イラン核合意履行―大きな前進、日本もできる限りのことを
イランの核濃縮についての合意(「共同行動計画」)が、履行されることが決まりました。
5%を超えるウランの濃縮をストップし、すでにある20%の濃縮ウランを薄めるという合意が実施されるということです。私は、これは非常に大きな前進だと思います。
イランの核開発の問題は、私が外務大臣時代も、当時のイランのモッタキ外務大臣や幹部の皆さんとも何度も議論をしてきました。
イランが核兵器を持つということになれば、イスラエルは当然手をこまねいているということにはなりません。武力衝突の可能性も出てきます。加えて、他の中東諸国の中にも核を持つ国が出てきても不思議ではありません。
そういう意味で、イランが核兵器を持つかどうかということは、これから「核なき世界」を目指すうえで極めて重要であるのみならず、地域の問題としても混乱をもたらす可能性があったわけです。
今回の半年間の合意の先のことはこれからです。しかし、イラン自身が豊富な天然資源を持つなかで、核武装をして制裁を受け、国民生活を苦しい中に押し込めてしまうという状況を招いていることについて、是非イランにもよく考えてもらいたいと思います。
これからの交渉はさらに重要です。関係国にはしっかりと交渉してもらい、日本としてもできる限りのことをすべきだと思います。
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