沖縄訪問―民主党政権で導入した一括交付金の活用状況を確認
日曜日(24日)と月曜日(25日)に、「民主党沖縄協議会」として沖縄に行ってきました。
沖縄協議会は、私が外務大臣を辞めて幹事長に就任したあと、普天間の問題で沖縄との関係が非常に厳しくなっていたなかで、沖縄とコミュニケーションをより良くし、沖縄の声に謙虚に耳を傾けようということで設置しました。
幹事長のときには4回沖縄に行き、様々な関係者の皆さんからお話をしていただいたり、現場を見せていただいたりしました。
今回新しい体制になり、大畠幹事長が沖縄協議会の座長になりましたが、国会開会中ということもあり、大畠さんのご指示で、私と北澤俊美元防衛大臣を中心に5名で沖縄を訪問してきました。
今回と次回に渡って、このことをお話ししたいと思います。
今回申し上げたいのは、民主党が政権時代に作った「一括交付金制度」です。これは、まとまったお金を国から沖縄県に交付し、県や市町村独自で判断して必要なものに使うという仕組みです。
他の県でも、一部の補助金について、一括交付金化ということを民主党政権時代にやりましたが、こちらは政権交代で直ちになくなってしまいました。
しかし、さすがに沖縄は与党も変えるのはまずいと判断したのか、民主党時代と同じ形でほぼ同じ予算額で残っています。
この一括交付金について、実際どういう実施状況にあるのかということを、今回視察してきました。
意見交換した知事、市町村長さんからは、この一括交付金について高く評価する声が圧倒的でした。細かいところでいろいろ議論はあるものの、基本的に国の補助金制度に乗っからず、地域の独自性を活かしていろいろなことができます。そのための財源として非常に重要であるという認識です。
ある意味では自由に使えるということで、それだけ市町村の職員の皆さんも真剣にこの予算の使い道について考えるようになった。単に制度があって、お金が国や県からやって来てそれを実施するというだけではなく、何に使うことが地域の住民にとって最も望ましいかということを、住民と対話しながら真剣に考えて予算配分するということが、意識改革につながっているというご指摘も相次ぎました。
沖縄の一番北の国頭村(くにがみそん)にも行ってきました。
ここでは、他の目的で使われていた建物を、国頭村への一括交付金3億6000万円のうちの2000万円を使って改装し、子どもが遊べるよう、地域の特産である木を活かしたおもちゃを揃えた施設(「やんばる森のおもちゃ美術館」)を造っていました。小さな子どもたちや若いお父さんやお母さんが一緒に遊んでいる姿を視察しました。
いままでの補助金制度ではなかなかできなかったことだと思いますが、同時に地域おこしにもつながるので、なかなか良いアイデアだと思いました。
国からの型通りの押し付けではなくて、こういった地域の状況に応じていろいろな独自の工夫ができる。これが本来の地方主権改革の最も基本だと私は思っています。一括交付金が有効に活かされていることは非常に印象的でした。
これから、この一括交付金が沖縄で定着していけば、もう一度全国にこれを展開していくとことも十分考えられるのではないかと思います。こういった一括交付金についての施策が沖縄で改めて評価されているということを、皆さんにもお知らせしておきたいと思います。
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