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2012.07.30|記者会見

副総理としての定例記者会見(平成24年7月27日)

岡田副総理記者会見要旨 平成24年7月27日
(平成24年7月27日(金) 17:59~18:22  於:合同庁舎4号館1階108会議室)

1.発言要旨

 今日も疲れましたね。
 私からは、「閣議議事録等作成・公開制度検討チームの開催について」であります。お手元に配布してある資料のとおり、第1回について7月30日に開催いたします。第1回は、今後の検討方向性などの議論をするということで、公文書管理委員会に御提言をいただいた閣議の議事録等を作成し、一定期間後、公開する制度を具体化するために、このチームでしっかり議論を行ってまいりたいと思います。今後、議論を行った上で、10月ぐらいをめどに制度の具体化に向けて一定の取りまとめを行いたいというふうに考えております。勿論、議論の成り行きによっては、もう少し時間がかかるということもあるかもしれません。
 あとは、私からは特にございません。
 サッカーは、昨日は見ませんでした。TV入りの集中審議ということで、そちらを優先して、見出すと寝るのが遅くなるといけないと思ったので、見ずに寝てしまいました。大変残念に思っております。
 以上。


2.質疑応答
(問)【閣議議事録等作成・公開制度検討チーム関連】
 共同通信の蒔田ですけれども、閣議議事録の公開の取りまとめ、10月めどぐらいでということでしたけれども、取りまとめるポイントとしては、海外の事例とかを調べた上で、大体何年後ぐらいに公開するのが適切かと、そういった辺りが柱になってくるんでしょうか。
(答)いろいろと仕組みそのものも、各国の今の制度に至った背景なども含めてきちんと調べた上で議論する必要があると思います。非常に、国の制度の根幹に関わる話ですので、きちんとした深い議論を行った上で決定したいというふうに考えているところです。

(問)TBS、鳥山と申します。海外の事例を参考にということですが、以前、ドイツですとかイギリスの名前が挙がっていましたが、視察に行く国というのは、具体的に何か決まっているところは他にもあるんでしょうか。
(答)まだ、そこまで決まっておりませんが、その2か国ぐらいは是非行く必要があるのではないかと。別に私が行くわけではないんですけれども、有識者の皆さんに手分けして行っていただく国というのは、その2か国がマストだろうなというふうには思っています。

(問)【その他】
 テレビ朝日の平元です。マイナンバー法案について、今日の国会でも出ていましたけれども、お伺いしたいんですが。実務者の間では、民自公3党で段々整いつつあるということですけれども、改めてになるんですけれども、このマイナンバー法案が一体改革の中での位置付けというのはどういうものか教えてください。
(答)位置付けというか、給付付き税額控除とか、マイナンバーを前提にしたものもございますので、できれば一体として議論し、同じタイミングというか、この国会で是非成立させていただく必要があるというふうに考えております。

(問)テレビ朝日の平元です。引き続きマイナンバーについて質問させていただきます。  このマイナンバーなんですけれども、所得把握の精度向上というものもうたわれているんですけれども、雇用問題などと言われているような自営業者の所得把握や、また、今、所得がなくても金融資産をたくさんお持ちの方などの捕捉というのは、このマイナンバー法案が成立すれば向上というか、できるようになっていくものなんでしょうか。
(答)精度は、法律ができないと御説明できません。まさしく、各党で協議をいただいているところですので、中身はその上でお話ししたほうがいいというふうに思います。いずれにしても、担当も古川大臣ですから、古川大臣に詳細は聞いていただきたいと思います。

(問)朝日新聞の尾形ですが、その前に、マイナンバー法案の関連なんですけれども、今回、民主と自民の実務者協議でかなり修正が進んでいるというふうに聞いていますが、この共通番号制度ですね、1960年代から議論されていることで、80年には一度、グリーンカード法として通って、そのまま実施されずにお蔵入りになった経緯もありますけれども、それだけ反発も強かった話について、今回、国会で審議入りがスタートすると、かなり短い議論で通ってしまうという見通しになっているわけですけれども、これは民主党の掲げる透明性という意味で、あるべき方向なんでしょうか。
(答)国会でどのぐらい審議を行うかということは、何も決まっておりません。

(問)例えば、今は決まっていませんけれども、消費税であれば、かなり長い議論をしなきゃいけないという形で皆やってきたわけですけれども、マイナンバー法案については同様に重要な法案であるから、きちんとした議論が必要であるとはお考えになりませんか。
(答)それは古川大臣に聞いていただいたほうがいいと思いますが、基本的にはそれは国会の中で、どの程度の時間をかけて議論するかということはお決めいただくことだというふうに思います。政府としては法案を既に出しておりますので、これを早く審議をしていただき、成立をさせていただきたいと、そういうふうに申し上げるのが政府としての立場であります。

(問)時事通信の中西です。行政改革の関連でお聞きしたいんですけれども、閣法で出していらっしゃる独立行政法人の通則法改正案とか、特別会計法の改正案とか、議員立法ですけれども行政構造改革実行法案とかというものが、審議入りすらされない状況にありますけれども、これについてどのようにお考えになるのかという点が1点と、行革と消費税は車の両輪だというふうに岡田さんはおっしゃっていましたけれども、これについてどう考えるか。あとですね、こうした現状…
(答)あまりいろいろ言わないように。基本的には、これは国会の中の話です。私としては、特会や独法に関する改革案は早く審議していただきたいというふうに考えております。ただ、一方で財務委員会も重要な法案をその他にも抱えておりますし、内閣委員会は先程のマイナンバー法案も含めて、相当立て込んでおりますので、そういう中で、順次、御審議いただき、可決・成立ということを是非お願いしたいというふうに考えております。

(問)関連なんですけれども、政府・与党内でこうした行革に関連する法案が審議されないことについて、「行革は掛け声倒れだ」という指摘もありますけれども、この指摘についてどう反論されますでしょうか。
(答)これは、政府の中にそういう声がありますか、政府・与党と言われたけど。政府の誰が言っていますか。

(問)その取材で……
(答)それは、大臣が言っているなら名前を言っていただきたいし、陰で言っていることについて、私はコメントする気はありません。

(問)フリーランスで宮崎信行です。独立行政法人通則法案の話が出ましたけれども、これが閣議決定された直後に、自民党の橘さんが委員会で岡田大臣に対して、ちょっと内閣府の官僚とかを使い過ぎじゃないかと、仕事をした以上は成立させたいものなんですよという話が、大分前ですがあったかと思います。そのときに思ったんですけれども、こういった形で法案をどんどん出していかれる。私は、いつ改正になるかなんて全く聞きませんけれども、こうやって法案を出していくことで、次の解散総選挙のときに、ある意味マニフェストよりもっと具体的な形で、未成立の法案というのをメニューとして出していこうと、そういったお考えはありますでしょうか。
(答)いや、そうではございません。何とか成立させたいというふうに考えています。マイナンバー制度、先程いろいろ御意見もありましたが、これがどのぐらい時間がかかるかと、その状況によっては次は独法ということに、まあ、次かどうか分かりませんが、独法の審議の可能性も見えてきますから、是非ですね、活発に御審議いただいて、順次、成立をというふうに考えているところです。野党の皆さんにも是非審議に協力をしていただきたいというふうに思っています。

(問)月刊誌のFACTAの宮島です。原子力規制委員会の5人の人事案というのが提案されたわけですけれど、これは最大の、ある意味で関心事でもあるし重要人事だと思うんですけど、この人選で、岡田副総理はこの5人のメンバーというのを、担当大臣の細野さんですか、いつの段階でどのような形で説明を受けて御了承されたのか。あるいはこれは実質的には、やっぱりそういうことが閣議の中ででもですね、もう人は決まったわけですが、いろいろ議論されたり、この5人を決めるに当たって政府部内でどういうようなお話があったり了承されたのかを少し御説明いただけないかなと思うんですけど。
(答)5人について、私は了承しておりますけれども、何か議論をしているとかそういうことはございません。それぞれの権限のある大臣が、総理、官房長官と御相談になったと思いますので、私は特にそれぞれの方を存じているわけでもありませんし、一任したというか、名前は事前に聞きましたが、特にそれに対して異論は挟んでいないということです。

(問)国会の事故調の提案の中には、この初の委員長を含めた人事、独立三条機関ですね、それについては、ある学術的な第三者機関に第一次選抜というんですかね、そういうのをお願いして、やはり透明性、本当の意味で人事の独立性みたいのを図るべきだという提言が実は、御存じだと思いますが盛り込まれているんですね。それが急ぐわけですからあれなんですけど、やはりこの5人の方をなぜ政府があえて選んだのかということを、僕らはあまり説明してもらって、これから説明されるのかもしれないんですけど、そういう手続というんですかね、それが僕は少し疑問があって、結局、細野さん一任だったのかなということなんですが、その辺は如何なんでしょうか。
(答)これは、国民に選ばれた国会において最終的に決まるわけですから、いろんな手続、その事前の手続が必要だという国会事故調の御提言は、それは一つの御提言かもしれませんが、基本的には国会の場できちんと選ばれるということは、何といいますか、国民の声を聞いてその手続を踏んだということは言えると思います。

(問)西日本新聞の渡邉です。今日、小沢一郎氏が率いる国民の生活が第一が政権公約の柱を発表したんですけれども、地域主権や消費増税の前にやるべきことがあるといった内容で、かつて民主党にいたときから訴えてきた内容というふうにおっしゃっています。では、その方々は民主党にいたときは何をされていたのかという指摘もありますけれども、副総理の御見解をお願いします。
(答)まず、私は見ておりません。今日はずっと国会に出ておりましたので、見るチャンスはありませんでした。したがって、中身はあまりコメントしないほうがいいと、いうふうに思います。

(問)フリーランスで宮崎です。ちょっと唐突かもしれませんが、民社協会についてお伺いしたいと思います。
 というのは、来週8月1日で民社協会の母体になった友愛会という労働組合ができて100周年になります。この1か月間、民主党分裂騒ぎの中で、ある程度収束したかと思いますが、民社協会の国会議員、今、つかさつかさで民主党の主要なところを占めています。国会対策委員長、衆議院、参議院ともそうですし、また予算委員長も衆議院、参議院とも民社協会の方です。さらに一体改革特別委員会のほうも、衆議院では委員長もそうでしたし、また実務者として答弁に当たっている古本さんもそうです。閣内では川端大臣、それから今、民社協会の会長をやっている田中民主党副代表は、非常に厳しい衆議院での採決の前で党をまとめる役割をしました。こういった民社協会が今、本当につかさつかさで、民社党結党以来、与党を3年間やっているというのは、これが民社党結党以来初めてだと思いますし、また国会議員のメンバーも今一番多い状況になっています。そういった意味で、民社協会の皆さん、あまりスター性はないかもしれませんけれども、縁の下の力持ちで、やっているんじゃないかと思うんですが、どうお感じになられますでしょうか。
(答)あまり私、そういう目で見ておりませんので、特にコメントはありません。あまり派閥とかグループで見るという、そういうことは私はしておりませんので、一人一人、確かに今、名前を挙げられた方々、非常に立派な人材が揃っているなと改めて思いますけれども、それ以上のコメントはありません。

(問)すみません、そこでもう一つだけお伺いしたいのは、一つ象徴的だなと思うのが、直嶋さんが党の綱領の策定委員長をしています。民社協会は以前から、党綱領を作れと、ついては私たちにやらせてほしいというふうなことを長年おっしゃってきたと思います。民主党のマニフェストを守るためと言って党を離れていく人もいる中で、民主党の綱領を作りたいと、そういった形でやっている民社協会、まあ民社協会じゃなくて、民主党議員として直嶋さんはやっているわけですけれども、そういったところでどういったところを今後さらに期待されていかれるでしょうか。
(答)党綱領を直嶋さんが今、責任者でやっておられることは事実です。これを任命したのは私ですから、私が幹事長のときに直嶋さんに頼んだということで、別に民社協会とかそういうことではなくて、適任だと思ったから頼んだということで、いいものがまとまることを期待しております。

(問)朝日新聞の尾形ですが、消費税の特別委員会の話なんですけれども、今日の先程の副総理もお出になっていた審議の中で、みんなの党の中西議員がですね、消費増税収、13.5兆の増収になると。ここから正確に引用しますけれども、そのうち社会保障費の強化や基礎年金国庫負担を除いたものは約7兆円であると試算されていると。勿論、消費増税分は社会保障に使うというのは大前提であるのはよく分かっているが、それによって余裕が出た、要するに一般財源のうちの5兆円が防災・減災等公共事業などに投入されるという、そういう規模感を持って5兆円ということをおっしゃられているのかということを野田毅さんに聞いたのに対して、野田さんは、大筋においては発想はそういうことだと思いますと答弁をされていて、これは消費税で余裕が出た分は、基本的には公共事業に回すという認識を示したものですけれども、そうすると、この前、岡田さんがおっしゃっていた、基本は国債減らしに使うべきだと言っていたお話と真っ向から対立するんですけれども、この点はどう御説明されますか。
(答)まず、野田さんがおっしゃるようなことを言われたかどうか、ちょっと私の記憶にはそういうふうには残っておりません。いずれにしろ他党のことですから、他党の議員がどういうふうに今ある条文を解釈するかというのは、それぞれの考え方の問題であります。我が党の、政府の考え方は野田総理も言われたとおりであって、消費税の増税分は全額社会保障に充てるということと、それから2項に書いてあるのは、予算とは書いてなくて資金と書いてあるんですね。そのことを、その文字どおり捉えていただければ結構だと思います。

(問)(共同通信・蒔田記者)新年金制度についてお伺いしたいんですけれども、今日、特別委の答弁の中で岡田副総理が、国民会議の立ち上げは、一体改革法案成立後速やかにしないといけなくて、党のほうも新年金で急いで結論を出すようにお願いしているとおっしゃいましたが、これは以前、試算という形で4類型出したことはありますが、ああいったものじゃなくて、かっちり幾らまでが最低保障年金、満額払って幾らから目減りしていくとか、そういった設計も含めた何か一つの形というのを出すようにお願いしているということなんでしょうか。
(答)いや、もう少し定性的に、きちんとアイデア、考え方をまとめてもらいたいということです。その裏付けに、数字がある程度なければならないのは事実ですけれども、数字というよりは考え方です。

(問)(朝日新聞・尾形記者)先程、野田さんがそう言ったかどうか分からないとおっしゃっていましたけれども、これは極めて正確に今、引用したので、こういうふうにおっしゃっていたんですが、これを踏まえて、この前、岡田さんはこの会見の場で、余裕が出た分ですね、消費税収が社会保障4経費に充てるのはよく分かっているので、それによって余裕が出た分をどうするかということについて、基本は国債減らしに使うべきだとおっしゃっていましたけれども、そのお考えに変わりはないのか、もしくは撤回されるのか、それをお聞かせください。
(答)撤回するなどということは全く言っておりませんので、そういう言い方をされるのは非常に不本意です。
 ただし、今日も国会で答弁を、前回もしたし、今日もしましたので、ちゃんと聞いていただければ分かるんですけれども、地方にかなり回ります、7兆円の分のかなりの部分は。ですから、それが全部国債の縮小につながるということでは必ずしもないが、基本的に国の部分については、それは国債の削減に回されるのが基本であるということです。

(問)朝日新聞の岡本です。今日は金曜日ということで、また官邸前のデモが、また人が集まってきているような状況でした。今週、日曜日に国会を包囲するデモをまた計画もされています。こういった動きが続いていることに対して、政権としてどのように対応していくお考えなのかお聞かせいただいてもいいでしょうか。
(答)いろんな思いを持って国会周辺に集まってこられるわけですから、そういった思いがあるということは十分に我々も認識をしなければならないというふうに思います。

(問)政権に、その皆さんの声は届いているんでしょうか。
(答)勿論、党の中にすら、いろんな意見があります。様々な意見というのは、例えば私も地方に社会保障・税一体改革で行けば、そういう話が出ることもあります。ですから、多様な意見があるということは当然認識をしていると思います。朝日新聞を読んでいればよく分かりますしね。

(以上)




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