多民族国家カナダ―国のあり方を変える政治決断
冬季オリンピックがカナダで開催されています。その中身に関しては、また別の機会に申し上げることもあるかと思います。
カナダという国は、私の子どもの時の記憶では、フランス系とイギリス系の2つがあって、それが国として1つの課題であるということは、子どものときに学校で教わった記憶がありますが、これだけ多民族国家になっているということは、意外だったと思われる方も多いのではないでしょうか。
形式とはいえ、国のトップである、ミカエル・ジャン総督(エリザベス2世女王を代表)はハイチから移民した女性ですし、街の中にも色々な民族の方がいます。それは、隣の国アメリカを見れば当然かもしれませんが、国のあり方が大きく変わってきたのだと思います。
そういえば私が代表の時に、当時のカナダのポール・マーティン首相とお会いする機会がありました。その時は、財政再建が議論になったのですが、マーティン首相からは、「もちろん歳出削減も重要だけれども、当時に経済成長がなければ、財政再建はできなかった。そして、経済成長するためにカナダが行ったことは、外から人を入れて多民族国家になりながら、そのことによって経済成長を遂げることだ」という説明を受けました。
そして、最後に私に向かって、「今の日本の外国人を受け入れないという考え方で、経済成長と財政立て直しができると思っているのかね」とマーティン首相が言われたことを思い出します。
日本をどうするかということは、政治の中や国会の中で大いに議論していかなければいけないことだと思いますが、いずれにしてもカナダという国を見ていて、そこに思い切った政治決断があったのだなと思ったところです。
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