連休後半――多度神社「上げ馬」と映画『クイーン』
後半、いかがお過ごしだったでしょうか。私は今回、比較的のんびりと束の間の休息を取らせていただきました。
地元では、地元の多度大社の上げ馬行事に久し振りに参加させていただきました。
これは東海地方ではかなり有名で、5万を超える人々が見学に来て頂けるわけですけども、それぞれの地域を代表する馬と、そして、その地域で選ばれた二十歳前の少年が騎士としてその馬に乗り、約2メートルの土塀を馬が駆け登って飛び越えることができるかどうか、それによってその年が豊作か否かを占うという非常に歴史のある、織田信長が多度大社を破壊した一定期間以外はずっと続いてきた、そういう行事です。
私も久し振りに拝見して、非常に素晴らしい、そして、馬が土塀を無事に越えたときには思わず大きな拍手をしてしまいました。ご関心のある方は来年是非見ていただきたいと思います。
そして、家内と映画『クイーン』を観に行きました。この映画はいま、かなり人気が高まっていて、列をなしてチケットを購入する方がいらっしゃいました。
英国王室の中身ですとか、あるいは首相になったばかりのブレア首相、あるいは政府の中のやりとりなど、それはそれで興味深いわけですが、メインのテーマはダイアナ妃の死を悼む英国民の感情と、そして英国王室の伝統を守ろうとするエリザベス女王の葛藤の物語です。
例えば、こういうことがありました。王宮に旗を掲げる。国民から見ると、ダイアナ妃が亡くなったにもかかわらず半旗が掲げられていない。これは、王室のダイアナに対する気持ちを表しているんじゃないかと、王室に対する批判が高まるわけです。王室は要らないという声も高まる。ある意味では王室の危機が来るわけです。
しかし、エリザベス女王に言わせると、王ないしは女王が宮殿にいるときには旗を掲げ、いないときは旗を降ろすというのが1000年間の英国王室の伝統であって、半旗を掲げることはいまでもない、こういうことになるわけです。
一種のダイアナ妃が亡くなったことに対する英国民の思い、言葉を変えれば、ポピュリズムとそれに対してリーダーがどのようにして対応していったらいいのか、そういうことを考えさせる話だと思います。
私はこの映画を観ながら、いまから2年前にあったあの郵政の総選挙を思い出していました。
あのときに、この選挙は大きく負けるということが確実になったときに、私自身が考えたことは、それはそれで負けることはなんとか回避したいけれども、だからといって民主党のブランド、それを傷付けるようなことはしない、しっかりブランドを守っておけば、次にまた政権交代のチャンスは来る、こういうふうに考えて最後は腹をくくって行動させいただきました。つまり、政策論を最後まで主張させていただきました。
エリザベス女王は、最終的にはブレア首相のアドバイスを受けて、国民に対して語りかけるということで、事態を収束させるわけですが、私自身観ていて、いろんな思いが込み上げてくる、そういう映画でした。
いずれにしても、非常に完成度の高い素晴らしい映画だということは申し上げておきたいと思います。
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