国の資産売却―JTの全株売却、メトロと都営の統合・民営化を
今日(14日)は、テレビ中継はされていませんでしたが、予算委員会の一般質疑でいくつかのことを議論しました。
まず、政府の資産売却について、3つの観点から、主として麻生財務大臣と議論しました。
1つは、日本たばこ産業(JT)株の国の保有分の売却です。民主党政権時代に、東日本大震災の復興のための財源に充てるため、当時は国が2分の1を持っていたJT株を6分の1売却し、3分の1にするということを決めました。もうすでに売却は終わっており、9,000億円以上の売却収入が国に入り、復興に充てられています。
私が今日取り上げたのは、残りの3分の1についても早期に売却すべきではないかということです。このことについては、復興のための財源の法律(復興財源確保法)にもその趣旨のことが書いてあります。
私は、たばこ製造業の株を政府が持つ必要は全くなく、早期に全株売却すべきだと申し上げました。それで少なくとも2兆円以上の新たな収入が入り、東日本大震災の復興に充てることができます。
麻生財務大臣も言われましたが、問題の1つはたばこ農家の保護で、もう1つは小売店の保護ということです。いずれも専売公社の時代からのことを考えると、一刀両断にできないということもわかります。
しかし、もし、たばこ農家を保護する必要があるのであれば、いまのようにJTに全量買い取り義務を課し、国際価格よりも高い価格で引き取らせるのではなく、JTは民間企業なので、むしろ税金で農業政策の一環としてやるべきだということを申し上げました。
そして、小売りでは、いまは定価でたばこが売られています。これを自由販売にするかどうかということは議論が分かれるところですが、零細なたばこ小売店の保護という名目はあるものの、実態はたばこの多くがコンビニ等で売られているため、いまや合理性はあまりないのではないか、ということを申し上げました。
そしてもう1つが、東京地下鉄(東京メトロ)株の売却です。2人しか株主はいませんが、東京地下鉄の最大の株主は国で、2番目は東京都です。東京都は、都営地下鉄と統合するということを前提に、国に対して株を売ってくださいと言っています。
ただ、国が過半数の株を持っているので、近い将来、都営地下鉄と東京地下鉄を1つにして株式会社化し、そして民営化するしかないのではないかと思います。
どのような株式の割合にするかは、それぞれの会社の資産査定をきちんとやれば、自ずから出てくることだと思います。
私が指摘したのは、オリンピックも近いということで、多くの外国人の方が地下鉄を利用されることになると思います。そのためにも、魅力ある東京の地下鉄、それは経営が一体化され、利便性が増し、しかも民営化されてサービスの良い地下鉄をオリンピックまでにつくり上げる。
併せて、国が保有する株式売却によって、国の収入を得て、東日本大震災の復興のために使う。こういった必要があるのではないかということで、申し上げたところです。
政府としてしっかりと対応してもらいたいと思っています。
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