日韓フォーラム―困難はあるが、大局に立ってより良い日韓関係を
先週(22日~24日)、ソウルで開催された「第21回日韓フォーラム」に参加してきました。
このフォーラムは、細川政権のときに設置が決められたと思いますが、日韓の有識者が年に1回集まって、率直に話をするというものです。
毎年、日本と韓国で交互に開催されますが、私は15年ぐらい前に初めて参加させていただきました。
ここ5~6年は、残念ながら日程が合わずに参加できませんでしたが、いまの日韓関係は非常に厳しいため、久しぶりに参加させていただきました。
今回は、日本側からたくさんの参加があって、日韓合わせて70名ほどの政治家、企業経営者、学者の皆さんが参加されました。
民主党は、私、前原誠司さん、福山哲郎さん、自民党は、野田聖子さんや塩崎恭久さんが参加されていました。
3日間に渡って、日韓関係を中心に議論しました。
ちょっと気になったのは、どんなことがあっても、この日韓フォーラムでは、日韓関係をより良くしていくために努力しようという雰囲気がありましたが、今回は割とさらりとした感じで、それぞれの主張を述べ合うという感じでした。
ただ、去年の日韓フォーラムに参加された方からは、去年に比べるとより冷静な議論が行われた、というご意見もありました。
日本側の議長はキッコーマンの茂木さんでしたが、私にとって収穫だったのは、韓国側の議長が柳明桓(ユ・ミョンファン)さんだったということです。
私が外務大臣のときの韓国の外務大臣で、日韓併合条約100年という難しい1年間(2010年)を、ともに協力しながら乗り越えることができた、私にとって非常に信頼できる人です。彼とは、朝食を取りながら突っ込んだ議論もさせていただきました。
これから日韓関係をより良くするために、お互い努力していこうということが確認できたことは、非常に良かったと思います。
難しい問題はいろいろあります。先般も、新日鉄住金の戦争のときの徴用、つまり、韓国の人を日本に連れてきて、労働者として使ったことについて、韓国で厳しい判決が出ました。日本の見解とは全く異なるものです。そういう難しい問題や、従軍慰安婦、竹島の問題などもあります。
しかし、日韓両国がしっかり協力するということは、東アジアの安定にとっても非常に重要なことで、大局に立ってより良い関係を築かなければならないと、改めて心に決めた旅になりました。
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