被災地視察報告(2013年)
2013年5月4日から3日間、岩手、宮城、福島の被災地を歩き、復興へ向けた様々な取り組みを視察してきました。いまだに多くの方々が仮設住宅で暮らし、安定して働く場も十分確保できていない厳しい局面ではありますが、新しい前向きな動きも出てきています。
5月4日(土)
岩手県大船渡市、陸前高田市、宮城県気仙沼市
大船渡漁協を訪問し、組合長はじめ漁業者の皆さんと意見交換をしました。同漁協に幹事長時代に訪れた際に、ワカメ養殖業早期再開のための要望を受けましたが、昨年はワカメの収穫を無事再開することができたとのことでした。
次に陸前高田市を訪問し、震災後に立ち上がった現地のNPOや商店街の取り組みを中心に視察しました。津波の到達点に桜を植樹し、震災を後世に伝える「桜ライン311」や、商店主が団結して作り上げた「未来商店街」など、勇気付けられるプロジェクトに多数出会いました。
夜は、気仙沼NPO/NGO連絡会所属の7団体の皆さんと懇談。復興のあり方について、有意義な意見交換ができました。
昨年からワカメの収穫を再開した大船渡の漁港
(岩手県大船渡市)
津波の到達点に桜を植樹し、震災を後世に伝える「桜ライン311」
(岩手県陸前高田市)
5月5日(日)
宮城県南三陸町、石巻市、岩沼市、山元町、福島県相馬市
南三陸町を震災直後に訪れた際には、言葉も出ないような厳しい状況でした。しかし、震災から2年経ち、新たにオープンした漁協直売所「タブの木」や、多数の仮設店舗が集まる「南三陸さんさん商店街」は、魚介類などを求める多くのお客さんでにぎわっており、活気が感じられました。
午後は岩沼市を訪れ、がれきを活用して森の防潮堤を整備する「森の長城プロジェクト」を視察。木を植えることで津波対策にもなり、被災された方々にとっても、木が育つことで生き甲斐の一つになるのではないかと思います。
山元町では、イチゴの先端施設園芸の研究とイチゴ生産ハウスを見学。地元農家の皆さんと行政が連携し、将来の農業を先取りした栽培が行われていました。
夜は相馬にて、福島県で活動しているNPOの皆さんと懇談。若い皆さんや地域のNPOが頑張っている姿が印象的でした。
新鮮な魚介類を求める客でにぎわう南三陸町の漁協直売所
(宮城県南三陸町)
山元町の農家と行政が連携して取り組むイチゴの先端施設園芸
(宮城県山元町)
5月6日(月)
福島県南相馬市、福島市
南相馬市にて桜井市長と久し振りに意見交換。震災直後に立入制限地域を案内していただいたことを思い出します。その後、南相馬ソーラー・アグリパークを視察。ここは、ドーム型の野菜工場と太陽光発電所が一体となった新しい施設で、子どもたちが体験学習をすることができます。
被災地だからこそできる未来志向のプロジェクトが各地域で立ち上がっており、力づけられました。
最先端技術でレタスを栽培する野菜工場
(福島県南相馬市)
野菜工場と太陽光発電所が一体となった南相馬ソーラー・アグリパーク
(福島県南相馬市)
※本報告は、「岡田かつや後援会会報2013年夏号」の記事を編集し、転載したものです。
<関連記事>
・被災地視察―未来志向の前向きな動きやNPOの活躍に力づけられ(ブログ TALK-ABOUT 2013年5月7日)
https://www.katsuya.net/topics/article-2777.html
・被災地視察―住宅・仕事の確保へ政治も役割を果たし、皆で協力を(ブログ TALK-ABOUT 2013年5月6日)
https://www.katsuya.net/topics/article-2773.html
※2011年の視察報告はこちら