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2009.10.06|TALK-ABOUT [ブログ]

日メコン外相会議


その後もいろいろと忙しくしていまして、先週末は、日メコン外相会談のためにカンボジアのシムリアップに行ってきました。

シムリアップと言いますと、アンコールワットで有名な観光地ですが、特に最近5つ星ホテルが立ち並んで、私もそのリゾートホテルの1つに泊まったのですが、飛行機を乗り継いで、夜暗くなってからホテルに着き、そして翌日の夜まで、午前中は日メコンの外相会談、そして、午後にはそこに出席した外務大臣と、それぞれバイ(一対一)の会談がありました。


全部日程を終えて日本に戻ってきたのですが、結局、窓からプールが見えていたなあというだけでして、何のためにリゾート地でこういう会合をやるのかよくわからないという感じがしました。

会議は、メコン地域の国々――つまり、ベトナム、ラオス、ミャンマー、タイ、カンボジア――の外相と、日メコンの課題について話し合うというものです。ASEANの中でも、メコン川流域であるメコン地域というのは、タイのように比較的豊かになりつつある国もあれば、ラオスやミャンマーのように、まだ所得が低い国もあります。この地域を全体で底上げすることで、ASEAN全体の底上げにつなげるということです。

しかも、ASEAN統合を見据えながら、まずこのメコンで一体感を高めていこうということで、例えば、日本としても東西回廊あるいは南部回廊といった形で道路の整備、中国がそれに対して南北回廊というのをやっているわけですが、地域の一体感を高めるための様々な行動を日本としてやっていくなかで、存在感を高めていこうというものです。

会議そのものも、バイの会談も非常に有益でした。特に、ミャンマーの外相と直接話をさせていただきましたが、(ミャンマーでは)来年には総選挙が予定されています。いまで、憲法改正まで民主化の手続きが進んできました。様々な批判もありますが、しかし、来年の総選挙がきちんと民主的な方法で行われれば、大分、状況は変わってくると思います。

もちろん、その前にアウン・サン・スー・チーさんの解放とか、あるいは、選挙が公平・公正で開かれたものであることとか、様々なことをしっかりやって、そして、世界の人々がなるほどと思うような民主的な選挙が実現すれば、世界のミャンマーを見る目もかなり変わるということで、大事な総選挙ですで、是非間違いのない対応をしてもらいたいということを、アウン・サン・スー・チーさんの解放とともに、強く主張させていただきました。

いずれにしても、このミャンマーの問題は、これからも外務省としてしっかりと取り組んでいかなければならないなと改めて感じた次第です。

そのほかのいろいろな政策的なことは、外務大臣としての記者会見でお話を申し上げたいと思いますが、私が感じたことは、やっぱり一度から二度、二度から三度、何度も会うなかで、お互いの人間としての信頼関係が蓄積され、いろんな話ができるようになるんだろうなと改めて感じた次第です。

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