政府4演説――網羅的、そして言葉だけが踊る
昨日両院協議会での結論が出て、第2次補正予算は成立しました。そして今日、麻生総理はじめ各大臣の本会議場における4演説があり、いよいよ明日からは代表質問、本来の来年度予算に対しての審議がスタートしたわけです。
今日の演説も、聞いておりましても非常に網羅的で、私にはあまりピンと来なかったわけですが、あえて言えば、4人の大臣の中で最も自分の言葉で語っているなと思われたのが、与謝野大臣の演説でした。
長さから言うと与謝野さんの演説が最も短かったと思いますが、自らの経済の現状に対する認識、そして、それに対してきちんと対応すれば、そういったものに対してきちんと乗り越えることができるということを中心に述べられた、最も分かりやすい演説だったのではないかと思います。
麻生総理や、あるいは中曽根外相の演説は、私は聞いていて思わず苦笑いをしてしまいましたが、つい先日まではブッシュ政権の政策に追随し、例えば、小泉総理は「米国の言うことを聞いていれば間違いないんだ」といったようなことを国会の場でも堂々とおっしゃったわけですし、多くのブッシュ政権のもとでの、例えば単独行動主義とか先制攻撃とか、およそ国際協調とはかけ離れたそういう路線に対しても異を唱えることなく、同盟国であるということで追従をしてこられたわけです。
それがオバマ政権に代わると、今度はオバマ政権の言っている国際協調主義とか、あるいは核とか温暖化とか、そういったことに対して一緒に協力してやれるということを大変強調されるわけです。
ブッシュさんとオバマさんと全く違う考え方の持ち主でありながら、それぞれに日本の考え方と近いと、一緒にやれる、同盟国として一緒にやっていくと言われることは、結局日本自身の考え方はどこにあるのか、こういう風に言われかねないことです。
いずれにしても、言葉だけが踊ると残念ながらそういう印象を強く受けた、今日の麻生総理はじめ、各大臣の演説でした。
明日からいよいよ議論が始まります。しっかりとした議論を民主党としてもしていかなければいけないと思っています。
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