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岡田克也代表定例記者会見(7月21日)

岡田克也代表記者会見
2016年7月21日(木)14時01分~14時29分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。

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■冒頭発言
○補正予算案について
○自民党・谷垣幹事長の入院について

■質疑
○参議院選挙の結果について
○東京都知事選挙について
○東京都議会補欠選挙について
○党代表選挙について
○憲法をめぐる議論について
○普天間飛行場移設問題について
○社民党について
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■冒頭発言

○補正予算案について

【代表】
 選挙が終わって1週間強たちまして、ようやく疲れも取れてきたかなと思っています。総理も夏休みをお取りだということですが、来るべき国会、補正予算も提出される予定ですが、しっかりと私のほうも蓄積して、そして意味のある補正予算、景気対策が実現するように、総理のほうもしっかり内容を詰めていただきたいと思います。
 一時しのぎの、古い、公共事業依存型の景気対策ではなく、やはり人に対する投資。我々選挙期間中に申し上げた低年金者に対する給付措置も含めて、これは来年4月からということですから、すぐ景気対策として効果があるわけではありませんが、そういう制度がしっかりできるということは安心感を与えることにつながるわけです。そして基本的な構造として、格差の拡大を防ぎ、安心して生活できる状況をつくり出していく、そういったことに資する補正予算をぜひつくっていただきたいと思います。
 あわせて、将来の安心という意味では財政規律。「2020年・PB(基礎的財政収支)黒字化というのは変わっていない」というのが総理の発言ですが、誰がどう見ても非常に厳しくなったと言うべきだと思います。そういったことについて、これは党首討論でも申し上げたのですが、行政改革の具体的な考え方も含め、しっかりとしたPB黒字化が実現するための具体的計画をつくるということも同時に求められていると考えております。公共事業バラマキ型の、財政規律とは全く逆方向の景気対策というものにならないことを強く期待しているところであります。
 あわせて、この選挙期間中にお答えいただけなかったのですが、補正予算の財源をどうするのかというのも非常に重要な点で、税収見通しは非常に厳しい状況だし、なかなか従来の補正予算のように想定した税収を上回った分を“果実”として使うという考え方は、もう通用しないわけであります。そういう中で、財政規律を保ちながら、どうやって補正予算の財源を確保していくかということは極めて重要で、そういったことについてしっかりとした考え方を示してもらいたいと考えております。

○自民党・谷垣幹事長の入院について

【代表】
 谷垣幹事長が(自転車の)事故で手術を受けたということであります。お見舞いを申し上げますとともに、一刻も早く仕事に復帰していただきたいと思っております。

■質疑

○参議院選挙の結果について

【「FACTA」・宮嶋記者】
 参議院選から1週間ちょっとたったので改めて伺いたいが、3年前は1人区ゼロだったのが12人になった。すると野党共闘というのは、議席的に見ると民進党に一
番、損得勘定では行っているが、これはどういう評価になるのか。
 それから代表、心中期するものは34であったとおっしゃっていたが、そこまで達したのかどうかというのは議論があるが、結局、この参議院選挙で民進党は負けたのか。勝ったとは言えないが、どういう評価を執行部としてお考えになっているのか伺いたい。

【代表】
 まず、12ではなくて11。しかも、それはゼロから11ではなくて、2から11ですね。3年前ゼロというのは公認がゼロだったということで、沖縄と岩手がありま
したので、正確に言うとそういうことです。公認で言うと今回たしか7ということですね。
 いずれにしても今回の選挙の総括はこれからやりますので。本当は議論がもう始まっていなければいけないのだけれども、残念ながらかなり都知事選のほうに人手を取られておりまして、かつ今、地方で議論してもらっていますので、現時点ではあまり先取りして物を言わないほうがいいというふうには思います。
 ただ、私、選挙が終わった時に申し上げたように、もちろん「勝った」と言えるはずはないわけです。「勝った」というのは、やはり過半数を取った時だと思うのです。底は打っています。再生の途上にあるということは言えると、そこまでは言い切れる状態になったということだと思います。
 あまり言われないのですが、複数区は(6年前比で)2議席少ないだけですので、複数区はかなり健闘したということは言えると思います。1人区は今おっしゃったとおりで、欲を言えば切りがありません。あと三つ、四つ頑張れば、ひょっとしたら取れたかもしれませんが、逆に言うともう少し少なくても不思議ではなかった、そういう状況での結果だと思います。比例区がもう少し取れればよかったのにな、という気持ちはありますね。

○東京都知事選挙について

【テレビ朝日・白川記者】
 都知事選について伺いたい。推薦されている鳥越候補に対して一部週刊誌報道があり、それに対して「事実無根である」というご本人の発言もあったが、今回の件について、この週刊誌が出てその後の支援態勢というか、応援態勢についての現状の考えを伺いたい。

【代表】
 これは、この時期に、しかも一種の憶測記事、事実をきちんと示して明言するものではない、そういう記事ですから、非常に問題が大きいと私は思っています。あとは、鳥越事務所のほうで刑事告訴も含めて対応しておられるということですので、私、それ以上のコメントはありません。ただ、この時期になぜ、どう考えても不自然な、そういった記事だと思います。

【テレビ朝日・白川記者】
 鳥越さん自身も、この時期に出たことについて、一種の政治的な力が働いているのではないかというようなこともおっしゃっているが、そのあたりはいかがか。

【代表】
 それはよく中身はわかりません。これは推測で物は言えませんが、しかしこのタイミングで出てきたことは非常に不自然。しかも内容的に、先ほど言いましたように、一種の憶測に基づく記事。きちんと事実関係について明言していない。あとは、これは告訴状も出されていることですので、特にそれ以上のコメントはありません。

【フリーランス・堀田記者】
 昨日の夕刊フジで岡田代表が、いろいろな人が出ているけれども鳥越さんが一番いい、「演説を一度聞いてほしい」とあった。鳥越さんの選挙はどのようにやっているかということは選対本部がやっているが、街宣数がものすごく少ない。今日は中野で1ヵ所。ところが小池さん、増田さん、他にも出ているが、すごく街宣数が多い。そこで政策も訴えている。私もできる限りいろいろなところで取材しているが、鳥越さんは圧倒的に少ない。訴える方法は街宣以外にもあると思うが、昨日の岡田さんの書いているものと、今のところ全然違う。推薦した党の代表として、もうちょっと街宣をやってくれということを言うべきだと思うが。

【代表】
 「全然違う」というのは事実に反すると思うのですね。ですから、数は少なくても、告知してありますから、そこに行けば話は聞けるわけですから、ぜひ聞いてくださいと申し上げているわけです。
 私も昨日、品川の街頭演説を実は聞いたのですが、非常にいい演説をされているし、人もたくさん集まっています。ですから、数多くこなすのがいいのか、時間を比較的取ってしっかり話して、しかもかなり鳥越さんのところには多くの人が集まっていただいていますから。他の候補者のことは私、知りませんけれども、数が少ないからだめだということはないと思います。

【フリーランス・安積記者】
 先ほどの代表の返事だと、時間を取ってしっかりやることと回数とがトレードオフの関係にあるような感じがしたが、他の候補を取材すると、やはり小池さんとかは30分以上お話をされていて、回数もはるかに多い。聞いていて内容もあるし、回数も多いという形だが、これはトレードオフとお考えなのか。

【代表】
 これは街頭演説の世界だけで考えるべきことなのかと。昨日も保育室の視察に鳥越さんは行かれたわけですね。いろいろな活動をしておられるわけですから、街頭演説の数が少ないことをもって、それが問題だとか、そういう見方は、まあ、それは一つの見方としてあるかもしれません。私はそういう考え方ではありません。

【フリーランス・安積記者】
 でも、一般的にそういうふうな声は確かにネットでは多い。「聞こえない」という。チャンスを与えるということは選挙期間中に必要だと思うが、そういったところの見直しはお考えではないか。

【代表】
 私が全体の選挙を動かしているわけではないのですが、それぞれ選対があって、考え方が、ご本人も含めてあるわけですから、そのことも含めて全体として有権者の皆さんが判断していただければいいと思います。ネットにもいろいろな声があると思いますが、「そうではない」という声も当然あると思います。

【テレビ朝日・白川記者】
 各社調査でもなかなか接戦だという中にあって、例えば鳥越さんが一人抜けているという状態ではないわけだが、推薦している民進党として、今後何をどう訴えてその勝利を目指していくのかという戦略があったら伺いたい。
 もう1点。今回の都知事選の結果が、国会等が控えているが、国政に与える影響については何かお考えがあるか。

【代表】
 私、戦略を語る立場にはありません。基本的にはこの選挙、鳥越さんが自ら出るという意思決定をされて、それを野党としてどう対応すべきかということで決めたわけであります。あくまでも候補者、そして中心は鳥越さんですから、鳥越さんがどういうふうにお考えかということは最大限尊重されるべきだと。我々が、ああだこうだと言う立場ではないことは申し上げておきたいと思います。
 (国政に与える影響については)それは結果が出ないと。結果を先取りして言うのはどうかと思いますね。

【フリーランス・安積記者】
 候補が決まる前に、いろいろな候補が、共闘で支援してくれるのだったら受けるとか、そういう会見もあった。石田さんが声を上げられた時に、代表は「すばらしい方だ」とおっしゃり、鳥越さんについても「すばらしい方だ」とおっしゃったわけだが、鳥越さんを推薦した基準になっているもの、決め手となっているものは、その「すばらしい方」の間ではどういうところで決め手になったのか。

【代表】
 石田さんについての私のコメントを抜き書きして一部だけ報じたメディアに対して、私は非常にアンフェアだと考えています。私になされた質問に対して私が申し上げたのは、安保法制の時に、ああいう場にあの立場で出ていって、そしてはっきり意思表示をされたと。そこのところについて「すばらしい」ということを申し上げたわけで、知事候補として私は全くコメントしていないんですね。それを、その「すばらしい」の言葉だけ抜き出して報じたメディアが幾つかありますが、非常にアンフェアな報道だったと私は思います。もう少しお互いに信頼関係を持って――こういうところでやりとりしているわけですから。そういうやり方は非常に残念に思っています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 とにかく告示の数日前の出馬ということなので、本来、猪瀬・舛添の後なので、やはり身体検査は必要だったと思う。文春の記事が云々ではないが、鳥越さんの身体検査というのは、野党はやったのか、やっていないのか。

【代表】
 私は特にコメントしません。

○東京都議会補欠選挙について

【産経新聞・清宮記者】
 明日告示される都議会の補欠選挙について伺いたい。民進党は3選挙区で公認候補を擁立するということで、共産党も4選挙区でそれぞれ候補を立てる。都知事選では野党共闘ということで協力関係にあるわけだが、都議会選挙で都知事選とは対応が異なることについて、代表のお考えをお聞きしたい。

【代表】
 対応が異なっているかどうか、ちょっとわかりませんが。いずれにせよ中選挙区で、1人区ではないはずですね。1人区でバッティングしているということではないので。今回の参議院選挙においても1人区では一本化したが、複数区ではお互い競合して競い合うことは当然あったわけですから、考え方が変わったわけではありません。

○党代表選挙について

【北海道新聞・津田記者】
 代表選について伺いたい。代表選の日程についていろいろ報道があるが、岡田代表はどういったことが代表選の争点になると思われるか。また、憲法について考え方がいろいろあると思うが、憲法については代表選の争点になるとお考えか。

【代表】
 中身は、これから誰が代表選に出て、どういう主張をするかによって決まってきますので、私が今、何か先取りして言うことは適切ではないと考えています。
 それから日程もまだ正式に決まっているわけではありません。今日の執行役員会で議論にはなると思いますが。一部報道がなされていますが、何か党として決めたという事実は全くありません。

【読売新聞・中田記者】
 岡田代表は代表選に対する態度に関して、「現時点では白紙」ということで、まだ表明されていない。今、都知事選の最中ということでそちらを優先ということもあるかと思うが、代表選に出馬する・しないに関する態度表明に関して、都知事選の結果が出て以降に表明されるお考えかどうか伺いたい。

【代表】
 それは特に今、私はメンションしません。
 ただ、少なくとも都知事選をやっている最中に何か代表選で党の中が、立候補者が次々手を挙げて議論になっているということは好ましくないと私自身は判断しております。都知事選が終わればどうなるか、私自身の問題は、これは現時点で白紙です。

【日本経済新聞・宮坂記者】
 代表としての立場はまだ白紙だということだが、次の代表は衆院選の舵取りを担わなければいけない立場になると思うが、この衆院選に向けて、それから国会論戦に向けて、次の代表にはどのような思いとか能力が求められるか。その点についてのお考えはいかがか。

【代表】
 ノーコメントです。

【読売新聞・中田記者】
 福島の増子輝彦参議院議員が昨日のメールマガジンで、代表選に関して、「民主党政権崩壊の中心にいた議員達はいい加減に退場して欲しい」「若く清新な人物を代表にしたい」「岡田代表には1日も早く辞任すべき決意をして欲しい」と書き込まれている。執行部の刷新というか、世代交代を求めるような意見だと思うが、こうした考え方について代表のご意見があればお願いしたい。

【代表】
 まあ、いろいろな意見があっていいと思います。増子らしいんじゃないですか、はい。

【毎日新聞・松本記者】
 弊社の週末の世論調査で、代表選にふさわしい人物を、具体名を3人挙げ、岡田代表、蓮舫さん、細野豪志さん、そして他の候補という形で聞いたところ、全体の中では蓮舫さんがトップで、民進党の支持層の中では岡田さんがトップだった。この点についての受け止めをお願いしたい。

【代表】
 一々コメントする必要はないと思います。

○憲法をめぐる議論について

【北海道新聞・津田記者】
 憲法の話をお聞きしたい。岡田代表は先週の会見で、安倍晋三首相が立憲主義の考え方などを見直せば、「『なるほど』と思われることが出てくれば議論しないわけではない」とおっしゃった。憲法審査会を始める前に、こういった岡田代表の考え方を党内の憲法調査会などで共有したり議論したりする必要はあると思われるか。
 また、憲法審査会と党内の憲法調査会を同時並行的にしていくのか、それとも別々に考えたほうがいいのか、その辺の考え方をお願いしたい。

【代表】
 もう少しこれは時間が要ると思います。代表選を終えて、新しく決まった代表がお考えになることが基本だと思いますので、あまり私が今の状態でいろいろな考え方を言わないほうがいいと思います。
 ただ、立憲主義の考え方を安倍総理は明確にすべきだと。それから、我が国の日本国憲法をおとしめるような発言、「代物」というような表現とか、そういうものをきちんと訂正すべきだということは、私、一貫して申し上げてきていることで、最近言い出したことではないんです。ずっと、そういったことをちゃんとすべきだ、そうでないと議論できません、ということを言ってきたわけです。

○普天間飛行場移設問題について

【NHK・花岡記者】
 普天間の基地、辺野古の基地について伺いたい。今日政府は、埋め立ての承認取り消しを撤回するよう求めた国の是正措置に(沖縄県が)従わないことの違法性を確認するための訴訟を、明日起こす考え方を明らかにしたが、代表の受け止めをお願いしたい。

【代表】
 参議院選挙(終了)を待っていたかのような政府の動きですね。ですから重要なことは、お互いによく話し合うということで、訴訟合戦になるようなことは避けるべき。今回の政府の判断はその引き金を引くようなものですから。どうして、もっときちんと話し合いができないのかと、そのことを非常に疑問に思いますね。

【NHK・花岡記者】
 関連して。政府のほうと、沖縄県のほうもそうだが、鹿児島の馬毛島について、訓練移転ができないかということが検討されているようだ。訓練移転の可能性について代表はどうお考えか。

【代表】
 おおさか維新の会からもそういうご提案があるというふうにも聞いているのですが、ちょっと中身がよくわからないのですね。「訓練移転」って一体何か、ですね。訓練というのは、基本的には沖縄本島の北部で行っている訓練ですね。それが馬毛島でできるわけではないので、おそらく訓練移転というより、今の普天間の飛行場としての機能を一時的に馬毛島に移すという意味なのかなというふうにも思うのですが、その機能を全部持っていってしまうのかどうなのかもよくわかりません。ですから、非常にコメントしにくいですね。意味がよくわからないわけです。
 別に今の普天間で発着訓練を繰り返しているということではないと私は思うのです。オスプレイのですね。

○社民党について

【共同通信・関記者】
 社民党について伺いたい。本日、社民党は常任幹事会や選対会議を開いて、1議席獲得に留まった結果を受けて参院選の総括を行った。生活の党と統一会派を組むことでも合意をしたが、今後の社民党に期待すること、あるいは社民党を含めた野党連携のあり方について、現在の代表の考えを伺いたい。

【代表】
 生活の党との統一会派を合意したというのは、正式にそういうことになっているのですか。ちょっと確認できていないので、コメントできませんけれども。それぞれお考えだと思いますので、そういった他の政党のお考えについて私が評論家のようにコメントすることはございません。
 いずれにしても野党同士、4野党でともに選挙戦も戦ってきましたし、今、都知事選挙も協力してやっているところです。これからもさまざまな協力ということは考えていかなければいけないと思います。




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