予算委――厳しい質問もあったが非常に意味ある議論だった
テレビ入りの衆議院予算委員会2日間(基本的質疑)が終わりました。今日も予算員会は行われていますが、一般質疑ということでテレビは入っていません。
鳩山政権がスタートして初めての一問一答式での審議だったわけですが、私は、全体的に見て良かったのではないかと思います。
今回、野党自民党は、すべての人が事前に何を聞くかということは項目程度で済ませて、具体的な質問は明かさないままのやり取りになりました。
私は、項目といってももう少し、多少詳しく何を聞くかぐらいは明らかであったほうが良かったと思いますが、細かい質問の中身は言わずに、政治家同士がお互い議論のやり取りをするという試みは成功したと思います。
もちろん、答える側はなかなか大変です。しかし、あまり細かいことを聞くのではなくて、大きな方向性について、政治家同士がきちんと議論をする。いままでの予算委員会でも、もちろんそういう部分はあったのですが、官僚を排して政治家同士が議論するという本来の意味での国会の姿を見せることができたのではなかったかと思います。
私に対しては、地球温暖化の問題、そして、米軍再編に関わる沖縄の問題などが質疑の中心でした。
温暖化の問題はともかくとして、沖縄の、特に普天間基地の問題はなかなかしんどい問題ではあります。国会の中でも説明しましたけれども、本来ゼロベースで議論できれば、様々な議論がありえたと思います。
例えば、今回の米軍再編のあり方、つまり、日本におけるその適用について白紙ベースで話ができるのであれば、私自身も、あるいは民主党政権としても多くの、いまとは違う議論が行われる可能性は非常にあったと思います。
しかし、普天間基地をめぐる問題は、実は13年かけて行われ――その間、議論はかなりブレましたけれども――しかし、いまや日米政府で合意がなされ、普天間基地をキャンプ・シュワブの沿岸部に移すということで、環境影響調査も始まるという段階にあるわけです。
いわば、山登りでいえば9合目まで来ているという状況の中で政権が代わって、私たちがこの問題をどう扱うか、そういう問題に直面している。沖縄の知事や地元の市長は、いろんな思いがあるにせよ、このプランを飲み込んだといいますか、積極的に賛成はしなくても了承するなかで、進んでいる話ではあります。
しかし、沖縄県民の多くは、県外・国外移転ということに賛成をし、そして、先の衆議院選挙でも、県外・国外移転と主張した人たちが当選をしてきている。そういう状況の中で、この問題をどう扱っていくか。大変狭い道を通らなければいけないという問題です。
議論を見ていただいた方にはお分かりいただけると思いますが、どんどんどんどん結論を先延ばしにするわけにはいきません。それは、現在の大変危険な状況にある普天間基地を、そのまま固定化することになってしまいます。
しかし、いまある日米で合意したプランを、沖縄県民の皆さんの気持ちを横に置いたまま、どんどん進めていくというわけにもいきません。
そういう中で、一体どういう解決策があるか。そのことについて、これはしっかりと、政府の中でもさらに議論を尽くしていかなければいけないと思っています。
いずれにしても、国会の議論そのものは、私自身もやっていて非常に意味のあるものだと思いましたし、厳しい質疑もありましたが、私なりに納得してお答えすることができたのではないかと思っています。
※ブログの動画版はこちら
コメントを返す