党首討論-谷垣総裁の議論は間違い、無理のある論理立て
昨日、菅政権として初めての党首討論が行われました。ご覧頂いた方もいらっしゃると思います。
まず、党首討論ですが、やはり定期的に、出来れば2週間に1回くらいはきちんとやっていったほうがいいと思います。いままで、この党首討論が行われなかったのは、予算委員会などで、総理の出番があまりにも多過ぎるということと関係しています。
本来、予算委員会というのは総括的な質疑で総理が出ます。そして後は、党首討論でやっていくというのが基本です。前国会がまさしくそうだったように、集中審議で総理がしょっちゅう出るということになると、負担もかなりなものになりますし、やはり、総理が国会で議論する場は、党首討論を中心に組み立てていくべきだと改めて感じています。
思い出したようにするのではなく、定期的にやっていくということにも大変意味があるので、是非そういった慣行を作り上げていく必要があると思っています。
初めての党首討論ということで、言葉が激しくなったことはやむを得なかったと思いますが、回を重ね、より前向きで国民にとって実りある、それぞれの政党のトップ同士の議論が行われることを期待したいと思っています。
昨日の議論、谷垣さんも山口さんもかなり激しくやられました。そのことはある意味では当然のことだと思います。問題は中身です。
山口さんは10分という限られた時間の中で、もちろん追及中心にされましたが、「解散しろ」「辞めろ」という表現はありませんでした。
谷垣さんは、とにかく前回の衆議院代表質問のときは「解散、解散」と。今回は回数は減りましたが、やはり基本的な構図は「早く解散しろ」ということに尽きると思います。
社会保障と税の一体改革の問題などを議論しようと菅総理は言われたのですが、「マニフェストが破綻しているということを認めるのが先だ。マニフェストの中で、消費税を上げることなどは前提としていなかった。したがって、マニフェストは破綻しており、破綻しているなら約束違反だからまず解散しろ。議論はそれからだ」というロジック、論理立てで攻め立てられたと思います。
そこにいくつかの問題があると私は感じました。
まず、マニフェストの破綻についてです。我々は、マニフェストを100%実現できるというわけではありません。したがって、検証が必要です。すでに出来たものも沢山あります。
それから、4年間という任期の中で、これから出来るものもあります。しかし、残念ながら財源が十分に確保出来なかったり、あるいは税収が落ち込んだことによって、マニフェストでお約束したことが一部出来なくなるものもあります。
そういったことについてきちんと検証して、そして、4年間で出来ないことについては、きちんと正直に、率直に国民の皆さんに説明し、お詫びをしなければいけません。そういう作業を近々にスタートさせるということを申し上げているのです。
谷垣さんは「消費税がマニフェストに入っていないにもかかわらず、消費税を上げると言えば、それだけでマニフェストの破綻である」と言われていたように私には受け止められました。
しかし、我々も消費税を将来に渡って上げないということは、全く言っていません。むしろ、消費税についての議論は行います。
ただし、このマニフェストの期間中、つまり、今の衆議院の任期の間、総選挙までの間は消費税を上げません。上げる前には必ず、総選挙で国民の皆さんの意見を聞き、信を問いますと言ってきました。
現在のマニフェストでお約束した、新しい政策については、財源を組み換えるなどしてやっていきます。
しかし、社会保障費はそれでも毎年1兆円強増えていきますし、あるいは、年金改革やその他の新しい政策をやっていくことになれば、やがて新たな財源がいるということは、いわば共通認識があったと思います。
議論をして、どういう増税が必要か、あるいは消費税にした場合どういう制度設計をすべきかという議論までをも封じたものではありません。
したがって、消費税について議論をすることが、マニフェストの破綻であるという谷垣さんの議論は間違いですし、非常に無理がある論理立てであると思います。
菅総理も言われましたように、社会保障制度を改革していくなかで、新たな財源が必要となってきます。そのことは間違いありません。したがって、そのための議論を、いま、しっかりと党派を超えて行われなければなりません。
どの党が次の総選挙で政権を取ろうとも、大きな方向性としてそう違っているわけではありません。そういう共通認識の部分は、きちんと各党で議論していく必要があると思います。
率直に申し上げて、次の選挙までに新たな財源を見出すことが出来なければ、日本の社会保障制度は持続可能ではなくなってしまいますし、端的に言えば破綻してしまいます。そして、財政の状況も極めて厳しくなり、国債の格下げどころではなくなってしまうと思っています。
したがって、次の総選挙までの間に、しっかりとした議論を各党それぞれ行って、共通認識を持ち、そして、選挙でまさしくその増税の可否を含めて社会保障のあり方について国民の皆さんに説明し、信任が得られれば、それを実現していくことだと思っております。
次回の党首討論では、さらに前向きな、いい議論が出来ればと思っています。
※ブログの動画版はこちら
思い出したようにするのではなく、定期的にやっていくということにも大変意味があるので、是非そういった慣行を作り上げていく必要があると思っています。
初めての党首討論ということで、言葉が激しくなったことはやむを得なかったと思いますが、回を重ね、より前向きで国民にとって実りある、それぞれの政党のトップ同士の議論が行われることを期待したいと思っています。
昨日の議論、谷垣さんも山口さんもかなり激しくやられました。そのことはある意味では当然のことだと思います。問題は中身です。
山口さんは10分という限られた時間の中で、もちろん追及中心にされましたが、「解散しろ」「辞めろ」という表現はありませんでした。
谷垣さんは、とにかく前回の衆議院代表質問のときは「解散、解散」と。今回は回数は減りましたが、やはり基本的な構図は「早く解散しろ」ということに尽きると思います。
社会保障と税の一体改革の問題などを議論しようと菅総理は言われたのですが、「マニフェストが破綻しているということを認めるのが先だ。マニフェストの中で、消費税を上げることなどは前提としていなかった。したがって、マニフェストは破綻しており、破綻しているなら約束違反だからまず解散しろ。議論はそれからだ」というロジック、論理立てで攻め立てられたと思います。
そこにいくつかの問題があると私は感じました。
まず、マニフェストの破綻についてです。我々は、マニフェストを100%実現できるというわけではありません。したがって、検証が必要です。すでに出来たものも沢山あります。
それから、4年間という任期の中で、これから出来るものもあります。しかし、残念ながら財源が十分に確保出来なかったり、あるいは税収が落ち込んだことによって、マニフェストでお約束したことが一部出来なくなるものもあります。
そういったことについてきちんと検証して、そして、4年間で出来ないことについては、きちんと正直に、率直に国民の皆さんに説明し、お詫びをしなければいけません。そういう作業を近々にスタートさせるということを申し上げているのです。
谷垣さんは「消費税がマニフェストに入っていないにもかかわらず、消費税を上げると言えば、それだけでマニフェストの破綻である」と言われていたように私には受け止められました。
しかし、我々も消費税を将来に渡って上げないということは、全く言っていません。むしろ、消費税についての議論は行います。
ただし、このマニフェストの期間中、つまり、今の衆議院の任期の間、総選挙までの間は消費税を上げません。上げる前には必ず、総選挙で国民の皆さんの意見を聞き、信を問いますと言ってきました。
現在のマニフェストでお約束した、新しい政策については、財源を組み換えるなどしてやっていきます。
しかし、社会保障費はそれでも毎年1兆円強増えていきますし、あるいは、年金改革やその他の新しい政策をやっていくことになれば、やがて新たな財源がいるということは、いわば共通認識があったと思います。
議論をして、どういう増税が必要か、あるいは消費税にした場合どういう制度設計をすべきかという議論までをも封じたものではありません。
したがって、消費税について議論をすることが、マニフェストの破綻であるという谷垣さんの議論は間違いですし、非常に無理がある論理立てであると思います。
菅総理も言われましたように、社会保障制度を改革していくなかで、新たな財源が必要となってきます。そのことは間違いありません。したがって、そのための議論を、いま、しっかりと党派を超えて行われなければなりません。
どの党が次の総選挙で政権を取ろうとも、大きな方向性としてそう違っているわけではありません。そういう共通認識の部分は、きちんと各党で議論していく必要があると思います。
率直に申し上げて、次の選挙までに新たな財源を見出すことが出来なければ、日本の社会保障制度は持続可能ではなくなってしまいますし、端的に言えば破綻してしまいます。そして、財政の状況も極めて厳しくなり、国債の格下げどころではなくなってしまうと思っています。
したがって、次の総選挙までの間に、しっかりとした議論を各党それぞれ行って、共通認識を持ち、そして、選挙でまさしくその増税の可否を含めて社会保障のあり方について国民の皆さんに説明し、信任が得られれば、それを実現していくことだと思っております。
次回の党首討論では、さらに前向きな、いい議論が出来ればと思っています。
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