10数年ぶりのロシア訪問―外相間でもっとしっかりと議論を
これは、鳩山総理とメドベージェフ大統領との間で、いままで2回首脳会談が行われ、領土問題も含めて話題になりました。そこで、外相レベルでもしっかりと議論をすることにしようという指摘があって、チャンスを伺っていました。年末に時間に空きができましたので、かなり年の瀬も押し迫ったタイミングではありましたが、10数年ぶりにロシアに行ってまいりました。
何人かの大臣とお話をしましたが、中心はラブロフ外務大臣です。2時間強の議論になりましたが、ここはかなり率直な意見交換の場になりました。
私からは、「首脳間では非常に信頼関係もでき、『極端な立場』を離れて領土の帰属問題について議論をしようという確認がされている。外務大臣レベルでも、率直にこの問題を議論しよう」と申し上げました。
ラブロフ外務大臣は、これは予想されたことですが、かなり原則論を述べました。大臣は、「第2次世界大戦の結果、あるいは国際法といった観点から離れては、この問題は議論できない」ということを原則論として述べられました。
私からは、「国際法とか第2次世界大戦の結果と言うが、それは具体的に何を言っているのか」と、1つひとつ問い質していきながら反論しました。
今回は、お互い緊張感のあるなかで、それぞれの主張を述べ合いました。しかし、私は会談の最後に「やはり、メドベージェフ大統領あるいはプーチン首相、鳩山総理といった人たちがいる間にこの領土の帰属問題が前進を見なければ、当分、この話は進展しないだろう。トップ同士のお互いの信頼関係に基づいて、実務者である外務大臣同士がもっとしっかりと議論しよう」と申し上げたわけです。
これからどういう展開になっていくかわかりませんが、この率直な意見交換をきっかけに、さらに突っ込んだ議論ができるようになればいいなと思っています。
これからの展開はまったく予想できませんが、前進するように是非努力していきたいと考えています。
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