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2012.05.28|記者会見

副総理としての記者会見(行政刷新会議後)(平成24年5月24日)

岡田副総理記者会見要旨(行政刷新会議後) 平成24年5月24日
(平成24年5月24日(木) 18:39~18:48  於:合同庁舎4号館1階108会議室)

1.発言要旨
 本日、第27回の行政刷新会議を開催いたしました。
 主な議題は二つ。一つは「規制・制度改革の取組の強化について」、いま一つは「行政事業レビューの公開プロセスについて」であります。
 規制・制度改革につきましては、先程冒頭の私のあいさつの中でも申し上げましたし、会見でも既に申し上げたところであります。「規制・制度改革に関する分科会」を「規制・制度改革委員会」に名称変更するとともに、農業分野の改革を集中的に検討する「農業ワーキンググループ」を設置することとなりました。
 なお、従来の分科会、現委員会の代表である岡さんには、行政刷新会議のメンバーにもなっていただいたということであります。
 それから、メインは、いま一つございまして、来月上旬から各府省において全面公開で事業の検証を行う公開プロセスについて、具体的な日程、それから、各府省の対象事業、取組状況について報告が行われるとともに、公開プロセスに参加していただく行政刷新会議が指名する外部有識者についても決定をいただいたわけであります。外部有識者というのは、各府省から3名、それから、行政刷新会議が指名する者3名、合計6名で行われるわけで、今回は行政刷新会議が指名する方々ということで御決定をいただいたところであります。この各府省の公開プロセスは、対象事業が90事業あります。平成23年度補正後の予算額で言うと、約1.2兆。これらの事業について、6月7日から21日にかけて議論が行われるわけであります。この公開プロセスでの議論を詰めてレビューの結果を概算要求にしっかりと反映させるということになります。
 今日は、経産省、枝野大臣、国土交通省、奥田副大臣、厚労省、西村副大臣、文科省、奥村副大臣から、それぞれの取組状況について直接説明をいただき、質疑、意見交換が行われました。
 この行政事業レビューにつきましては、全ての事業主先や使途を明らかにするなど、国の事業の国民への「見える化」を進めてきたところであります。レビューの国民への浸透を更に図ることは、国民の視点に立った事業の執行と予算の策定の徹底に資するものであります。こういう観点から、記者の皆さんにも是非公開プロセスを含めレビューの取組の取材報道などを積極的に行っていただきたいというふうに考えております。
 以上です。


2.質疑応答
(問)共同通信の関といいます。2点ほどお願いします。
 一つ、今も岡田副総理おっしゃいましたが、概算要求に反映させるという点なのですけれども、去年の取組、公開プロセスがなかったというのを差し引いても、一部レビューの中で、見直したはずの事業が名前を変えて復活した例が結局あったという紹介が去年あったように記憶しているのですが、そういうものをないようにするという点のチェックも必要かと思うのですけれども、今回、どのような形でチェックしていくかということについては具体的にはお考えはおありでしょうか。
(答)御趣旨は、公開プロセスで議論をして、そこで何らかの指摘があったものが、議論してゼロだと言われるものもあるかもしれませんが、いろんな具体的な指摘があって、それを反映したものが予算要求されるということはあるわけですから、いずれにしても、公開プロセスでの指摘の結果がきちんと概算要求に反映されるようにすると。反映されないということになれば、具体的な予算査定の段階で、勿論、合理的な理由があればいいのですけれども、なければ予算はつかない、こういうことで。行政刷新会議としても、そのことをしっかりとフォローしていくということになります。

(問)趣旨としては、去年までと比べて特段概算要求への反映度合いみたいなところでのチェックの仕方を変えるのかなと思ったのですが、そこは特に今のところ新しいものを考えているわけではない。
(答)実は、去年は、公開プロセスは基本的にはやっていませんので、去年とは違う。そういう意味では、行政事業レビューという意味では新しい試みというふうに御理解いただいたらいいのではないかと思います。公開の場でやっていますから、そこでいろいろ指摘がされたことが実際に反映されないということになれば、今度は挙証責任は各府省側にあるわけです。こういう指摘を受けたけれども、実はこういうことでやはり必要だとか、そういう説明が求められるということになります。
 行政刷新会議の事務局としても、きちんとそれはフォローしていきたいというふうに思います。

(問)あと、もう一点。今日説明があった4省のうち、経産省だけ枝野大臣が来られていたと思うのですが、レビューの初日も経産省で、枝野大臣は行政刷新の担当相をされていたので割と前向きなのかなというふうに受け止めたのですが、そこはどのように副総理は認識していますか。
(答)割とと言うか、非常に前向きな姿勢で、役所に対しても自ら大臣経験者として、行政刷新担当大臣経験者として、しっかりとその趣旨を徹底しておられますし、良き前例というか、先行馬というかですね、そういうふうになれば、各省庁もそれに倣ってやっていただければというふうに思っております。

(問)朝日新聞の伊藤と申します。
 今日の特別委員会でも答弁されていたと思うのですけれども、エコカー減税の例で経済的効果だけではなくて、環境面の効果などもこういう場で明らかにしたいとおっしゃっていましたけれども、経済面とか、環境面の効果というのは、どういう形で見える化で出していくというイメージなのでしょうか。
(答)今日も国会の中でエコカー減税とか補助金について指摘がされたわけであります。経産省の今日の説明の中で枝野大臣のほうから、クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金282億円についても、この公開プロセスの対象にするという御説明がありましたので、同じような意味合いを持った補助金について、つまりエコカー減税、エコカー補助金とある意味でダブるところがあるわけですので、よく経済対策だけではなくてCO2削減効果、つまり環境対策としても、どのような効果があったのかということをきちんと説明できるようにお願いしたいというふうに申し上げたところです。

(問)その際に、例えば、環境省の他の事業とか、あるいは他省庁でもいろいろな事業がこの90の中の対象だと思うのですけれども、そういう環境面とか経済面の検証というのは、何か統一した基準みたいなのというのは、特には作られない、それぞれでということなのでしょうか。
(答)それは特にしておりません。これは各省庁が自主的に行っていただくプロセスでありますので、勿論そういうものが各府省で出てくれば別途取り上げるということはあるかもしれませんが、現時点ではそこまで話は進んでおりません。

(問)朝日新聞の河口です。
 行政レビューにつきましては、各府省が自らというか行うわけですけれども、自ら事業をやる人たちがやるということで、お手盛りだという批判を受けかねないところもあると思うのですが、その辺を避けるためにどういった工夫を、幾つかあると思うのですが、特にこういった点で工夫をしているというところを岡田副総理から見てどのようにお感じになっていますか。
(答)しっかりと行政刷新会議、あるいは事務局としてもフォローをさせていただきたいと思います。そもそも公開プロセスは、先程言いましたように6名のうちの3名は刷新会議から選んだ人間が行きますのでお手盛りということにはなりようもないということです。

(問)今、御指摘の行政刷新会議側が選んだ外部有識者の方ですが、こういう方を選んだという基準というか、基準というとあれですけど、主にこういうところを狙いで選ばれたというのがもしありましたら。(答)今までも行政刷新の関係で様々御活躍いただいた方々を選んでいるというふうに御理解ください。

(以上)




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