地元の雇用情勢――派遣切りされた日系人が介護施設で働く
今日はちょっと地元の話をしたいと思います。地元でも雇用情勢が厳しいということは、以前お話ししたことがあったかと思います。
そういう中で、「派遣切り」ということが現に地元でもかなり起こっているのですが、日系人の皆さんがまずそういった派遣切りの対象になっています。もちろん、日本人もたくさんいるわけですが、より弱い立場ということで、日系人の派遣切りがかなり行われています。
そういう中で、地元の介護施設を運営する法人が、そういう日系人の方々に介護施設で働いてもらうことを考え、以前から日系人社会と交流があったということもあって、募集をされました。そして、50人近い日系人の方がその施設で働き始めたということです。
これはちょっといい話です。と同時に、いかに介護施設で人が足りないかということ、それはもちろん、条件が非常に悪いということがあるわけですが、雇用のミスマッチが起きている1つの例だと思います。
私も先日、現場を訪れてきました。日系人あるいはその奥さんですから、必ずしも日本人の顔をしているわけではありません。そして、3世、4世で日本語もほとんど分からない方が多いわけですが、日本語を勉強し、きちんとした介護ができるように、将来は資格も取れるようにと、一生懸命ひたむきにやっておられる姿が印象的でした。
それにしても思うのは、例えば10年ぐらい日本で働いていても、いまだに日本語がほとんどできないという方もいらっしゃる。それだけ、職場と家庭の往復だけで、日本人社会とは交流がなかったということです。
もちろん、日系人だけで集まっているということも影響していると思います。しかし、10年いてほとんど日本語が出来ないというのは、何か寂しいといいますか、それだけ日本に住む外国人あるいは日系人の孤立した状況ということが思われて、もう少し考えなきゃいけない問題ではないかと、改めてそう感じました。
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