A級戦犯―誇りある日本であれば、歴史から目を背けてはならない
予算委員会では、A級戦犯や靖国参拝についても議論をしました。
私は、事実関係をはっきりと確認するため、A級戦犯の議論の中で、赦免や刑の軽減ということが言われているが、執行中の10名の方々は減刑されたことはあったが、赦免ということはなかった。
そして、すでにA級戦犯として死刑が執行された7名と獄中死した5名については、赦免・減刑というものはなかったという事実関係について、総理に確認しました。
なぜこういうことをしたかと言うと、不確かな情報に基づいていろいろな議論がされてしまう傾向があるため、事実関係を明確にしたということです。
例えば、「東条英機元首相も含めて、死刑判決を受けた7名の方々も赦免された」「実はあの裁判は無効だった」という極論まで飛び交っています。ここは、やはりきちんと事実をおさえて議論をすべきだという思いで議論させていただきました。
安倍総理も、基本的に私の言ったことの中で、いま申し上げたことについては異論がなかったと思います。
メールなどを結構いただきました。その中で、もちろん評価していただいたメールもありますが、「中国や韓国に寄り過ぎた発言である、そちらを利しているだけではないか」「アメリカの原爆投下はどうなのか」というご意見もありました。
私が申し上げていることは、あの戦争は、日本の軍人・軍属の戦没者だけで230万人、外地での一般死亡者が30万人、一般戦災死没者が50万人という、極めて無謀で悲惨な戦争だった。
兵士の方たちも、戦って死んだ方よりも、餓死したり、薬がなくなって病気で亡くなった方のほうが多いという、無謀な戦争をやったことについて、なぜそうなったのかということをきちんと我々は反省しなければいけない。
そして、意思決定について、責任ある立場にあった人は当然その責任を取る。そういう意味で、東京裁判についてはいろいろな意見は当然あり得るわけですが、東条英機元首相はじめ、その任にあった人が責任を取るべきだと私は申し上げているわけです。
やはり、誇りある日本であれば、自らこういったことについて目を背けてはならない。他の国のせいにしたり、「他の国もやっているじゃないか」と言ったりすることは、誇りある日本のすることではない。
日本自身がしっかりと総括をして、二度とこういった愚行を繰り返さないと決断すること。そこがまず大事だと思っています。
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