東京-北京フォーラム――日本の学生も頑張れ
一昨日の夜から、「東京-北京フォーラム」が開催されています。このことについて、一言お話ししたいと思います。
これは日本の「言論NPO」と中国側の新聞社が共催するという形で、民間レベルでの交流を促進するためのシンポジウムを毎年1回、日本と中国で交互に開いているというものです。
私もいろいろな相談にあずかり、昨年も北京で開かれた会議に参加しました。今年は東京ということで、一昨日の夜の晩餐会から出席しています。
最も私にとって興味深かったのは、昨年の北京大学での開催に続いて、今年は東京大学で学生たちを前にして、日本・中国それぞれ3~4人ずつ出て議論をし、学生たちの質問に答えるというものです。
去年の北京の大会では、様々な学生からの意見が活発に出されました。それに対して日本側あるいは中国側がそれぞれ答えたわけです。
かなり自由にものを言ってるなという感じを私は非常に受けました。今回は東京大学ということで、もちろん、東京大学の学生以外にも各大学から参加をしていただき、意見交換をしたわけです。
まず、今回200人ぐらいの学生だったと思いますが、会場に入ったとき私は同僚議員と話をしていたのですが、一体この200人のうち日本人はどのぐらいいるのだろうか、中国人はどのぐらいいるのだろうか。私は半々ぐらいかなと思いましたが、私の発言の際に挙手をしてもらいました。
9割が日本人ということで、私が中国人かなと思った皆さんも実は日本人だったということです。
本当に外から見ると、日本人と中国人は区別がつかない、分からないなということを改めて感じました。
いろいろな議論が出ましたが、1つ残念だったのは、東京大学の学生からの発言があまりなかったと。他の大学の方が多かったということです。
これは実は昨年の北京大学でも、北京大学の学生は1人も発言をせずに、それがたまたまたくさん手が挙がったなかで、当たった人がそうだったということがあるのですが、他の大学の学生さんたちのほうが元気に質問したような印象を受けました。
今年ももう少し、東大でやっているなら東大の学生の手が挙がってもよかったのになという思いです。
それから、もう1つの感想ですが、元気は北京大学のほうがあったような気がします。北京大学ではほとんど中国人の学生が質問しました。
今回の場合は、日本人だけでなくて、中国人の学生も質問あるいは発言がありました。両方比べてみると、発言の内容あるいは質も含めて、昨年のほうがよかったかなと思わないでもありません。
そもそも、学生の数がだいぶ違いました。今年は200人ですが、昨年は400人ぐらいいたと思います。もちろん、動員などもあったかもしれませんが、それにしても、日本の学生ももっと頑張ってもらいたいという思いです。
いろんな質問が出たなかで、日本はいま、自信がないというような発言もありましたので、私からはいまの日本というのは、例えば、民主主義の深まり、あるいは多様性を認めるという考え方といったところについては、アジアの中でも最も先を行っていることは間違いないし、戦後の経済復興も、それから経済力から言っても、相対的には小さくなっているかもしれないけれども、日本の力というものはアジアの中で抜きん出ていると申し上げて、もっと自信を持つべきだ、胸を張るべきだと申し上げたところです。
いずれにしても、若い学生さんたちと話していて思うことですが、これから日本も非常に大事な、あるいは困難な場面もあるかもしれませんが、少なくとも現時点で日本は平和で豊かで素晴らしい国ですし、これをさらに良くしていく、素晴らしい国にしていくのは、もちろん我々政治家の責任も重いわけですが、基本的には若い人たちにかかっている。だから頑張ってもらいたい、自分たちで切り開いてさらに良い国をつくってもらいたいと改めてそう感じた次第です。
※東京-北京フォーラム「分科会・政治対話」の詳細はこちら(外部サイト)
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