地元企業回り――中小企業の活力を感じる
大変暑い日が続いていますけれどもいかがお過ごしでしょうか。
私も、国会が閉会になり、そして地方回りも一巡したということで、かなり地元での活動の時間を増やしています。
様々な活動をしておりますけれども、例えば、地元の企業を回る。もちろん3年前の総選挙以降、時間を見てずっと回ってきていますけれども、何百社という会社が選挙区にはありますから、まだまだ回り切れない状況です。
大体1日フルに使いますと、10数社回る感じになります。1社当たり15分位の非常に短い時間ですけれども、経営者の方とお話ができます。時間があれば少し現場を見せていただく。そういうことで、地元の中小企業の皆さんが今どういう状況にあるかということがよく伝わってきます。
自動車関連のところも多いわけですし、今の景気動向の中で、先行きの景気の不透明さ、あるいは自動車の減産、そういったことが不安としてひしひしと伝わってきます。あるいは原油価格の高騰・原材料価格全体が上がっていること、そういうものも、かなり経営を圧迫しているというお話は大変多いわけです。
しかしそういう中で「おやっ」と思ういい話もたくさんあります。
例えばこの前、ある自動車会社の4次受けといった方がいいと思いますが、家族でやっておられる中小企業を訪れた時、工場の中に非常に古い、材料を削るための機械が何台か並んでいました。私の感じだと40年以上前のものじゃないかと。
そこで60歳を超えたご夫婦が仕事をしておられるわけです。職人技といってもいいでしょう。しかしそれだけでは先がないなと思って、もう少し工場の奥に入りますと、そこに2000万円位はする立派な機械が一台置いてある。そこで若夫婦が様々な調整作業やプログラミングなどやりながら、全く違うスピードでどんどん部品をつくっている。親子2代でそれぞれやり方は違いますけども、新しい投資をしながら若い夫婦が継承していく。大変良い場面を見せていただいたなと思います。
1台数千万するような機械が中小企業の中に入っているということは、よく目にすることです。他の古い機械とは区切った所に置いてあって、本当に大事にしている。そういう場面にも何回もお目にかかっています。
中小企業、大変厳しい中で、しかし必要な投資はしながら、借金をして、機械を買って、そして一生懸命働く。暑い中でもクーラーももちろんない中で、汗みどろになって頑張っておられる姿は素晴らしいものであると思います。
あるいは日本の多角化も進んでいます。今までと全く違う分野に進出をして、そして頑張っておられる中小企業も多いわけです。非常に特徴のあるものをつくっておられる。
例えば先般行ったところでは、人を手術する時のメスの入れ方をあらかじめ経験しておくための、個々の患者さんの例えば骨とか骨格、そういうものを個々に注文生産して、そこでお医者さんがあらかじめメスの入れ方を研究して、そして実際の手術に挑む。その為の1つの模型をつくっておられる会社。本来全然違うものをつくっているわけですけれども、そういうところに売り出しているとか、新しい試みをしておられる会社が地元にもたくさんあります。
そういうところは本当に中小企業の、あるいは零細企業の活力というものを感じさせるわけで、地元を細かく回る中で、様々な勉強をさせていただいている。今日はそのことをお話してみました。
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