天命だと引き受けた幹事長-自分の能力の限り精一杯やった
実質的に幹事長の仕事が終わり、ほっとしているところです。
菅さんから幹事長を引き受けてくれと言われたとき、私は、外務大臣をもう1年やりたいと思っていました。しかし、そこを是非ということで、私は、天命だと思ってお引き受けすることにしました。
天命だと思ったのは、2つの困難な仕事をやり抜かなければならないと考えたからです。1つは、当時からすでに問題になっていた、小沢元代表の処分にどういう結論を出していくか。もう1つは、衆参ねじれの中で、野党との協力関係をどう築いていくかです。
この2つはいずれも非常に難しい問題で、党内も賛否が分かれる問題ですから、相当な困難を覚悟してやらなければいけません。しかし、誰もやらないとなり、菅総理が「是非岡田に」ということであれば、それは受けざるを得ないと考えました。
小沢さんの処分の問題は、党内でも賛成反対にほぼ真っ二つに分かれていました。世論としては、処分を適切に行うべきだという声が多かったと思いますが、非常に難しい問題でした。
裁判でいままで起訴された場合には、我が党としては「除名」あるいは「離党」でしたので、それに準じて考えなければいけない。しかし、検察当局による普通の起訴と違い、検察審査会の強制起訴なので、判決が出るまでの間は党員資格を停止するという結論を導き出すために、党内で議論をしました。
ずいぶん賛否が分かれて強い意見もありましたが、最終的には多くの皆さんに納得いただき、役員会、常任幹事会で決めていただきました。
この処分の問題には、メディアからは甘すぎるとずいぶんご批判をいただきましたが、私は、強制起訴である場合に、除名するとか政治家を辞めるというのは、行きすぎだと考えていました。適切な結論に落ち着いたと思っています。
もう1つ、野党との協力ですが、これもなかなか難しい話で、連立が望ましいのですが、そう簡単ではありません。自民党、公明党は、それぞれ自公の協力を与党として長くやってきたので、簡単に民主党と協力したり、組むということにはなりません。
石原自民党幹事長、井上公明党幹事長との間の信頼関係を中心に、各党の関係者と緊密に協議をしながら、次第に物事を進めてきました。
もちろん、自公ではなく他党との協力を得た場合もあります。子ども手当のつなぎ法案が参議院で可否同数になり、最後は西岡議長の賛成で半年間の暫定的な法律が通ったわけですが、そのときは、むしろ社民党や共産党の協力を得て、参議院においても何とか通すことができました。
もちろん、与党である国民新党には、常に協力してもらいました。
いろいろな組み合わせを常にポケットの中に持ち、案件ごとに組み合わせを考えて、一歩一歩乗り越えてきたつもりです。そういう中で、各党との間に信頼関係を積み上げていけたことは、本当にありがたいことです。
後任の幹事長にも、引き続き、この信頼関係をさらに厚いものにしていっていただきたいと思います。
現実に衆参ねじれがあって、野党が反対する限り法律1本通らないという中で、国民の立場に立って、良い政治を進めていく。そのためには、与党の幹事長として、ときには理屈が通らない不合理だという場合にも、耐えがたきを耐え、お願いをし、信頼関係の中で相互理解をしながら、物事を進めてきました。
後任の幹事長もご苦労が多いことかと思いますが、さらにそういった野党との信頼関係を厚くして、しっかり、難しい国会対応、重要法案、震災対応、経済といったことについて、少しでも前進させていただきたいと思っています。
いずれにしても、幹事長として考えていたことの半分もできませんでした。いま申し上げた2つ以外にも、やろうとしてできなかったことはたくさんあります。選挙などもいい結果が残せませんでした。
しかし、総合的に見ると、私なりに、自分の能力の限りでは精一杯、目一杯やったと思っています。
しばらく休みたいなというのが実感です。
※ブログの動画版はこちら
小沢さんの処分の問題は、党内でも賛成反対にほぼ真っ二つに分かれていました。世論としては、処分を適切に行うべきだという声が多かったと思いますが、非常に難しい問題でした。
裁判でいままで起訴された場合には、我が党としては「除名」あるいは「離党」でしたので、それに準じて考えなければいけない。しかし、検察当局による普通の起訴と違い、検察審査会の強制起訴なので、判決が出るまでの間は党員資格を停止するという結論を導き出すために、党内で議論をしました。
ずいぶん賛否が分かれて強い意見もありましたが、最終的には多くの皆さんに納得いただき、役員会、常任幹事会で決めていただきました。
この処分の問題には、メディアからは甘すぎるとずいぶんご批判をいただきましたが、私は、強制起訴である場合に、除名するとか政治家を辞めるというのは、行きすぎだと考えていました。適切な結論に落ち着いたと思っています。
もう1つ、野党との協力ですが、これもなかなか難しい話で、連立が望ましいのですが、そう簡単ではありません。自民党、公明党は、それぞれ自公の協力を与党として長くやってきたので、簡単に民主党と協力したり、組むということにはなりません。
石原自民党幹事長、井上公明党幹事長との間の信頼関係を中心に、各党の関係者と緊密に協議をしながら、次第に物事を進めてきました。
もちろん、自公ではなく他党との協力を得た場合もあります。子ども手当のつなぎ法案が参議院で可否同数になり、最後は西岡議長の賛成で半年間の暫定的な法律が通ったわけですが、そのときは、むしろ社民党や共産党の協力を得て、参議院においても何とか通すことができました。
もちろん、与党である国民新党には、常に協力してもらいました。
いろいろな組み合わせを常にポケットの中に持ち、案件ごとに組み合わせを考えて、一歩一歩乗り越えてきたつもりです。そういう中で、各党との間に信頼関係を積み上げていけたことは、本当にありがたいことです。
後任の幹事長にも、引き続き、この信頼関係をさらに厚いものにしていっていただきたいと思います。
現実に衆参ねじれがあって、野党が反対する限り法律1本通らないという中で、国民の立場に立って、良い政治を進めていく。そのためには、与党の幹事長として、ときには理屈が通らない不合理だという場合にも、耐えがたきを耐え、お願いをし、信頼関係の中で相互理解をしながら、物事を進めてきました。
後任の幹事長もご苦労が多いことかと思いますが、さらにそういった野党との信頼関係を厚くして、しっかり、難しい国会対応、重要法案、震災対応、経済といったことについて、少しでも前進させていただきたいと思っています。
いずれにしても、幹事長として考えていたことの半分もできませんでした。いま申し上げた2つ以外にも、やろうとしてできなかったことはたくさんあります。選挙などもいい結果が残せませんでした。
しかし、総合的に見ると、私なりに、自分の能力の限りでは精一杯、目一杯やったと思っています。
しばらく休みたいなというのが実感です。
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