直し状況の報告を受けたところでございます。
まず、自らの足下からということで、内閣府において、できる限りということでお願いをしたわけでありますが、3割を超える削減見通しということになりました。正確に申し上げますと、新聞で36%のマイナス、定期刊行物で34%のマイナス、全体で35%のマイナスということでございます。
金額が新聞で8,392万円、定期刊行物が6,109万円でありますので、合計1億4,501万円でありますので、その35%が削減されるということになります。
年度替わりの時期でありますので、各府省に対してもこの数字を示して、私は35ではまだ少ないということで、内閣府には更に努力をお願いしているところでありますが、各府省に対しては、内閣府で短期間でここまでやったということをお示しをして、それぞれ削減をお願いしているところでございます。また、今日、各府省連絡会議がありましたので、官房副長官のほうから、各府省の次官に対して、改めてお願いをしたところでございます。
先程、新聞と雑誌の合計の額を出しましたが、多いのは別に内閣府だけではなくて、例えば外務省は邦字新聞だけで5,700万円、農水省が4,189万円、経済産業省も外局を除いて3,557万円ということで、それぞれ大臣と話しますと、何百万ぐらいですかねという話が多いのですが、大体1桁違っているということでありますので、これはできるだけ減らす、別に目の仇にしているわけでありませんが、常識から見て、あまりにも多過ぎると思いますので、少なくとも3割は、できればもう少し減らす努力を各府省にお願いしたいと思います。
これは別に目の仇にしているわけではなくて、一つの意識改革といいますか、普通の企業ならばこういうことはあり得ないことだと私は思います。利益を上げなければいけない、赤字にしてはいけないという、そういう意識がない中で、こういうことは続いてきたというふうに思いますので、これを一つのきっかけといいますか、ショック療法みたいなものですが、全体の問題意識を変えていく、問題意識を持っていただくために、意識を変えていただくために、あえてこういったことをさせていただいたところでございます。
以上です。
2.質疑応答
(問)【「明日の安心」対話集会関係】
月刊誌のFACTAの宮嶋です。
長野でのは私は拝見しましたけれども、300人ぐらいだったと思いますけれども、副総理がわざわざ行かれて、これは国民的な浸透という意味では、どれぐらいの人に集まっていただきたいというか、あるいはまだまだ宣伝が足りないのではないかと私は思うのですけれども、沖縄ではどんなようなスケールのことで、またそういう形に47県の最後にはどれぐらいのものにしたいと、これはキャンペーンですから、そういうことをお話を伺いたいのですけれども。
(答)これは私はあまり多くしないほうがいいというふうに思っております。
例えば、最初にこれは政府で主催ではないのですが、京都で、舞鶴で行ったときに700人ぐらいの方に来ていただきました。会場に入れずにお帰りになった方もいらっしゃると。あまり多いと、双方向ではなくなるのですね。
だから、私は今までの経験から200人前後が限界で、お互い自由に意見交換すると、質問してもらってお答えする。一人一人の顔を見ながらお話ができるというのは、200人ぐらいが限界だと思っておりますので、それ以上にならないように、むしろ締め切りが非常に応募者の方が多ければ、途中で締め切るということも長野ではやらせていただきましたし、そこはそういうふうに基本的には考えております。勿論、集まらなければ、200人より少ないことは当然あるとは思いますが。
(問)朝日新聞の野上です。
対話集会に伴っての沖縄での活動のこともこちらで伺っていいのでしょうか。
(答)どうぞ。
(問)普天間に行かれましたりとか、あと宜野湾の市長にお会いになったりということで、予定が組まれておるようですけれども、今回の訪問の狙いを教えてください。
(答)これは私も副総理として、あるいは外務大臣、幹事長と、沖縄には一貫して関心を持ってまいりましたし、幹事長時代には今回の補助金の一括化ということについて、かなり政府に無理を言ってお願いをした立場でもありますので、引き続き沖縄の問題については、基地の問題も含めて、関心を持ち続けたいというふうに考えております。
宜野湾市長は、前任者の方のときに幹事長としてお訪ねしたのですが、早い機会にリタイアされて、新しく選挙で選ばれたわけでありますので、もう一度お訪ねしたいというふうに考えております。
(問)そうしますと、今の外務、防衛の交渉の状況などというのも、話題には出てくるのでしょうか。
(答)私はその話をするつもりは基本的にはございません。それはやはり司、司ということもありますので、窓口が複数になるようなことは避けたいというふうに基本的には考えております。
ただ、知事とも幹事長のときに私は5回ぐらい沖縄に行ったかと思いますが、いろいろな場で会う機会も多く、信頼関係を築いてきたつもりでおりますので、そういう意味でも、少しゆっくり時間をとって、お話できればというふうに思っております。
(問)【新聞、雑誌、定期刊行物の購入関係】
共同通信の蒔田ですけれども、先程30何%と示された資料は、額面ですか、部数でしょうか。
(答)部数ベースです。
(問)部数は数ではあるのでしょうか、延べ何部が何部になったとか。
(答)あります。内閣府ですよね。新聞、定期刊行物などの合計で、23年度実績見込みが部数3,300、金額が1億4,501万。それを2,144部にしようと、マイナス35%ということであります。新聞については、23年度の実績が内閣府で延べ1,731部、それから金額が8,392万。これを1,108部に減らしてマイナス36%。定期刊行物は1,569部、6,109万円を1,036部にしてマイナス34%ということであります。
(問)削減の仕方としては、例えば近いところの部署で同じようなものを取っていたものを重複を減らすとか、あるいはこの雑誌は要らないだろうとか、この新聞はいいだろうということで減らすとか、どういう形で。
(答)基本的に、どこかを集中的に減らしたいということはやっておりません。ですから、大体一律のような形で減らしていると。おっしゃるように、例えば一つのセクションで複数セットで取っていたりということもございます。それは私の部屋にあり、そしてスタッフのいる事務室にあり、そういうものを少し整理するとか、そんな形で各課などにもお願いをして減らしたということであります。
(問)時事通信社の中西です。
関連なのですけれども、更なる削減をお願いするというふうに先程おっしゃっていましたけれども、どのぐらいが目安というふうにお考えなのでしょうか。
(答)これはやってみないと分かりませんが、私はあまり数字を言うことが好きではないのですが、半分ぐらいにはできるのではないのかなというふうに思っているのですが、これは部内ですよ。内閣府の中です。
(問)フリーランス記者の上出です。
新聞社に塩を送るわけではないのですけれども、今、大幅な新聞離れという深刻な事態が起きていて、国民の文化との関係とか、官庁がそういうことをやると、国民にも影響あるかと思うのですけれども、そういうことへの配慮とか、そういうものは考えてはいないのでしょうか。
要するに、確かにダブりがあって無駄だということで、合理的な理由で基準がもう少し分かればいいのですけれども、あると思うのですけれども、何となくそういうことをやると、そういう国民への影響もあるかと思うのですが、その辺はどういうふうにお考えでございますか。
(答)むしろ私は国民から見れば、内閣府はあちこち分かれていますから、無理もないところもあるにしろ、新聞、雑誌で1億4,500万、それだけ年間払っているということについて、非常に違和感を持たれる国民のほうが多いのではないかというふうに思います。これ以上言うと皆さんを敵に回すといけませんので、この話題はこの辺でと思いますけれども、例示ですから。
(問)【一体改革関連】
朝日新聞の伊藤と申します。
一体改革の関係なのですけれども、本日の予算委員会で目の前の増税をすると目の前の景気が落ち込むのではないかと、デフレのときにどうなのかという声もあったかと思いますが、岡田さん始め政府側は将来の中長期的な経済成長に安心、安全ということでつながるというような御説明をされていたと思うのですけれども、なかなか反対している方にちょっと伝わってないのかなという気がするのですが、そこら辺、党内にもいらっしゃるそういう慎重派の方に、そこら辺の中長期的な安心、成長というのをどう理解していただこうと思っていらっしゃるのか、その点を教えてください。
(答)しかし、誰が考えても、今例えば消費がシュリンクし、そして経済が非常に低迷している一つの理由が将来不安であり、その将来不安というのは社会保障、年金、医療、介護が果たして将来どうなるのかと、若い人も含めて、将来ちゃんとしたものが受けられるのかと、そういう不安が消費を控えさせていると、こういうことは私は間違いなく言えると思います。そういった不安を取り除くということが中長期的には経済成長につながると。
短期的に目の前の経済状況が非常に悪いということであれば、確かに考えなければいけません。ですから、そこはいざというときには止めることができるような根拠規定は置きますが、しかし今まで20年間ずっと続いてきた状況が劇的に急に良くなるということは、結局それはほぼ期待できないわけで、結果的には先送りということになりかねない。そこは、そのときの政権が最終的に責任を持って判断していくしかないというふうに考えております。
(問)対話集会などで、一般の方とお話しされるときには、そういう岡田さんのおっしゃっているような安心とか、中長期的な経済成長につながるという御主張というのは、きちんと理解されているというふうに感じられますか。
(答)その前に、まず社会保障制度そのものはこのままでは持続可能ではないということは、私は強調しておりますが、それは伝わっていると思います。
(問)NHKの岡崎です。
事前審査で景気の弾力条項の部分で、どうしても政府が総合的に判断するというだけではなくて、名目成長率なりの数字を盛り込むべきだという話は根強くあります。また、さらには消費税の最初の引上げより前に、歳入庁を創設するということを書き込めという意見もあるようですが、これらについてどういうふうにお考えになりますでしょうか。
(答)歳入庁を、消費税を引上げ、どういう書き方になるのか、よく分かりませんが、少なくとも大綱に書いたことを更に変えて前に進めるというのは、それは党も政府も歳入庁について検討を始めたところですから、そういう従来の考え方とは違う考え方ではないかというふうに、新しい考え方ではないかと思います。そこは十分今まで議論してきたことではないかというふうに思います。
それから、最初は何でしたっけ。
(問)数値目標を盛り込む。
(答)いろいろな見方ができると思いますが、これは本当に政権が自らの命運をかけて、判断すべきことで、いろいろと数字を置いて制約してしまうということは、それは書き切れませんから、いろいろなことが想定されますので、私は非常に難しいことではないかというふうに思います。いずれにしても、それは党の中でこれから議論を更にしていただければというふうに思います。
(問)毎日新聞の赤間ですが、同じく民主党の事前審査の関係で、法案の原案というのが今示されて、それを基に話し合いをされていますが、先程質問が出た数値目標を含めて、原案の修正を求める声がかなり強いのですが、大綱も踏まえて作った原案を仮に修正するとすれば、大綱からあまり離れたものになるとかなり説明が難しくなるかと思うのですが、仮に修正する場合は、例えばどこまで許される、もしくは修正すること自体を岡田副総理はどのように感じていらっしゃるか。
(答)コメントしないほうがいいと思います。党の中で議論されていることです。
(問)【その他】
NHKの岡崎です。
国家公務員の新規採用の抑制の問題なのですけれども、岡田さんはインターネットのブログの中で、退職金とか新規抑制に取り組むということを述べられた上で、既に公務員になっている方々の一定のスリム化も考えなければならないというふうに書かれていますけれども、これは具体的にどういったことを検討されているのでしょうか。
(答)順次出していきますから、楽しみに待っていていただければと思います。私は無茶はやるつもりはないのですが、いろいろなことをやっていかないと、政府がきちんと機能しないというふうに思いますので、順次進めていきたいと、こういうふうに考えております。
(問)関連ですけれども、政府は毎年定員についても、去年もその前も1,300人ぐらい定員自体減らしていますけれども、定員そのものもこれまでペースを速めて減らしていくということもお考えになっているのでしょうか。
(答)いろいろなことを総合的に考えなければいけませんので、虫食い的にああだ、こうだと事前に言うつもりはございません。きちんと整合性を持って、しっかりと前に進めていきたいというふうに思っております。
ただ、ブログの中でも言っておきましたが、何か7割が前提になって、与党の議員までそういうことを言っている人がいますが、私は数字は言っておりませんので、それは何回でもはっきり申し上げておきます。何か数字を言ったことを前提に、今度はつじつま合わせるためにその数字に届かなかったとか、そういうふうに書かれると非常に不本意でありますので、私は数字は言っておりません。
(問)この間の会見で、いわゆるできることはとにかく全てやるのだという決意表明がありましたけれども、勿論、給料であれ、分限の話であれ、法律的にとか、制度的な難しいのがあるのですよね。そうすると、逆に副総理のお考えとしては、政省令、政令、省令ですよね。内閣がリーダーシップを働けるところは全てやると、そういうような、できるところとできないところというものについて、少し何かメルクマール、政省令でやれるところは内閣のリーダーシップで全部やるという意味なのか、そこは伺いたいのですけれども。
(答)ものによっては法律を変えないとできないことも当然あります。
(問)逆に言うと、法律のところはこれから勿論あるわけですけれども、政省令の部分については、とにかく各省に全てやっていただくという意味ですよね。そうではないのですか。
(答)各省にというか、やらなければいけないことは全てやると、そういう決意です。あとは結果をちょっと見ていただきたいと思います。
(問)NHK、岡崎です。
経費削減のつながりなのですけれども、先程の新聞と雑誌の件なのですけれども、これはさっき個別に省庁の紹介をされましたけれども、政府全体での数字はまだ出てないのでしょうか。
(答)これはそれぞれホームページから拾ったものなのですね。ですから、我々が把握できてない省庁もあります。例えば、できたばかりの復興庁とか、それから消費者庁もホームページを見ても書いてないので、それから厚生労働省のように契約単価のみ公表していると、これは本当はおかしいのですけれども、ですから全部拾えているわけではありませんが、分かっている範囲で4億2,600万円ぐらいございます。新聞だけですね。NHK受信料はちょっと調べてませんので。
(問)フリーランスの安積です。
各地で安心の対話集会をされていますけれども、これはあすへの安心というのは、多分究極的に言うと、健康とか人命とか、そういったところに突き詰めるとそういうところに至ると思うのですけれども、本日、野党7党で共同提出された子ども保護法案についてお伺いいたします。
これは野党7党で共同提出されているわけなのですけれども、これを民主党のほうが復興特の理事会のほう、参議院のほうなのですけれども、これは事実上審議拒否をしました。
民主党のほうは、例えば選挙のときに「コンクリートから人へ」とか、あとは子ども手当など、広く最初は所得制限などなかったというふうに記憶しておりますが、そういうふうに子ども重視とか、副総理は幹事長時代のときに社会が子どもを育てないといけないとか、そういったことをおっしゃってましたけれども、そういうふうな子どもに厚い政策を行いながら、被災地の子どもの健康というのを将来どういうふうになるか分からない。この子どもの健康を見守るという法案を事実上審議拒否をしたということについては、元の幹事長としては、どういうふうにお考えですか。
(答)まず、「あすの安心」ではなくて、「あしたの安心」ですので。
それで、今の法案は予算委員会でも議論が出ておりました。ちょっと私は中身を承知しておりませんので、かつ経緯もよく把握しておりませんので、基本的には政党間で協議する話かなというふうに思っております。
(問)共同通信の関といいます。
独立行政法人の関係で1点お尋ねしたいのですが、昨日、民主党の行政改革調査会が原子力研究開発機構のこれまでの会費支出ですとか、あるいは契約の仕方について、従前指摘していたことの回答を得て、会費については年間9,000万円近く出ていたものを24年度以降は360万円に大幅カットすると。JAEAが運営している展示施設についても9のうち5は運用を停止して、廃止も含めた検討をこの先進めるという話が出たのですが、まずこれを報告を受けていらっしゃるかどうかと、今後調査会として他の法人に対しても、同種の会費支出等の見直しを政府に求めていくと、提言するというようなお話があったのですが、号令をかけるようなおつもり、お考えはありますでしょうか。
(答)まず、平野文科大臣に大変御努力いただいたというふうに思います。非常にいい先例を開いていただいたというふうに思っております。他の独法についても、見直しを求めることにしております。間もなく正式に発表したいと思います。
(問)これは先程の新聞の話にも通じるかもしれないのですが、会費支出というのは根拠の規定がほとんど何もないところで、相手の言い値に従うような形で、JAEAについては1億円近い額がずっと支払われていて、今回見直しをかけたら、アッサリこれだけ減らせたというのは、交付金の在り方というのが非常にルーズというか、なかなかチェックが効かないという仕組みにも問題があったのではないかなというふうに思ったのですけれども、その辺りはどうですか。
(答)独立行政法人ですから、ある程度その判断に委ねられるというところはあるのだと思います。全て政府がコントロールするということではないということです。
ただ、今回の独法の改正に当たっても、ガバナンスを強化するということを十分にして、制度改正を行うことにいたしました。そして、今回の会費の問題も、果たしてどこまで必要があるのかという、かなり疑問もありますので、見直しを各独法、これは各府省からを通じて、各独法にもお願いをするとともに、もう一つはどういうところにどれだけ出しているのかということを公表してもらうというようなことを今考えているところであります。きちんと決めれば、またお示ししたいと思います。
(問)産経新聞の千葉と申します。
秘密保全法案のことなのですが、これは表現の自由、報道の自由に抵触するという批判も様々出ておりますけれども、改めてなのですが、この法案の必要性について、また一部出ております国会議員に守秘義務を課すことの妥当性ということも含めて、また法案の提出時期の見通しについて、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。
(答)以前にもお答えしたかと思いますが、法案そのものは、まだ私のところに上がってきておりません。したがって、コメントは特にございません。
それとは別の話として以前に申し上げたことは、国会議員に対して、一定の秘密を共有して、そういう中で外交や安全保障に関する政策を議論すると、そういったことも必要ではないかと私はかねがね思っておりますので、野党だから全く情報がいかないということではなくて、本来秘密に属するような情報であっても、野党の限られた議員ですけれども、勿論、本人が希望するということが前提になりますけれども、情報を共有して、そして共通認識の中で政策を論議するということは、私は必要なことではないかというふうに思っております。
ただ、そのときに共有した秘密が漏らされるということになれば、それは政務三役にも守秘義務はかぶっているわけですが、同じような秘密を共有した野党議員も含めて、一定のペナルティーがあるというのは、それは当然ではないかというふうに思います。逆に言うと、そういうことがなければ重要な秘密は共有されないということですから、それとの比較で議論しないと、何か国会議員に守秘義務が加わること自身だけを取り上げて議論するというのは、私は間違えだと思います。
(問)今の関連です。フリーランス記者の上出です。
私は前に同じ質問をさせていただいたのですが、その後も日弁連とかからは強い不安の声というか、批判の声、この法案について、御存じだと思うのですけれども、こういった新聞協会もそうですが、そういう報道関係とか、法律の関係から強い反対があるということについては、どのように受け止めてますか。
(答)私は法案については、中身をよく承知しておりませんし、コメントは全くしておりません。
(問)この問題に関してキーパーソンといいますか、どなたが実際に進められている中心の方なのでしょうか。
(答)大体分かりますけれども、私のところに上がってきておりませんので、コメントしないほうがいいと思います。
(問)時事通信社の中西です。
ちょっと別件なのですけれども、世論調査の関係で、弊社が実施した世論調査で内閣支持率が野田政権発足後、初めて上昇しました。2.5ポイント増の27.4%になりましたけれども、受け止めをお聞かせください。
(答)そのコメントをすると、今まで何社か上がったところがありますから、今回だけコメントするのはどうかなと思います。
(問)何社か上がった部分も含めて、下げ止まったことの印象は。
(答)一喜一憂せずというのが私の考え方です。
(問)読売新聞の石川ですけれども、議事録の関係でお伺いしたいのですけれども、秘密保全法案を審議していた有識者の会議で、メモが廃棄されていたということを官房長官が会見でお認めになったのですけれども、このことについて、公文書管理法上の問題点があるかないか、お考えをお聞かせください。
(答)私も少し話を聞いてみましたが、議事録の形にはなっていませんが、記録はかなり詳細な記録がとられておりますし、それから会議の後、要旨のようなものも発表していたのか、あるいはいずれにしろ全体の結果はかなり詳しく出てますから、今の法律上、何か問題があるというふうには考えておりません。
(問)また議事録の関係で別件なのですけれども、環境省の災害廃棄物安全評価検討委員会というところが経費の削減を目的にして速記を廃止しまして、4回までは議事録を作成していたのですけれども、5回目以降は議事要旨の作成に切り替えたということがありました。これについてはお考えは。
(答)ですから、法律上議事録を作成しなければいけないということにはなっておりません。ですから、法律上問題があるわけではありません。あとは妥当かどうかという、そういう判断ですが、それは基本的には省庁に委ねられているということだと思います。どの程度の議事要旨があるのかどうかと、そもそも発表するという話とそれを作るという話は別な話なのですが、その辺詳細は分かりませんから、ちょっとコメントのしようがありません。
(以上)