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2015.06.07|記者会見

岡田克也代表定例記者会見(6月5日)⇒https://www.youtube.com/watch?v=awHsD2mQ4D0

岡田克也代表記者会見
2015年6月5日(金)15時03分~15時46分
編集・発行/民主党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。

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■冒頭発言
〇参議院の選挙制度改革について
〇政府の温室効果ガス削減目標について
■質疑
〇参議院の選挙制度改革について
〇《安保法制》イラク戦争時における自衛隊活動の情報公開について
〇《安保法制》特別委員会での審議について
〇《安保法制》自衛官のリスク拡大について
〇《安保法制》憲法審査会・全参考人の「新安保法制は違憲」見解表明について
〇後藤議員の騒動について
〇安倍総理のウクライナ訪問予定について
〇岩手県知事・県議・参議院議員補欠選挙の対応について
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■冒頭発言

〇参議院の選挙制度改革について

【代表】
 私からは、まず参議院の選挙制度改革について一言申し上げます。先週も
指摘しましたが、残り時間が少なくなっている。今国会の会期、残された時間
はあまりありませんが、残念ながらまだ合意に至っていない。
 公明党が選挙区の合併、合区を含む改革の取りまとめに着手したと聞いて
ますが、自民党は相変わらずで、動きが見えない。平成24年の改正公選法
の附則に何と書いてあるか是非思い出していただきたい、「平成28年参議院
選挙に向けて結論を得る」としている。もうぎりぎりのタイミングであり、是非自
民党は真剣にこの問題に取り組んでいただきたい。安倍総理は、今国会の施
政方針演説に対する私の代表質問に、「早期にしっかり議論をまとめるように
指示しております」と言われたが、その指示がどうなっているのか。
 このまま行くと、何もしない、あるいは今自民党の言っているような案では、
「違憲」判決が出る可能性が極めて高い。それがいかにわが国の政治に対す
る信頼を傷つけるか。違憲判決になれば選挙のやり直しにもなる。そのことを
真剣に考えるべきだと思います。
 民主党は既に案を出しております。(一票の格差)2倍以内に納めるというの
は、これは必要最小限度のことで、2倍以内に抑えようとすれば合区をしてい
く。その組み合わせはいろいろなバリエーションがあるかもしれませんが、合
区をする、つまり県を越えた選挙区の合併をしていくしか手はない、誰が考え
てもこれはわかることです。これだけ(自民党から)何も出てこないのは、最後
はお茶を濁して3倍近い格差になるのか、あるいは何もしないのかと思わざる
を得ない。これは国民の政治に対する信頼に関わる話で、大変残念に思いま
す。

〇政府の温室効果ガス削減目標について

【代表】
 G7サミットに総理が行かれるようですが、先般政府が出したエネルギー全
体のエネルギーミックスについて、政府の案では2030年に温室効果ガスを
2013年比で24~26%減という数字を出して、安倍総理はそれを持ってサ
ミットに行かれると思います。
 ちなみに2013年比で24~26%カットというのは、1990年比で言います
と16~18%カットにすぎず、従来、日本は1990年比で数字を出しており、
1990年比で出すと16~18%という小さな数字になる。それでは恥ずかし
くて、一番ピークだった2013年比にしたのかとも思わざるを得ない。
 民主党は1990年比で27~31%、2013年比にしますと34~37%マイ
ナスとする、エネルギー政策をとりまとめ先般発表した。
 国際NGOが「化石賞」を日本のこの数字に出したということですが、私が
思うのは、従来のサミットにおいてもいろいろな数字が約束されているが、例
えば福田総理の時もG8サミットにおいて、2050年までに世界全体の排出量
を少なくとも50%削減すると合意されています。福田さんは、それに先立って
2008年6月に、世界全体でCO2排出量の半減と言われた。
 それから翌年の2009年のラクイラサミットでは麻生総理が、2050年まで
の世界全体排出量の少なくとも50%削減を達成する目標をすべての国と共
有する。加えて、2050年までに先進国全体で80%、またはそれ以上削減す
るとの目標を支持するとなった。
 この「2050年・50%」、これは世界全体ですが、それから先進国では80%
という数字と今回政府が出された数字、つまり1990年比で見れば1990年か
ら2030年までかけて16~18%削減、しかし目標は2050年には80%と、
全く整合的ではない。そういったことを考えても、今回の数字は大声で言うに
は恥ずかしい数字だと思います。

■質疑

〇参議院の選挙制度改革について

【読売新聞・前田記者】
 今日、維新の党、次世代の党、日本を元気にする会が国会内で会談し、新
党改革が発表した「10増10減」案、格差最大で2.974倍の案についてこの
方針で一致して法案を出す方向で検討するということだ。民主党としてこの「1
0増10減」案についてはいかがお考えになるか。

【代表】
 詳細は承知しておりませんが、3倍近い倍率のもので、「違憲状態」あるいは
「違憲」判決が出る可能性は極めて大です。それでは話にならないと思います。

【読売新聞・前田記者】
 先ほど公明党との協力というか合区に触れられたが、今後、公明党と協議し
て共同提案ということをお考えか。

【代表】
 まだ公明党もはっきり打ち出したわけではない状態で、与党協議もやってい
ます。
 したがって、公明党がはっきりと2倍以内で案として出されれば、多少、民主
党案との組み合わせ方の違いは出てくると思いますが、話し合いの余地は十
分にあると思います。
2倍を超えるような案で出してこられると、話し合いは難しいと思います。

〇《安保法制》イラク戦争時における自衛隊活動の情報公開について

【新月通信・ペン記者】
 今、安倍政権は外国の軍事作戦に、より積極的に参加することを提案して
いるが、イラク戦争に関する情報を民主主義におけるアカウンタビリティ(説
明責任)の問題として、今こそ全面的に公開する必要はないか。イラク戦争
の検証情報を公開しているイギリスのように、日本は他の民主主義国のよい
事例にならうべきではないか。

【代表】
 今のお話は、私もこの前の委員会の審議の中で、日本は自衛隊を出して、
一つはサマーワでの人道復興支援、それからバグダッド空港を中心とした輸
送活動を行っており、その輸送活動について詳細なデータを出すべきだと、
政府に資料要求をしています。特に、非常に危険な事態に遭ったようなことが
あったのかなかったのか、あったとしたら具体的にどういう事例があったのか
ということを求めており、それを待っているところです。
 政府は今までの「非戦闘地域」という考え方を、それを実際にやってみて、
その経験に基づいて今回変えたという説明をしていますので、じゃあどういう
問題があったのかということを、輸送活動だけではなくて、サマーワも含めて
ですが、具体的にきちんと開示してくださいと。そうでないと、我々は「非戦闘
地域」をなくしたその本当の理由がわかりません、こういうことで求めていると
ころです。

〇《安保法制》特別委員会での審議について

【「週刊金曜日」・伊田記者】
 代表は常々「この問題は慎重な審議が必要だ」とおっしゃっているが、例
えば一つ一つの法案の性質が違う中で10法案をまとめて出すのは、国会
の審議権を侵しているのではという見方もできる。法案の性格によって小委
員会を設置して、そこでさらに丁寧に審議することを求めていく考えはあるか。

【代表】
 具体的にそういう考えは今ありません。小委員会にすれば大臣が出てく
るのかどうかもわかりませんし、それより毎日委員会を開いたほうがいい
のではないかと思います。
 しっかりとした議論が必要であるということはご指摘のとおりで、通常の法
案の10倍、現実に10本束ね法ですから、1本1本しっかり議論していく必要
がある。
 議論しているとわかるが、論点が非常に多岐にわたり、どの法律のどこを
議論していくのかと、我々がわかっても、一般の有権者の皆さんはわかりま
せん。うがった見方をすれば、わざとわかりにくくするようにしているのではな
いかとすら思える。国会できちんと議論する、「丁寧に議論する」と安倍総理
はおっしゃっていますが、そういうことをできにくくするような束ね法ではない
かと思います。
 これは私が言っているだけではなく、先般、自民党の山崎拓元幹事長と
ある雑誌で対談をしたところ、山崎さんも同じようなことを言っておられた。
これは一般的な見方なのだろうと思います。なお、山崎さんとの対談は月曜
日の『AERA』に掲載され、「ハフィントン・ポスト」には全文が掲載されます
ので、見ていただければと思います。

〇《安保法制》特別委員会での審議について

【「週間金曜日」・伊田記者】
 公聴会についてお聞きしたい。国会法51条には「委員会は一般的関心
及び目的を有する重要な案件について、公聴会を開き、真に利害関係を
有する者又は学識経験者等から意見を聴くことができる」とあります。昨
日の憲法調査会で与党側の参考人ですら「(新安保法制は)違憲だ」と明
言したことで、国民の関心は極めて高まっていると思う。委員会でさらに
専門家の話を聞く、もしくは地方公聴会を全都道府県で開いてもいいくら
いの問題だと思うが、公聴会についてはどうお考えか。

【代表】
 ここは注意して答えないと、与党からはもう公聴会というような話も出て
いると聞いています。公聴会をやれば、「次は採決だ」という話になります
ので、我々はその前にまずはしっかりと審議して論点を明確にするのが
先だと思います。

【東京新聞・横山記者】
 今日、細野豪志政調会長が安保関連法案に関して「一旦廃案にすべ
きだ」とおっしゃった。委員会で辻元清美さんも「一回取り下げろ」と発言
されている。民主党としては、廃案や取り下げを求めて今後、審議を進
めていかれるのか。

【代表】
 まず事実関係を明確にするという方針で現在進めている。その中でと
ても説明できないという状況になれば、それは取り下げていただかなくて
はならない。我々はそういう考えですが、あまりそのことを声高に言うと、
もう議論せずに採決に持っていかれるリスクもあり、我々は「きちんと議
論しましょう」ということを申し上げている。

【「週刊金曜日」・伊田記者】
 先ほど、反対を前面に出せば採決のリスクも高まるということだが、例
えば一定程度時間がたった時に、与党側が強行採決の動きを見せた場
合、民主党として憲法9条との関係で納得できていない時にどういったこ
とが考えられるか。例えば5分の1以上あれば記名投票にするとか、そ
こから牛歩にするとか、細かな戦術としてはいろいろあると思うが、そう
いったところまで今のところは考えていないという感じか。

【代表】
 あまり手の内を言わないほうがいい。
 ただ、この法案は憲法に関わるもので、しかも戦後の安全保障法制の
大転換ですから、わが党も正念場だと思っているわけです。それを具体
的にどういう形で表すかということは今申し上げませんが、まずは法案の
おかしさ、矛盾、そういうものの説明を求める中で明らかにしていくことが
重要であり、その作戦と言いますか、まともな法案審議の姿勢だと思いま
すが、それはかなり功を奏しつつある。いろいろなところで説明不能な事
態に陥っているということだと思います。まずはそれをさらにしっかりやっ
ていきたいと思います。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 ということは、現在自民党が出してきている法案は、最低でも修正をし
ない限りは絶対に通せない、憲法違反であるという認識だと思うが、どこ
をどう修正するか、あるいは廃案にするかは別にして、現状では憲法違
反であるという認識を持っており、民主党はそういう戦い方をしていくとい
うことでいいか。

【代表】
 それで結構です。ただ、この法案は集団的自衛権の問題だけではなく、
論点は、10本くらいの法案が束ねられていますので、それだけ議論して
いるわけにもいかない。先ほどのリスクの話や、今はまだあまり議論され
ていませんが、PKO法の改正の話もそうだし、いろいろな論点がありま
す。それぞれ非常に重要な論点なので、そこをしっかり議論していきた
いと考えています。
 私も機会があれば、また集団的自衛権を総理と議論したいと思い準
備はしているが、はたして来週その機会が訪れるのかどうかです。

〇《安保法制》自衛官のリスク拡大について

【朝日新聞・渡辺記者】
 先ほど束ね法案にしてわかりにくくしているのではないかという話だが、
中でも自衛官のリスクについてはかなり重要な問題ということで代表も
何度も指摘されている。正面から答えていないこともあると思うが、その
問題すら国民に響いている感じがしない。それについての受け止めを伺
いたい。

【代表】
 響いていないわけではないと思います。ただ、あまりにも論点が多岐に
わたり、それぞれが非常に大きな問題なのですが、それをまだ十分理解
していただいていないのかもしれません。ですから我々もしっかりとそれ
を広げていかなければいけないと思います。
 あとは、これは後出しで、実施要領でしたか、総理の承認を得て防衛
大臣が作るのですが、その中で自衛隊が活動する期間を通じて戦闘が
行われないような地域を指定すると、私の質問に対して答弁の中で初
めて出てきた。これは法案には何も書かれていない。
 どういう経緯でそういうことになったのかわかりませんが、いずれにし
てもそういうことを答弁しているのですが、これは法律で定めることなの
か、あるいは政令なのか、あるいはそれ以下なのかということすら聞い
ている方はわかりません。なんとなく「ああ、非戦闘地域と同じようなこと
がやられるのだな」と。その辺も非常に巧みに、わかりにくく、ごまかしな
がら答弁しているので、我々もしっかり指摘をしながら質していかなけれ
ばいけないと思います。

〇《安保法制》憲法審査会・全参考人の「新安保法制は違憲」見解表明
について

【NHK・相澤記者】
 昨日の憲法審査会で(参考人)3人全員が憲法違反に当たるという
認識を示した。このことについての代表の受け止めと、菅官房長官や
谷垣幹事長らは「憲法違反には当たらない」と反論されているが、この
政府・与党の反応についてどのように受け止めているか。

【代表】
 まあ論理的に反論しているわけではない、自分達はこういうことで憲法
には反していないのだという結論に至りました、と言っているだけです。
何も反論していないので、ちょっとコメントのしようもない。
 憲法学者に聞けば、「違憲だ」と言う人が圧倒的だというのは、最初か
らわかっていることで、もしそれで驚いている与党議員がいるとしたら、
そのことに驚きます。
 国民の皆さんには非常にわかりやすいメッセージになった。そういう意
味では憲法調査会の与野党を通じた幹事の皆様に感謝しています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 今までは「リスクを説明しろ」ということだったが、昨日の憲法審査会の
議論を踏まえて、民主党としては今後、この法案自体が違憲だというこ
とに絞って議論を進めていく方針に舵を切っていくのか。

【代表】
 いろいろな議論をしていかなければいけません。我々の主張は、集
団的自衛権に関しては、事実上それを認めなければならない事案が
ないということが一つと、もう一つは歯止めになっていないと。歯止め
になっていないということは、それは違憲だと。そういう意味では、我々
が言っていることとこの前の憲法学者の方々が表明されたことは、共
通の基盤に立っているということです。だから舵を切るとか、そういう
ことではありません。

【日本テレビ・川上記者】
 「憲法違反」だということに対する反応以前に、“人選ミス”だという意
見が自民党から出ているが、そのことについてはいかがか。

【代表】
 それでは、集団的自衛権が今の憲法上、今の政府の説明で、「合憲
である」という憲法学者の方を憲法調査会の参考人として出していただ
ければいいと思います。ちゃんとした憲法の論文を出している憲法学
者の方を。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 岡田さんは東大で芦部憲法を学んだ世代だと思うが、自衛隊自体が
違憲であるというのが当時の通説だったと思う。今の民主党議員の中
で、今回の安保法制について違憲だと思っている議員は何人くらいい
るのか。

【代表】
自衛隊が、ですか。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 自衛隊じゃないです。自衛隊の話は余計でした。今回の安保法制
について違憲だと思っている民主党議員は何人ぐらいいるのか。岡
田代表自体はどうごらんになっているのか。

【代表】
 私は、今の政府の考え方では憲法9条をクリアできないと考えてい
ます。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 昨日の憲法審査会での中川正春さんの質問は、ある民主党の議員
に言わせると、「ハットトリックでブラジルを破ったように痛快だ」と。先
生はこれはアシストだとおっしゃっていたが、率直に議論を聞いていて、
わが意を得たりとか、何か具体的に感じたことがあったら伺いたい。

【代表】
 あの3人が言われたことが、日本の憲法学者のおおむねのコンセン
サスではないかと思います。いわば常識です。

〇後藤議員の騒動について

【産経新聞・山本記者】
 後藤祐一議員が深夜にお酒の件があったようだが、一言受け止め
をお願いしたい。

【代表】
 後藤議員から午前中に電話ももらいました。「大変申しわけない」と、
深く反省をしておりましたので、私からは「委員会では本当に頑張って
いただいている。ただ、国民の信頼を裏切ることがないように」というこ
とは申し上げておきました。

〇安倍総理のウクライナ訪問予定について

【「週刊金曜日」・伊田記者】
 サミットに関連して、安倍首相がウクライナ訪問の準備を進めてい
るということだが、これが日露関係にどのような影響を与えるとお考え
か。ロシアのクリミア併合に対してはかなり批判がある一方で、今のウ
クライナ政権がかなり暴力的な政権であるという見方もある。その中
で安倍首相が一方の当事国にだけ行って、行った以上は支援という
話が出てくる可能性があると思うが、そのことが日ロ関係、特に年内
のプーチン大統領の訪日とか北方4島の関係に影響があるのか、な
いのか、どのようにお考えか。

【代表】
 どういう影響があるかは想像でしか言えませんので、特に私、申し
上げることはありません。
 もちろん影響があるかもしれません。ただ、今のロシアがウクライナ
に対してやっていることはやはり主権の侵害であり、許されざることで
すから、安倍総理が訪問されれば、やはりそのことについて、当然ロ
シアのやっていることは認められないという前提でいろいろなことを
おっしゃるのだと思います。
 安倍さんもよく言われておりますが、正義がまかり通らない、主権が
公然と侵害されているということであれば、そこに対する批判は当然し
なければならないと思います。

〇連合との政策協議について

【共同通信・光山記者】
 この後、連合から2016年度の最重要政策について要望があると
思うが、民主党としてどういったことを重視して連合と政策協議を進
めていくか。
 また、古賀会長が退任を表明されたが、後任にどういった方を望
まれるかお聞きしたい。

【代表】
 最初の点、私、その場に同席しません。幹事長が受けられます。
 連合とは、特にこの国会では労働法制、それから安全保障法制も
含めて、基本的に同じ考え方、同じベクトルで活動していただいてお
り、そういう意味でも我々にとっても大変ありがたいことだと思います。
「働く人々の立場に立つ政党」として、連合の主張をしっかりと受け
止めて、国会の中で活動していきたい。具体的には派遣法や労基
法が、現状でそのまま通ってしまうということのないように、しっかり
した議論をしていきたいと考えています。
 人事については、コメントすべき問題ではないと思います。

〇国政選挙の公認候補について

【時事通信・大町記者】
 民主党の衆院選の総支部長発表に関して、この1週間、維新か
ら反発が出た。この間の民主党の対応について代表はいかがお
考えか。

【代表】
 もちろん私も選対委員長・幹事長とともに相談して、これで行こう
と決めて常任幹事会に諮った。
 維新との関係は、重複していることは承知していましたが、それは
今後、調整が当然必要になってくる、調整が整うまで内定しないとい
うのもいかがなものかと。そういう観点で決定した。
 ただ、国会でも今、いい形で協力が進んでおり、全く何も事前に説
明なく決めたわけではありませんが、その説明などが丁寧さを欠い
た点があったことは否めないと思います。

【共同通信・光山記者】
 今後の対応として2次公認、あるいは来年の参院選等でも維新と
は調整した上で内定していくのか。

【代表】
 完全に調整した上で立てるということになると遅れてしまうかもしれ
ません。そういう意味では、必要な意思疎通をはかりながら決めてい
くことになると思います。
 それから現職は早く公認しないといけません。既に公認も何人か出
ておりますが、そこはあらかじめ断った上でということになるかもしれ
ませんが、こちらとしては現職を優先的に公認していく必要があると
思います。

〇岩手県知事・県議・参議院議員補欠選挙の対応について

【読売新聞・前田記者】
 野党再編に向けて生活の党の小沢共同代表が動いていて、先日も
岡田代表とお会いになったかと思う。その際に岩手県知事選での達
増知事支持で一致したと伺っている。この岩手県知事選の対応と、そ
れに伴う参院補選の対応について、改めて伺いたい。

【代表】
 知事選は県連レベルで支持ということを決めていると承知しておりま
す。達増知事側から推薦依頼とかそういうものが上がってきているわ
けではありませんので、そういう意味で何か党として決定するというこ
とではない。そう理解をしております。
 後は事実上応援をしていくということ、その中身については今申し上
げるのは適切ではないと思います。
 参議院の補選の話は、特に何か決めたことがあるわけではありませ
んので、ここで申し上げることはありません。

【時事通信・大町記者】
 小沢さんはいわゆる野党共闘、幅広い野党で達増さんをやりたいと
考えていると思うが、その点について代表はいかがお考えか。

【代表】
 いろいろな党が達増知事の実績を評価して、そして応援するという
ことであれば、それは望ましいことだと思います。

【フリーランス・堀田記者】
 小沢さんと会ったのは、県知事選のことだけだったのか。

【代表】
 私自身は会ったということは公式には言っていないが、小沢先生が
そうお話しになったということです。私は誰と会った、会わないというこ
とは言わない主義ですので、最小限のことしか申し上げつもりはない。
 何を話したかということについて申し上げる立場にはありません。

【フリーランス・堀田記者】
 2012年の選挙において小沢さんは、はっきり申し上げると民主党
の敵になった。階猛議員に達増知事の夫人をぶつけたし、黄川田徹
議員には旅館のおかみをぶつけた。そういったことについての話は、
岡田さんはされたか。

【代表】
 話の中身をいろいろと言う立場にはありませんので。それ以上のコ
メントはありません。

【読売新聞・前田】
 岡田代表は新生党とか、民由合併とか、民主党時代とか、小沢一郎
さんとつき合いが長いと思う。これまでの経緯を踏まえて、小沢一郎さ
んという政治家をどう評価されているか。

【代表】
 そういうコメントをする立場ではないと思います。
 政治家として大先輩であることは間違いない。私、いつも言うのですが、
二つの大きな業績と。一つは、今まで議論してきたこととちょっと矛盾す
るかもしれませんが、わが国の国際的な貢献について、それまでとは違
う視点で提案をされた。自民党時代の「小沢調査会」です。もう一つは、
細川連立政権、7党8会派の連立与党を作り上げた。この二つは戦後
の政治史に残る偉業であると思います。

【フリーランス・堀田記者】
 県知事選の時に県議選が行なわれる。定員48・16地区。現在民主
6人、生活8人だが、これはとにかく県議選だから民主党は勝たないと
いけない。県議選と県知事選のリンケージについて、岡田さんは何か指
示されるか。

【代表】
 今、県議の中にも、若干微妙なところはあるのですが、多くの民主党の
県議が達増知事を応援する組織を作ってそこに入って応援していると私
は理解しております。そういう意味でのリンケージは既にできているという
ことです。
 あとは、県議はともかくとして、知事サイドからどういうご要請があるか
ということを踏まえて、党として何ができるかを考えていきたいと思います。




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